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【予防&対策】手荒れを防げ!手を乾燥から守るバーテンダーの肌ケア術

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手荒れは放っておけば進行してしまう厄介な肌トラブル。肌ケア術を駆使し、肌が持つバリア機能を復活させよう。

洗い物などの水仕事、冬の季節などの乾燥、ウイルス流行時にはこまめな手洗いや、消毒液を用いた消毒など、放っておけば次第に手は荒れていきます。

初めは手肌が粉を吹いたような潤いを感じない状態になり、続いてあかぎれのような状態、さらに酷くなるとパックリと裂けてしまうといったようにです。

しかし!諦めてはいけません。7~8年はバーでの仕事を続け、それ以前からも飲食業に携わり、長年手を酷使してきた私でも手を肌荒れから守ることができていたのです。そして今回は、そんな私が現在も日々実践している肌荒れ対策をお教えしよう。

目次

手荒れの原因

バーテンダーは手が命とも言われるのですが、そもそもの話、なぜ手は荒れるのか。これを知っておくと手荒れ対策が捗るので、少しお話しさせて頂きたい。

まず、私たちの体を覆う皮膚には外界からの異物の侵入や攻撃(刺激)から体を守り、それと同時に体内の水分の喪失を防ぐ働きがあるのですが、皮膚の表面である「表皮」、その最も外側は「角質(角層)」というもので覆われています。

角質とは皮膚バリア機能なるものを持った非常に薄い膜のようなもので、

  1. 天然保湿因子(角質をつくる細胞の水分保持)
  2. 細胞間脂質(細胞同士をつないで固定)
  3. 皮脂膜(それらをバリア)

といった3重構造により手肌の水分が失われないように守ってくれているのですが、皮膚の一番外側にあり、皮脂と汗が程よく混ざってできている「皮脂膜」が何らかの原因によって取り除かれてしまうと、角質を守るバリアが消えてしまうことで手肌の水分が奪われ始め、手が荒れてしまうのです。

何のことだかよくわからないという方は、宇宙での戦争を想像してみるといい。

私たちが乗っている母艦には強力なシールドがあり、敵戦闘機からの攻撃は全て弾き返してしまう。しかし、攻撃を受け続ければ当然ながらシールドは擦り減っていくわけで、もしシールド修復班の仕事が間に合わず、それ以上に敵機から攻撃を受け続けたとしたら、この防御壁は一体どうなってしまうのか。

そう、母艦のシールドはついに敵の攻撃に屈して破れてしまい、攻撃を全て通してしまうガードブレイク状態になってしまうのです。

そして、このガードブレイク状態で敵の攻撃を受け、母艦にダメージが蓄積していった状態が手荒れです。

おわかりいただけただろうか?それでは、ここからは早速、手のバリアを剥ぎ取る要因となるものを見ていこう。

手のバリア機能を剥ぎ取る要因

日常的な生活の中で、特に意識もせずにしていることの大体は、実は手を乾燥から守る「皮脂膜」にダメージを与えていると言っても過言ではないかもしれません。

ただ、皮脂膜も自然に回復するものなので、何でもかんでも手荒れを招くというわけでもないのですが、バリアにダメージを与え、手荒れのリスクとなるものは知っておくに越したことはないので、代表的な要因を確認しておこう!

界面活性剤

界面活性剤とはその名の通り、互いに性質の違うものが接している境界を活性させるもの、つまり、本来混じり合うことはない水と油等を混ぜ合わせ、汚れを落とす作用などを持つ物質のことを言います。

身近な例で言えば、石鹸やシャンプー、食器用洗剤などがそうで、これらは皮脂膜という脂をも落としてしまうので、手肌のダメージに繋がるのです。

お湯

これは洗い物の汚れが水よりもお湯の方が落ちやすいことと同じようなものだと思うのですが、お湯は水よりも皮脂を奪いやすく、手肌のバリア機能の低下を招く大きな要因の1つとなります。

水仕事

界面活性剤である洗剤、汚れが落ちやすいお湯、そこに冬の時期特有の乾燥が加わればもう大変!特に飲食業に従事している方がそうなりがちですが、このトリプルコンボで大体手はやられます。

お風呂

熱いお湯で入浴した後は汗をかき、ポカポカと潤っている感を感じたりもするものですが、実はそうではない。熱いお湯によって肌のバリアは既に流れ出しているのです!これも冬の時期は特に注意が必要となります。

消毒液

消毒液に使用されるアルコール(エタノール)は殺菌・消毒効果がありますが、その一方で、アルコールは手肌の脂や水分を奪いやすいという性質もあるので、ウイルス流行時のこまめな消毒は手荒れにも繋がります。

摩擦

頻繁に紙をめくったり、キーボードを叩いたり、特にフリック入力が激しいスマホゲームなどは指先に大きな負担がかかり、手先のバリアを弱めてしまう原因になります。また、ペーパータオルなどで手を拭く際もそうで、ゴシゴシ拭いているとその摩擦によって皮脂膜は弱ってしまうのです!

おわかりいただけただろうか。他にも挙げれば切りがないのですが、このように、実は日常生活の至るところに手荒れの原因は潜んでいたのです。

手荒れの予防&対策方法

何をやっても全てが手荒れの原因になってしまう、それではもう何もできないじゃないか……。

しかし、諦めることなかれ。手荒れは予防することで原因を排除し、そして対策することで自然な皮脂膜の修復を助けることができるのです!

そこでここからは、普段私が行っている手荒れ予防&対策方法についてご紹介しよう。

1. 手には優しく

手を洗う際にゴシゴシと石鹸で洗っていると、汚れと一緒に皮脂膜も落としてしまい兼ねません。よって、手を洗う際は余計な刺激を与えないよう、泡でなでるようにして優しく洗うことを意識するとグッド!なので、ハンドソープは泡タイプの物がオススメです。

また、手肌の表面に水滴が残っていると、それが蒸発する際に肌の水分も奪われてしまうため、手を拭く際は清潔な布で優しく拭いてあげるのがポイントだ。

2. ゴム手袋を着用する

ゴム手袋をつけるのが面倒臭い、ゴム手袋をつけていると洗い物が滑ってしまうから好きではないという方は少なくはないとは思うのですが、私は逆に聞きたい。なぜ晒さなくてもいい手を自ら危険に晒さなければならないのか?と。

よって、特に洗い物などをする時はゴム手袋は必ずつけた方がいいと思います。

飲食業に携わっている方は、忙しくてつけられない、お客さんの前なので不格好だから、という理由からつけられない時は確かにあるとは思うのですが、お客さんがいない時間など、別にゴム手袋を着用していても何ら問題ない時間は必ずあるはずなので、できるだけゴム手袋を使用した方がいいでしょう。

仕事中は可能な限り着用、自宅での洗い物はゴム手袋必須。これは実践するだけで手の状態はかなり変わると思いますよ。

3. 保湿&保湿

ロート製薬、肌ラボの極潤

1日に何度も保湿をする必要はそこまでないとは思うのですが、特にお風呂上がりは徹底した方がいいと思います。

大抵の方はお風呂に入る際に洗顔も一緒に行うと思うのですが、お風呂から上がったらまず顔に化粧水と乳液で保湿、そのついでに手肌にも保湿!これは入浴後には即実行した方がいいでしょう。なぜなら洗顔、入浴後は肌の水分量がどんどん減少していくからです。

乾燥が気になる時はお腹や足なんかにもペタペタ保湿をしておけばOK!

また、私の場合は化粧水にはそこまでのこだわりはないのですが、乳液はロート製薬の肌ラボ、極潤を使っています。べた付きもなく伸びもよく、使い勝手良し!この感じだと化粧水も良さそうだ。

4. メンソレータム(メンターム)

メンソレータム

そしてこれ、というか手荒れ対策の極意がこれ。私がかれこれ何年使用しているかもわからない「メンソレータム」を寝る前に手に塗るという方法。

ロート製薬のメンソレータムは100年以上の歴史を持つ言わずと知れた常備薬で、主な効能は「ひび、あかぎれ、しもやけ、かゆみ」となっていますが、成分は高い保湿効果があることで知られる「ワセリン」がベースとなっているので、実は手荒れの予防にも、手が荒れてしまった対策にも、その両方に使用することができるのです。

ちなみに、メンソレータムと似た商品で近江兄弟社の「メンターム」というものがありますが、これは元々日本でメンソレータムを製造・販売していたのが近江兄弟社で、一度倒産後に再建、その後はメンソレータムを製造していた設備を利用し、自社製品として販売を開始したという背景があるのでやたらと似ているのです。

メンソレータムもメンタームも成分はほとんど変わりませんし、違いはワセリンの種類くらいなので、使用感は全く変わらないと言ってもいい。なので、使用するのはメンソレータムでもメンタームでもどちらでもOK!

そして気になる使い方ですが、寝る前に手の甲や手のひらに塗るだけ。より効果を高めたければその上から布製の手袋をすると尚良しだ。また、別に寝る前にこだわる必要もないので、水仕事が終わって手の乾燥が気になる時や、自宅に帰宅したあとで使用してもいいでしょう!

肌には合う合わないがあるので、万人に通用するかは定かではないのですが、まだ試したことがない方は是非試してみてほしい。手荒れ専用のものがいいという方には、専用のハンドクリームもあるぞ!

今回のまとめ

・手荒れの原因は肌のガードブレイク
・肌荒れの要因は日常に潜んでいる
・ゴム手袋、保湿、メンソレータム。三種の神器

肌は人によって強い弱いがあり、私は決して強い方ではないので、冬場の水仕事で手が荒れてしまったりすることも確かにあったのですが、酷い手荒れになったことは恐らくないかもしれません。なぜなら普段から予防、そして対策を打っているからだと思います。

手荒れが進行してしまい「バリッ!イタッ!」みたいな状態にならないように、普段から肌ケアを心がけていれば、手肌の潤いを維持することはできるはず。

手荒れで困っている方は是非参考にしてみて下さい。

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