きょうも養分だよ……
パチンコをつづけていると、お店などを支える、いわゆる「養分」となってしまうことがあります。
かくいう元ギャンブル依存者の私もそうで、1000万円以上の“栄養”をパチンコ店に送り込んできました。
そこで本記事では、つぎのことをお話ししたいと思います。
- そもそも「養分」とはなにか?
- 元依存者が教えるパチ屋の事実
- 養分から抜け出すにはどうすればいいか
私がたどり着いた事実、そして教えたいこと。
それは、パチンコ店には「養分生産体制」があるということです。
あそこは「生産工場」ですね……
ひとたび養分となってしまえばもうアウト。あとは、ひたすら搾取されつづけるだけです。
この記事では、なぜ私がそう思うのかを、ギャンブル依存症に「いつのまにか」なっていた経験からお話しします。
パチンコでいう養分の意味なども解説するので、どうぞこちらもあわせてごらんください。
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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パチンコでの養分の意味と特徴
まずはパチンコ用語でいう養分の意味などから再確認しておきましょう。
養分とは、本来は「栄養となる成分のこと」をあらわす言葉ですが、パチンコでの場合はつぎの2つを意味します。
- パチンコ店(組織)の売上に貢献し、経営を支えること
- ほかのお客さん(他人)の利益に貢献し、自分は損をすること
簡単にいうと、「他者の収入源にみずからなること」を意味します。
他人をうるおす栄養分になる、ってことだな
2chなどの掲示板では、人を煽る(金づる的な)意味で使われるなど、あまりいい言葉ではありません。
より具体的に見ていくと、つぎのような行動・特徴が養分にあたります。
- お店の養分
低設定でも全ツッパ、閉店まぎわでも現金投資、いくら負けてもまた来る
- お客さんの養分
天井まぎわ、潜伏状態、リーチ目などを知らずに捨てていく(ハイエナをされる)
当たらないしもういいや
と、なにも知らなそうな人が天井近くで離席……、とかは「あるある」ですよね。
こういうのが養分的行動(特徴)です。
養分打ちとはどんな打ち方か
あとは「養分打ち」ですね
また、この養分に関連するものとして「養分打ち」という言葉があります。
意味はそのまま、養分になる打ち方のことで、つぎのようなものをいいます。
- 低設定濃厚でもヒキでなんとかしようとする(オカルト思考)
- 好きな台しか打たない、負けてもいい(趣味打ち)
- アツくなってしまって全ツッパ
- 知識、技術にとぼしく、お店・ほかのお客さんのカモにされる
ただ個人的には、「養分」も「養分打ち」も、
「お店にたいしての」
という意味で使われることのほうが多い気がします。
そして本記事では、この「お店の養分」のほうで話を進めていきます。
パチンコ屋は養分の生産工場だった?
では本題の、パチンコ屋は養分の生産工場だという話をしていきましょう。
そもそもの話、本来の私たちは「養分」なんかではなく「人間」です。
心があり、考える頭があるので、いつだって自分の生きる目的を考えていたりもします。
- 幸せな家庭を築きたい
- 知らないものを知りたい(知的探究心を満たしたい)
- 仕事などで成功を収め、自分が「何者」であるかを示したい
私は、人が生きる意味や目的というのは、
- やりたいことを実現させる
- 成し遂げたいことをはたす
こういった、自己実現的な意味で「夢を叶える」ことにあるのでは? と思います。
ただ残念なことに、パチンコをつづけていると、このような願望を達成できなくなります。
なぜなら、つぎのものがパチンコによって奪われてしまい、
- 夢を叶えたいという願望そのもの
- それを実現させるため行動力
- 行動を起こすためのやる気や気力
私たちは人間から「養分」に格下げされてしまうから。
そして、「この養分降格システムなるものが、パチンコ店にはある」と、私には断言できてしまうのです。
パチンコは続けると「思考停止」状態になる
人間から養分への降格は、パチンコによって「思考が停止する」ことにあると私は思います。
ところで、このような経験はないでしょうか?
- 週末は楽しみにしていたパチンコに朝イチで直行するも負け
- 激しい後悔と人生の無気力感におそわれて週明けを迎える
- まだ仕事をしていたほうが楽しいとも思われて「もうパチンコはやめよう」
- ところが週末になると傷も癒えてまたパチンコへ
ひたすらこのくりかえしです。
やめようと思うのなんてほんの一瞬。しばらくすれば、そんな考えもどこかへ行ってしまうのです。
10年以上は私もそうでした
では、なぜこのようなことが起きてしまうのか?
それは、パチンコによって脳が変化するのがひとつの原因と考えられます。
脳が……?
そう、パチンコをつづけることで脳が変化し、ギャンブル以外に興味を持てなくなってしまうのです。
そうなると、楽しいことがパチンコしかなくなる。
つぎのようなもの、そのすべてが意味をなさなくなり(または消え失せ)、
- 夢や希望などの願望
- パチンコ以外の趣味・楽しみ
- 恋人・家族・友人と過ごす時間
「パチンコができればそれでいい」になってしまうのです。
もともとこれといった趣味がなければ、それはなおさらでしょう。
私たちは、より強い興奮・より強い快感を得たいと感じるようになり、養分打ちしかできなくなっていくのです!
……完成ですね
思考が停止し、なにも考えずにパチンコ店にお金を貢ぎに行く自動人形。
こうしてできあがるのが「養分」です。
あまりよくない表現ですが、パチンコ店につながれた奴隷といってもいいかもしれません。
パチンコ店に貢ぎ続ける「養分」の生産体制
このとおりパチンコ店には、私たちの思考を停止させ、養分にする体制がととのっています。
私たちの首に「依存」という名の鎖を巻きつけ、そこから抜け出せなくする仕組みがあるのです。
いや、でも自分は養分じゃないから……
こういったことは、おそらく、どのギャンブラー(依存者)もいいます。
「自分はまだ大丈夫」
なぜかそう思えてしまうのも「ギャンブル依存症」のおそろしさなのです。
まったくもって大丈夫ではないのに……ですよね。
それから、もう耳が痛いかもしれませんが、これも知っておいてください。
- 厚労省による調査(2017年)では、生涯でのギャンブル依存が疑われる人は推定320万人だった(これは全パチンコユーザーの約半数)
- パチンコは9割が負けているとされ、じっさいに私の「最後の年間収支」もそれくらいになっていた
そう、じつはユーザーの大半が養分なのです。
そうでなければ、とっくの昔に、パチンコ店は壊滅していることでしょう。
あんなに「やめたい」と思っても行ってしまう場所じゃなければ、だれもパチンコなんてしなくなりますから……。
パチンコ店の養分から抜け出す3つの方法
- パチンコには強い依存性がある
- 依存症状がでてくるとパチンコがすべてになってしまう
- その後は無条件にパチンコに貢ぐようになってしまう
このとおり、パチンコをつづけていれば、だれもが超高確率で養分になるといえます。
じゃあ、どうすれば抜け出せるんだ?
そう、忘れてはいけないのがこれ(脱出策)ですよね。
そこで最後に、ここでは養分から抜け出すための方法を3つご紹介しておきます。
かつてはエリート級(重度)の養分だった私でも成功した方法なので、どうぞご参考にしてもらえればと思います。
1. パチンコをやめる
養分から抜け出す方法は、「パチンコをやめる」のが最善だと私は思います。
パチンコをつづけている理由なんて、じつは、つぎの2つくらいしかないのではないでしょうか?
- やめたくてもやめられないから
- パチンコ以外にやることがないから
でもこの問題は、パチンコをやめることさえできれば、すべて解決すると思います。
パチンコ以外にやりたいことも、その後になれば、きっと見つかっていくことでしょう。
私もそうでした
それで、その方法ですが、つぎのようなものがあります。
- 元依存者が厳選したパチンコをやめる11の方法を駆使する
- パチンコ店を出禁になるプログラムを利用する
- 借金がある場合はあるだけで行きたくなるので借金問題を解決させる
- RSNなどの相談機関に電話してみる
まずは手をつけやすいものからあげてみました。
こういった方法を駆使していくことで、かならずや、パチンコへの依存は断ち切れるはずです。
それと、パチンコがやめたくてもやめられないのは、
「そう思っているだけで、じつはなにもしていないから」
でもあると私は思います。
なので、とにかく行動あるのみです
行動にまで移せないなら、それは「養分としての自覚」が足りていないからかもしれません。
まずは自分が養分であることを認識し、このままだとマズいことを「ハッキリと」理解しましょう!
2. 勝ちにこだわる
養分から抜け出す方法として、あまりおすすめできないですが、勝ちにこだわるという方法もあります。
依存症状が強い場合、このワザはもはや不可能に近いといえます。
ただ、そうでないのなら、つぎのような手段をとることで、1割の非養分になれる可能性もあるでしょう。
- 店の出玉状況などを徹底的に調査する
- 玉1個、メダル1枚単位でムダを削る(未練打ちはしない)
- 好きな台ではなく理論上で勝てる台しか打たない
正直、やっていても面白くないと思います。
でも、徹底的に勝ちにこだわれば、収支プラスを維持するのは(理論上)できるはずです。
ただ、それをやって何になるか……という話でもあります
勝ちにこだわったとして、今後の人生にどうプラスになるのか?
それを考えると、私はそこに意味は見いだせないので、やはりおすすめはできません。
とはいえ、「どうしてもやりたいけれど養分にはなりたくない」ということなら、
と思うので、いちおうこの方法もご紹介しておきます。
3. パチンコ以外の趣味をつくる
パチンコ以外の趣味を見つけられれば、パチンコに行かずにすむ、つまり養分にならずにすみます。
依存症状がある状態では、前述のとおり、新しい趣味を見つけるのは不可能に近いでしょう
パチンコ以外に興味を持てなくなるからだな
ただ、これはパチンコから離れられれば変わります。
- 映画、音楽、読書
- 食事、料理、買い物
- 国内旅行、海外旅行など
最初はどれも「暇つぶし」にしかならないと思います。
けれども、時間の経過とともに、パチンコにしか興味を持てなくなる状態が回復していくのは実証ずみです。
というか、回復することがないのなら、
元依存者は「もれなく全員がゾンビみたいになっている」
ことでしょう。
でも、そんなことはないわけです
そう、養分から脱出できれば、本来の人生は取りもどせるのです。
そんなわけですから、最初は暇つぶしでいいので、とにかく何かをはじめてみましょう。
パチンコをやめる方法と併用すれば、効果は倍増するはずなので、こちらもぜひためしてみてくださいね。
パチンコ以外の趣味11選!
今回のまとめ
- パチンコ店は養分の生産工場
- やり続けていれば依存症状がでてきて養分になる
- 養分から抜け出す方法はパチンコをやめるのが最善
パチンコに依存症状がある場合、つづけていれば、養分化は確実に進行していきます。
そしてひとたびそうなってしまえば、たしかにお金もそうですが、それ以上に大切な「生きる目的」をも見失ってしまいます。
- 幸せになりたい
- 親孝行がしたい
- お金がほしい、遊びたい
こういった願望は、探せばきっと、なにかしらはあったはずですよね?
もし、それがいまパッと浮かんでこないなら、それはないのではなく「ただ忘れている」だけ。
パチンコ依存という「鎖」につながれることによって、
「これでいいや、パチンコをやり続けることこそが人生の楽しみだ」
と、思わされているだけだと思うのです。
だからこそ私は、絶対にあるはずの「本当にしたいこと」を思い出してほしいと願っています。
もういまさら無理だよ……
そう思うこともあるかもしれません。
でも、あきらめなければ(またはやりたいことの規模を縮小すれば)、だいたいのことはできると私は思います。
そうやって養分から脱し、1つ1つ目標を達成していき、充実した日々を過ごす。
これこそが、私たちが目指すべき人生なのではないでしょうか?
そうなると、それをなすには、やはりパチンコをやめるのがいちばんになってきますよね。
元養分の私は、いまはそのように感じていますし、パチンコをやめられて本当によかったと思っていますよ。
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コメント一覧 (2件)
パチスロで負けた分を取り返すのはあきらめ、パチスロを辞めます。
今後の人生を豊かにするため、誓います。2023/10/9
取り返そうとするとよけい養分となることを身にしみてわかってきました。
パチンコ依存の方、一緒にやめましょう、、日本からパチンコ屋を排除しましょう。ではでは
パチスロの負け分をあきらめるのは重要なことだと思います。
取り返そうと思ってもムリがありますし、おっしゃるように、よけいに養分になっていくだけだからですよね。
スロットを生活から排除できれば、人生はもっと刺激的で楽しいものになっていきます。ぜひ脱スロを完遂させてください!