ギャンブル依存症でいう「底つき」や「底つき体験」とは何を意味している?

ギャンブル依存症での底つきや底つき体験は何を意味しているのか?
こまったネコ

底つきを経験しまして……

ギャンブル依存症を解決する方法をしらべていると、つぎの聞き慣れないワードがでてくることがあります。

  • 底つき
  • 底つき体験
  • 底つき感

これらはいったい何を意味する言葉なのか?

じつをいうと、元ギャンブル依存者の私も、問題を解決できたあとでこのワードの真意を知りました。

とはいえ、底つきは私も経験していて重要だと考えているので、本記事ではこれらの意味や役割を、私の見解をまじえてご紹介します。

むずかしい話はしないので、どうぞリラックスしてお読みください。

目次

ギャンブルでの底つきとは?

ミナト

では、さっそくまいりましょう

まずは「底つき」から見ていきます。

ギャンブル依存症はお金がからむ問題なので、底つきと聞くと、つぎのイメージがわいてきます。

底をつく=蓄えてあったものがなくなる=お金がなくなる

しかし依存症でいうところの底つきには、べつの意味があるようです。

これは、アルコールなど各種の依存問題に取り組む「特定非営利活動法人ASK」による、アディクション用語集から引用します。

底つき

依存症が進行し、自ら問題を認めて助けを受け入れざるを得ないようなギリギリの状況に陥ること。

アスク・ヒューマン・ケア-アディクション用語集

これは、なかなか深いです。

たとえば、ギャンブルでお金を使い込んでしまい、以下のようにギリギリになってしまったとしても、

  • 貯金はゼロ
  • 借金は限度額MAX
  • だれからもお金は借りられない

問題を自覚できていない、または限界を感じていなければ、それはまだ「底つき」ではありません。

ミナト

ちなみに私は、その状態からヤミ金に手を出そうとしたことがあります

この場合、ヤミ金に手を出そうとしている(しかも目的はパチンコ)時点で、底はつけていないわけですよね?

お金は底をついていても、問題を自覚できずに、まだなんとかなると思えてしまっているからです。

一方、つぎのような状況なら、お金はあっても「底つき」になります。

  1. 大切な人を失ってから事の重大さに気づき、誰かに助けてほしいと切に思うようになった
  2. 仕事を失ってこのままではホームレスに……となって初めて問題を解決したいと強く思った
  3. パチンコがやめられない無力さに絶望し、限界を感じ、自分ひとりでは無理だとさとった
ミナト

私にとっての底つきは①でした

当時つきあっていた恋人が自死をはかり、それで別れることになった経験が私にはあります。

これはパチンコをやめたきっかけに書いてあります。

そこではじめて、「ギャンブル問題を解決するには人に助けてもらうしかない」と私は認識できました。

つまり底つきとは、お金どうこうよりも、「落ちるところまで落ちたと感じること」を指すようです。

底つき体験、底つき感、底上げの意味

“ギャンブル(賭け事)”にのめり込んでしまってから、誰も来てくれなくなってしまいました。どんなに 一生懸命やめようとしても、どんなに約束をしてもだめでした。ある人はこの“底つき”までいかなければなりませんでした。

ギャンブラーズ・アノニマス回復する若いギャンブラー(pdf)

底つきに関しては、世界的な自助グループであるGAでも、「どん底」のような意味合いで使われていました。

  • 絶望、破滅寸前
  • これ以上は落ちられない地点

ギャンブル依存症での底つきとは、こういったものを指していると考えていいでしょう。

なお、底つきに関連する言葉が3つほどあるので、ここではそれらの意味も紹介しておきます。

底つき体験

まずは「底つき体験」から。

これは言葉のとおりで、底つきを体験することをいうようです。

底つき体験(例)
  • ギャンブルのせいで犯罪に手を染めてしまい、ついには刑務所へ
  • 学業がおろそかになって中退し、気づけば未来が見えない状態に
  • 家族・友人・恋人は去っていき、なんのために生きているのかわからない

「落ちるところまで落ちた」と感じる地点は人それぞれだと思います。

よって、私もそうだったように、人それぞれの底つき体験があるといえるでしょう。

底つき感

つづいて「底つき感」ですが、これも言葉のとおりで「どん底感」とも置き換えられます。

ミナト

もうダメだな、これは……

と、真に思うことがあれば、それが底つき感だといえるのではないでしょうか。

  • もうパチンコはやめよう
  • もうスロットからは足を洗いたい

これらの感情が極限まで高まったとき、きっと私たちは「底つき感」を感じています。

底上げ

また「底上げ」という言葉もあるので、これもアディクション用語集から引用します。

底上げ

「底つき」を早めること。そのための働きかけ。

アスク・ヒューマン・ケア-アディクション用語集

底つきを体験する時点では、すでに手遅れになっていることも多いといえます。

よって、手遅れになってしまうまえに第三者が介入し、本人に「底つき感」を感じさせる。

その手法を「底上げ」というようです。

ミナト

限界を迎えなくても問題を自覚できればOK、という話だと思います

これは通所型の回復支援施設である「相模原DARC」という場所でもふれられていました。

ただ物質依存の場合、心身の健康を損なうので「底つき」までにあまり時間がかかりすぎては、後遺症が大きくその後の社会復帰が困難になる。場合によっては命を失うこともある。その点を医療機関サイドで憂慮し、底つきを早めるための工夫がいくつか開発されている。

4月家族会-相模原DARC

すこしでも「やめたい」と感じたなら、早めに人に相談してみるのもいいかもしれないですね。

ギャンブル依存症での底つきは必要か不要か

近年では底つき不要論もあるようです。

各種依存症は、これまでのとおり、底をついてからでは遅いからですよね。

そこで最後に、

ギャンブル問題では底つきは必要か不要か?

これを考えてみます。

結論からいうと、いちどは底をついたほうがいいと個人的には思っています。

ミナト

なぜかというと……

底をつかないと本気で問題を解決させようとは思わないからですよね。

  • この話を読んでもらえればギャンブルをやめられます
  • この動画を見てもらえればパチンコに行く気がなくなります

こういったものは、どこかで見たことはあると思います。

で、それで本気でやめようと思いましたか? というと、なかなかそうは思いませんよね。

いいかたはあれですが、結局のところ、そういった話は「ひとごと」だからです。

イブスター店長

たしかにそうだな

どれだけ悲惨な話であっても、それはあくまで人の話で、自分の世界の話ではない。

だから、どれだけヒドイ話を聞いたとしても、それでなにか行動を起こそうという気にはなれないのです。

となると、本気になるためには「自分の世界でそれが起こる」必要がある。

自分の人生がギリギリの状況になれば、いやでも真剣に考えますよね?

いってしまえば、これは「書類の提出期限にならないとやらない」のとおなじような話でもあるのです。

よって、ギャンブル問題の解決には底つきは必要になってくる、と私は思うわけです。

もちろん、例外としてつぎのパターンもあると思いますが、

  • 家族に病院に行ってほしいと懇願されて底上げ
  • 恋人・友人と自助グループに行って気が変わった

そういった第三者の介入で気が変わることがなければ、1回は限界をむかえるしかないと思います。

底つきを体験することなくやめられれば、それに越したことはないのですが……。

今回のまとめ

  • 底つきとは破滅ギリギリの状況までいくこと
  • 底上げという第三者に介入してもらう方法もある
  • 底をつかないと人は本気でやめようとは思わない

ギャンブルへの依存度にもよりますが、それが重症なら、底つきこそが問題解決の起点になります。

そんなわけですから、どうしてもギャンブルがやめられないときは、限界までいってみるのもひとつの手でしょう。

お金が底をつけば、「もうやらなくていいんだ」と、解放された気分にもなります(これは経験済み)。

いよいよ底つきとなれば、本気でどうすればいいかを考えるようになれます。

ダラダラとつづけているのなら、ターニングポイントとして、底つきを体験してみるのもありかもしれません。

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