バーを選ぶときに便利なので、オーセンティックバーとカジュアルバーの違いを解説します。
- オーセンティックバーとカジュアルバーとは?
- その他の種類のバーもあわせて解説
お酒を楽しむことができ、大人の社交場としての側面も持ち合わせるバー。
イブスター店長しかしひと言でバーといっても、さまざまな種類のお店があるぞ
そんな多様化するバーの種類ですが、じつは「オーセンティックバー」と「カジュアルバー」の2種類に大きく分けられます。



オーセンティックとカジュアル。初めて耳にするときは、なにがちがうのかも気になりますよね
そこで、この記事では、
オーセンティックバーとはどのようなバーで、カジュアルバーとはなにがカジュアルなのか。またこれらはなにを基準に分類されているのか?
といった、それぞれのバーが持つ特徴について紹介していきます。


ミナト
元バーテンダー。現在は兼業ブロガーとして活動中。夢は海外放浪の旅にでること、自分のお店をつくること。ブログを通してひとりでも多くの方のお役に立ちたいと思っています。当ブログのコンセプトは「24時間営業の人生の休憩所」。>> プロフィール詳細はこちら
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オーセンティックバーとは


まずは、「オーセンティックバーとはなんなのか?」から見ていきましょう。
現在、バーはつぎのように多様化していて、
- 気軽な料金からお酒が飲めるワンコインバー
- 食事をいっしょに楽しめるダイニングバー
- 店主こだわりの音楽を聴かせてもらえるミュージックバー
スポーツ観戦を楽しむバー、ダーツなどのゲームを楽しむバーまでさまざまな形態があります。
が、多種多様化するバーのなかで、これぞ王道のスタイルをとっているものがあります。
それこそが「オーセンティックバー」です。



オーセンティック(authentic)には、「本物の、正真正銘の、真正の」といった意味があります
この単語を冠したオーセンティックバーという呼び方は、伝統や格式を重んじた正統派のバーに対して使われるものです。
その特徴は、
- バーテンダーのたしかな知識や技術
- 会話や接客などのていねいなサービス
- 上質なお店の雰囲気
などに重きを置いている、といったものがあり、たとえば、以下のような条件を満たすバーがオーセンティックバーにあたります。
- バーテンダーがジャケットやベストを着用しているなど、身だしなみがきっちりとしている
- お店の雰囲気は重厚で落ち着いている(内装が木を基調としたつくりになっているなど)
- チャージやショットの料金は高めに設定されている
ただし、これらの条件を満たしているバーがすべてオーセンティックバーになるのかというと、そういうわけでもありません。
じつはオーセンティックバーの定義には、これといった、はっきりとした決まりがあるわけではないからです。
オーセンティックバーを見分ける目安
オーセンティックバーかそうでないかの基準に関しては、じつをいうと感覚的な部分も多いです。
ここからここまでがオーセンティック、という線引きが存在するわけではありません。



なに、それじゃあ、どのお店がオーセンティックバーなんだ?
という話になるのですが、そんなときは、しっかりとしたホテルのバーを思い浮かべてみてください。
一杯だけでも高くて、お店の雰囲気は落ち着いていて、さわがしい人なんてだれもいない
そのような感じのバーが、オーセンティックバーであるということができるかと思います。
そもそも日本のバーの歴史は(外国人を対象としたものでしたが)、貿易がさかんだった1800年代の中ごろ、横浜や神戸といった、港街にできた「ホテルバー」から始まりました。
当時は外国人将校などのえらい人がくると、「あれがちがう、これがちがう」と、怒られたりもしながらバーテンダーはめきめきと腕を上げていったと聞きます。
その当時のバーテンダーのスピリットがこんにちまで受け継がれてきたからこそ、現代のバー文化があると私は思っています。



そして、その伝統を「時代が変わろうが守りつづけているのがオーセンティックバー」だと思うわけです
そんなわけで、オーセンティックバーには明確な定義はじつはありません。
ただ、それを見分けるひとつの基準としては、ホテルバーを基準に考えるとわかりやすいと思いますよ。
カジュアルバーとは


つづいて、「カジュアルバーとはなんなのか?」を見ていきましょう。
カジュアルバーがなにに対してカジュアルなのか。
それは、さきほどのオーセンティックバーに対してカジュアルなバーのことをいいます。
オーセンティックバーよりも気軽にお酒を楽しめる、といった意味や特徴があります。



おもに、以下のような条件を満たすバーが、カジュアルバーにあたるぞ
- バーテンダーはワイシャツのみであったり、私服の場合もある
- お店の雰囲気はライトでにぎやか
- チャージやショットの料金は安めに設定されている
上記のような条件を満たしているバーは、カジュアルバーに分類されることが多いです。
ただし、これもさきほどと同じく、カジュアルバーにもこれといった定義があるわけではありません。



オーセンティックにかぎりなく近い、あるいはそれを超えているようなカジュアルバーもあります
反対に、安い居酒屋のような、カジュアルを超えた超ライトなカジュアルバーもあるわけです。
よって、これも判断するのはむずかしい場合もあるのですが、そんなときは、これもホテルバーを基準に考えるとわかりやすいと思います。
判断の目安としては、街にあるいわゆる「街場のバー」で、
- なおかつ、ホテルのようにかっちりとはしていないバーがカジュアルバーにあてはまりやすい
ということができるように思います。
オーセンティックかカジュアルかは人のとらえ方にもよる


- オーセンティックバーは正統派のバー
- カジュアルバーは、オーセンティックバーとくらべて気軽に楽しめるバー
ということがわかりました。
しかしさきのとおりで、両者ともに、明確な線引きがあるわけではありません。
そして最終的には、オーセンティックorカジュアルは、人のとらえ方による、と私は思っています。
オーセンティックバーにもガチガチのお店から、カジュアルよりのお店までいろいろとあります。
カジュアルバーにも、オーセンティック寄りのお店から、なんでもありのゆるいお店まであります。



また、これらのちがいは「人のとらえ方」によっても変わってきます
たとえばの話、店主がオーセンティックバーの方針で営業しているお店であっても、あまりに要素がそろっていなければ、そこはオーセンティックバーとはいえないかもしれません。
反対に、どこからどう見てもオーセンティックバーなのに、店主が「うちはカジュアルですよ」と、冗談ではなくいっている場合は、そこはカジュアルバーということになるでしょう。



それと同じことで、お客さんが「あそこは他と違って正統派だな」と思えば、その人にとってそこは、オーセンティックバーになるよな
オーセンティックバーの方針で営業しているお店でも、お客さんが「あそこはライトな感じだな」と思えば、その人にとってそこはカジュアルバーになるというわけです。
ようするに、結局のところオーセンティックかカジュアルかという話は、人の思いによる部分も大きいということ。
それをバーで話すのも野暮というもので、人それぞれが思っているとおりでいいのではないかなとも私は思います。
それでもどうしても答えがほしい場合には、ホテルバーを基準に考え、
- ホテルバーと同様に「カッチリ」しているバーはオーセンティック、ホテルバーよりも「ゆったり」しているバーはカジュアル
ということで、いかがでしょうか。
分類するのが難しいスタイルのバー
バーは大きく分けると、オーセンティックとカジュアルの2種類に分けられます。
しかし、なかには例外もあり、専門分野に特化していて分類できないようなバーもあります。



そういったバーに関しては、「カジュアル」といってしまうと失礼にあたる場合もあります
そこで最後に、分類がむずかしいスタイルのお店をいくつか紹介しておきますね。
スピリッツなどの専門店(モルトバーなど)


- ジン、ウォッカ、ラム、テキーラの4大スピリッツ
- ウイスキーのなかでもシングルモルトや入手が困難なオールドボトル
- ハーブリキュールなどのコアなお酒
そういったものを専門的に扱う「専門店」は存在します。
もちろん、専門店でもライトな雰囲気で、カジュアルに営業しているバーもあります。
しかしこういった専門店はとがったバーであることが多いです(とくにモルトバーに多い)。
そういったバーはオーセンティック、もしくはカジュアルというよりも、「専門店」として考えたほうがいいでしょう。



バーでの専門店だと、「シングルモルト専門店(モルトバー)や、ラム酒の専門店、ラム&テキーラの専門店」が多いな
とくにモルトバーなどは、どちらかというとオーセンティック寄りのお店が多いように思います。
音にこだわるバー(ジャズバーなど)


ジャズバーやソウルバーなどの音楽が聴けるバーは、一般的にはカジュアルに分類されます。
が、なかにはアナログレコード、アンプ、スピーカーなど、音に尋常ではないこだわりを持つ店主が経営しているバーもあります。
そういったお店は、カジュアルバーではなく、ジャズバー、ソウルバーなどとして考えたほうがまちがいはないでしょう。
生音の演奏が楽しめるバーもあり、そういったお店は、どちらかというとオーセンティック寄りが多いように感じられます。
ちなみに私も、アナログのジャズバーにはよく行かせてもらっていますよ。
ミクソロジー(カクテル)専門店


ミクソロジー(カクテル)専門店というものがあります。
ミクソロジー(Mixology)とは、Mix(混ぜる)とology(~学、~論)という単語を組み合わせた言葉です。
液体窒素、遠心分離器、真空調理などの技法を駆使してカクテルをつくる調理法のことをいい、これをおこなうバーテンダーは「ミクソロジスト」とよばれます。
高度な技術や専門知識が必要となることから、ミクソロジーカクテル専門店は、オーセンティックにかなり近いものがあります。
が、これもやはり、ミクソロジーバーという専門店として考えたほうがいいでしょう。
どちらかというと、雰囲気的にはオーセンティックバーになるような気がします。
ただ、無理に分類する必要もないので、こういった専門店は専門店として考えておくのがいいと思いますよ。
今回のまとめ
- バーは大きく分けるとオーセンティックとカジュアルの2種類
- オーセンティックは正統派でカッチリ、カジュアルは気軽でゆったり
- どちらにも分類できないようなお店は専門店として考えるといいかも
バーは大きく分けるとオーセンティックバーとカジュアルバーに分けられます。
ホテルバーを基準に、「カッチリ or ゆったり」しているかを考えると、判別がつきやすいです。
ただ、オーセンティックかカジュアルかは、最終的にはお店の方針やお客さんの感じ方で決まる気がします。
なので、本格的な感じのところは前者、ライトな感じなところは後者……と、そこまでむずかしく考える必要もないと思います。



あとは、最後に注意点をひとつだけ
オーセンティックバーではない、つまりカジュアルバーなら騒いでもいい
という意見がときどき見受けられますが、まったくそんなことはないので注意するようにしましょう。
今回見てきたように、カジュアルバーにもいろいろとあるわけですし、バーはそもそも大人の社交場でもあるので、騒ぐ場所ではありません。
たしかに、大声を出すことをよしとしたり、黙認しているバーもあります。
が、どこのバーに行っても恥をかかないためには、それは基本ではないということは知っておいていただきたいと思っています。
バーの基本は、オーセンティックにあると思っていたほうがいいですよ。
カジュアルバーでも立ち振る舞いはスマートに。それができる人は、カッコイイと思いますよ。



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