双極性障害の「仔豚(コブタ)」

私には課せられた任務があります。それは、「コブタを出荷」すること。

こんにちは、現役バーテンダーの湊です。
当サイト冒頭でも申し上げたように、私は現在親戚の女の子を預かり、精神疾患の状態を改善させて送り返すという任務を引き受けています。
なぜコブタなのか。それは彼女が、精神薬の服用によって20キロ以上も太ってしまったからです!

仔豚の豚(トン)ちゃん

親戚の女の子であるトンちゃんは対人関係や、自律神経の異常による身体症状、仕事のストレスなどが積もりに積もり、ついには精神を病んでしまいました。現在精神科に通院していて、診断によりつけられた病名は「双極性障害Ⅱ型」「不安障害」

この「双極性障害」ですが、「躁状態「うつ状態」という両極端の状態をいったりきたりと繰り返す病気のことで、「躁状態」の度合いなどによってⅠ型とⅡ型に分けられています。躁状態は精神的なエネルギーが高まっている状態、反対にうつ状態は精神的なエネルギーが低下している状態の事をいい、「うつ病」とは似て非なる精神疾患です。

私は「うつ病」や「不安障害」はこの身をもって体感したため、どのような状態か、どうすれば改善していくのかは自分なりにはわかっているつもりです。しかしこの「双極性障害」に関しては原因など未だに不明な部分も多く、私にもわからない部分もあるのですが、トンちゃんの生い立ちや、病気や症状の経過、現在治療のために処方されている精神薬などを紐解いていくと、解決の糸口は掴めるのではないかと思っています。

トンちゃんは精神科に通って長いですが、時間の経過と共に悪化しているようにしか私には見えませんし、本人もそのように自覚しているようです。
もちろんその間何軒も通う精神科を変えたり、薬が変わったりしていますが、一時的な症状の改善はあったとしても再び悪化したりの繰り返しで、病状が良くなっていくような気配は特に感じられません。
そもそもうつ病などの気分障害に処方される精神薬は根本的な問題を解決するものではないので、当然といえば当然のことなのかもしれませんが、おそらくこのまま放っておけば薬の変更や増量、病状の悪化が繰り返されるだけだと私は思います。現にそのような状態になってしまっているわけですから。

双極性障害のトンちゃんが目指すべきゴール

トンちゃんが目指すべきゴールは精神疾患を「寛解(かんかい)」させることです。

寛解(かんかい)と治癒(ちゆ)

寛解とは精神疾患の症状が一時的に軽くなったり、症状が消滅した状態のことをいいます。つまり、症状が落ち着いて安定している状態のことをいいます。
それとは反対に完全に治った状態のことを治癒といいますが、基本的に精神疾患においては治療の必要がなくなった状態でも「寛解」という言葉が使われます。
それはなぜか、精神疾患は症状が消えた寛解後も、再発する可能性を含んでいるからです。

精神疾患の再発率

例えば、うつ病の場合は再発率は60%と言われていて、再発後はさらに再発率が上がるといわれています。
不安障害では、社会不安障害(SAD)が34%、全般性不安障害(GAD)が38%、パニック障害(PD)が55%といった過去の研究結果があります。(Keller et al., 2006)
そして双極性障害の再発率は5年以内で80%、生涯で見ると90%以上ともいわれています。

このように精神疾患は症状が改善し、もう大丈夫かなと思っていても、きっかけや条件が揃ってしまえばいつでも再発する可能性があるということです。
それはもちろん私も同じことで、時折私の中に眠っているかつての精神疾患が顔をのぞかせることがあります。しかしそれらはチラッと表に出てきてもすぐに引っ込んでしまいます。それは私が精神疾患について理解し、症状に応じて対策を立て、眠りから覚めた精神疾患たちを押し返し、再び眠らせる力をつけてあるからです。

これまでうつ病を始めとした精神疾患の基礎的な知識について【精神疾患治療のカテゴリー】で見てきましたが、精神疾患を知り理解することは、精神疾患の根本的な部分の治療を行うために必要不可欠なことであり、さらに寛解後の再発を予防するためでもあるのです。

ギャンブルは確率との戦い

ギャンブル依存症の場合、例えばスロットですと65536分の1を引くために台に何万円もつぎ込んだりします。この65536分の1を%に直すと0.0015%です。
そんな単純な話ではないのですがスロットは1回転に20円かかるので、これを引くためには130万円分回さなければなりません。実に途方もないことなんです。

それに比べて双極性障害の再発しない確率はなんと10%も20%もあります!
いやいやそんな話じゃないだろうと思われるかもしれませんが、要は考え方なんです。再発率が80%も90%もある、そんなのもう無理だ、諦めてもう人生の幕を閉じよう。そういった考え方ではいくら薬を飲もうが、何をしようが再発のない寛解は目指すことはできません。

「人と同じ事をすれば80%90%で再発するなら、
人とは違う方法で残りの20%10%になればいい。」

私はそう思っています。

生きる理由と意味

これまでの間、トンちゃんには私が書いた記事を読んでもらったり、精神疾患についての勉強をしていてもらい、本格的に精神疾患を克服するための行動に移行するのは少しの間待ってもらっていました。
それは、トンちゃんが精神疾患を改善、克服することができれば、現在彼女と同じような状況の方の、希望の光になれるかもしれないと思っていたからです。
トンちゃんはいつも口癖のようにこう言います。

「私はなんのために生きているんだろう。みんなから邪魔者のように扱われて、誰からも必要とされていない。それならいっその事もう命を絶った方がいい」

私はいつも思うのです。それは自分が必要とされた場面に気づけていないだけ。人から感謝されたことを忘れているだけ。人の記憶の中に残っている自分を知らないだけだと。
これはトンちゃんに限ったことではありません。精神疾患というフィルターは私たちの目を曇らせ、いいこと、楽しいことを全て見えなくしてしまいます。逆にそのフィルターは悪いこと、嫌なことばかりを映し出し、人生はただただ辛いだけのものとして映し出してしまいます。
私は、その暗闇に差し込む一筋の光になれるよう、皆さんの眼前にかかった暗いもやを取り払えるように、努力して参りたいと思っています。
目の前の闇が取り払われた時、きっとご自身が生きる理由や目的は見えてくるものだと思います。私は今、自分が生きる目的ははっきりと見えています。

仔豚の出荷

今後は予定通りうつ病、対人恐怖症、ギャンブル依存症などの精神疾患を克服するための情報を書いていきたいと思っていますが、それと同時にトンちゃんの双極性障害などの改善状況についても書いていきたいと思っています。

私はトンちゃんはきっとよくなると思っています。
そして私が考える精神疾患の根本的な治療方法に効果があるのかも、精神薬を服用しているトンちゃんの改善状況を通してお伝えしていけるのではないかと思っています。

次回からは少し、トンちゃんの生い立ちなどについてご紹介していきます。

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