学生時代からパチンコに依存症状があった私は、バイト仲間の誘いで麻雀をやりはじめました。
ただ、遊びなのにイライラする人が多くて、なんか違うなと思ったんですよね
そこで、活動の場を広げて「フリー麻雀」に行くようになったのですが……いろいろとおかしくなりはじめたのは、このあたりからでした。
- パチンコ依存症がフリー麻雀に行った結果
- バイト先で結成された「麻雀ファイト倶楽部」はこうして崩壊した
結果からいうと、私はバイトをクビになり、麻雀仲間からは「殺す」とまでいわれ、まさに倶楽部は“崩壊”しました。
その原因はやはりパチンコにあったように感じるので、クラブ崩壊までのいきさつをお話ししていきます。
ちなみに「第二局」というのは「後編」のことだ
前編をまだ読まれていないなら、まずは「第一局」からどうぞ。ではごらんください!
前編/雀荘のカモ編
ミナト
10代で行った初めてのパチンコで大勝し、パチンコ・スロット漬けの日々へ。借金を重ね、多くを失い、10数年もの間ギャンブルをやめられなくなる。しかし他者の力も借りて依存症を克服。その経験をもとに依存からの脱出方法を発信している。併設店・専門店での従業員経験もあり。>> プロフィール詳細はこちら
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麻雀への依存が問題になっているときは
- 配偶者が麻雀に依存している → 彼氏や旦那にパチンコをやめさせる方法
- 自分が麻雀に依存している → ギャンブル依存症を克服する方法まとめ
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私がフリー麻雀に行きはじめた理由
前編でもお話ししたとおりで、私は、遊びの麻雀なのにイライラするバイト仲間に違和感を感じていました。
賭け麻雀だったので、アツくなるのはわかるのですが、
友人同士の遊びなんだから「そこは楽しくやろうぜ?」という話です。
深夜の麻雀クラブに求めていたのは、そういうのではなく、もっと和気あいあいとしたものだったのです。
じゃあ麻雀はどうするんだ?
という話になったときにでてきたのが……そう、「フリー麻雀」でした。
いちおう説明しておくと、フリー麻雀というのは、知らないお客さん同士で卓を囲って勝負をするもの。
お店に場代(テーブルの利用料金)を払い、あとはお客さん同士でお金を取り合う、中級者~向けの賭け麻雀です。
雀荘の看板にサイコロで「5・1・3」とか書かれているのは、フリーでの(賭けの)レートです。もちろんノーレート(賭けない)のフリー麻雀もあります。
バイト仲間(麻雀のメンツ)にフリーでも打っているヤツがいて、
あそこの雀荘けっこういいよ、初心者でも歓迎って感じで
という話だったので、ためしに私もそこに行ってみることにしたのです。
麻雀ファイトはこれまで深夜限定でしたが、こうして私は、日中にも麻雀を打つようになりました。
いざフリー麻雀へ!そこで見たものとは
ここがフリーでも打てる雀荘「国士無双」か……。
というわけで私は、バイト仲間おすすめの雀荘「国士無双(仮名)」にやってきました。
お店の雰囲気は、日中ということもあって健康的な感じでした
従業員に案内され、「いざ勝負!」……とはいかず、ひとまず待機します。
というのも、フリーであっても、やはり4人のメンツが集まらないことには、ゲーム開始とはならないからでした。
まあコーヒーでも飲みながら待っててよ
友人の紹介ということもあり、店員さんは気さくに話しかけてくれます。
雀士に目覚めつつあった私は、「ココこそが生きる場所なのでは?」という気配を感じていました。
そうして、しばらくすると、ほかにもお客さんが入ってきて……
じゃあ、やりましょう。ボクも入ります
あ、なるほど、アンタもやるんだな
雀荘の店員の生きざま
話はややそれますが、このときに知った「雀荘の店員の生きざま」をすこしお話ししましょう。
フリーの麻雀は、メンツがそろわない場合、お店の従業員も卓に入って勝負することがあります。
それで、当然ながら、店員さんにも「勝った負けた」があるわけです
そんなときにどうするかというと、勝てばそれが副収入になり、負ければ自腹を切ることになります。
負けたらバイト代が減る。負ければバイト代から払わないといけなくなる……
と、ようするに、雀荘の店員さんこそ、ガチで生活がかかった勝負をしているのです!
そんなわけだから、店員さんて強いんだよな
なかにはプロ雀士もいて、ふつうにプロと対戦することもありました。
また、そんなシノギを削る賭場に身をおこうなんて人間は、大の麻雀好きか、あるいは相当な実力者くらいです。
あきらかに後者(実力者)のほうが多いように感じられ、そのため卓のレベルも高い。
つまり、ただの麻雀好き……私は、フリー麻雀でも「カモ」られる側になってしまったのです!
カモはフリー麻雀でもカモられる
話をもどして、満を持してフリー麻雀での勝負は開始となりましたが、まあキビシイわけです。
さきのとおりで、みんな強いんですよ
店員さんなんか打つのがめちゃくちゃ早くて、そのスピードについていくのがやっと。
仲間うちでの麻雀では、わりとみんな「長考」は使っていましたが、フリーではなかなかそうもいきません。
必然的にミスや、振り込みなんかも増えていって、完全に私はカモられる側になっていました。
なにを切ればいいかわからん……これか? たのむ、とおってくれ……!
あ、それ「ロン」です
とか、仲間うちでやりはじめた初期に感じた「ロン恐怖症」のような感情が、よみがえることもありました。
恥ずかしい話、勝負中に軍資金が切れ、ATMまで下ろしにいったこともありました。
ただ、そこは私も、いっぱしの雀士なわけですよ
ハイレベルの戦いにも徐々に慣れていき、運がよければプロに勝てる日もありました。
プロといっても、運がわるければそりゃあ負けるってもので、百戦錬磨とはいかないのです。
ところが、フリー麻雀でも「これは……?」と思わせられる出来事が起きます。
のちに現れた「コンビ打ち」のような強敵でした。
おまえらコンビ打ちだろ!?雀荘に現れた強敵
フリー麻雀「国士無双」に通いだしたある日、いつものように、メンツがそろうのを待っていたときです。
お願いしまーす
よろしくでーす
以下の画像のように、どこかで一緒にいたのを見たような気がする2人の男性と、同卓することがありました。
私の記憶(この2人はどこかで見た)が正しければ、この席順は、あまりよくありません。
おそらく多くのお店では、仲間うちで並んで……というのはNGになっているはずです
なぜかというと、仲間うちで並んで卓につけば、イカサマをできてしまう場合もあるから。
お店側も把握していなかったのかもしれませんが、卓を囲った段階で、私はなにか引っかかるものを感じていました。
サイコロが振られ、親が決まり、
私の親は3番目で勝負はスタートします。
はじめ、これといった動きはありませんでした。
が、途中から、その「引っかかり」は確信へと変わっていきます。
- 2人の間ではお互いからの上がりがすくない
- こっちのチャンスは絶妙な鳴きで仲間をアシスト
- 2人が私を狙い撃ちしてきている……?
と、どうもこの2人組は、コンビ打ちのようなことをしているクサい……。
いちばんカモな私に狙いをつけ、カネをむしり取ろうと、2人で攻撃を仕掛けてきていたのです!
シシシ……
うへぇ~~
……『哲也』だろこれ。
坊や哲で、こんな感じのコンビ打ち見たことあるよ!!
おまえは倍満をくらって逝け
それで、これ、めちゃくちゃウザイわけですよ(笑)
やつらからすれば、私は手も足も出ない、ただのカモだったのでしょう。
格下に見られている(なめられている)のはもう明らかで、態度からそれがモロにわかるレベルでした。
クソッ、こいつら、ひと泡吹かせてやる……。
なんとかこらえ、勝負は終盤の南3局。
私の親番となり、その時点では4着と、これがラストチャンスとなりました。
ここで引けなければ、私は、悪のコンビ打ちに屈してしまうことになる、わけですが……、
まあでもやっぱり、麻雀の神は見ていたのかもしれないな
手が入ってくるわけですよ。
あれよあれよと手が完成していき、かなり強い手が、しかもリーチなしのダマ(黙)でテンパイまできたのです。
しかも待ちは、完全に読めないやつでした
例のコンビ打ちは完全に無警戒です。
そもそもカモがダマでテンパっているとは、考えすらもしなかったのでしょう。
そしてついに、逆襲の一撃が成るときがおとずれました。
……(打牌)
…………。
……………………。
おまえはこれをくらって逝け……!!
私「あ、それロンです。倍満です」
……え?
- タンヤオ 1翻
- 三暗刻 2翻
- 三色同刻 2翻
- ドラ4
- 9翻 倍満 24,000点
……えっ?(パクパク)
「鳩が豆鉄砲を食ったよう」とはまさにこのことで、コンビ打ち雀士Aは、開いた口がふさがりません。
いや、これは……事故だよ。事故だ……
コンビ打ち雀士Bは、「事故だ……」を連呼していました。
そんなわけで、そのあとは私のペースになり、その勝負は1着でフィニッシュできたのですが、
やっぱりここでも、対人戦の面倒くささを感じることになりました。
コンビ打ちみたいなのがいたのもそうですが、なんというか、フリー麻雀は楽しいよりも「疲れる」。
結局フリー麻雀も、この日を境に、あまり行かないようになっていったのです。
麻雀ファイト倶楽部の崩壊
さて、フリー麻雀での出来事があったのと同時期に、バイト先でのファイト倶楽部にも変化が起きはじめました。
まず、行きつけだった「シャッターが半開きの雀荘」が使えなくなりました。
なんと、警察のガサ入れが入ったらしいです
そもそもの話、賭け麻雀は違法ですが、じつは深夜営業も風営法の関係で規制されています。
だれかに告発されたのか、それはよくわかりませんが、夜中に警察が(ガサ入れかなにかで)来たのでしょう。
シャッター半開きの偽装もむなしく、行きつけの雀荘はそれ以降、深夜は営業しなくなってしまったのです。
遅番のバイトおわりに行くとなると、数駅離れたエリアになってしまう。
その交通の便のわるさから、ファイト倶楽部の活動は、自然に減るようになっていきました。
行き場所を失った人間が取る行動、それは、「元のいた場所」にもどること……
またこのときの私は、
- 大学にまともに行けない(ほぼ行っていない)
- しかしやめたくても(親の反対で)やめられない
といった現実から目を背けるためにも、バイト・パチンコ・麻雀に明け暮れていました。
その現実逃避のひとつ「麻雀」がなくなったとなると、戻るところはもうあそこしかありません。
……パチンコ店でした
私のパチンコ通いは、麻雀がなくなったこともあって激化。
毎日3万円とか、5万円とか、かなりの金額を負けるようになり、借金を増やしていきます。
お金がなくなる(借金が増える)というのは、メンタルにくるもので……、
精神状態もみるみる悪化していき、最後は、(昔からの)友人と会っても話せないくらいになっていました。
そして、そんなことがつづいたある日、私は布団から起き上がれなくなってしまいます。
バイトにも行けなくなり、どうすればいいかもわからず、そのままバックレをかましてしまったのです!
プルルルル……プルルルル……
鳴り響く電話におびえ、頭から布団をかぶって、嵐が去るのを待ちました。
その後もまったく連絡を返さないでいると、さすがに「これはダメだ」と判断されたのでしょう。
残念だけど、ミナト君、あなたはクビです
と、私はバイトをクビになってしまったのです。
バイト仲間との関係も悪化しめちゃくちゃに
それからしばらくして、バイト仲間Bの彼女とバッタリ会うことがありました。
じつはBの彼女とはもともと知り合いで、Bから話を聞いて心配してくれたのでしょう。
どうしたの? 大丈夫?
と、私を見つけると、声をかけてくれたのです。
でも私は、まだ精神的にまいっていたので、愚痴くらいしか話せませんでした
- あそこ(バイト先)にいるとダメになる気がする
- そもそも麻雀をやりはじめたのがよくなかったのかもしれない
すると、Bの彼女は、彼氏をわるく言われたように感じたのでしょう。
それって、B君が全部わるかったってこと?(怒)
みたいな話になぜかなってしまい、
聞いたよ、人のいないところでごちゃごちゃ言いやがって。いいか、二度と俺の女に近づくな
もし近づいたりしたらおまえのこと殺すから。二度と連絡も、ツラも見せるなクソ野郎が!
と、それを(彼女から)聞いたバイト仲間Bはガチギレ。
「殺す」とまでいわれてしまい、関係の修復は不可能になってしまったのです。
まあ……これは、けっこうしんどかったですね
バイト仲間Bも、彼女を傷つけられたと思って、頭に血がのぼっていたのかもしれません。
しかしリアルの友人に「殺す」とまでいわれたのは、これがはじめてだったような気がします……。
そしてクラブは崩壊へ……
その後もうすこしすると、私もやや落ち着いてきて、人と話せるくらいには回復していました。
いちばん仲がよかったバイト仲間のコバヤシとも連絡が取れるようになり、彼にも詫びを入れることにします。
おお、なんか大変だったみたいだな。てかこっち(バイト先)でもいろいろあってさあ……
聞くところによると、なんとバイト仲間Bもクビになったそうです。
バイトでわりと大きなミスをしてしまい、それの責任を取らされる形でクビにされてしまったのだとか。
面倒を見てくれていた社員さんも(やりたいことがあるとのことで)退職。
私を麻雀に誘ったバイト仲間Aはまだ働いているとのことでしたが、もう麻雀ファイトは開催されていないとのことでした。
そんなわけで、麻雀ファイト倶楽部の活動は終了しました
- 行きつけの店がガサ入れとか
- 私が鬱に入ってバイトをバックレたとか
- バイト仲間Bもクビになったとか
原因はいくつかありましたが、とにかくクラブは崩壊したのです。
それ以降、私は雀荘には行っていません。
ゲーセンで「麻雀格闘倶楽部」を(遊びで)やっていた時期もありましたが、リアルの対人戦はもういいかなと。
いろいろと疲れてしまい、賭け麻雀はなんかちがうな、という結論に達したからです。
ギャンブル依存症が麻雀を始めた結果まとめ
- 仲間うちでの麻雀はイライラするメンツがイヤだった
- フリー麻雀は楽しいよりも「疲れる」
- 賭け麻雀はなにかちがった/依存するまでハマらなかった
私の場合、仲間うち、フリーと、たしかに(一時的に)麻雀にハマりはしました。
でも、対人戦特有の面倒くささみたいなものがあって、完全にハマることはありませんでした。
ギャンブル依存症といっても、すべてのギャンブルにハマるわけではない
とする考えを私が持っているのは、こういう出来事があったからでもあります。
その後カジノに行くようにもなりましたが、ポーカーに手を出さなかったのも、たぶんこれが関係しています
ポーカーも麻雀と似たような感じで、お客さん同士でチップを取り合うからですね。
とはいえ、負けると負けを取り返したくなったり、「もう1回、最後に1回!」となったりはしました。
ハマるハマらないと、お金を取り返したくなるのは、別問題なのでしょう。
ようは、どのギャンブルでも、負ければおなじことが起きるので、そこには注意が必要だということです。
あとは「競馬場」に行った話もあるらしいな
これ(競馬)は、いずれお話ししたいと思います。
またの機会にということで、「ギャンブル依存症が競馬場に行った結果」にもご期待ください!
借金問題の解決策まとめ
負けを取り返す心理と対策
すべての賭けごとにハマるわけではない説
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