
パチンコを辞めたいのに、どうしても辞められなくて……
パチンコ・スロットは、依存が進行すると、自分の意志の力だけでやめるのは不可能になります。
しかしこの問題は、「人に助けて」もらうことで解決していけるので安心してください。
本記事ではそんな、パチンコを辞めたいのを人に助けてもらう方法をまとめて紹介していきます。
- ギャンブル問題を人に助けてもらうメリット
- パチンコをやめたいのを人に助けてもらう7つの方法



さきにいうと、私もこの「人に助けてもらう方法」を駆使することで、パチンコをやめられました
- 禁パチンコに何度も失敗している
- もうムリなんじゃ……と感じている
そんな状態でもまだ手はあります。きっとうまくいくので、いっしょに確認していきましょう。
また、パチンコを辞めたいのを人に助けてもらうメリットも解説していきます。
なぜ人に助けてもらわなければならないのか? もわかるようになるので、こちらもあわせてごらんください。


ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
ギャンブル問題を人に助けてもらうメリット


まずは、パチンコを辞めたいのを人に助けてもらうメリットからです。



というか、「人に助けてもらわないといけない」理由だな
そのあたりのことから見ていきましょう。
パチンコ・スロットなどのギャンブルには依存性があって、やればやるほど常習化していきます。
そして一定の割合の人は、ギャンブル依存症という「病気」になってしまうことがあるのですが、
ギャンブルが「他人との関係や社会生活、仕事、経済的利益、家族との関係」に問題が出るほどに、本人の生活を支配している状態のこと。
こうなると、自分の意志の力ではギャンブルをやめられなくなってしまいます。



なぜかというと、これは精神的な病気であって、生活の支配は「=コントロール不能状態」だからです
- 開店前の9時ごろになると目が覚めて行ってしまう
- 借金や生活費を賭けるのにもストップがかけられない
- 人との約束や、仕事をサボってでもパチンコに行きたい
ほかにもあげれば切りがないですが、こういったことは(度合いによっては)、依存症という病気によって引き起こされています。



自分の意志の力が……
とか、そういう次元の話ではなくて、すべては脳が変化してやられていて、コントロール不能状態におちいっているのです。
ただ、私たちには、ここでもうひとつ大きな問題が起きているわけですよ。
そう、自分が「依存症という病気になっている」なんて、だれもが考えようとはしない問題です。
心構え:人に助けてもらうしかないことを自覚する


自分がギャンブル依存症だ、なんて、だれも考えようとはしない
ギャンブルにかぎらずで、依存症は「否認の病」とよくいわれます。
本人に、自分が病気だとは認めたがらない傾向があって、だから問題が起きっぱなしになるのです。
ですから、この問題を解決するために、まずは人に助けて“もらうしかない”ことを自覚しましょう。



アルコール依存症の方の話で、こういったものを聞いたことはないでしょうか?
家族がアルコール依存症で、家から酒類をすべて処分してこれでひとまずは安心……かと思ったら、家に帰ってみると、当事者はみりん(アルコール度数14%ほど)を飲んでいた。
「それはやばいな」と思うかもしれません。
でも、私たちに起きている問題だって、この話と本質的には一緒です。
- お金がないから借金をして行く
- どうしても行きたくて嘘をついて行く・仕事をサボる
ガマンがきかず、制約をやぶってギャンブルをしているのだって、はたから見れば「かなりやばい」ことなんですよ。



でも「辞めたい」と思っても辞められないしで……じゃあどうすればいいんだ?
だからこそ、人に助けてもらう方法が必要になってくるのです。
パチンコを自分の意志でやめられないならどうするか?
じつはこれ、ほんとうに単純な話で、「意志の外」から「人に」働きかけてもらえばいいのです。
- 人に協力してもらい、場合によっては強制力をもたせて、やめるしかない状況をつくること



これが大事です。とくに強制力はあると話は変わります。やめたいとかじゃなくて、やめるしかなくなりますから
ゆえに、人に助けてもらえば、やめられないパチンコでもやめられるのです。
自分ひとりではどうにもならないのに、それでも自分ひとりでやめようとしている……。
いつまでたっても問題が解決しないのは、じつは上記のとおりで、いってしまえば「そりゃそうか」の話でもあったのですね。



というわけで、パチンコを辞めたいなら、人に助けてもらうのが有効だ
パチンコをやめられない原因がギャンブル依存症なら、もうそうする(人に助けてもらう)しかない、ということです。
パチンコをやめたい!を人に助けてもらう7つの方法


ここまでの話で、パチンコをやめられない原因が依存症なら、人に助けてもらったほうがいいということがわかりました。



では本題の、パチンコを辞めたいのを人に助けてもらう方法です
ここでは以下の7つを紹介していきます。
- RSN
- GA
- 貸付自粛制度
- 借金を減らす
- 自己申告プログラム
- 病院・入所施設
- 各自治体の相談窓口
これらの方法は、いわば「任意タイプ/強制タイプ」の2種類にわけられます。
片方だけでうまくいく場合もあると思いますが、両者の複合技を駆使すれば、成功率は大幅にUPするはずです。
タイプと、利用のしやすさをふくめたオススメ度をあわせて表記していくので、どうぞ順番にごらんください。
なお「任意・強制」は、以下を意味しています。
- 任意タイプ:最終的に行く行かないは自身にゆだねられる
- 強制タイプ:パチンコに行けなくなる強制力を植えつけられる
1. RSN(リカバリーサポートネットワーク)


種類 | 任意タイプ |
オススメ度 |
RSN(リカバリーサポートネットワーク)は、パチンコ・パチスロ依存問題解決のために設立された、非営利の電話相談機関です。
ここに電話をすると、相談員が無料で話を聞いてくれ、問題解決へのアドバイスをしてくれたりします。



そもそもの話、自身のギャンブル問題をだれかに相談できた経験は、おそらくないのではないかと思います
私もそうでしたが、ギャンブル問題は、ふつうの人にはまず理解してもらえません。
だからこそ、ひとりでかかえ込んでしまうのですが、そんなときRSNに電話をしてみるとどうでしょう?
ギャンブル問題について聞かれる → それにひとつひとつ答えていく → 自分でも問題をハッキリと自覚できる
このように問題を自覚できることで、ここを起点に、解決にむけた具体的な対策をとっていけるようにもなるのです。
相談がメインですが、電話をすることで、問題の「自覚」をハッキリとできるようになります。
最低でもいちどは電話をしてみる価値はあるので、まずはRSNからはじめてみてはいかがでしょうか?
対面相談会への参加もできる


またRSNは、対面(グループ)相談会もおこなっていて、これにも無料で参加することができます。
講師はワンデーポートという入所施設の職員で、より専門的にギャンブル問題の解決を考えていくことができます。
このあとでも紹介していきますが、
- 自助グループなどが近場にない
- 自助グループや医療機関に行ってみたけれど、自分には合わなかった
なんてときは、このRSN対面相談会がとくに使えるのではないかと思いますよ。
RSN対面相談会は、2023年現在はオンラインでの無料個別相談となっていて、浦和まほろ相談室という、依存症を専門としたところが出張で対応してくれます。スマホ・PCなど、カメラとマイクがあれば参加可能です。
電話番号:050-3541-6420
対応時間:月~金 10:00~22:00(祝日除く、受付は21:30まで)
料金:無料(通話料のみ自己負担)/HP:http://rsn-sakura.jp/


2. GA(ギャンブラーズ・アノニマス)


種類 | 任意タイプ |
オススメ度 | ~ |
GA(ギャンブラーズ・アノニマス)は、ギャンブル問題をかかえた当事者向けの、世界的にも有名な自助グループです。
定期開催のミーティング(会合)に参加することで、おなじ問題をもった仲間と悩みを共有し、解決へ向けた勇気をもらうことができます。



こういった自助グループへの参加は、ギャンブル問題解決のもっとも有効な手段だともいわれているんだ
さきのとおりで、私たち当事者は、自分のギャンブル問題を人に打ち明ける機会がありません。
そんなときGAのミーティングに参加すれば、
- 仲間に自分の話を聞いてもらえる(苦しさ・つらさを吐き出せる)
- 仲間の話を聞いて自分もがんばろうと思える
など、失敗したときは再挑戦の力を、うまくいっているときは継続の力を得ることができるのです。
使い方も簡単で、公式サイトからミーティングのスケジュールを確認したら、あとは直接会場に足を運ぶだけ。



匿名OKで会費も無料(献金制)なので、まずは行ってみるのがいいでしょう
- 移動が必要になる
- 人前で話すことになる
など、利用にハードルを感じるかもしれませんが、そこを越えられれば、問題の解決率は一気に上がるはずです。
近場に会場があるときなんかは、ぜひ参加してみてください。
公式サイト:GA日本インフォメーションセンター
3. 貸付自粛制度


種類 | 強制タイプ |
オススメ度 | ~ |
貸付自粛制度というのは、簡単にいうと、お金を貸してもらえなくする制度です。
- カードの新規契約
- 追加での借入・キャッシング
こういったものをストップしてもらうことで、パチンコに行く資金を断つことができます。



再度そもそもの話をすると、パチンコに行けるのは、行くためのお金があるからでもあります
だったら、これも、そのお金をなくしてしまえば……という話ですよね?
借金をしてまで行ってしまう場合、それ以上借りられなくなれば、パチンコにも行けなくなります。
お金を借りてしまうときにはとくに有効な手段になるので、こちらも活用してみましょう。
日本貸金業協会の「貸付自粛申告」のページから、無料で申請できるようになっていますよ。



ただ注意してほしいのは、効果は確実ではないってところだ
最終的な「貸す・貸さない」の判断は、貸金業者にゆだねられているなど、貸付自粛制度は確実なものではありません。
ですから、利用するまえに、デメリットも確認しておくようにしてください。
以下の関連記事では、デメリットの回避手段とあわせて、使い方をまとめてあります。


4. 借金を減らして返済をラクにする


種類 | 強制タイプ |
オススメ度 |
ひとつまえの「お金を借りられなくする」よりも強力な手段があります。
借金問題とギャンブル問題を同時に解決していける、借金を減らして返済をラクにする方法です。



この借金を減らす方法は、正式名称を「債務整理」といいます
これを使うと、たとえば以下のように利息のカットなどができます。
利息のカット
返済方法 | 借入 | 金利 | 月返済額 | 返済回数 | 利息合計 |
---|---|---|---|---|---|
通常 | 150万円 | 18% | 3万円 | 94回 | 129万3252円 |
利息カット | 150万円 | - | 3万円 | 50回 | 0円 |
150万円の借金を月3万円返済だと、完済までには約8年と130万円近くの利息がかかります。



そこで利息をカットしてもらえれば……、
なんと返済回数を約半分に短縮でき、130万円近いお金も払わなくてすむのです。
また借金を減らすメリットはそれだけではなくて、最低でも5年は新規に借金ができなくなります。



これは本来、借金を減らしてもらったペナルティなのですが、ギャンブル問題の場合はメリットに変わります
そう、借金をしてまでパチンコに行ってしまう場合、
お金を借りられなくなれば(強制力があれば)、パチンコには行きたくても行けなくなる
からですよね。
借金も減らせて、お金を借りられない強制力もゲットできて、一石二鳥というわけです。
利息カットなどを利用したいときは、まずは借金の減額診断
無料で教えてくれて、借金を減らせるとわかれば、あとはそのまま依頼すれば、自宅にいながら返済をラクにしてもらえますよ。



借金問題は、私もそうでしたが、放っておきたくなるものです
でも、放っておいても解決しませんし、そしてなによりも、この問題も人に助けてもらえます。
完済のビジョンがまったく見えなくても、余裕をもって最短での完済は目指せるので、まずは相談してみましょう。
私も借金を減らせるかは聞きましたが、ふつうに教えてもらえて聞くだけも全然大丈夫でした。
借金がなくなれば、パチンコに行く気もなくなって、お金を好きなことに自由に使えるようになれますよ。
診断は匿名OKで1~2分でできます。借金も人の助けを借りたほうが解決しやすくなるので、減らせるかの確認だけでもしてみましょう。


5. 自己申告プログラム


種類 | 強制タイプ |
オススメ度 |
自己申告プログラムは、最強クラスの人に助けてもらう方法です。
これを利用することで、「パチンコ店を出禁になれる」と、パチンコに行けなくする強制力を植えつけられるからです。



私たちがパチンコに行ってしまうのは、結局のところ、「行けるお店があるから」です
だったら、行けるお店をなくしてしまえば、もうパチンコに行かなくてすむようになりますよね?
それを可能とするのが、この自己申告プログラムなのです。
こちらも利用のしかたは簡単で、プログラム申し込み用紙を持って、パチンコ店に申し込んでくるだけ。
申し込み用紙がなくても、
- お店に置かれていたり
- 印刷してくれたりもする
ので、むずかしいことはとくにありません。
私も2回は同プログラムを利用していますが、効果はテキメンです。
申し込み時に恥ずかしさを感じるかもしれないですが、そんなものはホントに一瞬だけですよ。



ギャンブル問題の解決に必要なのは「強制力」だ
そう、強制力があるからこそ、意志の力だけではやめられないものでもやめられるのです。
これはほんとうに使ったほうがいいです。
以下の関連記事で使い方・利用の流れは解説してあるので、あわせてチェックしておいてください。
自己申告プログラムを使ってみた
6. 病院・入所施設


種類 | 任意&強制タイプ |
オススメ度 | ~ |
ギャンブル依存症は精神的な病気です。
そのため、保険適用で病院の治療を受けることができます。



病院で受けられる治療には、つぎのようなものがあります
- 集団精神療法:おなじ問題をかかえた患者の話を聞く、など
- 認知行動療法:ギャンブル行為に対しての対処行動を考える、など
- 薬物療法:抗不安薬の投薬、など
ただ、①はGAで、②もRSNの対面相談会でおなじようなことができます。
これはRSNに電話相談したときも聞けましたが、じつはお金をかけずに、病院での治療プログラムと似たことはできるのですね。



あと、投薬治療は、きちんと相談したほうがいいな
ギャンブル依存症は、うつなどを併発しやすいことでも知られています。
このため、精神的な不安をやわらげる目的で、抗不安薬などが処方される場合があるのですが、医師との意思疎通がうまくいかない場合はあります。
精神的にまいっている状態だと、ほんとうは薬を飲みたくなくても医師にすすめられるがまま……になってしまうことはあります。本人が「薬を飲むのに抵抗がある」といっても、無理に飲ませようとする精神科医も残念ながらいます。
ですから、病院に行くのは、GA・RSNを利用してからでも遅くはない気がします。



ギャンブル問題は命にかかわることもあるので、一概にはいえませんが、
投薬治療も、医師にいわれるままは避け、しっかりと相談、考えてから決めたほうがいいように感じます。
もちろん急を要するときは、病院に直行は全然ありだと思いますよ。
入所施設を利用する方法もある


それから、病院でも利用できるところはあるのですが、入所施設(グループホーム)を利用する手段もあります。
更生施設に入所し、お金を管理してもらうなどして、ギャンブルをしない生活をイチからつくり直していくのです。
もっとも、入所施設を利用する方法は、強制力の点ではかなり強力ですが、
- 仕事ができなくなる
など、利用のしやすさでいうと、今回の方法のなかではいちばん利用しにくいです。



あとは入所生活の費用も、安くはない金額がかかります
したがって、この入所施設に入る方法は、最後の最後でいいような気はします。
有名なところに、RSNの項目でもでてきたワンデーポートという施設があるので、こちらもチェックしておきましょう。
7. 各自治体の相談窓口


種類 | 任意タイプ |
オススメ度 |
最後に、各自治体(都道府県)の相談窓口を利用する方法もおすすめです。
じつは各自治体には、依存症の対策拠点のようなものがあります。



これは自治体によっても変わるんだが、たとえば東京都の場合、つぎのものを利用できるぞ
- 電話相談
- 面接相談(予約制)
- 回復トレーニングプログラム(全6回/グループ形式)
(参考:アルコール・薬物・ギャンブル等の問題についての相談-東京都福祉局)
こういった相談・回復プログラムを全部無料で利用できます。
- 「ギャンブル依存症+相談+都道府県名」
で検索すると、各自治体の相談窓口のページがでてくると思うので、確認してみてください。
「電話相談と面接相談の2つ」となっている自治体が多いと感じます。



ちなみにこの窓口は、面接相談が利用できるのがメリットです
最初に紹介したRSNでも電話相談はできますが、対面相談となると、場所が限定されてしまいます。
でも各自治体の相談窓口なら、おなじ都道府県内なので、参加もしやすくなるでしょう。
おたがいが向き合って話さないと、伝わらないこともやっぱりあります。
電話ではなく、直接ギャンブル問題を相談できるので、自治体の相談窓口も使ってみてください。
お金はかからないので、こちらも活用しやすいと思いますよ。
今回のまとめ
- ギャンブル依存症は病気でコントロール不能状態
- 意志の力でどうにもならないなら人に助けてもらうしかない
- 任意タイプ×強制タイプの合わせ技で依存症克服を目指そう
パチンコは依存症にまでなってしまうと、自分の意志でやめるのは不可能になってしまいます。
しかしこの記事で解説してきたように、人の力を借りれば、自分だけではできなかったこともできるようになります。
自分ひとりではダメなものでも、人の協力によって、不可能を可能にすることはできるのです!



そして、それを成す条件は……、
自身の問題を自覚し、自分から人に助けを求めること
たったこれだけです。これだけのことで、解決できなかったギャンブル問題でも、解決していけるようになりますよ。



私も最終的には、人の助けを借りました
ギャンブル問題にかぎらず、みんな、人の力・助けを借りて生きています。
いえば助けてくれる人がいる。
それなら、すこしくらい、助けを求めてもいいってものでしょう。
私も助けてもらいましたし、助けてもらったから、こんどはべつの人を助けたいと思っています。
そうやって世の中はまわっているので、困っているなら、遠慮なく人の助けを借りることです。
そして助けてもらえたなら、いつかそれをべつの形にするなどして、だれかに返してあげればいいのではないでしょうか。
パチンコをやめる方法(1人でもできる)
パチンコを辞めたいを叶えた最終手段
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