パチンコをしていると負けますが、とくにその日の負けは、その日じゅうに取り返したくなりますよね。

なんとしてもこの負けだけは……
今週や先月ぶんでもそう。とにかく私たちは、「ギャンブルの負けはギャンブルで取り返す」になってしまいます。
でも、その思考をしてしまった時点で、じつはもうアウトだと元病的ギャンブラーの私は思うわけです。
- ギャンブルの負けを取り返したくなる心理とは?
- 「負けを取り返す」への4つの対策&パチンコで粘った先にあるもの



結論からさきにいうとだな
ギャンブルの負けは勝って取り返す
なんていうのは、9割くらいの人にはできないことなので、負けはあきらめたほうがいいです。
ただ、そんな「諦めましょう」で納得できる話ではないと思うので、この記事では、
- なぜ負けは取り返せないのか?
- それじゃあどうすればいい(勝てる)のか?
こういったことをお話ししていきます。
最後まで読んでもらえれば、今後は「負けを取り返さなくてもいい」人生も見えてくるはずです。どうぞごらんください!


ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
ギャンブルで「負けは取り返す」になるのはなぜか





負けたままで帰るわけにはいかない!
まずはそもそもの話で、どうして私たちは「ギャンブルでの負けを取り返したくなるのか?」から見ていきましょう。
これには、つぎの理由があるからです。
- 人は得た(勝った)喜びよりも、失った(負けた)痛みのほうを強く感じるから
- 人は失った状態になると、リスクを背負ってでもそれを回避したいと考えるようになるから
心理学で有名な「プロスペクト理論」というものですね。
失ったものは取り戻したくなる。
こういった、人間が持つ根本的な心理がかかわっているので、だれもが負けを取り返したくなるのです。
さらにいうと、ギャンブルは「遊び」です。



本来は「趣味」の遊びですよね
勝負……とはいえ、遊びで大切なお金を失っているわけです。
でもギャンブルは、ふつうの趣味(使えばお金がなくなる)とはちがって、お金が増える「可能性」がある。
そうなると、どうしてもこのように考えてしまいます。



楽しかったからそれでいい……とはならん!
最低でも、使ったお金はキッチリ回収したくなるのが人のさがです。
ゲーセンとかならそうはなりませんが、やはりお金が返ってくる可能性がある以上は、そうなってしまいます。
さらにいうと、パチンコやスロットの場合、楽しませてすらくれないパターンも多いです。
遊びに来たのに、楽しめないままでは帰れませんよね?
だから私たちは、よけいに負けを取り返したくなって、勝負を続行してしまうのです。
9割は負けを取り返せないとする理由


パチンコで負けを取り返したくなるのは、ここまでのとおり、つぎのことが関係しています。
- 人間の根本的な心理
- 娯楽なんだから楽しみたい、使ったお金は回収したい
では、どうして9割は負けを取り返せないとするのか?



つぎは、これを見ていきましょう
さきほどの「プロスペクト理論」は、投資でよく登場するもので、教本なんかにはだいたい出てきます。
それで、ギャンブル性が高い(と私は思う)FXなんかは、9割が負けるといわれています。



これは、どうしてなんだ?
FXで負ける最大の理由、それは「損切り」ができないことにあると私は思います。
損切りとは「負けの状態で取引を確定→資産を減らす」ことで、これのむずかしさが、以下のループを誘発するからです。
- 取引をマイナスで確定させれば、その勝負は負けでおわり
- 損切りをしないで耐えていれば、(値動きがあって)負けを取り返せるかもしれない
- でも結局ダメで、負けを増やして終了
こうやって、FXでは多くの人が負けていくと。



これはパチンコからFXへの移行で私も経験しました
そしてこれは、パチンコでもおなじことが起こりますよね。
そう、負けたままでは帰れず、取り返そう(取り返せるかもしれない)とがんばった結果、負けを増やして閉店するあれです。



だれもが経験してきたやつだな
じつはパチンコもFXとおなじく、9割が負けるといわれています。
ギャンブルには胴元(運営側)がもうかる仕組みがあり、パチンコも負けるようにできているから。
ただ、これも結局は、「負けを受け入れられないからこそ」ではないかと思うのです。
パチンコは深追いするからこそ負ける


パチンコ店がもうかる仕組みをすこし補足しておきましょう。
ギャンブルには胴元の取り分(抜き)が設定されていて、やればやるだけ負けるようにできています。



ちなみに、パチンコの抜きは10~15%とされています
でも、5万円持っていったら5000~7500円(10~15%)の負けですむでしょうか?
いや、そうはならないですよね。
なぜかというと、負けを取り返すためにも深追いしてしまい、私たちは不利な勝負をしてしまうからです。
- 2万~3万負け:まだ余裕で取り返せる、とお金を突っ込む
- 4万、5万、6万負け:まだ取り返せる、デカいのを一発引ければ逆転はある、と突っ込む
- 10万負け:もうムリそうだけど、すこしでも取り返したい、と突っ込む



時間はないけど一発当てられれば……
残り時間がすくなくても、低設定が濃厚でもおかまいなし。
そこに負けを取り返せる「可能性」が見えれば、いくらでもお金を突っ込めてしまいます。
……で、負けがすこしだったとしても、最後は大きく負けてしまうのです。
- FXは損切りができない、パチンコは負けたまま帰れない
- もともと勝てないものが「取り返す」によってさらに勝てなくなる
つまりギャンブルは、
「負けを取り返す」なんてことを考えだした時点でもう勝てない
こういうものなのです。
負けを受け入れられなかった時点で、「負けを増やす未来」しかそのさきにはないから!



……!!
9割が負けるというのは、ふつうの人はそうなってしまうからこその話。
ギャンブルに依存症状がでてくるとなれば、この「勝てない」はほぼ確実になってしまうでしょう。
負けたまま帰るなんて、絶対にできなくなってくるからですよね。
パチンコでの負けを取り返したい時の4つの対策方法


負けを取り返そうとする思考が負けを誘発する
そんなことはわかっていても負けは取り返したくなるもので、これをどうにかするのはむずかしいです。



とはいえ、対策方法がないわけではありません
ということで、ここからは、パチンコでの負けを取り返したいときの対策を4つ紹介します。
今後は負けない人生のために……どうぞごらんください!
1. 借金を返す(借金でパチンコをしない)


大前提として、借金がある場合は「まずはそれを完済する」ことです。
私もずっとそうでしたが、パチンコの軍資金を借金で調達すると、よけいに負けを取り返したくなります。
なぜかというと、
- 借金をする=仕事の稼ぎではお金が足りていない
- その状態で負ける=借金を減らそうと思ったらパチンコで勝つしかなくなる
と、負けを取り返したいとかではなく、負けを取り返さないといけなくなるから。



負けたときに「働いて稼げばいいか」が、できなくなってくるんだな
借金がなくなれば、すくなくとも、それがあったときよりも負けは受け入れやすくなります。
ですから、借金をしながらパチンコをしているのなら、すぐにこの問題は解決していきましょう。



借金×パチンコが常習的になっている場合でも手はあります
の記事では、返しては借りて……をふせいで、返済をうまくいかせる方法をまとめてあります。
こちらを参考に、借金があるなら完済を目指してみてください。
また、完済までの見通しがたたず、



もはやギャンブルで当てるしか方法が……
という場合は、借金を減らす方法も使ってみてください。
- 払いすぎた利息があれば返してもらう
- 高額な利息をカットして元本だけにする
たとえば、いちばんよく利用されている「利息のカット」が使えれば、つぎのように借金を減らすことができますよ。
利息カット
借入 | 金利 | 月返済額 | 返済回数 | 利息合計 |
---|---|---|---|---|
150万円 | 18%→0 | 3万円 | 94回→50回 | 129万3252円→0円 |
借金150万円/返済3万円の場合だとこのとおり。
借入額によっては、100万円単位で支払総額を減らせるなど、返済を格段にラクにすることができるわけです。



どこでそんなことができるんだ?
これは、無料の借金減額診断
借金を減らせるかを無料で教えてもらえるものです。そこで減らせるとわかって利息カットなどを頼めば、そのまま返済をラクにできます。
相談は何度でも無料で、もちろん借金を減らせるかを聞くだけの使い方もできますよ。



現状で完済のめどが立たないなら、借金自体を減らせれば、問題の解決は一気に近づきます
借金減額診断なら、自宅にいながら全部やってもらえるので、まずは確認だけでもしてみましょう。
私も聞きましたが、聞くだけも大丈夫でした。
ふつうに教えてもらえるので、気軽に使ってみてください。
借金がなくなれば、これによっても負けを取り返したくなる問題を解決していけます。
診断は匿名OK&1分でできます。詳しい結果を出すためのメール・電話対応だけ必要になりますが、もちろん、診断・相談以外で個人情報は使われないので安心してください。


2. 家に帰ってパチンコをやめる


パチンコでの負けを取り返したくなったとき、そこをなんとかこらえて「家に帰る」ワザがあります。
で、これが1回でもできると、なんと、そのままパチンコをやめられる可能性がでてきます。



となると?
今後は取り返すもなにもなくなりますよね?



そもそもパチンコに行かなければ負けないですからね
前述したように、うまく立ち回れる人なんていうのは、1割くらいしかいません。
だったら、もうパチンコ自体をやめてしまうのが、じつはいちばんラクな方法なのではないでしょうか?
10年以上にわたってパチンコ・パチスロに依存してきた私の場合、
- 負けている
- 閉店間近でも粘っている
- まだ出玉はいくらか残っている
こういった、ようは「やめようと思えばやめられる」状態で家に帰れたのは、じつは数えるくらいしかありません。



出玉を交換するのも面倒くさくなるからな
ただ、この「途中で家に帰る」ができたとき、考え方にはあきらかな変化を感じることができていました。
わりとまじめにパチンコをやめようと思えた、という変化です。
精神エネルギー「大」を目指せ


- 粘って負けを取り返せれば、結果は最悪ではなかったと変に納得してしまう
- 粘って負けが増えれば、負けを取り返しに行こうと結局またパチンコに行く
ところが、途中で帰る英断をくだせると、「もうパチンコはいいやの解放感」を味わえたりもします。
そして、こういった精神エネルギーが大きいときは、パチンコをやめられるチャンスとなるのですね。



逆にいうと、そんなときくらいしかやめようと思えません
途中で帰る行動は、そのような「変化」を生み出すことにつながります。
だからこそ、負けを取り返そうと粘っているのなら、あきらめてさっさと家に帰ったほうがいいわけです。
ふだんは「パチンコに行きたい」にしたがっているのなら、閉店間際の「早く家に帰りたい」にもしたがっていいのでは?
「帰る」というたったひとつの行動をするだけ。
それだけで、今後は負けない人生を歩める可能性がでてきます。
ですから、個人的には「家に帰る」のがベストなように感じますよ。
まわりのお客さんはみんな帰っていって、自分の台の音だけが響くあのイヤな時間……。さっさと帰宅すれば、あの悪夢ともオサラバできるきっかけをつかめます。
解放感をやめるにつなげるワザ
3. 理論上勝てる台しか打たない





いや、パチンコをやめるとかいう話じゃないんですよ
家に帰ったほうがいい、とかいうと、そう感じたりもすると思うので、つぎの対策を紹介しましょう。
今後は「理論上勝てる台しか打たない」という方法です。



そんな台はあるのか?
スロットなんかだとよくありますよね。
設定1でも「完全攻略で機械割が100%を超える」台です。
目押しの技術が必要になりますが、そういった、打てば理論上はプラスになる台はあります。
それで、たとえば「フル攻略で103%」の台を月8回ぶん回したとすると、期待値は以下のとおりとなります。
- 3枚×8000回転×103%-3枚×8000回転=720枚(1日の期待値)
- 720枚×月8回=5760枚=11万5200円(1か月の期待値)
もちろん、目押しミスや換金率でも変わってきます。
が、理論上勝てる台だけやっていれば、上記のように期待値はプラスになります。
パチンコの場合はボーダー以上の台だけを打てば、これもおなじく期待値はプラスです。
負けたままでも帰れればの話だけど


ただし、この方法を成功させるにも、アレが関係してきます。



負けたまま帰れるか、だな
期待値はあくまで期待値で、かならずしもその日がプラスでおわるとはかぎりません。
つまり、負けたら負けたでそれを受け入れられなければ、結局はこの方法を駆使しても負けていきます。
調子がわるいときでも深追いしてしまったり、台移動をしてほかで負けを取り返そう、と考えてしまうからです。



私も結局はこれでダメでした
その日の負けをその日に取り返そうとしない
これができなければ、期待値プラスの台を追いつづけていても負けは取り返せません。
そしてこれは、おそらく1割くらいの人にしかできないことなので、個人的にはあまりおすすめできないです。
やるだけやってみるのもありですが、まあむずかしいと思いますよ。
期待値が100%超えでも負ける理由
4. 負けは働いて取り返す(考えを変える)


まっとうなもので、「負けは働いて取り返す」方法があります。
最初のほうでお話ししたとおり、パチンコなどのギャンブルは「遊び」です。
そこに使ったお金を「遊び」で取り返そうと考えることが、そもそもまちがっているといえないでしょうか?
ようはふつうの娯楽とおなじで、パチンコもお金を払って遊ぶものだと考える、という話です。



なので、負け(=遊びで使ったお金)は働いて取り返すというわけです
私はパチンコ・パチスロで1000万円以上負けてきましたが、年収が200万円でも5年働けば取り返せます。
年収が足りないのなら、副業でかせいでもいい。
うまいこと軌道にのれば、そこで負けを取り返すことだってできるでしょう。
遊びで使ったものは、遊びで使ったものとして割り切る
1つめのパチンコをやめる方法と併用すれば、今後はプラスにしかなりません。
負けることがいっさいなくなる……と、これからは勝つだけの人生になるともいえますよね?
そんなわけで、負けを取り返したくなったときは、
- さっさと家に帰る
- パチンコをやめて働く
この合わせ技がベストなのではないかと、パチンコをすでにやめた私は思いますよ。



もちろん続けるのもありだが、
そうするなら、負けは「遊びで使ったお金」と割り切ることです。
どうしても勝ちたい場合は、実践するのはむずかしいと思いますが、パチンコで勝つ方法も参考にしてみてください。


パチンコで負けを取り返す行為の先にあるもの


ここまでの話をまとめると、
- だれもが負けは取り返したくなる
- しかしその思考をした時点でもう勝てない



なので、諦めるところは諦めて、考え方を変えたほうがいいという話でしたが、ひとつ補足しておきます
パチンコで「負けを取り返そうとしたさきには何があるのか?」。
- 負けている状態でむかえた閉店間近の21~22時
- 店内BGMは最後のひと勝負を煽り、お客さんは何発か当てようと完全告知台に結集
この状況は、スロットコーナーでよくあるやつですよね。



その姿はまさに「必死」……
はたから見れば、異常としか思えない光景ともいえます。
でもこの時間は「その日の負けを取り返す最後のチャンス」なので、そうならざるをえません。



ところがどうでしょう!
ここで運よく負けを取り返せたとしても、状況は、悪化していく一方だと私は思うのです。
パチンコは「粘ると負ける」がくりかえされる





疲れててもう帰りたいし、なんだか必死になっているのがばからしくなってきたよ



出玉がなくなってくれればさっさと帰れるのに……。あ、当たってしまった……
パチンコ店で粘っていると、だいたいこんな感じになります。
そしてこの場合、私たちにはつぎの2つの未来が用意されています。
- 奇跡的に負けを取り返せる
- 結局ダメで負けを増やして閉店終了
ただ、どっちにしろまたパチンコ店には行きますよね。
以下のとおり、どう転んでもパチンコには行きたくなるからです。
- 負けを取り返せた場合
勝ったような、すべてがまるく収まったような気になってまた行きたくなる。
- 負けを増やした場合
その日は二度と行くかと思うも、数日後には傷が癒えてまた行きたくなる。



と、いうことは……?
そう、パチンコは粘れば粘るだけ(その日は取り返せても)負けていくのです。
勝っても、負けても、引き分けでもダメ。
結局はまた行くので、「負けを取り返す」思考をしてしまうかぎり、やればやるだけ負けていくことでしょう。
そうなると、しんどい思いをしながら粘っているあの時間は、むだ以外のなにものでもないですよね?
(※取り返そうとがんばることが負けを誘発しているからです)
だからこそ、こんな生産性のないことは、もうおわりにしたほうがいいのです。
今回のまとめ
- 負けを取り返したくなるのはだれもがそう
- しかしその思考に入った時点でギャンブルは勝てなくなる
- パチンコをやめれば今後は負けることはない
負けを取り返すために粘る時間は、その後の負けを誘発するだけのムダな時間です。
それでも、負けは取り返したくなるものですし、その思考を断ってうまく立ち回るのはほんとうにむずかしい。
ですから、正直いちばんいいのは、もうパチンコをやめてしまうことです。



でも、1割の人間になれれば……
たしかに、だれもが「自分は特別な人間だ」と考えたくなります。
しかしパチンコには、強い依存性があって、やればやるだけ依存症状もでてきます。
そしてギャンブル依存症になってしまえば、もう1割もなにもありません。



なので、負けるだけの人生は、もうこのへんでおわりにしましょう
その日に取り返せる金額なんてたかが知れていますし、パチンコをつづけていれば、負けはうん百万円単位で増えていくと思います。
あきらめて家に帰るか、パチンコに行かない努力をする。
ふだんとちがう行動を起こせれば、ふだんとちがう結果がでます。
そうやって元依存症の私も、パチンコではなく「人生での勝ち」を目指す生活を手に入れられましたよ。
というわけで、パチンコは行かないことが勝ちです。
おすすめなのは、負けを取り返すのはやめてパチンコもやめること。もしくは、できるなら、負けは遊びと割り切ることです。


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コメント一覧 (2件)
頑張りむす
お互い頑張りましょう!
私は地道に働いてこれまでの負けを取り返そうとしています。