バリ島での最後の夜は、またしても現地ドライバーの案内で、「ポテトヘッド」というバリ島最大級のビーチクラブへ。
バリ島旅行も残された時間はあとわずかとなってしまいましたが、旅の疲れや、翌日の飛行機の時間が朝早かったこともあり、家族は夕食を食べたあと、全員がベッドから起き上がれなくなってしまいました。
寝てしまえば、その時点でバリ島での旅は終わり。しかし、起き続けていれば、旅はまだ終わりません。私は、あてもなく一人ホテルの部屋を抜け出し、ふたたび波打ち寄せる夜のビーチへ。
そんなとき、あの男から連絡がきたのです。「まだ起きているか」と。 えぇ、もちろん、起きていますとも……。
前回はこちら↓
【猫の糞】バリ島にて幻の高級コーヒー「コピ・ルアク」の製造所に潜入!
ミナト
海外旅行が趣味の兼業ブロガー。以前はカジノにハマるもギャンブルにはもう懲りて……? 現在は観光メインで旅行を楽しみながら、現地での体験や旅行に役立つ情報も発信中。いずれは海外を放浪する旅にも出たいと思っています。>> プロフィール詳細はこちら
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インドネシア・バリ島旅行(3日目・後編)
ホテルの部屋でどうしようかと考えていてもなにも始まらないので、私は夜のビーチに戻り、風に当たりながらビーチを眺めていました。
そうだ、バーへ行こう。
バリ島の歓楽街は、初日にスリに遭いそうになったこともあって、どうも行く気にはなれませんでしたが、宿泊しているここ「インターコンチネンタルバリリゾート」には、敷地内にバーもあるのです。
バーという場所はいつも私を助けてくれます。消えかかった明かりに灯がともされるように、私はがぜん、やる気が出てきました。
そして、プライベートビーチから歩くこと数分、ホテルの敷地内にあるバー、「サンセットビーチバー&グリル」に私は到着したのです。
サンセットビーチバー&グリル
サンセットビーチバー&グリルは、ジンバラン湾(ホテルがあるエリアのビーチ)を一望することができるカジュアルなスタイルのビーチバー。「素足で砂浜」という気取らないスタイルで、夕暮れどきはジンバラン湾に沈む美しいサンセットを、目の前の特等席から眺めることができます。
先ほどの画像(中央)に写っているかやぶき屋根のカウンター以外にも、ビーチ・プールサイドには、テーブル席、ビーンバッグ(人をダメにするビーズのクッション)、プライベートカバナ(中世ヨーロッパの上流階級が使用していた天蓋付きベッドのような座席)など、バラエティに富んだ席が用意されています。
ランチやディナー、軽食など、終日カジュアルなダイニングを楽しむことができ、家族連れに大人気のジェラートカウンターもあります。これは私も夕食後にいただきましたが、とてもおいしかったです。
(営業時間)6:30am~10:30pm
こちらはサンセットビーチバー&グリルのメニュー表(一部)。
インドネシアの通貨はルピアという単位で、10,000ルピアが日本円で約80円となっているのですが、ルピアは桁が多いので、ホテルのメニューなどでは桁が省略されている場合も多く、このメニューに記載されている「150」とは、「150,000ルピア」のことを表しています。0が3つ省略されているわけです。
よって、ウイスキーなどのショットの値段は、だいたい1200円くらいということになります。ボトルで頼む場合は2万円前後ですが、現地のバーへ行った際は、現地のお酒を少しずつ楽しんだり、カクテルを楽しむのがいいでしょう。
と、いいつつも、私は一杯目にビールを注文しましたが……。
バリのバーテンダーと、旅行で来ました、なんて他愛もない会話をしながら、ゆっくりとビールをいただく至福のひととき。
その場所で、その時でしか感じることができない味わいがいつもバーにはあります。だからこそ、バーでは飲みたいもの、好きなものを飲むのがいちばんいいのです。
2杯目はウイスキーベースのカクテルと、夕食の際に飲みすぎたせいか酔いが回ってきたので、ミネラルウォーターを注文。
だんだんとぼんやりしていく意識のなか、まぁ、思い残すこともないだろう、と最後の一滴を私は飲み干しました。お店もまもなく閉店時間だったので、このへんが潮時だと思われたのです。
しかし、私が腰を上げようとしたまさそのとき、私の携帯は、あの男からの連絡をキャッチしました。
アニキ、まだ起きてる? 仕事終わったけど、今日どこか行きたいとこある?
きたか……。
時間的にも彼から連絡がきそうな気はしていました。ただ、現地ドライバーのRURIさんは正直なところ信用ならない人物だったので、どうしようかと考えていると、私の心を揺さぶるなかなかナイスな提案が。
ポテトヘッドいいよ! スミニャックにあるよ!
RURIさんから送られてきた画像を見た私は思いました。これは行くしかない。
バリ島最終日ということもあって、残金は日本円しかなかったのですが、これはRURIさんが手数料なしで両替してくれるというので彼に任せ、私たちはホテルのロビーで合流することに。
ブラザーはもう寝ちゃったの? 残念だね……
こうして私たちは、2人でふたたびスミニャックへ。
ポテトヘッド・ビーチ・クラブ
「ポテトヘッド」は、スミニャックというエリアにある、バリ島屈指の規模を誇る大型のビーチクラブです。
ビーチクラブとは、プールやレストラン、バー、DJブースなどがあるオンザビーチの複合施設のことで、サンセットビューなどのビーチの景観はもちろんのこと、お酒、食事、そして音楽をいっしょに楽しむことができるというクールな大人の遊び場。
バリ島にはいくつかのビーチクラブがありますが、そのなかでも最大級の規模を誇るのがここ、「ポテトヘッド・ビーチ・クラブ」なのです。
レストランやバー、プール、芝生の上と、すべての場所からバリ島のサンセットを眺めることができ、特徴的なアンティークシャッターによって彩られた円形劇場のような外観は、訪れる人々の目を引きます。
入場料は無料で、バーやレストランのみの利用の場合は、ミニマムチャージ(最低利用額)はかかりません。
(営業時間)10:00am~2:00am
玄関となる通路もまるで、これから美術館の中へ入っていくかのような、芸術的なデザインとなっています。
そして私たちは、ビーチクラブの中へ!
クラブ内には心地よい音楽が流れ、歓楽街のような騒々しさはなく、それでいてクールに盛り上がっていました。これぞまさに、私が求めていたような場所です。やるじゃないかRURIさんよ。
バーも落ち着いていてナイスな雰囲気。
カクテルもインドネシアのフルーツや食材、スパイスなどを使用した独創的なものばかりで、ここに来たらぜひともカクテルを楽しみたいところです。
しかし、私はホットティーを注文!
RURIさんは車の運転があるので、私だけお酒を飲むのもどうかと気を使ったのもありますが、もうこれ以上飲めなかったというのが正直なところです。
熱気あふれるビーチクラブのバーで、男2人して熱いお茶を飲むという、なんともシュールな光景。まぁこれも悪くはありません。飲みたいものを飲めば……いいのです。
RURIさん、ここの会計は僕が出すので、1万円両替してもらってもいいですか?
ああそうだった。ちょっと待って
現地ドライバーの分はこちらが持たないといけないという「暗黙の了解」のようなものを今旅で私は感じたので、ここの会計もこちらが持つことにし、日本円の1万円札をRURIさんへ。ところが、戻ってきたのはバーのお茶代である20万~30万ルピア(日本円で2000円前後)でした。
なにか、勘違いしてしまったのでしょうか……。
いやRURIさん、ここのお茶代は僕が払うので大丈夫ですよ。そうじゃなくて、1万円の両替をお願いします
ああそういうことね。ゴメンゴメン
いや、RURIさんよ、私が気づかなければ、そのままネコババする気だったんじゃないのか……? 彼に対する不信感はつのるばかりです……。
もうちょっとここにいるから、アニキ、ぐるっと一周見てきなよ
たしかに、バー以外の場所も見に行きたかったので、私は先にバーを出て、ポテトヘッドを散策することにしました。しかしRURIさんはなにかを企んでいるような様子。この男、次はいったいなにをしでかす気だ……?
ポテトヘッド内を散策
さて、気を取り直して、まずは入り口を抜けると目に飛び込んでくるのが、この芝生エリア。昼間はベッドが敷かれ、日光浴を楽しむ方でにぎわっているそうです。
芝生エリアの右側にはDJブースがあり、ここからクールな音楽が発信されています。
DJブースを越えて奥に進んでいくと、デイベッドが並ぶエリア。
ちなみに、ポテトヘッドの利用料金ですが、バーやレストランだけの利用の場合はミニマムチャージ(最低利用額)は発生しませんが、ベッドシートを利用する場合には利用料金が発生します。
芝生エリアに敷かれたベッドは30万ルピア(約2400円)、画像のプールサイドのデイベッドは50万ルピア(約4000円)、ビーチフロントのデイベッドは100万ルピア(約8000円)のミニマムチャージがかかるそうです(2019年時点)。
ミニマムチャージとは、席やお店を利用するにあたって、最低でもこれだけの金額を飲食代で利用してくださいね、というもので、飲食代金の合計がミニマムチャージ以下であっても、ミニマムチャージとして設定された金額分は支払うというシステムのことです。
たとえば、ミニマムチャージが3000円だったとしたら、一杯だけの注文でも3000円はかかるということ。海外のバーによくあるシステムです。
続いて、デイベッドの横にあるのがインフィニティプール。
プールのいちばん奥には円形カウンターのバーがあり、プールに入りながらお酒を楽しむことができます。
プールのすぐ先にはバリ島の美しいビーチが広がり、プールサイドから出られるようになっているので、すぐにでも海に遊びに行くことができます。
また、ポテトヘッド内にはホテルはないので宿泊はできないのですが、歩いてすぐ先に、ポテトヘッドと同系列の「カタママ」という隠れ家的ホテルがあります。
こちらがカタママの入り口。ポテトヘッドの目の前という最高のロケーションです。
カタママは、全室スイートルームからなる洗練されたブティックホテルで、ポテトヘッドビーチクラブを手がけた、「PTT Family」という企業がプロデュースしたホテルです。
そのサービスや設備もさることながら、宿泊者にはポテトヘッドのレストランやデイベッドを優先的に利用できる宿泊特典があり、なんと一般利用ではかかるはずだったデイベッドのミニマムチャージも、宿泊特典によってなしになるというのだから驚きです!
水着への着替えが便利だったり、ポテトヘッドでの飲食代金を部屋づけにできるなど、ポテトヘッドビーチクラブを存分に堪能したい方には要チェックのホテルです。
【姉妹ホテル「カタママ」も要チェック】
ナンパ師RURIの本領発揮
ひととおり散策を終えた私は満足したので、バーにいるRURIさんのもとへ戻ると、彼はなんだか意気込んでいるようでした。
もう終わった? ところで、日本人の女の子いるみたいだから、ナンパしに行こうよ
バーでなにをしていたのかと思えば、どうやら女の子、とりわけ日本人の子がいないか探していたようで、そもそも、ポテトヘッドをプッシュしていたのも、日本人の子が多いからだとかなんとか……。
私はべつに海外でそういうのは求めていないので、RURIさんの提案を断ると、じゃあ女の子が日本人かどうか見分けてくれるだけでいいから、とわけがわからない理由でなかば強引に私を連れ、彼はプールサイドのほうへ。
あの子は日本人かな? あの子は?
たしかに、同じアジア人でも見た目でなんとなく判別はつきますが、見ただけで100%判別できるわけでもなく、だんだんと面倒くさくなってきた私は、「日本人かもしれないけれど、日本人じゃないかもしれない」とか適当なことをいいつつ、入り口のほうで待機していることに。
RURIさんはそれからもナンパにいそしんでいましたが、しばらくしてから、ダメだったよという手振りをしながら戻ってきました。
もうちょっと早い時間だったら……あ、こんにちは、日本人ですか?
まだナンパするのかと後ろを振り返ると、なんとそこには、日本人と思しき男性数人のグループが。RURIさんあんた、男もナンパするのか……!?
明日以降予定は決まってますか? よかったら案内するよ。彼も日本人で私が案内してあげてます
ナンパだけでは飽き足らず、しまいには私を餌に、新規顧客の獲得をもくろみ始めたRURIさん。持ち前のガツガツした勢いで男性グループの予定を細かく聞くも、結局交渉は失敗に終わってしまいます。
海外で同じ日本人に会ったりすると、旅行の非現実感が崩れてしまうようにも感じられることから、あまり知らない日本人とは会いたくないという方も多いとは思うのですが、 そのような感じで、私とその男性グループのあいだには、微妙な空気が流れていました。
クリシュナ24hへ
ポテトヘッドをあとにした私は、RURIさんにホテルまで車で送ってもらう最中、気になるところがあったので、最後に少しだけ寄ってもらうことにしました。「クリシュナ」というお店です。
クリシュナ(krisna)は、バリ国際空港の近くにある大型の総合お土産ショップで、なんと営業時間は24時間営業! 日本のドン・キホーテのようなお店です。
深夜でもかなりギラついていて、場所と時間もありましたが、観光客があまり来るような場所ではないようにも感じられました。
そしてクリシュナのすごいところですが、とにかくすべてが安いのです。 これまで見てきたどのお土産屋さんよりも安く、尋常じゃなく安いものもありました。
たとえばこちら、バリ島でのお土産では超定番のネコの置物。
いちばん左のネコ4体は6,500ルピア(約52円)、真ん中の花付きネコ4体は25,000ルピア(約200円)、右の入浴剤を抱えたネコは各22,000ルピア(約176円)です。
驚安の殿堂を超えた衝撃プライスで、商品にはこのように、1つ1つに値札のシールが張ってあるので値段もわかりやすいです。
お土産の種類もまさになんでもあり、服やカバン、化粧品、置物、アクセサリー、お菓子など、とにかく品数が多い。ただ、ワゴンにギュウギュウに詰め込まれていて壊れている置物もあったりしたので、購入する前によく見てから購入したほうがいいなと思いました。
お土産の物色中、大きなネズミが足もとを猛スピードで駆け抜けていくなど、値段や品数以外にもびっくりすることがありましたが、私は最後のお土産を買い終え、外で待ってくれているRURIさんのもとへ。
しかし、今度はRURIさんが見当たらないのです。
駐車場やその周辺、店内を探すもRURIさんはいません。交換していた連絡先に電話をするも応答なしで、駐車場に車はあるか探そうとするも、そもそも車をよく見ていなかったので、どれがRURIさんの車なのかもわかりません。
時刻はすでに深夜の3時すぎ。時間も時間なので、タクシーもほとんど通っておらず、駐車場には地元の青年がたむろしていたりと、かなり際どい状況です。
私は店内に戻り、お店の従業員にRURIさんの特徴を伝えました。すると、「あそこにいたよ」というあっけない答えを得ることができ、従業員が見たという場所に案内してもらえることになりました。
そして、彼はというと、ものすごくわかりにくい場所で頭から服をかぶり、お腹を出して熟睡していました……。声をかけても起きないので、私はRURIさんを軽く揺さぶって起こします。
ああゴメン。買い物終わった? じゃあ行こうか
RURIさんとの別れ
しかしながら、とんでもないドライバーにつかまってしまったものです。やはり現地ドライバーには注意しなければならないと、あらためて私は痛感しました。
ゴメンね! 眠くなっちゃってさ。でもいまの時間タクシーいないし高いよ
いくらぐらいするんですか?
タクシーの相場はよくわからないけど、タクシーが少ないから、けっこうふっかけられるんだよ
現地の人間がタクシーの相場を知らないなんてことはありえないわけで、相場を言ってしまえば、自分のもらえる額が少なくなるので、あえてはぐらかすRURIさん。
たしかに、私たちはもう二度と会うことはないと思われるので、それでいいのかもしれません。けれど、日本には「一期一会」という言葉があるように、たとえお互いが今後会うことはなかったとしても、お互いに誠意を尽くすのが礼儀ってものじゃないのかなと私は思いました。
ホテルに到着後、私はRURIさんにドライバー代として、多めにお金を渡しました。少しいじわるな質問をしてしまいましたが、さすがにメーターのタクシーに乗ったりもしていたので、タクシーの相場くらいは私もわかっていたのです。
あまりにもいいかげんすぎる男RURI。最初から最後まで信用ならない男でした……。皆さんも現地ドライバーに依頼するときは、注意するようにしてください。
【ポテトヘッドに行くなら「カタママ」がおすすめ】
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