【アイスピックとタッパーだけ!】家でも簡単にできる透明な氷の作り方

ご自宅の冷蔵庫でも簡単に作れる透明な氷と、併せて透明な丸氷の作り方も伝授します。

バーといえばあの大きくて綺麗な透明な氷。そんな透明な氷をお家でも作りたいと思われる方は多いのではないでしょうか。実際に私も氷の作り方や、丸氷の作り方を聞かれる事がよくあります。
なので今回は少ない道具と水道水だけでお家でも簡単にできる透明な氷の作り方と、併せて同時にできる透明な丸氷の作り方もお教えします!

手順(その1)まずは氷を作る道具を用意する

これはタイトルの通りで、必要な道具はアイスピック1本とタッパー1つだけです。タッパーは水を入れて大きな氷を作るために使用します。
タッパーにも様々なサイズの物がありますが深底の物がうまくいくと思うので、タッパーは容量が4000mlの深型で大きめの物を使用します。どうして透明な氷を作るのにここまで大きなタッパーを使うのかについては後ほど説明します。

タッパーに入れて凍らせる水は勿論、自宅で簡単にできると銘打っているので「水道水」を使用します!

今回氷を作る際に使用したタッパーはこちら。

次に氷を割るために使用するアイスピックですが、これは一般的な物で大丈夫です。長いサイズと短いサイズがありますが、ご家庭で使用する場合はスタンダードの物よりもミニサイズの方が使いやすいかもしれません。
また、丸氷を作る際に三枚刃のタイプのアイスピックを使用する方法がありますが、これはあれば便利ですがなくても丸氷は作る事ができるので、アイスピックはニードルが一本のタイプの物が1つあれば大丈夫です。

こちらは私が仕事用として愛用しているアイスピックのミニサイズ。

本当は内緒にしておきたいのですが、せっかく見に来てくれた皆さんのために特別にお教えします。
ちなみにアイスピックはロングタイプの方が大きな氷を割りやすく、ミニサイズの方は安全で小回りが利きます。私は普段から長いサイズの物を使用していますが、どちらでもお好きな方でいいでしょう。

rabbit
イブスター店長

攻めのロングタイプか、守りのミニサイズか、好きな方の武器を選ぶといい……

それでは道具が揃ったら早速氷を作っていきましょう!

手順(その2)タッパーに水道水を入れ凍らせる

まずは水道水からジャブジャブとタッパーに水を入れていきます。浄水器があれば浄水器を通して水を入れていきましょう。
水は凍ると膨張するのでタッパーの中になみなみとは水を入れず、タッパーの上から3~4cmほど隙間を空けた部分まで水を入れ、蓋をして冷凍庫に放り込みます。このまま水が完全に固まるまで放置します。タッパーの中の水がカチカチに固まるまで1~2日はかかるので気長に待ちましょう。

水が凍るまでには時間がかかるので、この待ち時間を利用して冷凍庫での水道水が凍る仕組みや純度の高い(透明に近い)氷の作り方について簡単にご説明します!

冷凍庫での水道水の凍り方と氷の白い部分

一般的にご家庭で氷を作る場合、製氷皿に水道水を入れて氷を作りますよね。そして出来上がった氷を見てみると中が白くなっているというのは皆さんもご存知の事と思います。
この水が凍って氷になった時にできる中心の白い部分は何なのかというと、水道水に含まれる空気(二酸化炭素)や、水道水を殺菌するために使われる塩素、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分などの不純物が固まったものなんです。

水を製氷皿やタッパーに入れて冷凍庫に入れると、水は冷気が当たる外側から凍っていきます。この時水に溶け込んでいた空気や不純物は中心の方に押し込まれていき、最終的に行き場を失った不純物は水の真ん中で凍ってしまうため、氷の中心部分が白くなってしまうのです。こうした水の凍り方により、外側は不純物が少ない(=純度が高い)氷が出来上がるので、出来上がった氷の外側は透明度が高くなるのです。

よって、大きなタッパーを使用する理由とは、この水が固まる性質を利用して純度の高い氷を沢山作るためという訳です。

純度の高い透明な氷の作り方

勿論手間暇をかけることで純度の高い氷を作ることもできます。参考までにその代表的な方法をいくつかご紹介します。

1.水を煮沸する

水道水を煮沸することで、水に溶け込んでいた空気や塩素などをとばすことができます。水を煮沸後ある程度冷ましてから製氷皿やタッパーに入れて冷凍庫で凍らせることで、不純物の少ない氷を作ることができますが、これは少々面倒臭いです。

2.軟水のミネラルウォーターを使用する

不純物が少ない軟水のミネラルウォーターを使って氷を作ることで、氷の純度を上げる方法です。
しかし今回のように4リットルものミネラルウォーターをタッパーに入れるのであれば、下手すると氷屋さんの氷や市販のものを買った方が安くなるというコストパフォーマンスの悪さ。

私は自宅でウォーターサーバーを使用していますが、不純物のほぼ全てが取り除かれたRO水と呼ばれる純水を4リットルもタッパーに入れて凍らせる勇気はありません(笑)

3.冷凍庫の設定温度を弱くする

上記の方法と合わせることでさらに効果を発揮するのがこの水をゆっくり時間をかけて凍らせる方法です。
一般的な家庭用冷蔵庫の冷凍室の温度は国の規格によって-18℃以下と定められているので大体-20℃~-18℃となっていますが、この温度は水を凍らせる温度としてはやや急すぎるため、冷凍室の設定温度を-10℃程度に変更しゆっくりと水を凍らせていきます。そうすることで水に溶け込んだ不純物が空気中に放出される時間ができ、純度の高い氷ができるというものです。

しかし冷凍室の温度設定を-10℃にまで弱められる機能が一般的な冷蔵庫に搭載されているのか、そして温度設定が変更できても冷凍保存している他の食品類が溶けてしまうという問題点があります。

ちなみに私が自宅で使用している冷蔵庫の冷凍室は「弱・中・強」のような設定だけで-10℃までは上げられません。

4.水の中心部が凍る前に真ん中の水を捨てる

前述の通り水は外側から純度の高い氷が出来ていき、氷の中心部には不純物が押し込まれ、最後に中心部分が固まります。そこで中心部が固まる前にタッパーを冷凍庫から取り出すと、氷の真ん中だけ水が溜まった空洞のようになっているので、氷に穴を開けて溜まっている水を抜き、新しく水を入れなおすという方法です。
確かに中心に集まった不純物を一網打尽にするという画期的な方法ですが……これも面倒くさいです。
氷が全部固まりきらないように時間に気を遣うのも大変ですし、結局水を入れ替えても、入れ替えた部分の中心が白くなってしまいます。

参考までに以上のような方法がありますが、今回はなんといっても「簡単」に透明な氷を作ると銘打っていますから、やはり普通に水を入れて放置を私はお勧めします。
興味があれば色々と試してみて下さい。

おっと、こんな話をしている間に氷ができたようですよ!

手順(その3)タッパーから氷を取り出して割る

冷凍庫に入れておいたタッパーの水がカチカチに凍ったら蓋を外してタッパーを逆さにし、水かぬるま湯をかけてタッパーから氷を引き剥がします。
この時氷の表面(タッパーの上側)に微細なトゲができている場合があるので、指を怪我しないように注意して下さい。作業はまな板などの上で行うと捗りますよ。

タッパーで水を凍らせてから取り出した氷

タッパーから取り出した氷です。見事に中心部分が白くなっていますね。
横からも見てみましょう。

タッパーで水を凍らせてから取り出した氷を横から見た所

白くなった水に含まれる不純物や空気の気泡も相まって、空から稲妻が降り注いだような、はたまた巨大生物が海中に飛び込んだような様相を呈しています。
しかし外側は透明な氷ができているのが横からでもはっきりと見て取れますね。

それでは次にアイスピックを使ってこの大きな氷を割っていくのですが、氷を上手に割ったり削ったりするためには氷について知っておくと作業が捗ります。なので、まずは氷を割っていく前に予備知識として水が氷になる仕組みや氷の構造について簡単に見ていきましょう。

水が凍る仕組みと氷の構造

水は水素原子(H)2つと酸素原子(O)1つが結びついてできた水分子(H₂O)という小さい粒がたくさん連なることでできています。水の時の水分子は様々な方向へ向かって自由に動き回っているのですが、水の温度が0℃を下回ると水分子は動きをとめて互いに結合し、結晶が作られます。そして一つ一つの小さな結晶同士が集まっていくことで液体の全てが結晶となり、氷という固体に変わるわけです。

このように氷は水の結晶同士の結合によって構成されているわけですが、この結晶同士の結合部、結晶同士の境界線は割れやすくなっています(接着剤でくっつけた部分が取れやすくなっているのと似たような感覚です)。
これがいわゆる「氷の目」と呼ばれるものです。「氷の目」とは氷が割れやすい線のような部分のことをいいますが、つまりそれは結晶同士の境界線のことなのです。

氷屋さんで作られる氷は、結晶が大きく均一に並んでいるのに対して、水道水から冷凍庫で作る氷は結晶が小さく不規則に並ぶようになります。結晶が大きいと結合している境界線、つまり氷の目が少なくなるので氷屋さんの氷は割りやすいのですが、水道水から冷凍庫で作った氷は結晶が小さく氷の目が変則的にあるので、意図しない方向に氷が割れたり、割れやすくなっていたりすることがあります。

つまり何が言いたいかと言うと、ここからは微妙に運の要素が入ってきます。

アイスピックの使い方

アイスピックは大きな氷を割る場合と手元の氷を割る場合で持ち方が変わってきます。まずはタッパーから取り出した大きな氷を割っていくので、この場合は柄の部分をしっかりと持ってキツツキのようにコツコツ突くようにして使用します。重力に逆らわず、アイスピックの重みを利用して垂直に振り下ろすように氷を突いていきます。
この時無理矢理力任せにドスッ!と氷を突くと手首を痛めてしまったり、怪我をする原因にもなるので注意しましょう。

先ほどの氷の構造で見てきたように、氷の結び付きを剥がすようなイメージで氷を突いていくと上手く氷を割ることができますよ。
具体的には以下の図のようにアイスピックで氷を突いていきます。

タッパーで水を凍らせてから取り出した氷を割る手順

この氷は半分に割りたいので、割りたい部分の線上(画像の青い線)にアイスピックを入れていきます(画像①~⑧)。
そうすると氷の中心部分にあるであろう氷の目に僅かな亀裂が入っていき、その状態で少し力を入れた一撃を加えると(画像⑨)見事真っ二つに氷は割れます。まずは半分に割るために何度も丁寧にアイスピックで氷を突いていきましょう。
しっかりと狙ったラインに亀裂が入っていない状態で力を入れた一撃を加えると変な方向に氷が割れてしまうので、心配な場合は割りたい部分の線上側面や裏側もアイスピックで突いていきます。

また、ここからはスピード勝負となります。水道水に含まれている不純物は氷に熱を伝えやすくしてしまうため、特に中心に不純物が固まっているこの状態は氷が溶けやすいのです。氷が溶け始めてしまうと氷がボソボソと柔らかくなり、思ったように割れなくなってしまうので氷がカチカチの内に手際よく氷を割っていきます。

タッパーで水を凍らせてから取り出した氷を3つに割った所

今回は大きな亀裂がYの字に入っていたので、それに逆らわず三分割にしました。
タッパーの中で水が凍る際、水の体積が膨張することによって氷に亀裂が入ってしまうことがあるのです。決して半分に割ろうとして失敗したわけではありません(笑)

手順(その4)先に丸氷の素材となる氷を取り出す

タッパーで作った氷を分割したもの

大きな氷を分割できたら、このように氷をさらに半分、さらに半分(または三分割)と分割していき、先に丸氷を作るために必要な大きさの氷を割り取っていきます。
氷がアイスピックを持つ利き手と反対側の手で持てるサイズになったら、手で氷を持ちながら割っていきましょう。また、不純物などが固まった白い部分は後から削り取ればいいので、白い部分が付いたまま割ってしまって大丈夫です。

丸氷の素材となる透明な氷

氷を分割している途中でこのような透明な正方形が取れる部分を見つけたら、それは丸氷を作る素材に使えるので、正方形で割り取って一旦冷凍庫に戻しておきます。これは作りたい大きさの丸氷に削ればなる余白をもった物であればいいので、完全な正方形でなくても大丈夫です。

(注:丸氷を作らない場合はこの手順は飛ばしてOK。1つずつ分割した氷をさらに細かく分割していき、好みの大きさになったら氷の白い部分を削り取り、空になったタッパーの中にどんどん入れていこう!氷の白い部分は、白い部分のエリアを直線で割るようにして削ると上手くいきますよ)

タッパーで作った氷を全て割った量

ちなみに一度の作業でこれくらいの透明な氷を作ることができます。
出来上がった氷はタッパーに入れたまま蓋をして冷凍庫で保存するか、ジップロックなどの袋に移し替えて冷凍庫で保存しておきましょう。

タッパーで作った氷の透明度

そして不純物を取り除いた部分の氷はこれくらい透明です。水道水から作ったとは思えないほど綺麗ですね!

透明な氷を作るだけならここまでで終了です。お疲れさまでした!
途中ややこしい説明があって余計難しく感じてしまわれたかもしれませんが、やったことは水道水をタッパーに入れてそのまま凍らせ、出来上がった氷を割って白い部分を削って捨てただけです。とても簡単ですね!
丸氷を作る必要がなければ一度に沢山の透明な氷を作ることができるので、是非お家で氷作りに挑戦してみて下さい。

さて、ここからは透明な丸氷の作り方です。少々難易度が上がっていきますよ!

手順(その5)正方形の氷を丸く成形する

タッパーで作った氷を四角く割ったもの

こちらは先ほど大きい氷から取り出した丸氷を作る素材となる正方形の氷です。
軽く角を取ったら再び冷凍庫へ戻し、カチカチに固まるまで待機します。

タッパーで作った氷を四角く割り、再び凍らせたもの

素材の氷が再び固まったらスピーディに氷を削っていきます。
やはり純度が高いとはいえ氷屋さんの氷と比べると溶けるのは早いですし、氷が溶けだすと上手く削れなかったり変に割れてしまうことがあるため、氷は硬いうちに削っていきます。鉄は熱いうちに打たなければならないのと同じようなことですね。

アイスピックの握り方

丸氷を削ったり、手元の小さな氷を割る時はこのようにアイスピックの柄の下の方を持つようにします。
私は粗く削る時はこれぐらいで、より細かい作業をする時は画像よりもさらに少し下の方を持っていますが、拳から飛び出すニードルが長ければ長いほどアイスピックで手を刺してしまう危険性は増します。なのでアイスピックの先端から数センチだけニードルを出すようにする握り方(画像よりもかなり下を握る持ち方)の方が安全です。色んな持ち方を試してみて一番使いやすいと思う場所を探してみて下さい。

丸氷を作るコツは、手のひらの上で氷を多方向に回転させながら正方形だった氷の出っ張っている部分を削ぎ落としていき、球体に近づけていくことです。アイスピックは垂直に突くのではなく、斜めから突いて余計な部分を削ぎ落とすようにして使います。そして尚且つこれをスピーディに行うこと。

タッパーで作った氷を丸く成形したもの

ある程度氷が丸い形になってきたらもう一度この状態で冷凍庫へ戻し、再びカチカチに固まるまで放置します。

タッパーで作った氷を丸く成形し、再び凍らせたもの

先ほどの丸氷が再び固まったらここからは最終的な仕上げの工程に移ります。
丸氷を入れるグラスに合わせて丸氷の大きさを調節するように削っていきます。この時氷の幅をグラスの幅丁度ぴったりのサイズにはせず、少し小さめに作るといいですよ。ギチギチの氷はグラスが割れる原因にもなってしまうので、グラスに少し余裕を持たせるぐらいのサイズがいいでしょう。

グラスに収まった丸氷

グラスに入る大きさになったら完成です!
せっかくなのでもう一度完成した丸氷を冷凍庫で冷やし、実際に使用してみます。

再び凍らせた丸氷をロックグラスにいれたもの

完成した水道水から作った丸氷。
美しい仕上がりだ……

丸氷に注いだ烏龍茶

こちらにお好みのウイスキーを注いでいきます。
これは「ウーロンチャ」というウイスキー。

丸氷に注いだ烏龍茶

丸氷で頂く烏龍茶の味は格別な物だった……

丸氷を作るのはちょっと大変ですが、皆さんも是非丸氷作りに挑戦してみて下さい。

rabbit
イブスター店長

いや、これ大変すぎないか……
もっと簡単に丸氷を作るアイテムがあるらしいぞ

手順(そのex)便利アイテムを利用する

何でも、イブスター店長が仕入れてきた情報によると、水(お湯)を入れて冷凍庫に入れておくだけで簡単に純度の高い丸氷を作れるアイテムがあるらしい。

その名も「ポーラーアイストレイ」。

ポーラーアイストレイは特許を取得した特殊な二層のような構造でできていて、水道水の先に透明な部分から凍り始めて最後に不純物が多い部分が凍る性質を利用し、先に上部の丸い部分で透明な丸氷を作り、最後に下部の台座で不純物を固まらせるのだそう。

使用写真をみてみると、水(お湯)を入れてそのまま冷凍庫で放置するだけでこれだけのクオリティの丸氷ができるのであれば十分と思えるようなシロモノでした。

ご覧の通り水道水から丸氷を作るのは結構大変ですし、作るのに時間がかかっても使うのはほんの一瞬のことなので、こういった便利グッズを活用するのもいいですね!

それでは、良い氷ライフを!

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