過払い金請求には時効があります
いっときはテレビCMで連日のように流れていた「過払い金問題」ですが、もう確認はしましたか?
最大で3社との契約があった私はもう確認しましたが、「まだ」ということもあるかと思います
そこでこの記事では、過払い金に関して、以下の内容を解説していきます。
- 過払い金の発生条件
- 過払い金の時効期間(期限)&調査・請求する方法
- 過払い金請求をするときの注意点
消費者金融にお金を借りていた、または現在も借りているなら、借りはじめた時期によってはお金が返ってきます。
払いすぎた利息(=過払い金)があるかもしれないからだな
ただ、返還には「消滅時効」といって、期限もあるので、そのあたりの発生条件・請求期限などをくわしく見ていきます。
また過払い金がありそうだという場合の、調査・返還請求をおこなう方法もあわせて紹介します。
とくに現在借金があって、それを過払い金で減らしたいと考えているなら、ぜひチェックしておいてください。
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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そもそも過払い金とはなにか?
まずは、そもそもの話で、「過払い金とはなにか」を確認していきましょう
アコムやプロミスなどの貸金業者からお金を借りるさい、そこには利息がつきますよね。
この金利は「利息制限法」という法律で、上限が15~20%までと定められています。
ところが、「出資法」という法律では、刑事罰の対象となる金利(利息)の上限を、以前までは29.2%と定めていました。
つまり、かつては、こういうことができていたわけです。
刑事罰には科せられないけれども、利息制限法で定められた利息(15~20%)を上回ることができる
これが「グレーゾーン金利」というものです。
かねて問題視はされていたようだが、
法的にはアウトではないので、昔は多くの貸金業者がグレーゾーン金利(29.2%まで)での貸し付けをしていました。
しかし平成22年(2010年)には、「貸金業法等の改正」が完全施行されたことで、グレーゾーン金利は撤廃。
これにより、2010年以前から借金がある場合、「過払い金」を支払っている可能性がでてきたのです。
ようするに、グレーゾーン金利はやっぱりアウトだと認められたので、その条件で借りていた人は返してもらえるようになった、という話です。
ただし平成20年(2008年)ごろから、貸金業者は自主的にグレーゾーン金利の撤廃をはじめていました。よって過払い金の発生は、2007~2008年以前からの借金が基本の条件となります。
まとめると、「過払い金=グレーゾーン金利」です。
本来の金利以上に支払ってきた利息のことで、これがある場合は、払ったぶんを返してもらえるわけですね。
過払い金の発生条件と時効期間(請求期限)
過払い金の正体は、グレーゾーンで多く取られてきた利息のことだとわかりました。
つぎは、過払い金の発生条件と、それを請求するさいの時効期間をまとめておきます。
過払い金の発生条件と時効は、以下のとおりです
- 発生条件:2007~2008年(平成19~20年)以前から借入がある
- 時効期間:最後の取引(完済)から10年が経過するまで/10年以上になると消滅
さきのとおりで、過払い金が発生するのは、2007~2008年よりも前から借入がある場合です。
それ以前からお金を借りているのなら、払いすぎた利息を取りもどせる可能性があります。
また、請求の条件は、最後の取引(完済)から10年以内となっています。
これが過払い金の時効期間だな
10年以上が経過してしまうと、請求する権利が無効(消滅)となってしまうので、これにも注意しておきましょう。
過払い金に関する基本的なことは、だいたいこれくらいです。
過払い金のあるなしを確認する方法
つづいて、過払い金のあるなしを確認する方法を解説していきます。
過払い金があるかどうかをしらべる方法は、おもに以下の2パターンとなっています。
- 自分で取引履歴を開示請求して確認する
- 専門家に開示請求をたのんで確認してもらう
過払い金の調査は、「プロミスに取引履歴を開示請求してみた」でも解説しているように、自分だけでもできます。
ただ、専門家に依頼すれば、おなじことを基本は無料でやってくれるぞ
過払い金があった場合は、発生額もきちんと確認(利息の引き直し計算)してくれるので、専門家にたのんだほうがまちがいはないでしょう。
具体的なやり方は、このつぎの「専門家に依頼する方法」で見ていきます。
でも、たしか契約は2010年以降(過払い金はない気がする)だったような……
もちろんこのように、「契約は2010年以降だったはず」の場合は、簡単にできるので、自分で請求・確認するのもありです。
私もプロミスに取引履歴を請求したときは、過払い金はないと思っていたので、自分でやりました
完済している場合は、努力の証明書のようにもなるので、貰うだけ貰っておいてもいいでしょう。
もっとも、現在も借金があるなら、
- 過払い金がなかったとしても、利息カットの選択肢(後述)も考えられるようになる
ので、やはり専門家に依頼するのがおすすめですよ。
過払い金請求を専門家に依頼する方法
でも専門家に依頼するっていっても、どこに依頼すればいいんですか?
やはりこれが問題となるので、ここでは、過払い金請求を専門家にたのむ方法を紹介していきます。
過払い金請求は、弁護士事務所・司法書士事務所が依頼を受けてくれます。
それぞれの事務所の特徴は以下のとおりだ
- 弁護士事務所
料金は高めの傾向にあるが、オールマイティに業務を遂行してくれる
- 司法書士事務所
料金は安めの傾向にあるが、金額や裁判になった場合などに制限がある
過払い金請求に関して、弁護士にはとくに制限はありませんが、司法書士は一部の業務に制限があります。
具体的にいうと、司法書士は、以下のケースでは業務を遂行できません。
- 1社からの過払い金が140万円を超えている
- 裁判になり、それが地方裁判所以上にもつれこむ
とはいえ、1社からの過払い金が140万円以上になったり、返還が裁判になったりするのはかなりめずらしいケースです。
(※とくに大手ほど裁判は起こさないことが知られています)
なので、司法書士事務所に依頼するのはよくない、ということはけっしてないのですが、
可能性としてゼロではないのも事実なので、ここは両方を検討しておくのがベストでしょう。
過払い金請求の費用相場
また過払い金は、専門家に依頼すると費用が発生するので、あわせて確認しておきましょう。
過払い金の請求に関しては、基本的にはどこも着手金は無料で、かかる費用は「成功報酬+経費」のみとなっています。
いくつかの有名な事務所の料金表をまとめておきます。
(過払い金) | ベリーベスト法律事務所 | アディーレ法律事務所 | ひばり法律事務所 | 新大阪法務司法書士事務所 |
---|---|---|---|---|
着手金 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
成功報酬 | 公式に記載なし | 回収金の22% | 回収金の22% | 回収金の22% |
訴訟の場合 | 公式に記載なし | 回収金22%→27.5% | 回収金22%→27.5% | 回収金22%→27.5% |
経費 | 公式に記載なし | 1社6万6000円 | 1社5000円 | 1社3万3000円 |
大手の弁護士事務所は費用が高く、「新大阪法務司法書士事務所」は任意整理は安いのですが、過払い金請求はやや高め。
任意整理というのは、貸金業者との話し合いで利息をカットする手段です。借入額によっては数十万円~百万円単位で支払う金額(利息)がナシになります。
一方、「ひばり法律事務所
そこで以降は、ひばり法律事務所での利用方法を解説しておきます。
ひばり法律事務所での依頼の仕方
ひばり法律事務所
相談は24時間全国に対応しています。
それで、相談の方法だが、
公式サイト
それができたら、以下の「ご相談内容に」、
つぎのような相談内容を書いて送るだけです。
過払い金版
○○年頃から消費者金融○社(○○・○○・○○)との契約があり、過払い金があるかもしれないと思いご相談しました。過払い金の調査をしていただきたく思います。○○社は○○年、○○社は○○年に借入を完済しております。よろしくお願いいたします。
あとは、むこうからのメール・電話を待ち、そこからやりとりを進めていきます。
現在も借金があって利息カットも考えたい場合は、つぎの内容を参考にしてください。
任意整理版
○○年頃から消費者金融○社(○○・○○・○○)との契約があり、現在は合計○○円の借入があります。○○社からは○○万円、○○社からは○○万円です。年収は○○万円で、月々の返済には○○円をあてています。毎月の返済を減らせるのなら減らしたいと思いご相談しました。よろしくお願いいたします。
相談は無料なので、借金問題で困っているときは、過払い金ついでに相談してみる価値はありますよ。
若干面倒くさいと感じたときは
ただ、入力フォームにくわしい状況を入力するのは、正直面倒くさいと感じますよね。
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- 過払い金報酬は20%~
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過払い金を請求するときの注意点
ここまでの話で、過払い金の発生条件から返還請求の方法までがわかりました。
最後に、過払い金を請求するさいの注意点をまとめておきます。
これは以下のとおりで、「①完済済み」と「②返済中」とで分けて見ていきます
- すでに借金は完済したけれど、過払い金がありそうなので返還請求をしたい
- 現在も借金は返済中だけれど、過払い金があるならそれで借金を相殺したい
過払い金の調査・請求を個人でする場合のデメリット的な話です。
あわせてチェックしておいてください!
1. すでに借金は完済済みでの過払い金請求
過払い金の返還請求は、じつは個人でもおこなうことができます。
取引履歴の開示だけではなく、返還請求も、いちおう自分ですることはできるのですね。
ただし、これを個人でおこなおうとすると、つぎのように貸金業者から不利な条件を提示されることもあります。
この金額で「手打ち」にしてもらえませんか?
テレビCMなどで請求が過熱したことで、業者も「これくらいでどうか?」と、少額での解決を打診するようにもなったからです。
また、それ以外でいえば、
- 書類集めが大変
- 正確な利息の引き直し計算が大変
- 場合によっては裁判になる
など、個人でやろうとすると、こういったデメリットもでてきます。
なので、現実的に考えて、個人で過払い金請求をするのはむずかしいといえるでしょう
完済済みの場合、取引履歴を請求するのは自分でもいいと思います。
しかし以上の理由からも、請求自体は、法律の専門家に依頼することをおすすめします。
もちろん返還請求となると費用はかかりますが、返還が成功した過払い金でカバーできるので、これはまったく痛くはないですよ。
2. 現在も借金返済中での過払い金請求
つづいて、貸金業者と現在も契約している場合の過払い金請求です。
現在も借金を返済中で、
- 過払い金があるかもしれない
- 過払い金があるか知りたい
という場合、これは最初から専門家にやってもらうのがおすすめです。
借金問題を片づけるチャンスでもあるからです。
これまでのとおり、取引履歴の請求は自分でもできますが、そこで過払い金がないとわかったら、
借金問題はふりだしにもどってしまいますよね?
過払い金ナシか、ダメか、じゃあしかたないな……
と、ふつうは、それであきらめてしまうからです。
でも、最初から専門家に依頼しておけば、任意整理という、つぎの選択肢も検討できるようになります。
法律の専門家に依頼すれば、過払い金のあるなしは最初にしらべてもらえます。
それがなくても、任意整理を利用すれば、利息カットで返済がラクになる大きなメリットが得られるというわけです。
私は利息だけで、100万円以上を消費者金融に支払ってきました
だからこそいえますが、延々と高額な利息だけを払いつづけるのは、時間もお金もほんとうにもったいないです。
過払い金の調査だけで、個人の信用に傷がつくことはありません。
それに任意整理も、利用するかどうかは、相談しながら決めることができます。
- 返済がうまくいかずに何年もずっと借金がある
- 返してもまたお金を借りてしまって返済が進まない
- 高額な利息を毎月払うのがもったいないと感じる
ですから、こういったことに当てはまるのなら、早めに相談してみましょう。
借金問題は、放っておいてもなにも進まず、利息だけが消えていくものなので、解決のために動くのがとにかく大事ですよ。
今回のまとめ
- 過払い金が発生するのは2010年(2007~2008年)以前の借金
- 請求期限は契約終了(借金完済)から10年以内
- 借金があるなら任意整理の相談と同時に調べてもらうのがおすすめ
弁護士事務所・司法書士事務所というと、なんだかおそろしいところに感じますが、じつはそんなことはありません。
私も「過払い金があるんじゃないか?」と思って問い合わせた経験がありますが、
いたってふつうのところでした。
捕って食われるなんてことはないので、とくに借金問題で困っているなら、まずは相談してみましょう。
とはいえ、いきなり法律の事務所に相談するのは、やっぱり気が引けるものです。
そんなときのために、ようは、
借金問題で困っているけれど、だれにも相談できない
というときのために、「借金減額診断」というものがあります。
ですから、相談の一歩を踏みだしづらいときは、ぜひこちらを使ってみてください。
匿名でも利用OKなら、気もラクになるよな
過払い金があれば借金が減りますし、なければ利息カットの相談と、借金問題は確実に解決へと近づくのでおすすめですよ。
借金をできなくする方法
借金を自力で返済する6つのコツ
コメント(確認後に反映/少々お時間をいただきます)
コメント一覧 (2件)
こんばんは、現在依存症の20代男性です。借金はしてないのですが馬鹿にならない金額を年間で負けてしまいました。しかも5号機とcr機がなくなってからどう立ち回っても勝てる気がしなくなり自暴自棄になりかけたこともありました。パチンコやスロットで生活してるとかいう一部の依存症プロの言動に惑わされずにこのブログを通じてやめていきます!
アランさんこんばんは。コメントありがとうございます!
おっしゃるように、スマート機器になってからはほんとうに勝つのは不可能なレベルになってきていると感じます。
なんだか1日に10万円負けるのがあたりまえのような感じですよね。
普通に仕事があって働いていれば、いわゆるプロのような、抽選だとか遠征だとかの立ち回りもムリです。
私もいろいろ経験してきましたが、やっぱりパチンコ・スロットはやめるしかないという結論にたどりつきました。
ぜひブログでしている話を参考に、本来の人生を取りもどしてもらいたいと思っています!