ほんとうはもうパチンコ店なんて行きたくないのに、どうしても行ってしまう……
パチンコ店に行くと、お金の使い方にセーブがきかなくなって、限界までお金を使ってしまう……
それは、パチンコ依存症の可能性が高いといえます。
- パチンコ依存症かどうかをチェックするリストがある
- これを利用することで、自分がパチンコ依存症かどうかがわかる
- 依存症のレベル(軽症~重症)もわかる
パチンコなどのギャンブル依存症は、精神的な病気であると考えられているため、それを判断するためのチェックリストも存在します。
この記事では、そんな2つの代表的なチェックリストをご紹介しましょう。
これを見ることで、「自分はパチンコ依存症なんだろうか? 症状はどれくらいなんだろうか?」ということがわかります。
依存症の克服に、きっと役立ちますよ。
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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パチンコ依存症の原因
パチンコやパチスロに依存してしまうギャンブル依存症は、私たちの「脳」に大きな原因があると考えられています。
簡単にまとめておくと、以下のようにして、私たちはギャンブル依存症となっていきます。
- パチンコをすると、私たちはそこから「快感」を得られる
- またその快感を得たいという「欲求」が生じるようになる
- 得られる快感にはしだいに「耐性」ができていく
- これまでの快感では「満足」できなくなっていく
- つねに限界を求めてギャンブル行為は「加速」していく
ほんとうはパチンコには行きたくないのに、不可抗力的に行ってしまう。ひとたびパチンコをはじめれば、限界までお金を突っ込んでしまう。
それは、脳が求めているから。
じつは私たちの意志なんてものは、リーチがかかったあとに連打するボタンくらい無力なものなのです!
くわしくは以下の記事に書いてあります。よろしければ、そちらもごらんください。
1. GAが公開している「20の質問」でチェック
それでは、ここからが本題です。
そもそもの話、「自分はギャンブル依存症かもしれない」と思った時点で、それはもうギャンブル依存症だと思ったほうがいいと私は考えています。
ただ、客観的に見てどうなのか? というのは知っておいても損はないでしょう。
ここでは、1つめのチェックリストとして、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)という、ギャンブル依存症からの回復を目的とした自助グループがあげている、「20の質問」をご紹介します。
「20の質問」は、以下のとおりとなっています。
1. ギャンブルのために仕事や学業がおろそかになることがありましたか?
2. ギャンブルのために家庭が不幸になることがありましたか?
3. ギャンブルのために評判が悪くなることがありましたか?
4. ギャンブルをした後で自責の念を感じることがありましたか?
5. 借金を払うためのお金を工面するためや、お金に困っている時に何とかしようとしてギャンブルをすることがありましたか?
6. ギャンブルのために意欲や能率が落ちることがありましたか?
7. 負けた後で、すぐにまたやって、負けを取り戻さなければと思うことがありましたか?
8. 勝った後で、すぐにまたやって、もっと勝ちたいという強い欲求を感じることがありましたか?
9. 一文無しになるまでギャンブルをすることがよくありましたか?
10. ギャンブルの資金を作るために借金をすることがありましたか?
11. ギャンブルの資金を作るために、自分や家族のものを売ることがありましたか?
12. 正常な支払いのために「ギャンブルの元手」を使うのを渋ることがありましたか?
13. ギャンブルのために家族の幸せをかえりみないようになることがありましたか?
14. 予定していたよりも長くギャンブルをしてしまうことがありましたか?
15. 悩みやトラブルから逃げようとしてギャンブルをすることがありましたか?
16. ギャンブルの資金を工面するために法律に触れることをしたとか、しようと考えることがありましたか?
17. ギャンブルのために不眠になることがありましたか?
18. 口論や失望や欲求不満のためにギャンブルをしたいという衝動にかられたことがありましたか?
19. 良いことがあると2・3時間ギャンブルをして祝おうという欲求がおきることがありましたか?
20. ギャンブルが原因で自殺しようと考えることがありましたか?
GA(ギャンブラーズ・アノニマス)20の質問
7つ以上 当てはまる人は強迫的ギャンブラーの可能性が極めて高い
GAではギャンブル依存症を「強迫的ギャンブル」と呼んでいて、これを「進行性のものであり完治することはないが、進行を止めることはできる病気」としています。
そして20項目中7つ以上あてはまる人は強迫的ギャンブラー、つまり、ギャンブル依存症の可能性がきわめて高いと。
質問がすべて過去形になっているのは、現在ギャンブルをおこなっていなくても、ギャンブル依存症は今後なにかしらのきっかけで再発する可能性がある。
ようは、ギャンブル依存症は進行が止まっていても完治しているわけではないという、「強迫的ギャンブル」にもとづいたものだと考えられます。
パチンコ依存症のチェック項目は、いくつあてはまりましたか?
私は(当時でいうと)18項目があてはまっていましたが、やはり、7項目以上あてはまるのであれば、ギャンブル依存症を患っていると考えていいでしょう。
ギャンブル依存症は、甘えだとか弱さだとか、そういったものではなく、精神的な病気です。
「ギャンブルへの依存は心の病気」
多数あてはまるのであれば、精神的な病を患っている可能性が高いことを認識しましょう。
GAの利用の仕方はこちら
2. DSMによる9つの診断基準でチェック
パチンコ依存症かそうでないのか。GAでの質問では、これがわかりました。
そこでつぎに確認しておきたいのが、もしパチンコ依存症だった場合、それはどの程度のものなのか? ということ。
つまり、私たちが患っているギャンブル依存症は「軽症なのか重症なのか」ということです。
これに関しては、アメリカ精神医学会によって作成された、『精神障害の診断・統計マニュアル 第5版』の診断基準が参考になります。
2つめのチェックリストであるこのマニュアルは、DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)とよばれていて、日本でもよく使われているもの。
診断基準は、以下の9項目となっています。
- 興奮を得たいために、掛け金の額を増やしてギャンブルをする、または掛け金を増やしたいという欲求がある
- ギャンブルをするのを中断したり、中止したりすると落ち着かなくなる、またはいらだつ
- 使う金額を制限する、行く回数を減らす、またはギャンブルをやめようと努力を繰り返すも成功しない
- しばしばギャンブルに心を奪われている(例:次に行く日の計画を立てる、勝負するための金銭を得る方法を考える、どうしたら勝てるかなどを絶えず考えている)
- 苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)の時にギャンブルをすることが多い
- ギャンブルで金を失った後、別の日にそれを取り戻そうと再び勝負しに行くことが多い(失った金を”深追い”する)
- ギャンブルへののめり込みを隠すために、人に嘘をつく
- ギャンブルのために人間関係、仕事、教育、職業上の機会を危険にさらす、または失ったことがある
- ギャンブルによって引き起こされた絶望的な経済状況を免れるために、他人に金を出してくれるよう頼む
(『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』2014 医学書院 をもとに作成)
わかりやすく意訳していますが、このチェックリストでは、以下のあてはまる数によって症状の度合いが分けられています。
- 4~5項目があてはまるのであれば「軽度」
- 6~7項目があてはまるのであれば「中等度」
- 8~9項目があてはまるのであれば「重度」
過去12か月のあいだで、 躁状態(気分が高ぶっている)のときにだけギャンブル行為をする場合は除きます。
当時の私は、9項目ともあてはまっていました。
そんなわけで、もし8~9項目があてはまるのであれば、たしかにそれは重症と考えていいと思います。
重症の場合は、一刻も早く、ギャンブル問題を解決するために動く必要があるといえます。
さもないと、私のように、10年以上もパチンコがやめられない(しかも1000万円以上負けた)、なんてことになりかねませんからね。
軽症の場合であっても、放っておけば「軽症 → 中等度 → 重度」と進行していくだけのこと。
いずれにせよ、ギャンブル依存症であると思われたのであれば、1秒でも早く、問題の解決に向けて行動することをおすすめしますよ。
今回のまとめ
- パチンコ依存症は診断できるチェックリストがある
- GAでのチェックでは依存症かどうかがわかる
- DSMのチェックでは依存症の度合いがわかる
この記事を読まれているということは、すくなからず自覚症状があるのではないかと思います。
途中でもいいましたが、ギャンブル依存症は、そうかもしれないと思った時点で依存症だと考えたほうがいいでしょう。
進行すれば、たしかにお金もそうですが、二度とはもどってこない大切な時間を失います。
依存症への対策は、あすから打てるものもたくさんあります。ぜひトライしてみてください。
パチンコによって奪われる時間が、すこしでも短くなってくれれば、と、パチンコ依存の苦しみを知っている私は願っています。
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