
パチンコのストレスやばいですよね?



いや、ストレス半端ないですよ……
パチンコはやっていると、ものすごくストレスが溜まることが多々あります。
基本は負けてお金がなくなるからですよね。
でも、「ストレスの発散・解消や、気分転換を目的とした息抜きでパチンコに行きたい」と、なぜか私たちは考えてしまう……。
そこで本記事では、以下の内容を解説します。
- 息抜きの必要性とその効果
- そもそもパチンコ(ギャンブル)は息抜きになるのか?
- なぜ私たちはパチンコでストレスを発散したいと考えるのか
仕事でも勉強でも、適度な休憩は「よし、またがんばろう」となるなど、なにかをつづけるうえでは必要なもの。
しかしパチンコは、たいていはイライラだけが残っておわるのに、またこれでストレスを発散させたくなるのはなぜなのか?
この記事では、元ギャンブル依存者の私がその理由を解説しつつ、「パチンコは息抜きになるのか?」に答えをだします。
パチンコに依存してしまうまえに、どうぞごらんください。


ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
息抜きの必要性と気分転換の効果



休日や仕事の合間に……



産後や育児の合間に……
仕事などで疲れたときは、気分転換でパチンコに行きたくなりますよね。
そこで気になるのが、そういった「息抜き」としてパチンコは適しているのか? ということ。
結論からいうと、パチンコはストレスの発散・解消にはならないと私は考えています。
その理由を、ここからは順番に解説していきます。まずは、息抜きの必要性と効果から見ていきましょう。
人間の集中力は短い
人間の集中力が持続する時間は、私たちが思っている以上に短いものと思われます。
- 15分や30分が限界だとする説
- 小学校の授業時間である45分とする説
- 大学の授業時間である90分とする説
これにはいろんな説がありますが、なかでも興味を引くのが、マイクロソフト社が2015年に発表したと“される”レポート。
カナダの研究チームの調査によると、人間の集中力は8秒が限界で、これはなんと金魚以下(金魚の集中力は9秒)だったというのです!



ほんとうか? それ
ちなみにこの「金魚説」は、のちに根拠となる明確な情報源が存在せず、ガセネタが濃厚となりました。
しかし、いずれにしても、仕事や勉強に集中できる時間というのは、あんがい短かったりもするのです。
無理に仕事や作業をつづけていけば、そのぶん効率も下がってしまう……。
そこで登場するのが「息抜き」です。
適度な休憩をとれば、本来は長くつづかない集中力を持続させ、仕事などの効率を上げられるわけですね。
息抜きから得られる効果
それでは、この息抜きにはどの程度の効果があるのでしょうか?
息抜きの効果は、国内外の実験で科学的に実証されています。
とくに有名なものに、日本のベネッセコーポレーションがおこなった実験があるのでご紹介しましょう。
ベネッセでは、学習時間を以下の3つのグループに分けて、「学習の定着・集中力の持続」を調査しました。
- 60分1セット
- 45分1セット
- 15分1セット×3(あいだに7.5分の休憩2回)
この結果、③の15分1セット(あいだに7.5分の休憩2回)のグループが、もっとも成績がよいと判明。
さらに被験者からは、短い休憩によって集中力の回復をうながす脳波が測定され、息抜きは集中力の維持に役立つことが実証されたそうです。
息抜きは絶対に必要
- 人間の集中力は短い
- 休憩によって作業の能率は上がる
以上のことから、私たちにとって息抜きは、仕事などをつづけるには絶対に必要なものだといえます。
つねに最高のパフォーマンスを発揮するためには、完全にリフレッシュできる時間が大切なのですね。
さて、それがわかったところで、今回の本題となります。
仕事の合間や休日の息抜きとして、パチンコ(ギャンブル)を選択するのはありなのでしょうか?
ギャンブルでストレス解消はできるか
パチンコなどのギャンブルでストレスの発散・解消をするのは可能なのか?
「そもそも息抜きとはなにか」から見てみましょう。これは以下をさします。
「緊張をといて、気分転換のためにしばらく休むこと。休息のこと」
しかし、パチンコなどのギャンブルは、いうなればその真逆をいく遊びです。
私たちがパチンコ・パチスロといったギャンブルをするとき、脳内ではつぎのような物質が分泌され、
- 快楽を求めさせる「ドーパミン」
- 脳内麻薬とも呼ばれる「β-エンドルフィン」
私たちの体は、極度な興奮状態におちいります。
- 当たるか当たらないかでドキドキしたり
- 「もっと当たれ!」とテンションが上がったりする
脳内での情報伝達によって、私たちはこのように、ハイな気分になるわけです。
けれどもこの状態は、緊張をとくどころかその正反対。
ガチガチな緊張状態になっているだけの話なのです。
勝負の展開や使っている金額によっては、以下のような状態になってしまうこともあるでしょう。
- イライラする・ストレスがやばい・ストレスしかなくなる
- 極度の興奮・緊張で気分がわるくなってくる
- 場合によっては吐き気をもよおす
はたしてこれが、緊張をとく「息抜き」といえるでしょうか?



逆にストレスが溜まっていますよね
私には、ギャンブルでストレスを発散させるのは、むずかしいと思えてなりません。
パチンコ・スロットの低貸しならいけるか?
パチンコは緊張をといてリラックスするものではなく、逆に緊張してストレスをためているものだといえます。
ただ、パチンコには1パチ・5スロといったレートの低い「低貸し」があり、これが息抜きになる可能性もあります。
そこで、これらの「低貸しならストレス発散・解消に使えるか?」もすこし考えてみましょう。
パチンコは当たらなければ楽しめない
- 心を無にしたい
- なにも考えたくない
こういったとき、パチンコはたしかにちょうどいいもので、台の前に座っているときは、いやなことを忘れることができます。
レートを落として低貸しにすれば、さきほどのような緊張感・ストレスも緩和されるとも考えられます。
よって、勝ち負けやお金はべつとして、



一時的に「無」の状態になりたいだけなんだ……
という場合には、これはこれでありなのかもしれません。
とはいえ、パチンコの醍醐味は「当たり+連チャン」にあります。
当たらないパチンコほどつまらないものはないですよね?
やりはじめれば、せめて1回は当てて帰りたいと思うのが人のさが。



当たらなくても気分がリフレッシュして楽しめたよ……
なんていうのは、ただの強がりで、本心ではないでしょう。
パチンコは、当たらなければ気分転換にはならないのです。
低貸しでも結局「勝負」になってしまう
また、せめて1回は当てたいとなると、日によっては、低貸しでも投資がかさんでいったりもします。
負けたお金は取り返したくなりますよね?(これをプロスペクト理論といいます)
そうなると、しだいに心は「無」の状態ではなく、勝負のスイッチが入ってしまったりもするのです。



……フィバァァァ!!



あ、あ、当たったわいー!!
パチンコで当たる。負けたお金がもどってくる。
この強烈な快感は脳に記憶され、ドーパミンの働き(後述します)によって、私たちはその快感をまた得たいと感じるようになります。
なにも考えないですむ時間をただ楽しめているだけなら、息抜きとしてもパチンコはいいのかもしれません。
でも、パチンコをつづけていれば、だいたいの人は「勝負」が中心となっていきます。
そんななかで、つぎのような欲求を感じるようになってきたときは、
- 当たるまえの演出が見たい
- ドキドキ・ワクワク感を味わいたい
- ただただパチンコがしたい
冒頭でお話しした「なぜかまたパチンコでストレスを発散させたくなる」状態に、すでになってしまっているといえるでしょう。
そんなわけで、ギャンブルは通常レートでも低貸しでも息抜きにはならない、といえるのではないでしょうか?
パチンコはストレス発散・解消になるか(勝敗別)
ここまでの話で、パチンコを「息抜き」として見るのは不可能、という結論が出かけています。



で、でも、勝ったときはリフレッシュできるよね?
ただ、そんな意見もやはりあるでしょう!
そこで、「パチンコは息抜きになるのか?」に、最終的な結論をだすために、
- 勝った場合
- 負けた場合
この2つにわけて、パチンコにはストレス発散の効果があるのかを見ていきます。ではどうぞ。
勝ち:仕事へのストレスが逆に増えることも


パチンコは負けるようにできているので、やっていれば基本的には負けます。
でも、たまには勝つことだってたしかにある。
けっこう大きな金額、たとえば月給の半分くらい勝つこともあるでしょう。
するとどうでしょう、まじめに働くのがなんだかバカらしいことのように思えてきたりもしないでしょうか?



仕事したくないな。遊んでいたい……
これはそうなってしまっても、しかたがないと私は思います。
1日遊んでいただけで、1か月間必死に働いて得る50%のお金が、いとも簡単に手に入ったりもするわけですから。
そうなると、「あすからまたがんばろう」という意欲は消えます。
仕事を再開すれば徐々に気力は回復していきますが、すくなくとも、ストレスを発散できたからまたがんばろうとはなりにくい。
多少の勝ちなら、そうはならないことも多いです。
しかしパチンコでの息抜きは、本来よろこぶべき大勝ちが、逆に意欲を低下させることにもなってしまうのです。
仕事で感じるストレスを、よけいに大きくしてしまうだけだったりもするわけですね。
負け:ストレスがやばいほど溜まるだけで終了


パチンコで負けた場合はもう最悪。
パチンコでの緊張と興奮で気分転換はできずに、イライラだけがのこって帰宅。
その怒りを静めるために、ヤケ酒やヤケ食いをしてしまうこともあるでしょう。



もうやってられんわ、こうなりゃヤケクソだ
これらの行動は、すべて息抜きにならず、逆にストレスをためてしまうだけ。
もちろん、「あすからがんばろう」という気力も失わせます。
いいことはなにひとつありませんし、パチンコでストレスの発散をしようとすると、基本的にはこうなるのではないでしょうか?
何度もおなじことをくりかえしてきたなら、もうわかっているはずですよね。
パチンコで負ければ、その日が最悪の1日になってしまい、リフレッシュどころか心がくさってしまいますよ。
結論:パチンコはストレスしかない
- パチンコで勝てば逆にやる気がなくなり、勝ったお金はまたパチンコの資金になるだけ
- パチンコで負ければ大きなストレスを背負い、ストレス解消どころかその逆効果で終了
パチンコで息抜きをしようとすると、基本はこの流れが無限にループします。



それなら、ゲームセンターで……
という方法も考えられますが、結局は換金できないゲーセンで遊ぶのなら低貸しのほうがいいとなるだけ。
そういったことからも、パチンコでストレス発散・解消ができる可能性はほとんどない、ということができるでしょう。
興奮作用があり、さらにはその後の気力にも関係してくるパチンコを息抜きにするのは悪手です。
勝ったときや負けたあとの気分を、いちどよく考えてみてください。
ごく一部のうまく立ち回れる人以外、つまり大多数は、息抜きにはなっていないと思いますよ。
ストレス発散でパチンコに行ってしまうのはなぜか
ここまでの話で、パチンコにストレス発散・解消の効果はないことがわかりました。
それでは、どうして私たちは、それがわかっていてもパチンコに行ってしまうのか?
最後に、その理由を解説します。
パチンコのストレスで依存してしまっているから
この「なぜか行ってしまう」問題の答えは簡単。
私たちが、パチンコに依存してしまっているからです。



気づかないうちに依存症状が出ているわけです
パチンコには、つぎのような「人を依存させる仕組み」が、いたるところに組み込まれています。
- 音や光などの演出
- 当たる確率
- 賭け金のレート
しかしだれもが、そうとは知らずにパチンコで遊ぶ。
そうなると、気づかないうちにパチンコへの「依存症状」がでてくるようになるのです。
すると脳内の「ドーパミン」の働きによって、私たちの思考は、以下のように変化していきます。
- ギャンブルで得た快感を脳が記憶する
- 「またその快感を得よ」という指令が出るようになる
- パチンコができない状態は「ストレス」となりそれを解消するために行く
ようは、私たちがやっているのは、禁断症状のストレスを発散させているだけでもあったのです。
タバコを吸う(吸っていた)のなら、さらに理解も深まるでしょう。
吸えないイライラからのニコチン補給でストレス発散。
それとおなじような話です。
だから、負けても、ストレスがたまっても、私たちは(パチンコに行けないストレスを解消するために)またパチンコに行きたくなるのですね。
今回のまとめ
- パチンコは息抜きとしては逆効果
- 勝てば気力を失い、負けても気力を失う悪循環
- パチンコはやめて健全な方法でストレスを解消すべき
アメリカの心理学分野の団体「米国心理学会」では、ギャンブル・喫煙・飲酒・ヤケ食いは、すべてストレスの解消法としては効果的ではないとしています。
パチンコは、まさにこれらのすべてがそろう、ひじょうに不健康なもの。
息抜きとしては逆効果となる可能性がきわめて高く、依存症状も起きてくるなど、個人的にはまったくおすすめできません。
ギャンブル依存症となり、多くの時間とお金を失ってきた私だからこそいえますが、ほんとうにパチンコから得られたものはなにもありませんでした。
「息抜きのために行ったのに全然息抜きにならなかった」
そう思うことがこれまで何度もあったのなら、パチンコなんてやめてしまい、パチンコ以外の趣味をぜひ見つけてください。
息抜きとは、ほっとひと息つけること。
ジャンジャン・バリバリうるさいパチンコ店は、ひと息つけるところではないですよ。
パチンコ以外の趣味はこちら
パチンコによる脳の変化
パチンコをやめる方法まとめ
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