パチンコをやめたあとで再び行ってしまうとどうなるのか、元重度の依存者だった私が実際に店に行って確かめてきました。
パチンコ店に行かなくなってから1年以上が過ぎ、私は平和なパチンコのない日常を送っていたのですが、もう大丈夫だろうと思い始めていた時期に、いくつかの出来事が重なったことで、私のなかではある疑問が生じました。
それは、1回くらいであればひさびさにパチンコに行っても大丈夫なのか、それとも、いままでやめられていたとしても、1回だけでも行ってしまえば、以前のようにまた戻ってしまうのか? という疑問です。
この1回だけは、はたしてほんとうに1回だけで終わるのでしょうか。
元依存症の方であれば誰もが考えるであろうことであり、そして、趣味として月1回だけパチンコに行きたいというような方も気になることではあると思うので、私はこの疑問に答えを出すため、身を投げ打ってパチンコ店に行ってみることにしたのです。
以下は、その検証と結果の記録です。
再びパチンコ店に行った理由
私は当時、昼も夜も働いていたので、そもそもパチンコ店に行く時間があまりなかったのですが、それに加えてお金にも余裕がないなどの事情もあり、それまではパチンコ店に行きたいと思うことはほとんどありませんでした。
しかし、しばらくのあいだ急遽仕事を休むことになり、ひさしぶりにまとまった時間ができたと思ったところで、以下のような条件が重なったのです。
- 仕事を片方を辞めることが決まっていた
- やる気がなくなる出来事が起きた
- 退職後に海外カジノで勝負をすることになっていた
1. 仕事を片方辞める
当時は夜の時間帯に働いていた仕事を辞めることが決まっていて、残りの日数を消化しているような状態でした。
その後に関しては、しばらく夜はフリーで働こうかと考えていたのですが、これまでと違って自由な時間が増えたとき、パチンコに行かない生活をこれからも続けることができるのか、もし行きたくなったときは、息抜きとして1回だけ遊ぶような付き合い方はできるのか、という疑問がありました。
とくに後者の、1回だけという制限を守れるのかという疑問に関しては、実際に行ってみなければ答えを知ることができないため、昔のように戻ってしまう危険性を感じつつも、検証してみたい気持ちは以前からあったのだと思います。
仕事を辞めた理由などはこちら
→【退職】約7年バーテンダーとして勤めた私がバーをやめることにした理由
2. やる気がなくなった
仕事を片方辞めることにしたのは、当ブログの更新作業に時間を使いたいと思っていたからという理由が大きく、本来であれば、しばらくの休みはブログの運営作業にあてられるはずでした。
ところが、しばらく仕事を休むことになった原因(いってしまえばトラブル)によって、私はすべてにおいてのやる気がなくなってしまい、時間だけはあるのに、なにもすることがないといった状況におちいってしまっていたのです。
そんなときに、気晴らしにでも、と魔が差したことで、危機意識もうすらいできていたのかもしれません。
3. カジノで勝負
仕事を辞めるという決断をしたはいいものの、たいした貯蓄もなかった私は、その後の生活費を稼ぐため、ふたたび海外カジノでひと勝負をしてくるという無謀な計画を立てていました。
というのも、それ以前に行った海外カジノでの勝負後は、仕事で忙しかったことや、気が張っていたということもあってかパチンコがリバウンドすることはなく、しかもこのときは、カジノは勝てると思い込んでいたからです。
勝敗はどうであれ、カジノの刺激と、とくに自由な時間を得ることで、またしてもパチンコ漬けの生活に舞い戻ってしまうのではないか。
そういった懸念があったからこそ、パチンコへの依存を克服できたと思われた当時は、1回だけ遊ぶということが可能になっているのか、うまく割り切って付き合うことができるようになっているのかを、カジノに行く前に知りたかったのだと思います。
生活費を稼ぎに行った結果
→ 生活費を稼ぎに行け!韓国カジノ旅行記は破滅の「2nd stage」に突入!
このように、いくつかの理由からパチンコ店にひさびさに行こうかと私は考えだしたのですが、その衝動はとくに強いものでもなく、これまでどおり我慢することはできるものでした。
けれども、生活スタイルが大きく変わろうとしているなかで、今後も同じように、息抜きとしての1回だけと思ったときに、ほんとうに1回だけでやめられるのか? というと、それはわからなかったので、私はこの疑問に答えが欲しいと感じるようになっていったのです。
この手のことはやはり、自分が見て、経験し、思わなければ、真実にたどり着くことはできません。私は今後の人生のためにも、パチンコ店にふたたび行ってみることにしたのです。
パチンコ店でのスリップ(再パチンコ)
私が向かったのは、自転車で行ける範囲の、わりと生活圏内にあるパチンコ店で(X店とします)、これまで数回ほど行ったことがあるお店でした。
私は知っているスロット台に座り、サンドに1万円札を入れ、意気揚々と遊技を開始します。が、なんというか、なにも感じません。ワクワクすることもなければ、ドキドキすることもなく、淡々と回転数だけが増えていくだけ。
相変わらず1000円が消えるのは早く、投資はすぐに1万円超えます。そして、なにも起きずに2万円を使い切ったところで私は思いました。

パチンコってこんなにつまらないものだったかな……?
ひさしぶりに遊んだパチンコ(スロット)は、出ない、つまらない、演出のあおりでイライラするだけ。
しかしながら、負けたお金は取り返したいと思うのが人のさがで、私は知らない台に移動し、結局閉店まで粘ってわずかに負けを取り返すことができ、この日の結果はマイナス1万8000円で終了となりました。
翌日(2日目)
この時点で1回だけのパチンコは終わりなので、勝ち負けは関係なく、ここで終わりにしなければならないのですが、結局はそういうわけにはいきません。
1回だけでやめようと思っていたけれど、2万円くらいだったら取り返せるだろう。負けた分を取り返してやめよう。
私はなんのためらいもなく次の日も同じパチンコ店(X店)に行き、前日遊んでいたのと同じ台で遊び、さらに2万5000円のお金を失ってしまいます。
4日目
今後仕事を片方辞めることが決まっていて、おまけに休みで働いていない分は給料も減るわけで、2万円でも3万円でも、無駄に消えていくのはかなりの痛手です。なんとしても負けは取り返さなければなりません。
まだこれくらいなら、2000枚も出せば取り返せる。それくらいはなんとかなる。
私は行ったことがない近隣のエリアにあるパチンコ店(Y店とします)に行き、事前に調べておいたなんとかやれそうな台で遊び始めますが、まったくやれる気配を感じることができず、結果はマイナス4万3000円で敗退となりました。
5日目
ここまでのトータルはマイナス8万6000円となり、あまりの勝てなさに、さすがに取り返すのは不可能なのではないかと思われたのですが、私が考えることは1つしかありませんでした。
4000枚出せばチャラ……。
一発当てればなんとかなりそうな台の情報を片手に、私は初日に行ったX店に突撃します。が、圧倒的な無理ゲー感を体感させられただけで終わり、結果はマイナス4万円でこの日も負けました。
7日目
ここまでくると、もう負けを取り返すのは無理。であれば、少しでもダメージを軽減させるしかありません。
私はもう一度パチンコY店へ。しかし無情にも、結果はマイナス2万7000円で終了となりました。
収支結果
今回のパチンコ通い再発の収支をまとめると、以下のとおりです。
パチンコX店 | パチンコY店 | 収支合計 | |
初日 | -18,000 | ー | -1万8000円 |
2日目 | -25,000 | ー | -4万3000円 |
4日目 | ー | -43,000 | -8万6000円 |
5日目 | -40,000 | ー | -12万6000円 |
7日目 | ー | -27,000 | -15万3000円 |
わずか1週間のうちに15万円もの大金を失いました。
さらに、もう答えは出てしまっているのですが、当初懸念していた1回だけで終わらせることはできるのかという疑問については、やはり1回行くと知らない台、新しい情報が目に飛び込んでくるので、1回だけでは終わらないということに加え、負けているとそれを取り返そうとするので、負ければよけいに1回だけではすまなくなるということがわかりました。
ひさびさにパチンコ店の台で遊んだからといって、体に電流が走るような快感なんてものもいっさいなく、残ったのは、やっぱりやめておけば(行かなければ)よかったという後悔のみ。
いったんここで結論を出しておくと、ひとたび足をすべらせれば真っ逆さま、パチンコの1回だけなんてものは不可能であり、とくに過去に依存経験がある人であれば、それはなおさらだということです。
リバウンド後の出来事
今回のことは遅かれ早かれ、私の身に起こっていたことだったのかもしれませんが、スリップ(再パチンコ)すればほぼ間違いなくリバウンドするという恐ろしい事実を知ることができただけでも収穫はあったと思っています。
また、これは余談ですが、今回行ったパチンコ店にはもう行かなくなる出来事も起きたので、あわせて報告しておきたいと思います。
パチンコX店での出来事
パチンコX店での最終日、あきらめて帰ろうとしたところ、台にメダルが2枚だけ余ってしまい、そのまま残して帰るのもなんだかしゃくだったので、私はこれを回収。
しかし、こんなものを持っていてもしかたがないとトイレの中で思い、メダルを置いて帰ろうとしたまさにそのときでした。

先ほどご遊技されていたメダルは?
ホールから出ようとした私は従業員に捕まり、メダルの所在を問い詰められました。
私が台を立つ際にメダルを払い出していたのを見ていたのでしょう。私は、トイレに置いてきたことを伝えました。

どちらのトイレですか?
まぁ、ようするに、疑われているということです。パチンコ店での玉やメダルは借り物なので、持ち出しは禁止されているからです。

持ち帰ろうとされていませんか?
いやいや……
疑ってるうちはまだしも、それを口にしたら……戦争だろうがっ……!
従業員からすれば、トイレに置いてきたなんてのは苦しい言い訳にしか聞こえなかったのでしょうが、置いてきたものは置いてきたので、実際に確認してもらったところ、私の疑惑は無事に晴れ、解放されることとなったのです。

次からはこのようなことはお控えください
トイレに置いてきたというか、捨ててきたともとれる行為だったので、こういったことが起きてしまったわけですが、この従業員のおかげでその後もパチンコX店には一度も行っていないので、これはこれでよかったかなと思っています。
メダルは変なところに置いて帰ってはいけないということです。
ちなみに、パチンコY店に関しては、家から遠かったことと、全体的にあまりよくなかったこともあって、こちらはとくになにもしていないのですが、それからは一度も行っていません。
検証結果と今回のまとめ
・勝っても負けてもおそらくほぼ確実にまた行く
・メダルをトイレに置いていってはいけない
今回の検証で、パチンコをやめることができたあとでも、やはり1回だけは1回だけではすまないということがわかりました。
負ければ負けたお金を取り返したくなります。中途半端に勝てれば、勝ったお金でズルズルとパチンコ漬けの生活に戻っていくだけです。
私のように1回くらいなら……と思っている方は、パチンコ店に行けばおそらく私と同じようなことが起きると思うので、絶対に行かないほうがいいと思います。
私はまた1からの再スタートとなり、しかも結局は完全にリバウンド、その後に月間最高の負け額を叩き出すこととなってしまったのですが、この件で改めてパチンコの恐ろしさを思い知るいい経験となりました。
パチンコをやめることができた状態なら、なにがあっても二度とパチンコ店には行かないほうがいい。
これが、体を張って私が出した結論です。報告は以上です。
その後、パチンコ店に入店制限を申し出た
→ パチンコ依存症が再発したので自己申告プログラムを店に申し込んできた
月1などの趣味として付き合っていける可能性
→ パチンコとうまく付き合う方法は結局のところ「勝つ以上に稼ぐ」しかない
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