最近のスロットは勝てない
これは5号機後半もそうでしたが、時代の変化とともに激化してきているように感じられます。

その発端となったのは……やっぱり6号機だろうな
ということでこの記事では、「最近のスロットはひどい」と言われる、決定的な理由を解説していきます。
- 最近のスロットはひどい(終わってる)といわれるワケ
- 今後のスロットに明るい未来はあるのか!?



結論からいうと、最近のスロットがひどい理由は、お店が還元できなくなっているからです
業界内でも「お客さんから取りすぎている」なんて話もあるほどに激シブで、だからみんな負けているのですね。
では、そこまでお客さんが負けなければならないのは、いったいなぜなのか?
そこをくわしく解説していくので、いっしょに、最近のスロット・終わってる説の全容を把握していきましょう。


ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
すべての始まりは6号機への完全移行だった?


この「最近のスロットはひどい」は、順を追って説明する必要があります。
まずは、ことの発端になったともいえる出来事からふりかえっていきましょう。



これは……6号機への完全移行だろうな
もはや説明するまでもないですが、スロット6号機から致命的な規制が入りました。
出玉が2400枚に達すると強制終了となる、通称「2400枚規制」です。
- 1回の有利区間では最大2400枚
- 完走が確定したらあとは全部ムダ引き



とくに納得がいかなかったのは、強制終了とムダ引きですよね
完走をゴールとする考え方もできたかもしれません。
でもスロッターが求めているのは、大きく上乗せしたあとの、
- しばらくは安心して打てる
- 〇〇枚は確定している状態……からの何枚まで目指せるか
こういうことだったのではないでしょうか?
ゴールとかじゃない。5000枚、8000枚、さらにその先へ……!
と、どこまでいけるか、いけるところまでいきたいのがスロッターの心情だったと思うのです。
ですから、スロット6号機に完全移行となれば「この業界は終わる」と、いわれていたわけです。
おまけにその「Xデー/移行日」が近づくなかで、もうひとつの事件も起きていました。
6号機移行後の閉店ラッシュ


スロット6号機への完全移行が近づくなかで起きていた事件、それは……



新型コロナですね
2019年末ごろからはじまった新型コロナで、パチンコ・パチスロユーザーは激減しました。
『レジャー白書』によると、遊技人口はつぎのとおりで、
- 2019年 → 890万人
- 2020年 → 710万人
- 2021年 → 720万人
ほとんど毎年、過去最低を更新しているような状態となっていました。
私たちの生活スタイルは大きく変わり、自宅で楽しいことをする人が増えていっていたのです。
ユーザーが減れば、収入も減り、経営がむずかしくなって……閉店するパチンコ店は続出します。



しかも新型コロナがなかなか収束しなかったんだよな
そんな、コロナ継続中のバッドタイミングで、ついに6号機完全移行のXデー(2022年2月)はおとずれてしまいます。
- ただでさえ経営がきびしい状況で、全部6号機に変えるなんてムリ
- 一部の島は台が稼働していない(島に入れない)状態で営業しているお店も
まさにこの世の地獄でした。
まるで話にならない6号機だけの店にだれが行くのか?
とりわけスロット専門店は、超打撃を受けることになってしまって……。
と、パチンコ店の閉店ラッシュ(※)には拍車がかかり、毎日のように閉店の話を耳にするようにもなっていったのです。


(※矢野経済研究所の調査結果をもとに作成。2019~2022年のあいだに約2000店ものお店が閉店しています。なかでも6号機完全移行後の2021~2022年の閉店数がもっとも多いことがわかります)



ということで、ここまでの話をまとめます
新型コロナ×6号機への完全移行で、スロット業界は壊滅的な被害を受けました。
パチンコに移行した人、この機に引退した人……。
とにかく、6号機で、スロット業界は地獄を見たのです。
私の居住エリアでもけっこうな数が閉店していました。強いイベント日は県外から遠征組が来るわりと有名なお店でもです。SNSなんかでは、6号機への恨み節を、閉店の看板に書くようなお店も報告されていました。
スマスロ登場でもまだ「スロットはひどい」理由


さてスロット6号機は、つぎのように、その後マシになっていったのですが、
- 2400枚規制が差枚になった
- 引き戻しで一撃が狙えるようになっていった
そのあたりで、瀕死のスロット業界の救世主になるかもしれない、「最終兵器」が投入されようとしていました。



メダルレスパチスロ機……「スマスロ」だな!
ところが……このスマスロが満を持して登場となっても、「最近のスロットはひどい」はやっぱり変わらなかったんですよね。



では、それはなぜなのでしょうか?
ここでは、スマスロが不発だった(スロットはひどいままの)決定的な理由を解説していきます。
1. 店はスマスロ導入費用を回収しないとけない


まずはコスト的な問題です。
お店はスマスロを導入する費用を回収しなければなりませんが、どうもそれが、あまりうまくいっていないようです。
スマスロの導入費用は、台+専用ユニットで80万円前後はするという話です。



通常台が40万~50万くらいなので、けっこう高いです
ユニットはいちど設置すればOKのはずですが、その後も入替のたびに新台費用はかかります。
人件費・家賃・電気代などの運営コスト(しかもこれらも値上がりはある)も忘れてはいけません。
ようは、これまでもこれからも、お店の運営費用は、お客さんから回収する必要があるわけです。
お客さんから回収できるからこそ、お客さんに還元ができる……。
それ(回収)をしようと思ったら、これまで以上に、お客さんにスロットを打ってもらわなければならないですよね。
では、スマスロの登場で、肝心のお客さんは増えたのでしょうか?
2. じつは打っているのは既存ユーザーだけだった?


結論からいうと、スマスロ登場でも、お客さんは増えませんでした。
スマスロを打っているのは、既存のユーザー、つまり、
- 6号機を打っていたスロッター
- パチンコに移行していたスロッター
こういった人が中心で、結局はお店や業界内で、“これまでどおり”お金がまわっているだけだったのです。
ちなみに、こう言う根拠は2つあります。
まず、2023年2月におこなわれた「パチンコ・パチスロプレイヤー調査2023」では、以下の結果がでています。
- 2023年の遊技参加人口は約809万人
- パチンコが約731万人(約27万人減)、パチスロが約569万人(約24万人減)/減少は前年比
- 遊戯参加人口は調査以来、過去最低を更新
スマスロ導入が2022年11月なので、このことから、スマスロが集客にはあまり役立っていないことがわかります。その後の閉店ラッシュも止まっていません。
またべつの調査(2023年2月)でも、つぎの結果がでています。


パチンコに関するアンケート調査(第7回)をもとに作成
スロットユーザーは年々減りつづけていて、スマスロ導入後もそれは変わっていません。
ここでもユーザー自体は増えていないことがわかります。
- 回収できるお金の総数は変わっていない、むしろ減っている(既存ユーザーしかいない)
- 店は余裕ができるどころか、入れ替え費用や値上げで、逆に以前よりもカツカツになっている
- そんな状態でお客さんに還元できるわけがない
ということで、まともな還元は受けられず、店もつねに回収モードなので勝てないのです。
最近のスロットがまだひどい、たったひとつの理由。
それは、「お客さん(売上)は増えずに運営コスト(出費)ばかりがかさんでいる」からです。
既存ユーザーの負担ばかりが増えて、みんな勝てなくなっているからこそ、だれもが「終わってる」と感じるのですね。



お客さんが増えないから、いまいる人から「取りすぎ」ないと、店もやっていけないんだな
スロット業界がマシになる日はくるのか


最近のスロットがひどいというのは、まとめると、
- ユーザー減少×既存ユーザーしかいない×運営コストUP
これによって、お客さんの負担が増えすぎていて、まともに還元が受けられない状態だからでしょう。
それでは、この状態が改善することはあるのでしょうか?



これは……まあ、あまり変わらないと思いますよ
スマート機の導入がある程度落ち着けば、多少は還元も受けられるようになるかもしれません。
しかしお客さんは、そのときになっても、あまり増えていないと予想されます。
私をふくめ、この業界でいちど離れたお客さんは、なかなかもどってきてくれないからです。



どうしてパチンコ・パチスロユーザーは戻ってこないんだ?
これは、多くの人が、パチンコ・パチスロにしばられた生活にもどりたくないと思っているから、ではないかと私は考えています。
- タバコ
- ギャンブル
こういった依存性のあるものは、常習的にやっていると、どうしてもガマンができなくなります。
スロットの場合、のめり込みが激しくなれば、日常生活に問題が起きてくることも多々あるでしょう。
そのような問題を経験してきたユーザーが、いちど離れてほかの楽しみを見つけたことで、パチンコ・パチスロのヤバさに気づいてしまった
だから、スマスロや、テレビCMだとかの広告を打っても、たいして(顧客獲得の)効果はでていないのではないでしょうか?



あとは使う金額の異常性ですよね
1回の遊びに5万円とか8万円とかは、金銭感覚がもとにもどれば、やっぱりこれも使えなくなります。
それだけのお金があれば、もっと有意義で楽しいことにお金を使いたい、と考えるのがむしろふつうのことだからです。
ことの発端となった2400枚規制がなければ、まだ状況はマシだったかもしれません。
しかしこうなってしまった以上、あとはこのままの感じがつづいていくだけではないでしょうか?



多少は遊技人口が増えたとしても、べつに勝てるようになるわけじゃないしな
そう、パチンコ・スロットはそもそもが勝てないようにできています。
行けば負けることに変わりはないので、よくて、負ける金額が若干減るくらいなのでは?
今回のまとめ
- 2400枚規制でお客さんは飛んだ
- その後もまだひどいのはまともな還元を受けられる状況ではないから
- いちど離れたパチンコ・パチスロユーザーは戻ってこない
私も長年スロットは打っていたので、スマスロがでてきたときは、正直ちょっとは気になりました。



でも結局、打ちには行かなかったですね
私の場合は依存度が高かったのもあって、行けばまた、生活がめちゃくちゃになるのがわかりきっていたからです。
そして、スロットでの1回の遊びに、うん万円も使うお金はありません。
そんなことにお金を使うなら、もっとほかのことにお金を使いたいとも思っているからです。
そういったべつのお金の使い道(趣味)を、見つけることができたからこそ、よけいにもどる気にもなれなかったんですよね。



この状況でも、まだスロットをやりつづけるなら、それもいいかもしれないが……、
あまりのひどさに萎えているのなら、このへんで考えてみてもいいかもしれません。
スロットはもうやめたほうがいいんじゃないか?
ということをです。
スロットをやめたいなら、まずはパチンコをやめる方法から見てみてください。



どれもすぐに使えて、効果的なものばかりですよ
スロットが勝てない理由とかは、ほかにも書いてあるので、関連記事も読んでもらえれば理解も深まると思います。


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