連勝続きで勢いに乗る私は再びマリーナベイサンズへ。さらなる勝利を収めるため、より効率的な戦法で勝負に出る。
ブラックジャックではベーシックストラテジー、バカラでは豪運で勝利を引き寄せ、連日連勝の大波に乗る私は、より効率的な戦い方でさらなる大勝を目指します。
それは、「マルチハンド」という新境地。
果たしてこの判断が間違いだったのか、それとも訪れるべくして「その時」は訪れようとしていたのか。混戦極める2日目後半、間もなく夜の帳は下りようとしていました。
前回はこちら↓
セントーサ島のカジノでもブラックジャックで勝負!快進撃は止まらない
表シンガポール旅行2日目後半↓
【まるで異世界】シンガポールの深夜の庭園、ガーデンズバイザベイへ
裏シンガポール旅行(2日目・中編1)
セントーサ島のカジノではブラックジャックとバカラで初日の倍額の勝利を収め、さらなる勢いに乗る私でしたが、時間も19時過ぎといい時間となっていたため、この辺りで一旦勝負は切り上げることにし、セントーサ島を後にすることにしました。
ライトアップされたセントーサ島のマーライオンに別れの挨拶をし、私は一度ホテルに戻ります。
すると、私自身もすっかり忘れていたのですが、ツインベッドになっていたベッドが1つの大きいサイズと交換されているではないか!
本日はお部屋の移動ができないので、明日お部屋のベッドだけ交換しておきます
そういえば初日にフロントがそんなことを言っていたなと思いだし、やるじゃないフレグランスホテルと思いながらベッドの真ん中に腰掛けると……
いてっ!なんだこれ……?
触ってみるとベッドの中心が角ばっています。
まさかと思いシーツを剥がしてみると……なんとツインベッドを2つくっつけて大きなシーツが敷いてあるだけ!
前言撤回だ……。これは流石にテキトーすぎる……
ベッドの端が固い素材で角ばっていたため、2つを合わせるとベッドの真ん中に仕切りができたような状態となり、ベッドの中心で寝られたものではない状態となっていたのです。
私はもう面倒臭くなったのと、どうせ寝るだけだからいいやということでベッドは片側だけ使うことにし、このツインベッド問題は終了。
ツインベッド問題は1日目を参照
→【ぶらり一人旅】全力で観光に臨んだ5日間!熱情のシンガポール旅行記
その後は、ライトアップされた人工樹が幻想的な「ガーデンズバイザベイ」を観光。
非現実的な幻想世界にうつつを抜かしていると、気持ちのいい夜風も相まって、そのまま夢の世界へと誘われてしまいそうだったので、この辺りで私はリアルに戻ることにしたのです。
カジノでの勝負というリアルに……。
マリーナベイサンズのカジノへ再び
ガーデンズバイザベイからタクシーに乗り、マリーナベイサンズのカジノに到着。勝負するゲームはもちろん、ブラックジャックだ!
今回もミニマムベットは50SGD(約4,000円)のテーブルにすることにし、どのテーブルで勝負をしようか考えていると、
おお!お兄さん!こっち来なよ!
初日に相手をしてくれたとても感じのいいディーラーが私のことを呼んでいます。どうやら顔を覚えていてくれたようで、ちょうどテーブルにお客さんもいなかったため、手持ち無沙汰だったご様子。
彼のディーリングは会話や気配り、ゲームの盛り上げ方などの対応が本当に気持ちよく、彼のテーブルでゲームをできるのであれば是非!ということで私はその男性ディーラーがいるテーブルに着席。
今回はBJにも慣れてきたのと、1つのハンド(シングルハンド)では満足できなくなってきたこと、そしてさらなる大勝を収めるため、複数のハンド(マルチハンド)で勝負をすることにしました。
マルチハンド
ブラックジャックのマルチハンドとは、空いているベットエリアにもチップをベットすることで、勝負するハンドを複数に増やし、複数のハンドで同時にゲームをプレイすることを言います。
例えばこれは3ハンドのマルチハンド。もちろん2ハンドもできますし、最大で5ハンドまで増やすことができます。
ただしハンド数にもよりますが、テーブルを独占するような状態になってしまうと他のお客さんがゲームに参加することができなくなってしまいますし、他のお客さんもマルチハンドでプレイしたいという場合もあるので、マルチハンドで勝負をする場合は周りにも気を配りながらプレイするのがマナーだと私は思っています。
この時テーブルには私一人でしたが、まずは手始めということで、私は2ハンドでゲームを開始することにしました。
マルチハンドで勝負開始!
ベーシックストラテジーの検証に使っていたゲームではマルチハンドはできなかったので、実際にやってみるとどうなのかとは思っていたのですが、これが思ったよりもいい!というのは、マルチハンドでの勝負はリスクを分散させることができる(ような気になれる)のです。
例えば1ハンド100ドルの場合は1回バーストすればそれで終わりなので、ディーラーのアップカード(表向きのカード)が強い時はヒットする際に精神的な重圧がかかりますが、2ハンド50ドルずつであれば2回チャンスがあるので、片方が生き残ればセーフといった気持ち的な余裕が生まれるのです。
また片方のハンドが悪くても、もう片方がいいハンドでディーラーに勝てれば、プラスマイナスゼロになるというところも大きい。
実際には合計のベット額も一緒で、手を2つに分けただけなのでリスクは変わらないのですが、例えばゲームの攻撃において「溜めた大ダメージの1発」か「連撃での小~中ダメージ2発」かという選択を求められた場合、当然「大ダメージの1発」の方が当たれば気持ちはいいですがこれはやたらとスカすような印象が強く、どちらかと言うと私は後者を選ぶことが多いので、マルチハンドは私個人的にはですが安心感がありました。
(A)の場合50%で0、50%で200になるで、200×1/2=100
(B)の場合25%で0、25%で100が×2回、25%で200になるので、400×1/4=100
と、期待値は同じとなります(控除率は除いているので実際にはそれ以下)
また、マルチハンドでのゲームはベッティングタイムやチップの配当が複数分まとめて行われるため、勝負の展開が早い。これまで通り勝ち続けることができれば、より短時間でより大きな勝利を収めることができるのです。
そしてそこに最強の戦術であるベーシックストラテジーを組み合わせる。これはもはや、ビクトリーロードを一気に駆け上がること待ったなし……!
……かと思われましたが、勝負は片方のハンドが勝っても、もう片方のハンドは負けるなど一進一退の展開が続きます。
苦戦を強いられる私でしたが、そこに白人女性のプレーヤーとビールを片手にほろ酔い気分の中国人のおっちゃんが参戦。女性は左側で2ハンド、私は中央で2ハンド、おっちゃんは右側で1ハンドと、テーブルはチップとカードで埋め尽くされた!
三つ巴のブラックジャックでの戦い
このテーブルに集まった3人は面白いもので全員タイプが異なり、白人女性はディーラーや周りのお客さんと話しながらゆっくり楽しみたい守り重視のスタイル、私は真剣勝負で勝ちに行きたいベーシックストラテジー信者、そして中国人のおっちゃんはビールを飲んで気持ちよくなった遊び人。
この状態でゲームが進行していくわけですが、この時BSを妄信していた私は白人女性のプレイスタイルに冷や冷やさせられていました。
シンガポールのブラックジャックはディーラーに表向きのアップカードが1枚だけ配られ、プレイヤーのアクションが全て終了した後に2枚目が配られます。
よって、これも言ってしまえば結果論なのですが、テーブルの一番左にいるプレイヤーのアクションがディーラーのハンドの強弱と直結するような感じになってしまうのです。
例えば3人のプレイヤーがそれぞれ1ハンドというこのような状況。
ディーラーのアップカードは「8」なので左側のプレイヤーはヒットがセオリーですが、バーストするくらいならと、ステイでいわゆる“ワンチャン”を狙ったところ、ディーラーに強力な手が入ってしまい、プレイヤーは全滅。
しかもヒットしていれば左のプレイヤーは引き分け、中・右のプレイヤーは勝利だった、というのはよくある話。
しかしこればかりは誰にも結果はわからないことですし、プレイスタイルはもちろん個人の自由で、逆にそれが上手くいくことだってあります。
よって人のプレイや、その結果について文句を言う権利は誰にもないのですが、隣の女性は似たような状況で「14」や「13」でもステイをするので、BSを妄信していた私にはそれが恐ろしくてたまらなかったのです。
う~ん、これは隣のネーチャンには申し訳ないけど、テーブルを移動しよう
BS通りにヒットした結果ディーラーに強い手が入ったのであればそれは仕方がないと納得できますが、BS無視の守りのステイでディーラーに強い手が入るのは厳しい……。
この時はまだベーシックストラテジーが絶対だと思い込んでいた私は、色々と話しかけてくれた隣の女性には申し訳ないような気もしましたが、とばっちりを受けるような感じになってしまうことを恐れ、別のテーブルに移動することにしたのです。
今思えば色々と浅はかだったなと思いますし、その浅はかさが招いた結果なのかもしれません。ついにこの後、私は窮地に立たされることになるのです。
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