【反撃の狼煙】マリーナベイサンズで進撃開始!逆襲のブラックジャック

当サイト記事のリンクは一部に広告が含まれます。

前日の負けを取り返すために再び舞い戻ったマリーナベイサンズ。虫の息となった私はそこで、奇跡を目撃することになる。

スリーカードポーカーに端を発した一夜で40万円もの大金を失うという大敗。

あまりにも大きすぎる精神的なショックで観光に行く気力すらも失い、暫くの間寝込んでしまうも、目が覚めた私の思考を支配していたのはやはりカジノでの再戦でした。

「取り返しに行け……まだ金はある……」

負けたまま引き下がれるわけがない。私は当初予定していた観光計画を急遽変更し、再び戦場へ。マリーナベイサンズのカジノへ向かうのでした……。

前回はこちら↓
【マリーナの悲劇】絶望を抱いて眠れ!致命的敗北を喫した災厄のバカラ
2日目はこちら↓
セントーサ島のカジノでもブラックジャックで勝負!快進撃は止まらない

目次

裏シンガポール旅行(3日目・前編)

大敗を喫した私は絶望を抱いて眠り、一度午前中に目が覚めるも、昨晩の出来事が夢ではなかったことを思い知り、現実を逃避するために再び眠りの世界へ。

しかし、現実は非情なものである。

一度起きてしまった以上は時を巻き戻すことも、過去を修正することも、ましてや勝負をやり直すこともできるわけがない。現実はそう甘くはない。

本来であればこの日は午前中に起き、シンガポールの中国人街「チャイナタウン」を観光しようと予定していたのですが、お金がなくなったことで観光する気力すらも吹き飛んだ私は、とにかく寝続けました。

そして再び目が覚めたのが午後2時過ぎ。

湊
ミナト

自分は一体、海外まで来て何をしているんだ……?

海外旅行の時間には限りがあります。同じ時間と言えども、旅行中は普段過ごしている時間の何倍もの価値があるというのに、昼過ぎまで寝続け、貴重な時間を無駄に消費した自分は一体何をしているんだと。もう全てが嫌になる。

しかし、昨晩はショックで頭が回っていなかったのですが、一度冷静さを取り戻した私は、ここであることに気が付きます。

湊
ミナト

よくよく考えてみれば、一応まだマイナス16万円だな……

そう、シンガポール到着初日、そして2日目の昼はセントーサ島のカジノで勝ち続け、その額は+24万円。昨晩40万円という大金を失うも、トータルではまだ-16万円。

そしてこの時点での所持金はジャスト20万円。

負けた40万円を取り返すことは無理でも、その半分以下、16万円であればいける。取り返せる。いや、取り返すしかない……!

こうして私は全財産を握りしめ、再びマリーナベイサンズのカジノへ向かったのです。

両替はぼったくりに注意

カジノで勝負するにはまず、日本円を現地通貨に両替しなければなりませんが、カジノでの両替は基本的にレートが悪く、街で両替するのが一番安かったりもします。

特にシンガポールの場合、シンガポールの金融街として有名な「ラッフルズプレイス」のエリアが信頼できる両替所が多く、シンガポールに在住している友人からも、金融街ではほぼ両替所の儲けがないようなレートで両替したりもできるとお墨付きだったのですが、時刻は既に昼過ぎ。

自分が寝過ごしてしまったのが悪いのですが、この時の私はレートよりも時間を優先したかったため、近場の両替所を探すことにし、ホテルのフロントに聞いてみます。

すると……

フロント
フロント

両替所でしたら、ホテルを出て左に曲がった所にありますよ

フロントの話によるとすぐ近くに両替所があるとのこと。これはラッキーだ、さっさと両替してカジノへ行こう!

ゲイランの両替所はヤバかった

少し歩くとホテルのフロントが教えてくれた両替所を発見。

特におかしな所もなく、至って普通といった両替所ですが、海外の両替所は稀に悪質な所があり、例えば偽札が混じっていたりだとか、お金が足りない(少なめに渡された)とか、恐ろしく悪いレートで両替されたりだとか、そういった危険性もあるため、基本的には政府公認の両替所を利用した方がいいです。

しかし、この時の私には時間がなかったので、最低でもレートを確認しておけば大丈夫だろうと思い、まずは両替商に日本円からSGDの両替レートを聞いてみます。

両替商
両替商

…………

すると、両替商のオヤジは無言で電卓を叩き、そこに表示された数字は「0.011178」

実を言うと、この時の私は日本円とシンガポールドルの両替レートの見方をきちんと理解してはいませんでした。

なので、実際にいくらになるのかはよく分からなかったのですが、一応レートの確認も取りましたし、向こうもそれに応じてきちんと提示しているので流石にこれは問題ないだろうと思い、私は大切な軍資金であり全財産の20万円をこの両替所で両替。

そして両替されたお金を受け取ったのですが……どうも何かがおかしい。

両替はお札を機械で数えているので少なくなりようがないのですが、どう考えても少ないのです。インチキとかではなく、純粋にお金が少ない。

意味がわからない私は一緒に手渡されたレシートを確認。

シンガポールの両替レシート

そこで、私は初めて気が付いたのです。「0.011178」とは1円が0.011178SGDになるということであり、20万円を換金すると約2,235SGDになるということを。

レートが良心的ということで知られるラッフルズプレイスのエリアでは、レートがいい所だと「0.01235」前後はあるらしく、そちらで両替していれば20万円は2,470SGDになっていました。その差はまさかの235SGD(約18,800円)です。

要するに、私は見事にぼったくられてしまったのです。

まさかの1割……。ありえない鬼ぼったくりレート……。ただでさえ残り少ない軍資金が、こんな所で約2万円分も消えてしまう!

私は考えもしなかったまさかの事態にその場で呆然としていると、両替商のオヤジがカウンターから出てきました。そしてそのまま外へ出るや否や……

両替商
オヤジ

スパァァァーーー!!

美味そうに煙草を吸い始めたではないか……!!

ありえないだろう!観光客からぼったくって吸う煙草はそんなに美味いか……!?

けれども、一度両替したものをやっぱり無しでは通るはずがない。それに、レートの確認も自分で先にしているわけですから……。

湊
ミナト

もはや嫌な予感しかしない……

昨晩から続く不吉な流れが断ち切れない。しかし、ここまで来た以上後には退けない私はタクシーに乗り込み、そのままマリーナベイサンズへと向かうのでした……。

(注:私がぼったくられたGEYLANG ROAD 244にある「BKK FOREX PTE LTD」という両替所はかなり怪しいので注意。ちなみにこの店はマリーナベイサンズにあるカジノのレートの倍悪かったです。当時はマリーナのカジノで両替すると0.5割くらいが引かれたので、マリーナのカジノはレートで言うと大体0.01190くらいでした)

原点回帰、BJで勝負開始

不穏な流れを引きずったまま、私は再びマリーナベイサンズのカジノに到着。

ここで今回の旅の全てが決まるといっても過言ではありません。負ければ文字通り全てが終了。残りの日程も観光することができなくなってしまう。

絶対に負けられない私は今回の目的を思い出し、初心に帰ってブラックジャックで勝負することにしました。

ただ、ベーシックストラテジー(BS)という戦略は万能ではないことを2日目の夜に痛感していたので、今回は軍資金の関係もあったことから、守りの戦略、つまりできるだけバーストのリスクを避ける戦い方で勝負に挑むことにします。

例えば、最もバースト率が高い「16」や次点の「15」はステイを選択し、ディーラーのバーストに賭けるといった風に。

だらだらとゲームに興じていても負けを取り返すことは不可能。よって私はミニマムベットが100SGD(約8千円)で先客がいないテーブルに着き、一気に3ハンドのマルチハンドで勝負を決めに行く。

背水の陣、残されたライフは最短7つ

軍資金は2,235SGD。1ハンドに100SGDが必要となるため総ライフは22個ですが、手を3つに分ける3ハンドでの勝負は1度に3回分のチップを必要とするため、最低でも1ゲームに300SGDが必要となります。よって、万が一3ハンドを7ゲーム連続で落とせばそれだけで完全敗北で終了。

つまり、私に残されたライフは最短で7つということ。

全てのライフを消費する前に勝ちの流れに乗れなければ終わり。本当にただ、終わるだけ。待っているのは先が見えない「無」だけです。

湊
ミナト

守りを固めろ……チャンスはある……

基本的にはBSに忠実に、ただし、バーストのリスクを回避するため「16」はステイ、「15」はその時の勘に委ねるという戦法で、私は今後の旅を賭けた勝負に挑む。

BJはバーストが肝。いかにバーストせずに生き残るか。そこをクリアできれば勝機はあるはず。しかし、そうは上手くいかないのが先が予見できないギャンブル。

今回は一部BSを無視してステイ(カードを引かない)を選択するも、そういった局面では最終的なディーラーの手はほとんどバーストせずに強力なものが出来上がってしまい、元々悪くなかったこちらの他の手にも被害が及ぶというという嫌な展開が続き、みるみる手持ちのチップは減っていきます。

はっきり言って、てんでダメ……!

3ハンド全勝などほぼなく、良くて2ハンドが勝利、大半は2ハンドが負けて1ハンドが勝つといった、じわじわとライフが削られていく展開。

この時の私にとってチップはライフ、つまり命そのもの。それが目の前で削られていく様は、まるで心臓を握る見えない手の握力が徐々に強まっていくように感じられ、血液の流れが悪くなり、視界が落ちてきた暗い影で覆い尽くされていくようでした。

テーブルに300、手元に200、合計500のチップ

そして、遂にここまできてしまう。

残されたライフはテーブルにベットした300SGDと手持ちの200SGD。合計500SGD(約4万円)という虫の息まで。

湊
ミナト

もう終わったなこれ……しかもこの200SGDは……

この200SGD分だけは、絶対にカジノで使ってはいけないお金…………

父

もしカジノでぼろ負けしたり、有り金全部盗まれたりでもしたら、このお金で遊んで来い

そう、私が日本を出発する前に、緊急事態用として父が授けてくれたお金。それが今はチップに替わってしまっているこの200SGD(約1万6千円)だったのです。

というか、2万円貰ったので既にもう若干使ってしまっているという……。

湊
ミナト

最悪だ……カジノなんて来るべきじゃなかったんだ……

湊
ミナト

もう日本帰ろうかな……というか、帰るしかないよねこれ、有り金ゼロだし……

この時、私は既に負けを確信。

このゲームを落とせば残りの200SGDも飲まれて負け。鉄板の負けパターンの流れにやはり今日の自分もいたのです。

シンガポールの観光はこの日を入れて残り3日間でしたが、お金がなければ観光もできないですし、この状態ではもう純粋に楽しめない。というのも、軍資金兼観光費用の40万円はキャッシングで借りたお金だったため、全敗すればそれと同時に40万円の借金ができることにもなるからです。

私は急遽予定を変更してもう帰国しよう、元々会う予定だった友人には事情を説明しようと考えていると……

ディーラーのバースト

このゲームはディーラーのバーストにより3ハンドが勝利。続くゲームも初期ハンドの数字が良く、2ハンドが勝利します。

そして次のゲーム、ここで全ての流れが変わった。

スプリット&ダブルが生んだ奇跡の一手

首の皮一枚の状態から辛くも連勝を射止めた次のゲーム、私は同じく3ハンドでゲームを続行。すると……

6が揃いスプリット

ディーラーのアップカード(表向きのカード)は「5」の状態で、まずは「6」が揃い、私はこれをスプリット。

6のスプリット2連続

すると、ここでまさかの「6」が3枚連続するという悪魔的な展開により、私はさらにスプリットで手を分ける。

2回スプリットの内、2回ダブルダウン

また、分けた手の内の2枚がダブルダウンのチャンスを迎え、

2ハンド目もダブルダウン

さらに2ハンド目もダブルダウンのチャンス!

3ハンド目は15

そして最後の3ハンド目は鬼門の「15」。

マリーナベイサンズのカジノの場合、ディーラーの最終的な手はプレイヤーのアクション次第で変わるため、最後の「15」をヒットするかステイするかで、この手の命運が決することとなります。

ベットしたチップが800SGDに増えたBJ

このゲームでベットしたチップは300SGDから800SGDに増加。是が非でもこのゲームはものにしたい。というか、外したら今度こそ本当に終わってしまう。

ここまで私は一部BSを無視して守りに徹してきましたが、恐らく今は守りに入る時ではない。

それに、BSというセオリー通りの選択で負けた場合はまだ納得がいきますが、セオリーを無視してこの最大のチャンスを棒に振ることになってしまった場合、恐らく悔やんでも悔やみ切れないだろう。

よって、私は鬼門の「15」はヒットを宣言。

ヒットして19になった3ハンド目

すると、入る!強気の選択がここで活きた!

残るはディーラーの手がどうなるかだけ。ディーラーのハンドは「5」。これはどちらかというと弱い部類に入り、バーストの可能性は十分。

頼む、いってくれ……!

ディーラーのハンド2枚目

まずはディーラーの2枚目、これがなんと「10」!

湊
ミナト

うぅっ……

これは私が最後にステイを選択していれば「4」はディーラーに行くことになっていたため、もしそうなっていた場合、「5+4+10」で「19」。つまり、私は全敗で終わっていたということ。

そこを決死の覚悟で突破できたということは可能性は十分。さらに、ディーラーは「7」以上を引けばその時点でバースト。その確率13分の7と50%以上。

この勝負、いける。いけるぞ……!

そして、ディーラーが運命の3枚目に手をかけ……そのまま、カードをオープン……!

湊
ミナト

頼む!ピクチャー来い!!!!

ディーラーのハンド3枚目

ディーラーの3枚目は…………!??

ディーラーの3枚目はピクチャーでバースト

ピクチャー!ディーラーの合計は「25」でバースト!!

ここで、私は間違いなく今日一の勝負を制すことに成功!そして、この選択と勝利がまるで湧き出る泉を堰き止めていた岩を破壊し、水がとめどなく溢れ出すかのような流れをつくり上げ、私は圧倒的な無双の流れに突入!

そもそも初期の2枚のカードが強く、「16」「15」を守れば不要なカードがディーラーに行き、ディーラーがバーストするという先ほどとはまるで逆の好展開。さらに流れに乗った私は1ハンドのチップを150SGD、200SGDと上げていき、気付けば……

手元には5,000SGD(約40万円)を超えるチップが……!

ここまで来ればもう十分。昨晩の負けは全て取り返せなくても、トータルでの負けは回収に成功!その後2~3連敗したところでゲームを切り上げ、換金はジャスト5,000SGD。

まさに奇跡。ありえない奇跡としか言いようがない。

一度は本当に全てを失って敗退、帰国を覚悟した。しかし、あの1ゲームが、あの最後のヒット・ステイの選択が全てを変えた!

やはりこんなところで旅が終わってたまるものか。行け、旅はここからだ。マリーナベイサンズでの進撃を続けろ……!

【3日目、マリーナベイサンズ前半の収支】
(BJ)+2,800SGD
(合計)+2,800SGD(約22万4千円)

次回→【幻の10連なるか】バカラ会心の追加連撃!雪辱のマリーナベイサンズ

スポンサーリンク

この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント(確認後に反映/少々お時間をいただきます)

コメントする

目次