【債務整理をわかりやすく】ギャンブルでの借金も債務整理で解決可能!

おまとめローンの審査にも落ち、誰も手を差し伸べてくれないという状況でも決して諦めないでください。借金問題を解決して人生の再出発を切るための最終手段に「債務整理」というものが残されているのです。

ギャンブル依存症になってしまうと直結するのが多重債務などの借金問題。
放っておけば借金がどんどん膨れ上がり、ついには借金の利息を毎月払うだけで精一杯で元本(実際に借りた金額、借金自体)が全く減らないといった状況に陥ってしまうのは時間の問題です。
そこで複数の業者に借りた借金を一つにまとめ、高額な利息を安く抑える方法に「おまとめローン」があるのですが、特に大手のおまとめローンは審査が厳しいためそう簡単には審査が通りません。

それでは多重債務に陥ってしまい、おまとめローンも利用できなかった場合、諦めて高額な利息ばかりを延々と払い続けるしかないのでしょうか。いえ、そんなことは決してありません。借金問題を解決する最終手段として「債務整理」というものがあるのです。

今回はギャンブル依存症克服の決め手の一つとなる「債務整理」について、わかりやすく解説します。

債務整理とは

「債務整理」とは多額の借金を背負ってしまった債務者(お金を借りている人)が、弁護士や司法書士に依頼することで債権者(お金を借している業者)と交渉し、借金の負担を軽減もしくは免除してもらうことができる、国が認めた法的手段のことをいいます。

簡単に言えば、債務(借金)を整理(減額もしくはゼロに)することで、借金問題で苦しんでいる方が生活を再建できるよう法律で認められた、借金地獄からの救済措置のことをいいます。

また債務整理の大きな特徴として弁護士や司法書士に債権者との交渉を依頼することで、貸金業者からの取り立てや返済の催促は止まります。通知を受けた貸金業者は正当な理由なく債務の返済を催促したり、訪問することはもちろん、電話やファックス、メールなどで連絡することも法律で禁止されているのです。

既に消費者金融に月々の支払いの滞納が始まってしまっている方は、もう業者からの催促の電話に怯える必要もありません。私も経験がありますが、そもそも家賃すらも滞納しているような絶望的な経済状況で、借金を返済する余裕なんて微塵もない時にかかってくる催促の電話はもはや恐怖でしかありません。
しかし債務整理を利用することで貸金業者からの取り立てが止むのであれば、それだけでまず心がいくらか楽になることでしょう。

現在も毎年10万人以上が債務整理を利用し、借金問題を解決しています。

usagi
イブスター店長

借金問題を解決できるかどうかは今後の人生を大きく左右する分岐点になると思う。だからこそしっかりと債務整理について理解した上で利用を検討してほしい。より詳しいところから先に見たい場合は以下のしおりから進んでくれ

イブスター店長のしおり

【任意整理】
グレーゾーン金利(払いすぎている利息)

【個人再生】
清算価値(所有している財産の合計額)
住宅ローン特則(住宅ローンがある場合の特例)
小規模個人再生給与所得者等再生(個人再生の手続き)
個人再生認可率(個人再生が認可される割合)
個人再生委員(債務者をチェックする人)
履行可能性テスト(返済のトレーニング)
個人再生委員報酬(個人再生委員へ払う費用)

【自己破産】
自由財産(自己破産をしても残せる財産)
破産管財人(債務者をチェックする人)
同時廃止管財事件少額管財(自己破産の手続き)
免責不許可事由(免責が不許可となる債務者の事情)
裁量免責(免責不許可事由があっても裁判所の判断で免責が許可されること)
自己破産認可率(自己破産が認可される割合)
非免責債権(支払い義務が免除されないもの)
資格制限(職業に制限がかかること)
復権(職業制限の解除)
同意廃止(手続きが終わる条件の一つ)
破産審尋債権者集会免責審尋(裁判官などとの面談)
即日面接制度(手続きのショートカット)

【費用関係】
着手金と報酬金減額報酬と過払い金報酬(専門家に払う費用)

それでは債務整理についてより詳しく見ていきましょう。
債務整理は大きく分けて「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つにわけることができます。

任意整理

「任意整理」は貸金業者と直接和解交渉をすることで利息のカットや毎月の返済額を減額してもらう手続きで、債務整理の中で最も利用者が多く、その数は毎年100万人以上とも、200万人以上とも言われています。
なぜ利用者の人数が正確にはわからないのかというと、債務整理は裁判所を通さない手続きのため、正確な利用者数が裁判所によって開示されないからです。(逆に言えば個人再生、自己破産は裁判所を通す手続きのため、毎年利用者の人数が裁判所によって開示されます)
「任意整理」は原則として3年間36回(最長5年間60回)の分割払いで借金の完済を目指します。

(任意整理のメリット・デメリットへ進む)

個人再生

「個人再生」は裁判所の力を借りることで任意整理よりも借金を大幅に(5分の1程度)減額することができ、減額された借金を3年~5年(最長)で支払うことができれば残りの借金は免除されるという手続きで、毎年約1万人が利用しています。
借金が減額される割合は負債額によって決まりますが、借金の総額が100万円~500万円までの場合は最低弁済額(借金が減額されたあとで払わなければならない最低の金額)が100万円と決まっているので、負債額が比較的浅い場合は大幅な減額は見込めない手続きです。

(個人再生のメリット・デメリットへ進む)

自己破産

「自己破産」は借金の返済が不可能であることを裁判所に認めてもらい、借金をゼロにしてもらう手続きのことで、毎年約7~8万人が利用しています。
ただし、借金の理由がギャンブルやブランド物を多数買うなどの浪費の場合、免責(債務の追求を免れること)が認められない場合もあります。

(自己破産のメリット・デメリットへ進む)

このように債務整理には利用者の状況に応じて使い分けることができるように、それぞれ異なる特徴があります。3つを違いから簡単に分けて言うと、
「任意整理」は借金の減額率は低い代わりに裁判所を通さないためリスクが低い「個人再生」「自己破産」は借金の減額率は高い代わりに裁判所を通すのでリスクが高いということですね。
ちなみにこの裁判所を通すリスクですが、「個人再生」「自己破産」をした場合は『官報』という国が発行する新聞のようなものに住所と氏名が載るなどがあります。インターネット版も公開されていて直近30日分でしたら誰でも無料で見ることができます。
しかし実際に『官報』を一般の会社や個人が見ることはほとんどないと思われますので、周囲にばれる心配をする必要もあまりないと思いますが、このように債務整理はメリットだけではなく当然デメリットもあります。

それではどのようなメリット・デメリットがあるのか、債務整理それぞれの良いところ、悪いところを見ていきましょう。

任意整理のメリット・デメリット

まずは任意整理のメリットから見ていきます。

メリット1.高額な利息や遅延損害金をカットできる

やはりこれが任意整理の最も大きいメリットでしょう。今後支払わなければならない高額な利息をカットすることができ、返済が遅れている場合は別途加算される延滞損害金もカットすることができます。

例えば100万円の借金があった場合、消費者金融の利息は大体が18%なので、1か月あたり15,000円もの利息が発生します。利息の計算方法はこのようになります。

100万円×0.18(18%)÷12(か月)=15,000円

10万円の借金で1か月約1500円の利息がかかると覚えておくとわかりやすいですよ。また返済が遅れてしまうことで発生する延滞損害金は、消費者金融の場合20%なので同様に計算するとこのようになります。

100万円×0.2(20%)÷365(日)=547.9円

返済が遅れてしまうと1日あたり約548円が、1か月間遅れてしまえば16,438円が延滞損害金として利息に加算され、通常の利息と合わせると1か月で31,438円もの金額になってしまうのです。
既に返済が滞ってしまっている方も、そうでない方も任意整理で利息をカットすることができれば返済は一気に楽になることは間違いありません。

実際に任意整理によって100万円の借金がどうなるかというと、このようになります。

 借入額金利月返済額返済回数利息合計
A社50万円18%15,000円47回198,327円
B社30万円18%9,000円47回118,912円
C社20万円18%6,000円47回79,313円
合計100万円18%30,000円47回396,552円
任意整理後100万円0%27,777円36回0円

100万円の借金があり、それを毎月3万円ずつ返済し、借入可能額が増えても一切借り入れをすることもなく最短で返済した場合、約4年間かかり、利息は合計で約40万円かかります。
しかし任意整理を利用後は利息がゼロになるため毎月の返済額も減り、返済の期間も3年間に減らすことができました。もちろん利息はゼロなので1円も利息を払う必要はありません。

借金が150万円あった場合はどうなるかというと、

 借入額金利月返済額返済回数利息合計
A社70万円18%14,000円94回603,473円
B社50万円18%10,000円94回431,021円
C社30万円18%6,000円94回258,570円
合計150万円18%30,000円94回1,293,064円
任意整理後150万円0%41,666円36回0円

先ほどと同じように毎月3万円の返済をした場合、最短でも完済までは約8年間、利息の合計は約130万円にまで膨れ上がることとなってしまいます。
一方任意整理をした場合では月々の返済額が約11,700円増えますが、3年間で借金を完済することができ、約130万円もかかるはずだった利息はゼロになります。

150万円も借金があるんだから毎月3万円なんかじゃ利息でほとんどなくなっちゃうよ!と気になる方のために最後にもう一つ、150万円の借金があって毎月5万円を返済に充てた場合を見てみましょう。

 借入額金利月返済額返済回数利息合計
A社70万円18%23,000円41回241,946円
B社50万円18%17,000円40回164,430円
C社30万円18%10,000円41回101,523円
合計150万円18%50,000円41回507,899円
任意整理後150万円0%41,666円36回0円

月々の返済を5万円に増やし、最短で返済をしても約50万円の利息がかかってしまいます。一方任意整理をすれば毎月の返済金額も減額することができ、返済期間も短縮、約50万円かかるはずだった利息もカットすることができるのです。

任意整理は基本的に借金自体が減額されるものではありませんが、利息がカットされることでどれだけ負担が減るか、一目瞭然ですね。

メリット2.過払い金が発生していた場合、回収することができる

貸金業者の利息は利息制限法という法律で上限が15~20%までと定められているのですが、一方で出資法という法律では刑事罰の対象となる金利(利息のこと)の上限を29.2%と定めていました。そのため刑事罰には科せられないけれども利息制限法で定められた利息を上回ることができる、いかにも怪しいゾーンがあったのです。これが「グレーゾーン金利」というものです。

グレーゾーン金利

平成18年(2006年)の貸金業法改正以前は多くの貸金業者がグレーゾーン金利での貸し付けを行っていたことが問題視されており、平成22年(2010年)に貸金業法等の改正が完全施行されたことでグレーゾーン金利は撤廃となったのですが、貸金業者が自主的にグレーゾーン金利の撤廃を始めた平成20年(2008年)以前から借金がある場合は「過払い金」を支払っている可能性があります。
もし過払い金が発生していた場合は借金の元金自体を減額することができます。また過払い金で借金を完済することができ、それでも過払い金が余っていた場合は過払い金を返還請求することもできます。過払い金請求の時効は貸金業者との取引終了から10年間となっています。

メリット3.フリーターや主婦の方でも利用することができる

フリーターや主婦の方が任意整理をするのは難しいと思われるかもしれませんが、3~5年間継続して借金を返済することができるパートやアルバイトなどでの安定した一定の収入が見込めれば問題はありません。
また専業主婦の方の場合でも、例えば配偶者の収入から債権者への返済ができれば問題なく手続きすることが可能です。任意整理の場合家族など、他者の収入から支払いをすることも認められているからです。

メリット4.手続きや書類集めなどに手間がかからない

任意整理は裁判所を通す手続きではないため、弁護士や司法書士に一任してしまえばその後は返済をしていくだけで、裁判所へ行くなどの手間はかかりません。
また必要書類も身分証明書や住民票、源泉徴収票など、比較的楽に集めることができるものなので、書類集めも難しいものではありません。

その他のメリット

その他のメリットとしては、

  • 貸金業者からの支払い催促が止まる
  • 持ち家や車など手放したくない財産がある場合、財産を手放さなくてもよく、財産を維持することができる
  • 一定の職業に就業できなくなるなどの職業制限がない
  • 分割払いによる返済なので月々の生活が楽になることが多い
  • 借金の理由がギャンブルや浪費であっても利用できる
  • 債務整理の中では最も費用が安い

などがあります。

次は任意整理のデメリットについて見ていきましょう。

デメリット1.一定期間クレジットカードやローンが利用できなくなる

任意整理をすると信用情報機関に最低でも5年間、任意整理をしたという情報が事故記録として登録されます。これが俗に言うところの「ブラックリスト状態」です。
信用情報機関とは加盟しているクレジットカード会社や消費者金融、銀行などの金融会社から登録される信用情報(支払い状況や残高など)の管理や提供を行っている機関で、ここに事故記録が載る、つまりブラックリストに載ると、最低5年間はキャッシングやローンなどの新規の借り入れや、クレジットカードの利用ができなくなります。

しかし逆に言えばこれはメリットと捉えることができます。

私たちのようなギャンブル依存症によって苦しめられている者にとって、借金を返済したあとで空いた借入可能額は危険以外の何物でもありません。
それは、またお金を借りることができてしまうからです。
また借りられるという状況が続く限り頑張って返済したお金をいともたやすく借りてしまうでしょう。その結果どうなるかというと毎月利息だけを払って借金自体が全く減らないという状況に陥ってしまうのです。

任意整理によってブラックリストに登録されるというのは、新たな借金を作れなくなるペナルティですが、ギャンブル依存症の克服を本気で考えているのであれば、それはペナルティではなく救済と考えることもできます。

任意整理後にどうしてもカードを使う必要がある場合(例えば通販などのネットショッピング)はデビットカードやプリペイドカードが利用できるので、それらを活用するといいでしょう。

デメリット2.他の債務整理と比べると借金の減額率は低い

任意整理は過払い金が発生しない限りは原則として借金の減額は利息分のみなので、他の債務整理と比べると借金の減額率は低くなります。
特にデメリットと言うほどのことでもないですが、3年間で借金の元金の返済も難しい場合は任意整理ではなく、個人再生や自己破産を検討する必要がでてきます。

デメリット3.任意整理に応じない貸金業者もいる

任意整理は債権者との交渉なので、話し合いに応じてくれなければ取引は成立しません。
実際には任意整理に応じない業者はほとんど存在しないと言われていますが、例えば新規の貸付は停止していて回収専門となっている業者など、極一部の業者では任意整理には一切応じないというところも存在すると言います。万が一お金を借りている業者がそのようなところであった場合も、個人再生や自己破産を検討する必要がでてきます。

このように任意整理は毎年多くの人が利用しているだけあって、デメリットよりもメリットの方が大きく感じられます。利息をカットすることで3~5年間で借金を完済することができそうなのであれば、これ以上借金を増やしたり、返しては借りの繰り返しで利息だけ払い続けるような返済生活が今後も続く前に、任意整理で借金問題を解決してしまった方が今後の人生において大きなプラスになる可能性は高いと思いわれます。
しかし借金の総額と収入状況から考えて利息をカットすることができても3~5年間で借金を完済するビジョンが見えないという場合や、貸金業者が話し合いに応じてくれなかった場合などは個人再生、自己破産を検討しなければならないかもしれません。

(任意整理の流れへ進む)

続いて、個人再生のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

個人再生のメリット・デメリット

まずは個人再生のメリットから見ていきます。

メリット1.借金が大幅(約5分の1)に減額される

個人再生の最も大きなメリットは借金自体が大幅に減額されることです。借金の総額によって減額される率は異なりますが、個人再生によって減額され、最低これだけは支払ってくださいねという金額(最低弁済額といいます)を3年間(最長5年間)かけて返済すれば、残りの借金は免除されます。(ただし住宅ローンは対象外なので減額はされません)
借金の総額と最低弁済額はこのようになっています。

借金額最低弁済額
100万円未満借金全額
100万円以上~500万円未満100万円
500万円以上~1,500万円未満借金額の5分の1
1,500万円以上~3,000万円未満300万円
3,000万円以上~5,000万円未満借金額の10分の1

ご覧のように借金の総額が多ければ多いほど減額率も高くなっていきますが、逆に100万円以下の場合は減額は一切されなかったりと、借金の総額が少ない場合は個人再生を利用するメリットはあまりないと言えます。
借金が約5分の1になるというのは個人再生が利用できる借金の総額(100万円未満~5,000万円未満)を全体的に見た時に大体それくらいに落ち着くということで、借金の減額率は総額によって0%~90%まであるということです。

ただし所有する財産の合計額(清算価値)が最低弁済額を超えている場合、最低弁済額は財産の合計金額になります。

「清算価値」

「清算価値」とは手持ちの財産を全て清算し現金にした場合、所有していた財産や資産はこれぐらいの金額になりますよというもの。

これはわかりやすく説明すると、

例えば500万円の借金があるMさんは個人再生を考えているとします。借金の総額は500万円なので5分の1になり、最低弁済額は100万円になるのですが、Mさんは自動車を所有していて、その自動車には200万円の価値がありました。
その場合所有する財産の合計(清算価値:自動車200万円)が最低弁済額(100万円)を超えているので、最低弁済額は財産の合計金額の200万円になる

ということです。

メリット2.住宅を含めた財産を守ることができる

個人再生は住宅や車などの財産がある場合、それらを手放さなくても済みます。先ほど見てきたように車などの財産がある場合、最低弁済額が増える場合もありますが、大切な財産を守ることができます。
またローンを支払っている住宅がある場合は特例を利用すれば住宅ローンは整理の対象外となるためローンの減額はされませんが、住宅はそのまま残すことができます。この特例のことを「住宅ローン特則」と言います。

「住宅ローン特則」

「住宅ローン特則」(住宅資金特別条項)とは、住宅ローンを従来通り支払うことによって住宅を手放さないまま、その他の借金だけを個人再生によって減額することができる制度のことを言います。

ただし、住宅ローンを完済している住宅については住宅ローン特則は適用されないため(住宅ローン特則は住宅ローンがある場合の特例なので、既にローンがない場合は適用されません)ローン完済済みの住宅は財産扱いとなり、最低弁済額が借金総額から減額された金額よりも増えてしまう可能性があります。

メリット3.個人再生を利用するハードルは高くはない

個人再生は裁判所を通す手続きのため誰でも利用ができるわけではありませんが、個人再生が利用できる条件である、

  • 借金の総額が5,000万円以下であること
  • 継続した収入を得る見込みがあり手続き後の返済をすることができること

をクリアすることができればパートやアルバイト、主婦の方でも個人再生を利用することができます。
しかし、専業主婦、無職、生活保護の受給者の方など、本人の収入がない場合は上記の条件である、継続した収入の見込みをクリアできないため、個人再生の利用は難しいです。

上記の条件をクリアした場合、個人再生は「小規模個人再生」「給与所得者等再生」という2つの内の、どちらかの方法によって手続きを進めていくことになります。

「小規模個人再生」

小規模個人再生は一般的に個人再生をしている方のほとんどが利用している手続きのことで、先ほどの個人再生を利用する条件に加えて、

  • 債権者(貸金業者)から2分の1以上の反対がなく、かつ反対した債権者の債権額の合計が、全債権額の2分の1を超えていないこと

という条件を満たす必要があります。

これは逆に考えるとわかりやすいのですが、例えばA社(60万円)、B社(30万円)、C社(10万円)という具合に3社から合計100万円の借金があった場合、過半数(2社以上)の賛成と、賛成した業者からの借金が総額の半分以上であれば「小規模個人再生」を利用することができるということです。

個人再生は認められなければ自己破産になるケースも多いため、基本的には貸金業者は反対しないというのが一般的なのですが(自己破産になってしまうと貸金業者は貸したお金を回収できなくなってしまうため)、やはり極少数ではあるものの業者によっては反対するところもあると言います。

それにより、例えば以下のようなケースは「小規模個人再生」は利用できません。

反対者は過半数以下だが、反対者の金額が過半数以上

この場合、全体の2分の1以上の反対はないものの(過半数の賛成があるものの)、反対している業者から借りている借金が総額の2分の1を超えてしまっています。

反対者の借金の金額は過半数以下だが、反対者が過半数以上

この場合は反対している業者からの借金は総額の2分の1以下ですが、全体の2分の1以上の業者が反対してしまっています(過半数の賛成を得られなかった)。

このような場合は「小規模個人再生」は利用することができないので、その場合はもう一つの個人再生「給与所得者等再生」に手続きを進めていきます。

「給与所得者等再生」

給与所得者等再生は債権者からの賛成・反対といった同意が不要である代わりに、

  1. 安定した収入を得ている(収入の変動が少ない)給与所得者であること
  2. 可処分所得の2年分が最低弁済額・清算価値よりも多い場合はその金額を支払うこと
  3. 過去7年以内に給与所得者等再生の再生計画認可決定、自己破産の免責決定確定を受けていないこと

という条件が加わります。

「給与所得者等再生」は「小規模個人再生」と比べて条件が増えるため、個人再生を利用するハードルが上がったり、借金の減額率が下がったりする場合があります。一つ一つ見ていきましょう。

まず一つ目の条件である「安定した収入を得ている(収入の変動が少ない)給与所得者であること」というのは、例えばパートやアルバイトの方の場合、病気や怪我などで欠勤が続くと、基本給のある正規雇用の方と違ってその分の収入が減ってしまうので、その点が安定した収入と見なされないことがあり、「小規模個人再生」では利用が認められても「給与所得者等再生」では利用が認められないという場合が出てきます。

二つ目の条件である「可処分所得の2年分が最低弁済額・清算価値よりも多い場合はその金額を支払うこと」ですが、まずは可処分所得から見ていきましょう。
可処分所得とは年収から所得税や住民税などの税金、社会保険料、最低生活費を引いて残った金額のことを言います。

可処分所得=年収-(税金+保険料+最低生活費)

ちなみにこの最低生活費とは実際にかかる費用のことではなく、債務者の年齢や住んでいる地域、家族構成などによって決まるもので、この地域に住んでいてこの年齢でこの家族構成であれば最低生活費はこれです!というように一つ一つの金額が国によって指定されています。
よってこの条件は可処分所得(年収から生活していく上で最低限かかる費用を引いて余った金額)の2年分が、最低弁済額(借金の総額によって減額率が変わる最低限支払わなければならない金額)か、清算価値(所有している財産を全て現金にした場合の合計金額)よりも多かった場合は、最低限支払わなければならない金額が可処分所得の2年分になりますよ、ということですね。

三つ目の条件である「過去7年以内に給与所得者等再生の再生計画認可決定、自己破産の免責決定確定を受けていないこと」ですが、これは過去7年以内に「給与所得者等再生」か自己破産を実行している場合は「給与所得者等再生」は利用できないということです。申し込みをして却下された場合や、許可は下りたものの実行はしなかったという場合はこの条件には引っ掛かりません。

このように個人再生は裁判所を通す手続きのため、条件をクリアすればパートやアルバイトの方でも利用ができますが、本人の収入があるかどうか、また利用条件のハードルが低い「小規模個人再生」が利用できなかった場合、収入が安定していると見られるかどうかは個人再生を利用する上で重要なポイントになってきます。
個人再生の利用のハードルは高くはないとはいえ、家族や配偶者が返済をすることでも利用が認められていた任意整理と比べるとハードルは上がるということになりますね。

メリット4.ギャンブルや浪費が借金の理由であっても追及されない

個人再生の場合、借金を作ってしまった理由は重要な問題とはならず、それよりは減額後の借金を3年間(最長5年間)かけて分割完済できるのか、その返済能力がポイントになります。よって借金の理由がギャンブルや浪費、投資の場合でも、借金の理由によって認可が下りないということはなく、個人再生を利用することができます。

その他のメリット

その他のメリットとしては、

  • 貸金業者からの支払い催促が止まる
  • どんな職業でも職に就いたまま手続きができ、職業制限がない
  • 借金が圧縮されるので月々の返済が楽になる
  • 給料の差し押さえ(強制執行)を止めることができる
  • 過払い金の請求もできる

などがあります。

次に個人再生のデメリットについて見ていきましょう。

デメリット1.ブラックリストに載る

これは「任意整理」の時と一緒で、信用情報機関に個人再生をしたという情報が事故記録として登録されるので、最低でも5年間はキャッシングやローンなどの新規の借り入れや、クレジットカードの利用、新規発行ができなくなります。

デメリット2.官報に載る

『官報』とは国が発行している新聞のようなもので、個人再生をすると『官報』に住所と氏名が載ります。しかし一般の会社や個人が『官報』を見ることはほとんどないので、周囲にばれるかもしれないという心配はそれほどする必要はないでしょう。
『官報』はインターネット版も公開されていますが、直近30日間以外の期間は有料会員にならないと見ることができなくなるので、『官報』から個人再生をしたことがばれるリスクは低いと言えます。

デメリット3.保証人への影響が大きい

個人再生によって本人の借金は大幅に減額することができますが、保証人がついている借金があった場合、その借金の請求は保証人に行くことになります。
個人再生によって保証人が負担する金額は、借金の残額から借りた本人が返済する(減額後の)金額を引いた残りの金額となり、保証人が負担する金額は個人再生によって減額はされません。
債権者側からすると貸し付けた本人と保証人から返済を受けることができるので、貸し付けた分は返してもらうことができるということです。

ただし、保証人も借金の返済が困難という場合、保証人も債務整理を行うことでこのデメリットは回避することができます。

デメリット4.手続きが複雑で時間や費用がかかる

個人再生は裁判所に申し立てる手続きのため、手続きが厳格に定められていて、必要書類も記入が必要なもの、収入に関するもの、証明書など、数が多く書類集めや手続きに手間と時間がかかってしまいます。
そのため専門家に依頼する場合も手続きの難易度の高さにより、その分費用が高くなってしまいます。また裁判所に納める費用も必要となってきます。

このように個人再生は収入条件の厳しさや手続きの大変さはありますが、住宅や大切な財産を残しながら借金を大幅に減らすことができるという大きなメリットがあります。しかし住宅や財産がない場合は自己破産を選んだ方がいいという場合もあります。
どういうことなのか、最後に自己破産のメリット・デメリットを見ながら確認していきましょう。

(個人再生の流れへ進む)

自己破産のメリット・デメリット

まずは自己破産のメリットから見ていきます。

メリット1.借金がゼロになる

これはもう読んで字のごとくで、自己破産最大のメリットです。裁判所に認められて免責の許可を受けることができれば、消費者金融のキャッシングやクレジットカードのショッピング、リボ払い、銀行や住宅ローン、奨学金まで、自己破産をすることで全ての借金がなくなります。

これにより破産者はそれまで抱えてきた借金から解放され、新しいスタートを切ることができます。(破産者とは破産手続き上、裁判所による破産を開始する手続きを受けた債務者のことをいいます)

メリット2.利用のハードルは低い

自己破産を利用するにあたっては収入条件は必要にならないため、専業主婦の方や、無職、無収入、生活保護の受給者の方でも自己破産を利用することができます。
自己破産の場合は借金の返済義務が完全にゼロになるため、毎月の返済や何年間で完済といった返済能力や収入条件は必要ないからです。

よってパートやアルバイトの方でも自己破産を利用することができます。

メリット3.全ての財産が没収されるわけではない

自己破産は全ての借金を帳消しにする代わりに、破産者の持っている財産を処分して金銭に交換し、債権者に公平に弁済するという決まりがあります。よってマイホームなど高額な価値がある財産は手元に残すことはできないのですが、一定の財産については手元に残すことが認められています。
この手元に残せる財産には「自由財産」というものがあり、「自由財産」は5つの条件によって分けられています。

新得財産破産手続き開始後に新たに取得した財産
差押禁止財産生活必需品などの法律上差し押さえが禁止されている財産
99万円以下の現金銀行の預金や貯金ではなく「現金」
自由財産の拡張がなされた財産本来自由財産ではないものの、自己破産をした破産者が最低限度の生活を維持できないと見なされ、裁判所の決定により自由財産として扱うことが認められた財産
破産財団から放棄された財産 破産財団(処分して現金化するべきものの総体のこと)から換価処分(財産を処分して現金化すること)できなかった財産

このように、破産手続き開始後に取得したもの、生活に必要な家具・家電(例えば衣服、寝具、エアコンや電子レンジ、携帯電話、パソコンなど)、生活していく上で必要なある程度の「現金」、破産者の生活状況を見て裁判所に所有が認められた物、現金化できなかった財産などは没収されることはないので、自己破産をしたからといって無一文の状態になってしまうということはありません。

ただし、ローンを組んで購入した家具などについて、ローンが残っている場合はその所有者がローン会社となっている場合があります。この場合はローンの支払いが終わるまでは家具などはローン会社のものなので、その家具などは引き上げられる可能性があります。

同じく、自動車を所有している場合もローンが残っていれば引き上げられますが、反対にローンの支払いが終わっていれば自動車は購入した本人の物です。この場合車の市場価値が20万円以下であれば車の所有を維持することができます。(自己破産では20万円以上の価値がある財産は処分しなければならないという決まりがあるため。反対に言えば20万円以下の財産であれば基本的に維持することができます)
ただしこの場合も、例えば家族の送り迎えや介護などの理由によって、生活をする上で「自動車が必要不可欠」と裁判所が判断した場合は、自動車に20万円以上の価値があったとしても所有し続けることができます。

メリット4.債権者が反対しても利用ができる

これまで見てきたように、任意整理の場合では話し合いに応じない貸金業者が存在したり、個人再生では貸金業者の同意が必要になる場合があるなど、債権者の賛成・反対といった同意が手続きに影響を与える場合がありましたが、自己破産の場合は債権者の同意は必要ありません。極端な話、裁判所が免責を認めてくれればお金を借りている全ての貸金業者が反対していても自己破産を利用することができるということです。

実際に自己破産の手続きが開始された後で、裁判所からの通知を見た債権者が反対意見を裁判所に提出してくることがあります。例えば大きな借り入れの時期と自己破産の手続きを始めていた時期が異常に近く、債権者から「これは悪質で詐欺的な借り入れなのでは?」と疑われた場合などです。
しかし借金の免責が認められるかどうかは、そういった反対意見の有り無しも含めて裁判所が総合的に検討した上で判断することなので、このように債権者からの反対があったからといって自己破産ができなくなるということはありません。
債権者の同意はあくまでも裁判所の判断材料の一つでしかないということです。

その他のメリット

その他のメリットとしては、

  • 借金額に限度がない
  • 貸金業者からの支払い催促が止まる
  • 給料の差し押さえ(強制執行)を止めることができる
  • 過払い金の請求もできる

などがあります。

それでは最後に、自己破産のデメリットについて見ていきましょう。

デメリット1.基本的に財産がなくなる

先ほど自己破産のメリットでも見てきたように、自己破産をすると「自由財産」という手元に残すことが認められている財産や、個別で20万円以下の財産(総額で99万円が上限)以外は基本的に全て失うことになり、その財産は「破産管財人」という職務にあたる人によって処分されます。

「破産管財人」

「破産管財人」とは破産者の所有している財産を調査したり、破産者の財産を現金に換価して債権者に平等に分配したりする人のことで、基本的に裁判所が選出した弁護士がこの職務にあたることになります。

ここで押さえておきたいのが、そもそも借金の返済がどうにもならなくなって自己破産を利用するのに、破産管財人が仕事をすることで高額な費用(最低20万円~)が発生するということです。

しかし自己破産全てのケースで破産管財人が選任されるわけではありません。
自己破産は大きく分けて「同時廃止」「管財事件」という2つの手続きがあり、2つ目の「管財事件」という手続きになった場合のみ、破産管財人が選任されます。

「同時廃止」

「同時廃止」とは破産者が破産手続き(破産管財人によって財産を処分して現金に換価し、それを債権者に分配する手続きのこと)の費用さえも払えない場合や、20万円以上の価値がある財産を持っていない場合に、裁判所の判断で「破産手続きを開始決定と同時に終了させる」手続きのことで、簡単で早く終わる手続きです。
そもそも債権者に分配する財産がなければ、破産管財人が財産を処分する手続きをする必要もないので、「同時廃止」では破産管財人が選任されることはありません。よって破産管財人が選任されることで発生する費用(予納金といいます)もかかりません。

ただし、破産者が破産せざるを得なくなった理由を破産管財人によって調査する必要があると裁判所が判断した場合は(例えばギャンブルや浪費、投資などが原因の場合)、20万円以上の財産を所有していない場合でも、その調査のために「管財事件」となることがあります。

「管財事件」

「管財事件」とは破産者が20万円以上の価値がある財産を持っている場合に、破産管財人がその財産を処分して現金に換価し、債権者に平等に分配する手続きのことで、「同時廃止」よりも複雑で期間が長くなる手続きです。
最低でも50万円~
と高額な費用がかかるため、現在は、特に個人の場合は「少額管財」という比較的安い費用で利用できるものが一般的に利用されています。

「少額管財」

「少額管財」はその名の通り、「管財事件」よりも少額で利用ができる手続きのことで、個人で「管財事件」となった場合は規模の大きい個人事業主のような場合を除き、ほぼ全てがこの「少額管財」になります。
費用は管財事件の半額以下の20万円が一般的となっていて、「管財事件」よりもより簡易的な手続きです。

また、「少額管財」と「同時廃止」の境界線は紙一重となることも多く、「少額管財」の利用必須条件でもある弁護士による前処理などの事前対策次第では、「同時廃止」として処理される可能性を高めることもできます。

このように自己破産にも細かく分けると3つの手続きがあり、それぞれ必要となる費用が変わってきます。最小限の費用負担で自己破産の手続きを進めていくためにも、「同時廃止」となるか「管財事件」となるかは重要なポイントとなります。

デメリット2.借金の原因が問題となる場合がある

自己破産の最大の目的は裁判所によって免責を許可してもらうことで、免責とは借金の支払い義務を免除してもらうことを言います。つまり、借金をゼロの状態にしてもらうことを裁判所によって法的に認めてもらうことこそが自己破産の最大の目的であり、最大のメリットになります。

しかし、自己破産の手続きをすれば必ず免責が許可されるわけではありません。破産者が借金を返せなくなってしまった理由に一定の事情がある場合、免責が不許可となってしまう場合があるのです。この一定の事情のことを「免責不許可事由」と言います。

「免責不許可事由」

「免責不許可事由」とは上記の通り、裁判所が免責を許可することができない事由として定められた破産者の一定の事情のことを言います。

破産者の免責は、破産者を経済的に立ち直らせるために債権者が代償を払うことによって成り立つものです。破産者の免責を行うことによって債権者は債権を失うことになるので、いかなる場合であれ無条件に免責を認めてしまうというのは公平ではなくなってしまいますよね。そのためこのような一定の決まりが設けられているのです。

どのような事情が「免責不許可事由」となるのかについては、破産法という法律によって11の項目に分けて定められています。1つ1つわかりやすく見ていきましょう。

1.不当な破産財団価値減少行為債権者への配当に回されるはずの財産(破産財団)を、不当に隠す、壊す、売却する、ただであげる、価値を減少させる行為をした
2.不当な債務負担行為高利息なヤミ金などで著しく不利益な条件で借金をしたり、クレジットカードで何らかの商品を購入後、どこかに安く売って現金を手に入れるなどの「換金行為」をした
3.不当な偏頗(へんぱ)行為例えば他の債権者には支払いをしていないのに家族や友人、勤務先などにだけ支払いをするといった、一部の債権者だけ有利に扱うような偏頗(へんぱ:かたよっていて不公平な)行為をした
4.浪費または賭博その他の射幸行為生活水準から見て身の丈に合っていない高級品やブランド物を買うなどの浪費のために借金をしたり、パチンコ、パチスロ、競馬などのギャンブル、株取引やFX取引などの射幸(偶然に得られる成功や利益を当てにする)行為のために借金をした
5.詐術による信用取引破産手続きを申し立てた日から1年以内に、借入の総額や、給料、ボーナス、年収などの金額について嘘をつき、融資を受けたりローンを組んだりした
6.帳簿隠滅等の行為業務上の取引や財産状況を記録する帳簿や書類を隠したり、嘘を書くなどの偽造行為をした
7.虚偽の債権者名簿提出行為裁判所に提出する債権者全員の名称を記載した「債権者名簿」に架空の債権者を載せたり、ある債権者だけを名簿に載せなかったりと(例えば親族や友人に迷惑をかけたくないとの思いから裁判所に内緒で親族や友人には返済していこうと考え、親族や友人だけ名簿に載せなかったなど)嘘の名簿を提出する行為をした
8.裁判所への虚偽説明など裁判所が調査を行うため何かの説明を求めた時に、説明を拒否したり、嘘の説明をしたりして、裁判所の調査に協力しない行為をした
9.管財業務妨害行為破産管財人が何らかの職務を行おうとした時に、その職務を妨害するような行為をした
10.7年以内の免責取得など過去7年以内に免責許可の決定が確定している
11.破産法上の義務違反行為破産に関して事情を説明する義務、重要な財産を明らかにする義務、免責不許可事由の判断に必要となる事情を説明する義務などに違反する行為(破産手続きに協力しない行為)をした

以上のような行為が「免責不許可事由」にあたります。

それでは「免責不許可事由」があれば必ず免責は許可してもらえなくなるのかというと、決してそういうわけではありません。
ここからは非常に重要なポイントになるのですが、破産法という法律によって「免責不許可事由」がある場合であっても破産者の事情を考慮して裁判所が免責を認めてもいいと判断した場合は、裁判所の裁量で(裁判所の考えで判断し、処理することで)免責を許可することができると定められているのです。このことを「裁量免責」と言います。

「裁量免責」

「裁量免責」とは、破産者が借金を作ってしまった理由や、破産手続きをするに至った経緯、現在の生活や収入など、様々な事情を総合的に考慮した上で免責不許可事由があっても破産者の立ち直りのために、裁判所の裁量(判断)によって免責を許可することを言います。

免責不許可事由にもほんの少しだけ抵触したようなものから、重大なものまでがあります。それら全てを一律に免責不許可!としてしまえば、破産者が経済的に立ち直る機会を完全に奪ってしまうことになりかねません。なので、そうなってしまうことを防ぐためにも「裁量免責」が認められているのです。

そこで気になるのが、「裁量免責」が認められていることで自己破産の免責が許可される確率(割合)はどれくらいになるのか?ということです。

先に言ってしまうと、これは全体の約96%が免責を許可されています。
そして免責不許可事由などによって免責が不許可となる割合は全体の約0.2%前後で、実は1%以下と極めて少なく、中には裁判所からの取り下げ指示が出る場合もあるのですが、それを含めても免責が不許可となる確率(割合)は約2~3%と見られています。

つまり、これはどういうことなのかというと、よっぽどのことがない限り免責不許可事由があったとしても、免責を許可してもらうことができるということです。

ギャンブルなどが借金の原因だったとしても、借金を作ってしまったことを反省し、立ち直りたいという強い意志が裁判官に伝われば、免責が許可される可能性は十分にあるのです。

デメリット3.全ての支払い義務がなくなるわけではない

自己破産の手続きで免責が許可されれば全ての債務の支払いが免除され、借金はゼロになります。しかし一部の債権(給付を請求する権利)については例外的に免責の効力は及ばないとされていて、この免責の効力が及ばない債権のことを「非免責債権」と言います。

「非免責債権」

非免責債権とは、破産法によって定められた、免責が許可されても支払い義務が免除されない債権のことを言います。要するに、免責が許可されて借金がなくなったあとも払わなければならないもののことですね。

それではどのような債権がこの「非免責債権」になるのか、これも噛み砕いて見ていきましょう。表の右側が免除されない具体的なものです。

1.租税等の請求権住民税などの税金や、健康保険、国民年金などの社会保険料
2.不法行為に基づく損害賠償請求権詐欺、横領、着服など悪意を持ってお金をだまし取った、故意に他人に暴力を加え怪我を負わせた、重大な過失により人身事故を起こしたなどの法律に違反する行為に対する損害賠償請求
3.親族法上の義務に係る請求権夫婦間での生活費、婚姻費用、離婚した子供の養育費、親族の生活費など
4.雇用関係に基づいた請求権個人事業を営んでいる場合などの、従業員への未払い賃金や積立金などの預かり金
5.債権者名簿に記載しなかった請求権破産者が借金があることを「知っていながら」債権者名簿にお金を借りている特定の債権者を記載しなかった場合、その債権者から借りている借金
6.罰金等の請求権罰金・科料(刑事罰によるもの)、過料(行政罰によるもの)、追徴金など

以上のようなものは「非免責債権」となり、免責が許可されて借金がゼロになった後でも支払い義務は免除されないと定められています。

デメリット4.職業や資格の制限を受ける

自己破産手続きを開始すると、免責許可の決定が確定するなどして自己破産手続きが終了するまでの間、一定の職業に就けなくなってしまったり、一定の資格を失ってしまうという制限を受けます。この制限のことを「資格制限」と言います。

「資格制限」

「資格制限」とは、破産手続きを開始することで受ける一定の職業や資格の制限のことで、基本的には制限を受けるのは破産手続き開始から終了までの間なので、自己破産を利用したからといって一生該当する職業に就けなくなったり、資格を失うといった制限を受け続けるわけではありません。

「資格制限」を受ける主な職種には以下のようなものがあります。

士業 行政書士、公認会計士、司法書士、税理士、土地家屋調査士、不動産鑑定士、弁護士、弁理士
一定の公務員公証人、人事院の人事官、都道府県公安委員会、公正取引委員会、教育委員会の委員
一定の団体、企業の役員商工会、証券会社、金融商品取引業、信用金庫、日本銀行、労働者派遣業
一定の業種、職種卸売業者、貸金業者、警備員、質屋、宅地建物取扱業、通関業、鉄道事業、一般廃棄物処理業者、産業廃棄物処理業者、風俗営業管理者、不動産鑑定士、生命保険募集人、旅行業務取扱管理者、調教師、騎手

これらは制限を受ける職業・資格の全てではなく代表的なものの一例ですが、基本的に人の信用に関わるものであったり、お金や資産を扱うような職種が該当しています。これはもしも魔が差してしまった際に職権を濫用してしまい、さらに信用を失いかねない、さらに被害が拡大しかねない職種とも考えることができますよね。
おそらく借金などで追い詰められた破産者が悪事を働いてしまわないようにという理由からも、一定の基準によってこのような制限がかけられてしまうのです。

しかし先ほども言ったように、この制限は基本的には破産手続き中のみの間の制限で、免責が許可されるなどして破産手続きが終われば制限は解除されます。この制限解除のことを「復権」と言います。

「復権」

「復権」とは、破産者に課せられた権利の制限を消滅させ、破産者の本来の法的地位を回復させることを言います。要するに資格制限の解除ということですね。

自己破産の手続きが始まると債務者は法律上「破産者」という扱いになり、一定の職業に就けなくなるなどの資格制限を受けることになるのですが、「復権」することで、「破産者」という扱いは解除され、制限されていた仕事にまた元通り就くことができるようになるのです。

「復権」は状況によって「当然復権」「裁判による復権」という2つに分けられます。

「当然復権」

「当然復権」とは破産法によって定められた事由が発生することによって、当然に復権が認められることを言います。要するに、これをすれば破産者ではなくなりますよと決められた条件をクリアすれば破産者ではなくなるということです。

「当然復権」は以下の4つの事由のいずれかが発生することで認められます。

  1. 免責許可の決定が確定した
  2. 破産手続同意廃止の決定が確定した
  3. 再生計画認可の決定が確定した
  4. 破産手続開始決定後に、詐欺破産罪の有罪確定判決を受けることなく10年を経過した

1つ1つ見ていきましょう。

1つ目の「免責許可の決定が確定した」という条件ですが、これが最も基本となるパターンで、裁判所に免責を許可してもらうことができればそれと同時に復権が認められます。
メリットの途中でも見てきたように、実際に免責が許可される確率は約96%と、よっぽどのことがない限り免責は許可されています。それは、言い換えれば復権も約96%の確率で認められるということなので、大半がこの条件で復権を認められ資格制限が解除されています。

2つ目の「破産手続同意廃止の決定が確定した」という条件は少々イレギュラーです。
破産手続きが廃止(終了)となる条件は、通常破産者にめぼしい財産がない場合の「同時廃止」か、債権者に分配する財産があると見られ「管財事件」となったものの、破産管財人が調査した結果、債権者に分配するどころか破産手続きの費用を払うのに不足していると判明し、破産手続きが廃止となる「異時廃止」によって終了となるのですが(異時廃止となった場合でも破産管財人が調査等の仕事をしているので、基本的には支払った破産管財人の仕事料である予納金は返却されません)、破産手続きが廃止となる珍しいケースにこの2つめの条件である「同意廃止」というものがあります。

「同意廃止」

「同意廃止」とは、配当を受けることができる債権者全員が、破産手続きを廃止することに同意している場合などに、破産者の申し立てによって破産手続きが廃止(終了)となることを言います。
要するに、債権者が回収できる債権をいらないと言っているので財産を分配せずに破産手続きを終わらせるということです。債権者がいらないと言っているのであれば返すものを返さなくても債権者の利益を害することにはなりませんよね。
また、債権者が破産手続きの廃止に反対していても担保を持っている場合は別で、担保で債権を回収すればいいので、この場合は反対されても手続きには問題ありません。

よって、債権者全員が同意している場合か、反対者がいても裁判所が相当と認める担保を反対者が持っていれば、「同意廃止」ということで財産を債権者に分配せずに破産手続きを廃止(終了)させることができるのです。

ただ、普通に考えてもそうですが、債権者が配当されないことに同意するということは非常に稀なことなので、同意廃止で破産手続きが終了することはまずないと考えていいでしょう。よってこの2つ目の条件は特に気にする必要もありません。

3つ目の「再生計画認可の決定が確定した」という条件ですが、ここからが問題となってきます。
まず「再生計画認可の決定」とは個人再生の手続きで、減額された債務を毎月いくら返済して何年間で完済しますといった「再生計画」が裁判所に認められることで決定することを言います。要するに裁判所に個人再生が認められたということですね。その後約一か月が経過することで手続きは「確定」となり、債権者への返済が始まるわけです。

そこでなぜ今個人再生の話になっているのかということですが、それはよっぽどのことがなければなることはない自己破産が免責不許可になってしまった場合に、個人再生への移行を検討する必要が出てくるためです。
自己破産で万が一免責が不許可となってしまうと、法律上は「破産者」という扱いのままになってしまい、免責不許可となったからといって「破産者」という立場が自動的に解除されるわけではありません。よってその状態のままでは資格制限も続いてしまうため、該当する職種の方は他の方法で制限を解除する必要があるのです。

そしてその方法というのがこの3つ目の個人再生ということになるわけです。万が一免責が許可されなかったとしても個人再生に切り替えて手続きを進めていけば、復権が認められ資格制限を解除することができます。

4つ目の「破産手続廃止決定後に、詐欺破産罪の有罪確定判決を受けることなく10年を経過した」という条件は、ズバリ、諦めて時が経つのを待つという方法です。
自己破産が免責不許可になり、個人再生も利用できなかった場合、詐欺破産罪(債権者を害する目的で財産を隠したり、壊したり、処分したりといった債権者に不利益となる行為をした場合に処罰される犯罪)に問われることなく10年が経過すれば、復権を得ることができます。

ただし、この4つ目の条件にまでくるということはまずありません。というのも自己破産が免責不許可となる割合は裁判所からの取り下げを含めても約2~3%とかなり低いことに加え、個人再生も不認可となるケースは実は少ないのです。

それでは個人再生が不認可となるのはどれくらいの確率(割合)なのか、個人再生が認可される確率(割合)から見てみましょう。
以下は平成29年度の個人再生に関わる司法統計(裁判所が取り扱う事件の統計)です。

 総数再生手続廃止再生計画不認可棄却又は却下取り下げその他認可率
小規模個人再生954329025133003693.1%
給与所得者等再生796214154189.9%
合計10,33931129143543792.8%

この通り、全体で見ると個人再生は約93%の確率で認可されています。
反対に裁判所による判断で手続きが廃止となったり、取り下げとなったりする場合も含めた不認可の割合は、小規模個人再生で6.9%、給与所得者等再生で10.1%、全体で見ると7.2%なっています。(再生計画の不認可のみで言えば0.28%
ただし、正確な数字は把握できませんが、小規模個人再生を債権者からの反対などによって取り下げた方が給与所得者等再生に一定数は流れているはずなので、実際には不認可となる確率はさらに下がるものと考えられます。

よって、4つ目の復権最後の条件にまでたどり着くということは、自己破産が利用できず(4%とします)個人再生も利用できない(7%としましょう)ということなので、その確率はなんと0.28%となります。

これは逆に言えば自己破産か個人再生のどちらかが利用できる確率は99.72%にまでなるということです。

しかし世の中は何が起きるかわかりません。この非常に薄い確率の状況に陥ってしまうことも多少なりとも可能性はあります。それではその場合にはどうすればいいのかと言うと「裁判による復権」という制度が資格制限を解除する方法として残されています。

「裁判による復権」

「裁判による復権」とは「当然復権」が認められない場合でも、破産者が弁済するなどして債権者に対する債務の全部について責任を免れる、つまりなんとかして借金を全て返済することができれば、裁判所への申し立てにより復権が認められるというものです。

条件はかなり厳しいですが、実際にこの状況にまでなるということは非常に薄い確率でしか起こり得ないことなので、そこまで心配する必要はないでしょう。

デメリット5.引っ越し、海外旅行に制限がかかる

自己破産が「管財事件」となった場合、引っ越しや海外旅行といった移動に制限がかかり、それらの移動は裁判所の許可を得なければできなくなってしまいます。
ただしこの制限は破産手続き期間中のみの話であって、破産手続きが終われば引っ越しや海外旅行は自由に行うことができるようになるので、何も自己破産をすると一生旅行に行けなくなるということはありません。

その他のデメリット

  • ブラックリストに載る
    これは任意整理、個人再生と一緒で、最低5年間はキャッシングやローンなどの新規借り入れ、クレジットカードの利用、発行ができなくなります
  • 『官報』に載る
    これは個人再生と一緒で、国が発行している新聞のようなものに住所と氏名が載ります
  • 保証人への影響が大きい
    これも個人再生と一緒で、保証人がついている借金があった場合はその借金の請求は保証人に行くことになります。保証人も返済が困難な場合は、保証人も債務整理を行うことでこのデメリットを回避することができます
  • 手続きが複雑で時間や費用がかかる
    手続きに違いはあれど、必要書類集めや手続きの複雑さに手間と時間がかかってしまうこと、弁護士費用や裁判所の費用がかかってしまう点は個人再生と一緒です

このように自己破産は非常に強力なメリットを持っている代わりに、デメリットも債務整理の中で一番多いです。
しかし処分するような目立った財産がない、職業の資格制限に該当しないなど、自己破産特有のデメリットに引っかからなければ、デメリットは個人再生とさほど変わりはありません。状況によってはデメリットはほぼないという場合もあるでしょう。自己破産の利用者が個人再生よりも7~8倍ほど多い理由にはそういった点もあるのだと思います。

(自己破産の流れへ進む)

それでは債務整理それぞれのメリット・デメリットはこれで見終わりましたので、次は債務整理それぞれの手続きの流れと、手続きにかかる期間について見ていきましょう!

債務整理それぞれの手続きの流れと期間

債務整理には任意整理・個人再生・自己破産の3つの手続きがあり、それぞれにメリット・デメリットがあることをここまで見てきました。ここからは債務整理の基本的な手続きの流れ、手続きにかかる時間について見ていきます。

まずは任意整理の手続きの流れから見ていきましょう。

任意整理の流れ

任意整理の手続きの流れ

①「相談、依頼、受任」
まずは専門家に依頼します。

②「受任通知を発送」
依頼が受任されると債権者に「受任通知」が送られ、債権者が「受任通知」を受け取った時点で支払い催促などの取り立てが止みます。
「受任通知」とは依頼を受けたのでこれからは債務者に代わって専門家の私と話し合いましょうという手紙のようなもののことを言います。

③「取引履歴の開示」
債務状況を正確に把握するため債権者に取引の履歴を開示するよう求めます。

④「利息制限法に基づく引き直し計算」
グレーゾーン金利での貸し付けがないか利息制限法に基づいて計算し直し、過払い金が発生していないか確認します。

⑤「返済計画を立てる」
引き直し計算によって正確な残りの借金額が確定したら、任意整理後の返済計画を立てます。

⑥「債権者と交渉」
利息をカットしてゼロにしてもらうことや、残った元本を分割で支払うことに同意してもらいます。

⑦「和解、返済」
見事交渉が成立したらあとは利息がカットされた借金を分割で支払っていきます。

任意整理は裁判所を通さない手続きのため債権者とのやりとりが中心となるシンプルな流れとなっています。しかしそれ故に手続きにかかる時間も債権者の対応によって変わってきてしまいます。
債権者の対応が早ければ手続きは1~2か月で終わることもあるといいますが、債権者が取引履歴を開示するのが遅かったり、交渉がもつれる場合は手続きが6か月以上に長引いてしまうこともあります。

このように手続きは短期決着から長期戦にまでなることがあるため、任意整理の手続きにかかる期間は平均すると3か月程度と見られていますが、気持ちに余裕を持たせるためにも3か月~6か月程度かかると考えておくといいでしょう。

(任意整理の費用へ進む)

個人再生の流れ

個人再生の手続きの流れ

①「相談、依頼、受任」
まずは専門家に依頼します。任意整理と同じように債権者には依頼を受けた専門家によって「債務者は個人再生の手続きをしますよ」という内容の受任通知が送られ、支払い催促などの取り立てが止みます。

②「裁判所に申立て」
「小規模個人再生」か「給与所得者等再生」のどちらかを選択して裁判所に個人再生の申し立てをします。申し立てが受理されると「個人再生委員」という職務にあたる人が選任されます。

「個人再生委員」

「個人再生委員」とは債務者の財産や収入を調査したり、「再生計画案」(減額された借金を今後どのようにして返済していくかを記載した書面のことを)をチェックしたり、再生計画の許可を認めるべきかどうか意見をしたりする人で、基本的に裁判所が選出した弁護士がこの職務にあたります。

東京地方裁判所では全ての案件で再生委員が選任されることになっていますが、東京以外の裁判所では代理人が弁護士であれば再生委員が選任されないこともあります。また、再生委員が選任された場合は基本的に再生委員が所属する法律事務所で面談が行われます。

③「再生手続き決定」
裁判所は審査の結果や、個人再生委員の意見を聞いて問題がなければ再生手続きの開始を決定します。

④「債権額の決定」
正確な借金額を債権者から調査し、債務額を確定させます。

⑤「再生計画案の作成」
確定した債務額を元に専門家が「再生計画案」を作成し、裁判所に提出します。

⑥「書面決議、意見聴取」
「小規模個人再生」の場合はこのタイミングで裁判所から債権者に、個人再生に同意するか反対するかの確認が行われます。

⑦「再生計画の認可」
個人再生が認可される確率でも見てきたように、再生計画が不認可となることは全体で見てもその確率0.28%とまずありません。ここまでくれば手続き終了は目前です!

⑧「返済」
無事に再生計画が認可されたら、返済計画に沿って返済がスタートします。

個人再生は裁判所を通す手続きのため、大変な手続きが沢山あるのかというと実はそうでもなく、専門家に依頼してしまえばあとは大体のことは専門家がやってくれます。弁護士に依頼すれば裁判所に出頭する必要もありません。ただし、個人再生の手続きには「履行可能性テスト」というトレーニング期間も含まれています。

「履行可能性テスト」

「履行可能性テスト」とは債務者が今後本当に返済を続けていけるのかを確認するために、裁判所などに毎月積立金を支払う返済の予行演習のようなもののことで、東京地方裁判所などで運用されています。
履行可能性テストは基本的には6か月間(毎月の返済に問題ないと判断されればそれよりも早く終わる場合もあります)続き、個人再生の手続きと並行して行われていきます。テストで積み立てたお金は個人再生委員が選任されている場合、その報酬分を引いて最終的に返還されるので安心してください。

このように、個人再生には通常の手続きと同時に行われる履行テストがあり、履行テストは裁判所によって期間が違ったり、ない場合もありますが、基本的には履行テストが終わらなければ手続きも進みません。また個人再生委員が選任されるかされないかも裁判所によるため、それらを総合的に見ると個人再生の手続きにかかる期間は平均して6か月程度になると見られています。

(個人再生の費用へ進む)

自己破産の流れ

自己破産の手続きの流れ

①「相談、依頼、受任」
まずは専門家に依頼します。任意整理・個人再生と同じように債権者に受任通知が送られ、支払い催促などの取り立てが止みます。

②「自己破産の申立て」
必要書類を準備して裁判所に提出し、自己破産の申し立てをします。

③「破産審尋」
破産審尋(しんじん)とは、借金を返せなくなってしまった理由や、債務の総額などの債務状況を質問される裁判官との面接のことを言います。所要時間は10~15分程度と短いですが、裁判所に出頭する必要があります。
裁判所に行くなんてことは普段はないと思いますし借金のことを詰められるんじゃないかと不安はあると思いますが、心強い専門家が一緒にきてくれるので大丈夫です。決して一人ではありません。
ただし、裁判所によっては破産審尋が省略されたり、多くの裁判所では弁護士だけの出頭で済むということになっているので、弁護士が代理人となって受け答えをしてくれるため、基本的に債務者本人は裁判所に出頭しないで済みます。

④「破産手続き開始」
裁判所から破産手続き開始決定の書類が届き、この時点で債務者は法律上「破産者」になります。手続きが「同時廃止」となった場合は破産手続きはそのまま終了しますが「管財事件」となった場合は破産管財人が選任され、財産の処分や債権者への配当が行われた後に破産手続きは終了となります。
また「管財事件」となった場合は破産管財人との面談や、「債権者集会」という面談が行われます。

「債権者集会」

「債権者集会」とは破産者の財産状況を明らかにしたり、破産者の財産を債権者へ配当するために行った調査結果などを報告する集会のことで、裁判官・破産管財人・破産者・代理人(弁護士)・債権者(ほとんどの場合債権者が出席することはありません)が出席します。

破産管財人との面談は基本的に破産管財人の職務にあたることになった弁護士の事務所で破産者本人と代理人弁護士、破産管財人の3者で行われ、債権者集会は裁判所内などで行われます。この時も心強い専門家が一緒にきてくれるので安心ですね。

⑤「免責審尋」
免責審尋(しんじん)とは、免責許可の決定を出す前の最終的な確認のようなもので、破産審尋とは違い本人が裁判所に出頭する必要があります。
他の破産者の方たちと集団で行う形式や、一人一人個別に行う形式など裁判所によって形式は異なりますが、基本的には免責についての説明や免責が許可された後の注意事項などが告げられた後、一人一人に簡単な質問や確認(住所や氏名に違いはないか、など)が行われます。しかしこの時もまた心強い専門家が一緒に来てくれるので安心です。また、裁判所によっては免責審尋を行わないこともあります。

免責が許可される確率でも見てきたように、免責が不許可となる確率は全体で見てもその確率約0.2%前後とまずありません。ここまでくれば手続き終了は目前です!

⑥「免責許可決定」
無事に免責審尋を終え、見事免責許可が決定となります。

⑦「再出発」
これまで苦しめられてきた借金から解放され、人生の再出発が始まります。

自己破産は「同時廃止」となるか「管財事件」となるかで手続きの期間が変わってきます。特に「管財事件」となった場合、所有している財産状況によっては処分して換価するのに時間がかかってしまい、免責までに1年間もかかってしまうこともあるといいます。
ただし、「同時廃止」となれば破産手続きはすぐに終わるので、それらを総合的に見ると自己破産の手続きにかかる期間は平均して6か月程度になると見られています。

自己破産は最も強力なメリットを持ち、裁判所を通す手続きなので、それだけ手続きは厳格です。特に裁判所に出頭して裁判官と話さなければならないというのは少々気が引けてしまうかもしれません。

しかし大丈夫です、何度も言っているように皆さんは一人ではありません。

強力な専門家が一緒になって考えてくれ、アドバイスをしてくれ、一緒に手続きを進めてくれます。なので大船に乗ったつもりで臨みましょう。
新しい人生は行動することによって、きっと手にすることができます。

(自己破産の費用へ進む)

債務整理それぞれの費用

それではそれぞれの手続きの流れが見終わったところで、一番気になるところでもある債務整理それぞれの費用の相場について見ていきましょう。

任意整理の費用

着手金 2~5万円(1社につき)
報酬金2万円(1社につき)
減額報酬10%
過払い金報酬20%(交渉)
25%(訴訟)

「着手金」

着手金とは専門家が依頼を受任した(受け付けた)時に発生する費用で、依頼された内容が成功するかしないかに関わらず発生する料金です。弁護士事務所、司法書士事務所によって金額は異なります。

「報酬金」

報酬金とは依頼された案件が成功した時に発生する費用で、成功報酬のことです。
要するに着手金と報酬金の2つの関係は、

usagi
イブスター店長

報酬は任務の成否に関わらず前金で2万、任務が成功したら残りは口座に振り込んでおいてくれ

というようなことですね。

「減額報酬」

減額報酬とは、任意整理の手続きの中で行われる引き直し計算によって借金の元本が減額された場合、その減額された金額の10%を報酬として別に支払うということです。引き直し計算で元本が変わらなかった場合は減額報酬は発生しません。

例えば200万円あった借金が引き直し計算によって100万円に減った場合、「減額された100万円の10%」つまり10万円が減額報酬となります。

「過払い金報酬」

過払い金報酬とは、引き直し計算によって発覚した過払い金により、借金の元本がなくなり、それでもまだ払いすぎている分を返還してもらった金額に対する報酬のことです。
要するに引き直し計算で元本が減ったけれどまだ借金は残っているという場合は「減額報酬」のみ、引き直し計算で元本がなくなり、さらに払いすぎているお金があって返還されたという場合は「過払い金報酬」が発生します。

具体的に考えるとわかりやすいのですが、200万円の借金が100万円に減った場合は借金がまだ残っているので過払い金報酬は発生しませんが、200万円の借金が0円になりさらに100万円多く支払っていて返還されたという場合は過払い金報酬が発生します。
ちなみにこのような場合は「減額報酬」と「過払い金報酬」は両方がかかることになり、200万円の借金が0円になったことに対する減額報酬「200万円の10%=20万円」と過払い金報酬「100万円の20%=20万円」の40万円が費用として発生します。
逆に考えれば200万円の借金がゼロになってさらに60万円も浮いたということになるので、損をするということはありません。

また、過払い金の請求には「交渉」つまり両者の話し合いによる和解か、「訴訟」つまり裁判を起こして請求するという方法があります。
貸金業者とは「交渉」によって和解が成立すればいいのですが、中には満額は返せない、これくらいしか出せないと「交渉」が成立しない場合もあります。そういった場合に「訴訟」を起こし裁判で話し合いにけりをつけるわけです。
裁判を起こすには手間や費用がかかりますから、その分過払い金報酬も少し上がります。

(債務整理それぞれの比較へ進む)

個人再生の費用

個人再生は裁判所を通す手続きのため、裁判所の手続きにかかる費用と専門家に払う費用で別れます。まずは裁判所の手続きにかかる費用から見ていきましょう。

(裁判所の手続きにかかる費用)
収入印紙代10,000円
官報掲載費用12,000円
郵便切手代1,600円
個人再生委員報酬15~25万円

裁判所の手続きにかかる費用は決まっていて、収入印紙や郵便切手などの細かいものはそこまで高い費用がかかるわけではありません。

「官報掲載費用」

個人再生を利用すると『官報』に載るので、『官報』に掲載する費用がかかります。

「個人再生委員報酬」

東京地方裁判所では全ての案件で個人再生委員が選任されますが、代理人が弁護士であれば原則25万円のところ15万円に減額してもらうことができます。また、東京以外の裁判所では代理人が弁護士であれば個人再生委員が不要となることがあるため、個人再生委員への報酬を安く抑えることができます。(裁判所によっては代理人が司法書士でも個人再生委員が選任されない場合もあります)

次に専門家に依頼した場合の費用を見ていきましょう。まずは弁護士に個人再生を依頼した場合にかかる費用の相場です。

弁護士費用の相場

 住宅ローン特則(無)住宅ローン特則(有)
着手金20~30万円25~35万円
報酬金20~30万円25~35万円
合計40~60万円50~70万円

ご覧の通り、住宅ローン特則の有りと無しでは弁護士費用が5万~10万円ほど高くなっていることがわかります。これは住宅ローン特則を使った場合に弁護士が事前に債権者と話し合う必要がでてくるためです。その分の料金が加算されているということですね。
個人再生の手続きにかかる費用は弁護士事務所によって異なります。住宅ローン特則無しであれば40~60万円、住宅ローン特則有りであれば50~70万円の費用がかかると考えておきましょう。

またこれは裁判所の手続きにかかる費用とは別なので、弁護士に個人再生を依頼した場合の総額は先ほど見てきた裁判所にかかる費用と合わせた金額(個人再生委員が不要となった場合は個人再生委員報酬はゼロ)になります。

続いて司法書士に依頼した場合の費用の相場を見ていきます。

司法書士費用の相場

 住宅ローン特則(無)住宅ローン特則(有)
着手金・報酬金合計25~30万円35~40万円

司法書士に依頼した場合は弁護士に依頼するよりも報酬金は安くなります。というのも司法書士は業務に制限があり、裁判所とやりとりをしたり、裁判官との面談に同席するといった債務者のサポートをすることができないのです。
司法書士に個人再生を依頼すると基本的には書類作成代理のような業務になってしまうため、裁判所に出頭する必要がでてきたり、個人再生の申し立ても本人申し立てということになるので、個人再生委員への報酬も減額されません。

よって司法書士に個人再生を依頼した場合は、住宅ローン特則無しで50~60万円、住宅ローン特則有りで60~70万円ほどかかるということになります。

司法書士への報酬金は安いですが、裁判所の手続きにかかる費用が弁護士に依頼した場合よりも多くなってしまうため(個人再生委員報酬が減額されないため)、実は弁護士に依頼する場合とほとんど変わらないのです。

(債務整理それぞれの比較へ進む)

自己破産の費用

弁護士に依頼した場合、司法書士に依頼した場合、こちらも両方見ていきましょう。まずは弁護士に自己破産を依頼した場合にかかる費用の相場です。

弁護士費用の相場

 同時廃止少額管財管財事件
裁判所費用2~3万円20万円~50万円~
着手金20~30万円25~35万円
報酬金20~30万円

裁判所に払う費用(予納金)には収入印紙や切手代、官報掲載費などが含まれていて、同時廃止となった場合はそこまで大きな費用がかかることはありません。しかし管財事件となった場合は破産管財人の報酬を支払わなければならないため、裁判所の手続きにかかる費用は高くなってしまいます。

また管財事件となった場合は着手金が5~10万円ほど高くなるところも多いため、弁護士に自己破産を依頼することでかかる費用は、同時廃止の場合は40~50万円、管財事件(個人の場合はほぼ少額管財)の場合は60~70万円ほどかかるということになります。

最後に司法書士に依頼した場合の相場を見ていきましょう。

司法書士費用の相場

 同時廃止管財事件
裁判所費用2~3万円50万円~
着手金・報酬金合計25~30万円35~45万円

司法書士は業務に制限があり、自己破産を依頼すると書類作成代理のような業務になってしまいます。特に裁判所や裁判官とのやり取りが多い自己破産の場合、債務者本人が裁判所での手続きや裁判官との面談を一人で行わなければならなくなってしまったり、管財事件となった場合は代理人が弁護士でなければ少額管財は利用できないため、裁判所費用が高額になってしまったりと、債務者への負担が大きくなってしまいます。
そのため費用も弁護士に依頼する場合よりも安く設定されていますが、管財事件になった場合は弁護士に依頼する場合よりも高くなってしまうこともあります。

このように、債務整理にかかる費用は任意整理がダントツに安いことがわかります。反対に個人再生、自己破産はやはり裁判所とのやりとりなど、手続きに高度な専門性が求められるためその分費用は高くなってしまいますが、借金の減額率(個人再生は約5分の1、自己破産は全て帳消し)を考えれば妥当な料金設定とも考えることができます。
また、お金に困って債務整理をするわけであって、高額な費用を一気に払うのは難しいということは専門家もわかってくれています。なので基本的に費用は分割払いに対応してくれますよ。

債務整理それぞれの比較

ここまで債務整理それぞれのメリット・デメリット、債務整理にかかる時間、費用などを見てきました。それらを一覧で比較して見てみましょう。

 任意整理個人再生自己破産
借金の減額率過払い金がなければ原則利息カットのみ約5分の1ゼロになる
手続きにかかる費用1社につき4~5万円+減額報酬10%50~80万円40~70万円
手続きにかかる時間平均3か月平均6か月平均6か月
成功率成功率は高い約93%以上約96%
手続きにかかる手間ほとんどない書類集めに手間がかかる書類集めに手間がかかる
裁判所への出頭なし弁護士に依頼すれば必要なしあり
利用条件本人に収入がなくても利用できる本人に安定した収入が必要収入条件なし
借金を作った原因問われない問われない問われる
職業制限なしなしあり
保証人への迷惑迷惑はかからない迷惑がかかる迷惑がかかる
残せる住宅ローン特則利用で残せる残せない
財産残せる残せる20万円以上のものは原則残せない
バレる可能性少ない家族にはバレる可能性あり家族にはほぼバレる
ギャンブルが原因でも利用できるか利用できる利用できる利用できる

このように、メリット・デメリット、利用条件、費用などは債務整理それぞれによって異なりますが、やはり重要なのはギャンブルが原因の借金でもどの債務整理も利用することができるということです。

ギャンブル依存症が原因でできてしまった借金でも債務整理は利用できます。
そして、新しい人生はきっとすぐそこまできています。なぜなら皆さんには借金問題を解決したいという意志があるからです。

あとは成功率をさらに上げるために誰に協力を依頼するかです。最後にそれぞれの債務整理を弁護士か司法書士か、どちらに依頼すればいいのかを見ていきましょう。

(任意整理の場合はこのまま読み進めて下さい)
(個人再生の場合へ進む)
(自己破産の場合へ進む)

債務整理は弁護士か司法書士どちらに依頼するべきか

債務整理をどの専門家に依頼するかですが、これは基本的には任意整理であれば司法書士か弁護士、個人再生・自己破産は弁護士に依頼した方がいいです。
債務整理ごとに確認していきましょう。

任意整理を依頼する場合

任意整理を司法書士に依頼する場合、司法書士は1社からの借り入れ額が140万円を超えている案件は扱えないという決まりがあります。総額ではなく1件の借り入れ額です。
例えば3社からの借り入れがあって、A社100万円、B社100万円、C社100万円、合計300万円の借り入れがあった場合、債務額の合計は140万円以上ですが、1社からの借り入れ額は140万円以下なので司法書士は業務を行えます。

また、1社からの過払い金が140万円を超える場合も同様に司法書士は業務を行えません。これも総額ではなく1件の過払い金です。
例えば3社からの過払い金があり、A社50万円、B社50万円、C社50万円、合計150万円の過払い金があった場合、過払い金の合計は140万円以上ですが、1社からの過払い金は140万円以下なので司法書士は業務を行えます。

そしてもう一つ、貸金業者との話し合いがもつれて貸金業者から訴訟を起こされた場合、司法書士が関わることができるのは簡易裁判所までという決まりがあります。
裁判所は「簡易」「地方」「高等」「最高」と上がっていきますが、地方裁判所以上は司法書士は関わることができません。貸金業者が訴訟を起こし、簡易裁判所での判決に控訴(不服申し立て)して地方裁判所にもつれこむということになると、その後は手続きを自身で行うか、新たに弁護士に依頼しなければならなくなってしまうのです。

よって司法書士に依頼する場合は、1社からの借り入れ額が140万円以下で、過払い金も140万円以下、訴訟でもつれこまない貸金業者という点が条件になってきます。一般的に弁護士に依頼するよりも司法書士に依頼した方が安く済むケースが多いので、費用をできるだけ安く抑えたいという方で条件に問題がなければ、弁護士に依頼するよりも司法書士に依頼した方がいい場合もあります。
過払い金に関しては借り入れた時期など状況によってそれぞれ異なりますし、大手の業者ほど訴訟は起こしてきません。過払い金が発生しているかどうか、借り入れをしている業者が訴訟を起こす所なのかどうか、司法書士事務所はそういったことも知っていますので、まずは無料なので相談してみるといいでしょう。

一方で任意整理を弁護士に依頼する場合は、140万円の借り入れ額や過払い金の制限や、万が一貸金業者が訴訟を起こしてきた場合も裁判所での業務制限などもなく、オールマイティーに業務を遂行してくれます。
比較的司法書士よりも費用が高くなりますが(そこまで大きな差はありませんが)、万全を期して任意整理に臨みたいという場合は最初から弁護士に依頼した方がいいでしょう。弁護士に依頼する場合も基本的に相談料は無料です。

(債務整理まとめへ進む)

個人再生を依頼する場合

個人再生を司法書士に依頼する場合、司法書士は法律上の制限により書類作成代理のような業務になってしまいます。よって手続きをするために裁判所へ行ったり、裁判所で行われる裁判官との面談(審尋)を一人で行わなければならなくなってしまいます。

一方で個人再生を弁護士に依頼する場合は、代理人として全ての業務を請け負ってくれるので、裁判所とのやりとり、裁判官とのやりとりは弁護士が代理で行ってくれ、個人再生委員との面談にも同席してくれます。
また代理人が弁護士であれば個人再生委員の報酬が減額されたり、個人再生委員が不要となったりもするので、手続きにかかる総合的な費用は司法書士に依頼する場合とそこまで変わりはありません。

よって個人再生は弁護士に依頼した方がいいでしょう。

(債務整理まとめへ進む)

自己破産

自己破産を司法書士に依頼する場合も、個人再生と同様に裁判所での手続き、裁判官との面談(審尋)を一人で行わなければならなくなってしまいます。

一方で自己破産を弁護士に依頼する場合は、裁判所での手続きや、破産審尋(自己破産申し立て後の裁判官との面談)に代理人として行ってくれたり、破産管財人との面談や免責審尋(免責許可前の裁判官との面談)にも同席してくれます。
また代理人に弁護士がつくことで少額管財の手続きが利用できたり、「即日面接制度」を利用することができます。

「即日面接制度」

即日面接制度とは、東京地方裁判所で認められている制度のことで、自己破産を申し立ててからすぐに(長くても3日以内)弁護士と裁判官が面接することで、通常は破産申し立てから破産手続きが開始となるまでに2週間~1か月かかる期間をその日の内に終わらせてしまい、手続きの期間を短縮することができる制度のことを言います。

このように自己破産の場合は代理人が弁護士でなければ利用できない制度があったり、破産手続きが管財事件となった場合は司法書士に依頼する場合の費用とほとんど変わらないため、特に裁判所や裁判官とのやりとりが多くなる自己破産も弁護士に依頼した方がいいでしょう。

債務整理まとめ

借金問題を解決するためにはどの債務整理が適しているか、大体見えてきたのではないでしょうか。
債務整理は借金額がいくらからいくらまでの間であればこの債務整理がいい、というような明確な基準はありません。それは債務者それぞれの状況によって何が一番適しているのかが変わってくるからです。
ただし、利息がカットされれば元本の返済ができそうかどうか、家などの残したい財産はあるのかどうか、これらのことは一定の基準にはなってきます。

債務整理を選択する基準点

あくまで一つの基準ですが、利息をカットすることで借金が返済できそうなのであれば、最もリスクが低く、手続きも楽な任意整理を利用する。
逆に借金の元本が減額されないと返済は難しい、返済できないという場合は財産状況に応じて個人再生・自己破産を検討する、という基準で考えるのもいいと思います。

ただし、個人再生・自己破産を検討していたのに、調べてみると過払い金が発生していてそもそも借金を返す必要もなくなったということは起こり得ます。もっと言えば、自己破産の手続きを始めて破産管財人が調査したところで過払い金が見つかり、自己破産する必要はなかったのでは?ということも起こり得る話です。この場合自己破産にかかる費用だけ無駄になってしまいますよね。

債務整理は個人で行うこともできますが、非常に高度な専門知識や長期に渡る手続きが必要となり、債権者との交渉も難航する場合が多いため、上記のような失敗をしてしまったりと、たった一人で臨むには難易度が高すぎます。
特にギャンブル依存症を患っている状態であれば尚更ですが、途中で嫌になってしまって逃げ出したい気持ちに駆られ手続きを放棄してしまえば、せっかく掴みかけた借金問題を解決する機会を失ってしまいかねません。

どの債務整理を利用する場合でも利息の引き直し計算は行われます。まずは借金がいくらなのか確定させた上で、どの債務整理が一番適しているのかを専門家と一緒に考えていくのがいいでしょう。弁護士・司法書士への相談は無料なので、まずは専門家に相談してみることをお勧めします。

おすすめの弁護士事務所・司法書士事務所

債務者の目線に立って親身に相談に乗ってくれるかどうか、債務整理にかかる費用、実際に利用した方の口コミや評判、事務所の信頼度を総合的に踏まえた上で厳選しています。

【弁護士法人】東京ロータス法律事務所(旧岡田法律事務所)

東京ロータス法律事務所は東京の上野近くに事務所を構える弁護士事務所で、事務所設立当初から債務整理の依頼に特に力を入れて業務を行ってきた経緯があり、債務整理に関して豊富な経験と実績を持っています。
平日は仕事で忙しいという方のためにも土日祝日も相談に対応していて、相談は納得するまで何度でも無料でのってくれます。さらに相談の範囲は全国に対応。遠方にお住まいの方には出張相談も行っていて、なんとこの出張相談も無料というのだから驚きです。

とにかく親身になって相談にのってくれることが特徴の東京ロータス法律事務所ですが、任意整理は1社につき着手金2万円、報酬金2万円+減額報酬10%と弁護士事務所の中ではかなり安い水準となっています。個人再生は合計60万円~、自己破産は合計40万円~。
家族に内緒で相談したいという方のためにもメールフォームからの相談は匿名可能。もちろん分割払いにも対応しています。
債務整理に万全の体制で臨みたい、まずは相談だけしてみたい、また家族には借金を知られたくないという方にもおすすめの弁護士事務所です。

司法書士法人みつ葉グループ

司法書士法人みつ葉グループは東京、大阪、福岡、沖縄の4つに拠点を構える司法書士事務所で、こちらも債務整理、過払い金請求の分野には特に力を入れてきた経緯があり「過払い金請求には安易な妥協はしない」という姿勢で徹底的に貸金業者と戦うことを理念としています。
拠点の多さを活かして全国にも対応、債務整理専属チームがフルサポート体制で24時間365日相談を受け付けています。もちろん相談は何度でも無料なので納得するまで相談にのってくれます。

任意整理は基本報酬が1社につき5万円ですが減額報酬がゼロなので弁護士事務所に依頼するよりも安く済みやすい明朗会計となっています。徹底した配慮で手続きを進めてくれるため、家族や会社に知られたくないという方も安心して依頼することができます。支払いは分割払いにも対応。
できるだけ早く借金問題を解決したい、費用を安く抑えたい、家族や会社に知られたくないという方におすすめの司法書士事務所です。

司法書士法人みつ葉グループ借金の減額診断

司法書士法人みつ葉グループが運営する借金減額の無料シミュレーターです。借金の金額は金融業者から全取引履歴を開示請求しなければ正確な金額は出せないので、このシミュレーターだけでは正確な数字は出ませんが、債務整理を利用することができ、借金の総額が減額できるかどうかはこのシミュレーターだけでも判断してもらうことができます。
自分から相談するのは気が引けるという方、まずは気軽に相談だけしてみたいという方にお勧めのシミュレーターです。

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