「貸金業者との取引は、ほんとうに上限金利内だったのか?」
この件は、じつは以前から気になっていたことでした。もし過払い金があれば、返還してもらうこともできるからです。
そこで、以前契約していた「プロミス」に、返済をふくめた全取引履歴を開示請求してみることにしました。
- プロミスに取引履歴を(個人で)開示請求する方法
- 請求すると送られてくる取引履歴の見方
- 過払い金(あれば請求できる)があるかどうかの確認方法
契約中でも解約後でも、消費者金融にいえば、取引履歴を書面で送ってもらうことができます。
この記事では、以前契約していた「プロミス」に、それ(開示請求)をしたときのことをお話ししましょう。
「利息は法定の範囲内だったのか? 過払い金は発生していたのか?」
履歴の見方とあわせて、調査結果(私の場合)も報告するので、どうぞご参考にしてください!
プロミスから取引履歴を開示請求する方法
現在はすべて完済できたので、消費者金融からの借金は、私にはもうありません。
しかしいちばん多いときで、3社から合計約120万円の借金があり、約10年にわたって、延々と利息を払いつづけていました。
そこで気になったのが、50万円ほどを借り入れていた大手の「プロミス」。
何度か利息が1万円を超えていることがあったのです。

……?
と、思われるかもしれませんが、プロミスの場合、利息の上限は17.8%。
よって、50万円の借金にたいする1か月(30日)の利息は、以下のようになります。
50万円×0.178(17.8%)÷365(日)×30(日)=7315円
ようするに、法律で定められた範囲内では、利息が1万円を超えることはないのです。
50万円の借入で1か月間では。
さらに気になったのが、このことをプロミスに問い合わせたさいの、当時のオペレーターとのやりとりでした。



利息がどうも高いような気がするのですが、これはどうしてでしょうか?



ええと、追加で借り入れがあったようなので、そのためだと思われますね……
追加で借り入れをすれば元本も増えるわけですから、利息も当然高くなるのはわかります。
でも、50万円が限度額だったので、利息が1万円を超えるのは(おそらく)おかしな話。
オペレーターの返答のようすからも、相手もどうもよくわかっていないような印象を受けました。
そういったこともあり、そのときは、「まあいいか」と、うやむやで私は終わらせてしまったのです。
……が、今回はそういうわけにはいきません。
いまこそ、「契約」の内容をはっきりさせる時はきたのです!
プロミスに取引履歴を請求する方法は電話で一発!
プロミスから取引履歴を開示請求する方法はとても簡単。
なんと、電話1本だけでおわります。
ここでは、その開示請求の方法をご紹介しましょう。
まずはプロミスコールに電話をかけ、オペレーターにつないでもらいます。
(電話番号)0120-24-0365
これはプロミスと契約中でも、すでに解約している場合もおなじ。
そしてオペレーターにつながったら、あとはこのようにいうだけです。



契約内容の確認がしたいので、すべての取引履歴を送っていただけないでしょうか?
以上です。とても簡単ですね!
あとは住所や氏名など、必要事項の受け答えをする程度。
ちなみに、オペレーターとのやりとりからして、取引履歴の開示請求には、理由が求められるものと思われます。
この理由については、「契約内容の確認がしたい」でじゅうぶんなので、そのようにいっておきましょう。
「過払い金の請求を考えている」なんてことは、あとあと不利になる可能性があるので、いわないほうが無難ですよ。



「契約内容の確認」ということで承りました。最大で2週間ほどかかるのでご了承ください
まさか、こんなにあっけなくおわるとは思ってもみませんでした。
オペレーターの方からは、「またか……」のような、ムッとした気配は伝わってきましたが……。
いっときの過熱した過払い金請求で「貸金業者も疲弊しきっている」とよく耳にします。もしかすると、過払い金関係は警戒されているのかもしれません。
それと、プロミスの場合、取引履歴の発行手数料や送料はいっさいかからないとのことでした。
この手数料は、解約後であってもプロミス側が負担してくれるようです。
取引履歴の到着に関しては、「最大で2週間かかる」とのことでしたが、私の場合は1週間ほどで届きましたよ。
プロミスの取引履歴の見方
プロミスに開示請求の電話をしてから約1週間後、例のブツが届きました。



長年の疑問が、ついに解けるのか……
これを見てしまえば、私が利息をいままでいくら払ってきたのか、正確な数字までをも知ることになってしまいます。
……まあ、それはいいでしょう。
出てきた全取引履歴がこちらです!


プロミスとの契約期間は、平成23年(2011年)~平成29年(2017年)までの約6年間。
取引履歴は合計で6枚となっていました。
なお、取引履歴は、以下の8つの項目に分けて記載されています。




それぞれ簡単に補足しながら、取引履歴の見方を解説していきます。
取引日と出金額
「取引日・出金額」には、取引をした日付と、出金した(借り入れた)額が記載されています。
取引方法と入金額
「取引方法・入金額」には、取引をした方法と入金した(返済した)額が記載されます。
店舗に設置されたATMや、コンビニ・銀行などの提携ATM、銀行振込といった方法(場所)と金額のことです。
手数料と累計発生手数料
「手数料・累計発生手数料」は、ATMなどを使用したさいに発生した手数料と、返済するまでに累計していった手数料。
通常か遅延
「通常・遅延」は、毎月の返済から次の返済までの期間(たとえば30日後なら30日と記載)のこと。
返済が遅延している場合は、遅延日数が加算されます。
利息と遅延利息
「利息・遅延利息」はそのままで、返済するまでに発生した利息と遅延分の利息です。
返済が遅延している場合は、遅延分の利息がついた利息の合計額が記載されています。
元金返済額
「元金返済額」は、返済した金額から利息や手数料を引いた、元金(借金自体)にあてられる返済額。
貸付残高
「貸付残高」は、借金自体の残高、つまり「残りいくらの借金がありますよ」という合計額のことですね。
未清算利息と過不足金額
「未清算利息・過不足金額」は、すこしややこしいですが、これも簡単です。
返済期日までに追加で借り入れをした場合は元金が増えるので、増えた元金にたいしても追加で利息がつきますよね?
そうなると、つぎの返済には通常分に加え、追加分の利息も払わなければなりません。
それらを合計した金額がこの欄に記載されています。
取引履歴の見方
そして、これらの8つの項目が左から順にならんでいて、その下に、それぞれに対応した金額などが記載されています。
具体的には、以下のような感じ。


ひたすら項目の下に取引の履歴がつづくようにして記載されています。
私の場合、最初の取引はH23(2011年)/11/28となっていました。



……40万円?
最初から確認してみると、私は2回目の取引で、一気に40万円の借り入れをおこなっていました。
なんと、契約してからわずか3週間ほどで50万円の限度額に達していたのです!
その後は返しては借りてのくりかえし。
4年間以上、残高50万円付近をうろうろしつづけているだけでした。
なかには2000円、1000円といった少額の借り入れや、600円など小銭の借り入れも確認。
あのころは、ほんとうにお金に困っていました……。
結局利息1万円超えはなんだったのか?
かつての記憶をふり返りながら、取引履歴を読み進めること数分、私はついに問題の箇所を発見!


赤線の「10,143」が、問題の1万円オーバーの利息です。元金はもちろん50万円以下で……



……?
……47日?
なんと、残念なことに、問題の1か月利息1万円オーバーは、遅延日数と遅延利息がついていただけの話でした。
それならそうと、なぜ最初のオペレーターはいってくれなかったのでしょうか!?
まあ、これに関しても、もともと「借り入れた時期的に過払い金はないだろう」と思っていたのでよしとしましょう。
じっさいにこの目で確認できたので、心にかかったモヤも晴れました。
ということで、契約は法定の利息の範囲内で、過払い金の発生はなし。
プロミスはきちんと「契約」を果たしていた!



で、利息はトータルいくらになったんだ?
消費者金融との契約期間で支払った利息の合計額
せっかく請求した取引履歴なので、話をこれだけでおわらせるのはもったいない。
ということで、プロミスとの契約期間中に、いくら利息を支払っていたのかも計算してみました。
こちらです!
借入期間 | 利息 | 最終残高 |
---|---|---|
H23~H24(2011~2012) | 79,966 | 461,376 |
H25(2013) | 92,521 | 455,945 |
H26(2014) | 77,322 | 493,373 |
H27(2015) | 87,906 | 499,947 |
H28(2016) | 59,954 | 156,096 |
H29(2017) | 6,294 | 0 |
表の「利息」は年間の利息合計で、「最終残高」は年末時点での残りの借金残高。
ごらんのとおり、約4年間は返しては借りてをくりかえし、利息だけを払いつづけていた状態でした。
プロミス“だけでいえば”完済までにかかった期間は約6年間。
解約までにかかったトータルでの利息は、40万3963円という結果となりました。



「だけでいえば」と、いうことはつまり……?
そう、私は当時、これに加えてほかにも2社と契約していたのですね。
もっとも契約期間が長かった貸金業者は、9~10年間ほど契約していた「アコム」です。
単純に考えて、アコムはプロミスよりも1.5倍以上の契約期間。
よって、すくなくともアコムでは、60万円以上の利息を支払ってきたものと思われます。
さらにもう1社も入れると、消費者金融を利用して払ってきた利息のトータルは……最低でも120万円以上になるでしょう。



利息も積み重なるとエグい金額になりますね……
アコムについては、借り入れを開始したのがプロミスよりも前でした。
しかしこれは、ちょうど過払い金が発生しなくなった時期だったと記憶しています。
そのため、アコムからは取引履歴を請求する必要はないと判断。
私の過払い金調査は、これで終了とすることにしました。
これ以上現実を見るのも、やはりツライですからね……。
今回のまとめ
- 取引履歴の開示請求は電話一本でできる
- 過払い金がある場合は返還請求することも可能
- 返還請求は専門家に依頼したほうがいい
その後、アコムのぶんが気になり、いちおう専門家に相談だけしてみたのですが、やはり私の場合は返還請求の対象外でした。
ちなみに、過払い金請求の対象となる場合は、もちろん、(あれば)過払い金を返還してもらえる可能性があります。
くわしい条件や方法は以下の関連記事で解説してあるので、必要でしたら、そちらもあわせてごらんください。
一定期間が経過してしまうと、返還請求の権利もなくなってしまうので、これには注意してくださいね。
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