パチンコ依存症が再発したので自己申告プログラムを店に申し込んできた

パチンコ店を出入り禁止状態にしてもらうことができる「自己申告プログラム」を実際に申し込んできました。

血のにじむような努力によって一度は克服できたかと思われたパチンコ依存症でしたが、たった一度のスリップ(再パチンコ)をきっかけにリバウンド、依存症は完全に再発することとなってしまいました。

当初は、これまでやめられていたのだから、新しく行動を起こさなくても大丈夫だろうとたかをくくっていたのですが、やはり依存症というものはそんなに甘いものではなかったということでしょう。もはや事態は深刻を極めると思われました。

そこで私は、ついに本気を出して「自己申告プログラム」をパチンコ店に申し込んでくることにしたのです。これは、プログラムを店舗で申し込んだ際の、実際にあったやりとりなどの記録です。

再発のきっかけは1回だけのパチンコだった

これまでやめられていたのだから1回くらいは大丈夫だろう、きっと1回だけでやめられるはずだ、とパチンコにいったのが始まりで、それからズルズルとパチンコ店に行き始めた私は、パチンコ店に5回行き、計15万円を失いました。

そこからは禁パチンコを再スタートと意気込んだものの、結局は完全にリバウンドしてしまい、さらに追加で4回、計17万円を失ったことで、みごとに1か月で32万円も負けるという、歴代最高記録を叩き出してしまいました。

私はお金持ちではないですし、このお金というのは、仕事を辞めたあとで必要となる生活資金だったのですが、依存症+リバウンドで歯止めがきかなくなってしまい、絶対に手をつけてはいけない大切なお金を、以前のギャンブル依存者だったころのように、じゃぶじゃぶと使ってしまっていたのです。

長年苦しめられてきたパチンコ依存症。克服することができたと思っていたのに、このざまです。

私はこのとき、やっぱりもう無理なのかもしれないと感じていました。結局のところ私という人間は、夢なかばにして倒れていく一介の存在にすぎなかったのだと。パチンコにも勝てない、依存症にも勝てない、ただの敗北者だったのだと。

しかし、『血界戦線』のミスタークラウスはこう言ったのです。

光に向かって一歩でも進もうとしている限り、人間の魂が真に敗北する事など断じてない 『血界戦線』

この依存症の再発は、私が新しい未来を切り開くための決断をし、長いあいだ続けてきた仕事を辞める直前の出来事だったこと。このお金は新たな挑戦の活動資金だったこと。骨休めにと、海外で羽を伸ばしてくるための旅行資金でもあったこと。

そういった大事な時期であり、貴重な資金だったからこそ、私は絶望に打ちひしがれてしまっていたのですが、これから成し遂げたいことをなにひとつできないまま朽ち果てることを考えたとき、それだけは許されないと心が引き締まりました。

あきらめたらそこで終わり。あきらめなければ目標はかならず達成できる。私はいつも自分にそう言い聞かせてきました。前を向いて進み続ける限り、人の心は依存症に屈することはないのです。

そもそも、今回の失敗というのは、つまるところパチンコ店は街じゅうにいくらでもあるわけで、生活圏内に行けるパチンコ店を残してしまっていたのが、依存症再発の最大の要因と思われました。

であれば、そのパチンコ店を行けなくしてしまえばいいだけの話なので、私は伝家の宝刀である「自己申告プログラム」の申込書を片手に、パチンコ店に行くことにしたのです。

かよってしまいそうなお店を発見してしまった

私は基本的に生活圏内(自転車で行ける範囲)のパチンコ店しか行かず、もともとかよっていたお店は出禁を申し出るという荒業によって行けなくなり、周辺のお店もその他の事情から行かなくなっていたため、じつはほとんど行けるお店というのが残っていませんでした。

ところが、今回の再発で、これまでほぼ行ったことがなかったお店に行き始めてみると、そのパチンコ店は清潔で広々としていて、従業員のサービスもよく、これは裏返せば(出玉が)出ていないということにもなるのですが、あまり混雑していません。

ほどよい距離でそこまで遠くはなく、設備も充実していて便利だったため、またしてもかよい始めてしまいそうなお店だったことが判明したのです(ちなみにこのお店で17万円負けました)。

ここに行ける状態のまま放っておけば、大金を失ったショックでしばらくは行かなくなったとしても、おそらく今後、なにかあったときにはふたたび行くだろうということは容易に想像がつきました。

よって、もう一度禁パチンコを誓ったエネルギーのあるうちに、今後もお店に行けないようにしておかなければならないと思い立ち、私はこのパチンコ店(H店とします)に自己申告プログラムを申し込んでくることにしたのです。

パチンコ店に自己申告プログラムを申し込んできた

パチンコH店は、店内やホームページでは「自己申告・家族申告プログラム」の加盟店であることは明示されてはいなかったので、おそらくプログラム加盟店ではないと思われたのですが、今回はだからといってそのまま引き下がるわけにもいきませんでした。私も私で今後の人生がかかっていたからです。

私は、自宅に保管しておいた自己申告プログラムの「入店制限(出入り禁止)」の申告用紙に必要事項を記入し、顔写真と身分証明書だけを持って、走ってパチンコ店まで向かいました。

ちなみに、なぜそれだけを持って走っていくことにしたのかというと、運動することでノルアドレナリンという脳内物質の分泌が促されると、心身が戦闘状態になるといわれているので、途中で怖気づいて敗走しないようにするための策でした。

それから走ること20~25分ほど、私は目的のパチンコ店に到着。汗をぬぐいながらしばらく精神を落ち着かせ、パチンコH店に入りました。

まずはホールの従業員に相談した

パチンコH店に到着した私は、まずはホールを巡回していた男性の従業員を捕まえ、こう切り出しました。

湊
ミナト

ご相談したいことがあるのですが、責任者の方はいらっしゃいますか?

パチンコ店員
従業員

どういったご用件でしょうか?

湊
ミナト

自己申告プログラムを申し込みたいと思って伺いました

それから男性の従業員は慌ただしく動いてくれ、私はパチンコ店の一角で待機することに。

このときの私は、携帯電話すら持ってきていなかったので、やかましくホールに鳴り響くパチンコ台の演出を横目に、責任者が来ることを祈りました。この件に関しては、責任者とでないと話がつかないと思われたからです(申込用紙も店長あてになっています)。

なにをするでもなく待ち続けているあいだに、やかましいパチンコ台は回転が止まったことで静かになり、先ほどの従業員が戻ってきました。

パチンコ店員
従業員

それでは、こちらの申込用紙に記入していただけますか?

湊
ミナト

あ、用紙は持っていて、すでに記入して持ってきました

まず、私はここでおどろきました。自己申告プログラムの加盟店でなければ、プログラムを申し込むことはできないと思っていたからです。

どうも、わざわざ申し込み用紙のデータをパソコンに取り込み、プリンターで印刷してくれていたようで、それで時間がかかっていたようでした。

この用紙はせっかくなのでいただくことにし、記入がすんだ申込用紙はコピーする必要があるとのことだったので、私は用意してきた申込用紙と顔写真、身分証明書を従業員に渡し、ふたたび待機しました。

お店の責任者と1対1で話した

当初懸念していた責任者不在という事態はひとまず回避することができたようで、従業員に書類を渡してからしばらくすると、ついにお店の責任者が来てくれました。

店長
店長

お待たせいたしました、当店の店長です。それで、当店にはどれくらいの頻度で来られているのでしょうか?

私は店長に、パチンコH店には当月は4回だけれども、かよい始めたのは最近のことであって、ひんぱんに来ているわけではないこと、自分はギャンブル依存症であり、それが再発してしまったこと、当月の負けた金額や、今後パチンコH店にかよってしまいそうだったので、入店制限をかけてほしいと思ったこと、などを話しました。

店長
店長

そうですか……たとえば毎月1万円だけとかではなく、もう完全にやらないというのを希望されるということでしょうか?

湊
ミナト

やり始めてしまうと歯止めがかからなくなってしまうので、完全に出入り禁止状態にしてほしいと思っています……

店長
店長

わかりました。従業員にも周知させるようにしますが、もし見つけられなかったとか、発見が遅れたという場合はご容赦ください

ここでプログラムの申し込み自体は終わり、私は正式にパチンコH店を出入り禁止となったわけですが、最後に、気になっていたことを店長に伺いました。

湊
ミナト

ホールやHPにプログラム加盟店の表記がなかったので申し込めないと思っていたのですが、H店さんは加盟店なのでしょうか?

店長
店長

そうですね、表記などはしていませんが大丈夫です、やってますよ。でも申し込まれたのはお客さんが初めてですよ

店長
店長

それと、依存症でお困りなのであれば、私も立場上こういうのも心苦しいのですが、近づかないようにされたほうがいいです。こちらにも電話してみてください

私は最後に、依存症対策の相談窓口であるリカバリーサポートネットワーク(RSN)のパンフレットをもらい、パチンコH店をあとにしました。店長は、出口まで見送ってくれました。

パチンコ店からは歩いて帰った

パチンコH店を出た私は、帰り道をトボトボと歩きながら帰りました。

とくに店長がとてもいい方だったので、こんな出会い方じゃなければとか、自分が依存症にならなければ、店長にしんどい思いをさせることもなかったのにとか、そんなことを考えながら歩いていました。

ただ、私はこうも思ったのです。

たしかに、ギャンブルなどの依存症のもとになりうるものを売るということは、時として被害者を出してしまうことがあります。しかし、だからといって、その立場(売る側)の人や、依存対象自体が悪いとは一概にはいえないと思いますし、もちろん依存症になってしまった人が悪いということも絶対にないだろうと。

ようするに、私のような依存症になってしまった者がやることはただ1つだけ、やはり前に向かって進み続けるしかないということです。

誰かに迷惑をかけたとしても、依存症を克服できたあかつきには、迷惑をかけた過去を詫びる機会がもしかしたら訪れるかもしれません。依存症によって壊れてしまった関係や、構築されるはずがなかった関係が、修復されたり、新しくできていったりするかもしれません。

そんな日が来ることを思い、ただ前だけを見て、進み続けるしかないのだと私は思ったのです。

今回のまとめ

・申告プログラム加盟店表記なしでも受け付けてもらえる場合がある
・申込用紙がなくても印刷できるので、最低でも身分証明書だけあれば(顔写真が店内撮影可の場合は)OK
・加盟店でなかったとしても店長の裁量によっては受け付けてもらえる

今回私が申し込んできたパチンコ店は、店長との会話から推測するに、おそらく「自己申告・家族申告プログラム」の加盟店ではなかったと思われますが、店長の裁量によっては、加盟店でなかったとしても、プログラムを受け付けてもらえる場合があるようです。

パチンコ店のホームページやホールにプログラムの表記がなかったとしても、申し込みたいと思ったのであれば、まずはパチンコ店に行ってみて、店舗責任者(店長)と話をしてみる価値はあるでしょう。

伝家の宝刀の威力は伊達ではありません。私は、この出来事以降は一度もパチンコH店には行っていません。申告プログラムにはそれだけの効力があるということです。

生活圏内すべてのパチンコ店にプログラムを申し込むこと、これこそが、パチンコ依存症克服の最短ルートなのかもしれません。なにもむずかしいことはないので、気になる方は、ためしに申し込んでみてはどうでしょうか。

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