【タブー】バーでは政治と宗教と野球の話はするなといわれるのはなぜか?

バーのみならず、酒の席ではするべきではないとされる三大タブー「政治・宗教・野球」の話題。はたしてその理由とは?

お酒の席では「政治と宗教と野球」の話はするな、なんて言葉や、それは人前でしてはいけない「三大タブー」の話だ、なんて言葉を、皆さんはどこかで聞いたことはないでしょうか?

それはもちろん、お酒を介した社交場であるバーでもあてはまることですし、人前、つまりお酒の席ではない場所でもいわれたりすることもあります。では、そういわれるのはなぜなのか? というのは気になるところですよね。

私がバーで働いていたころは、それよりもむしろ、「お客さんの名前と仕事と住所は聞くな」と教わったものですが、それはさておき、政治・宗教・野球の話はしてはいけないといわれるのには、いちおう明確な理由があります。

今回は、この手の話題がタブーとされる理由について、それぞれの話題が持つ危険性もまじえながら、解説していきたいと思います。

基本的に人の気分を害する話題がよくない

そもそもの話、これはバーにかぎったことではないのですが、基本的に人の気分を害する話題で盛り上がるというのは、あまりいいものではありません。

なにかを批判したり、ばかにしたり、おちょくったりと、発言は人の自由ですが、それを聞いて不快な気分になる人がまわりにいるのであれば、そういった話は避けるのが気遣いというものだと思います。

とはいえ、これは、いいだしたらきりがないことでもあります。人によって好き嫌いはいくらでもありますし、いってしまえば、すべての話題に人の気分を害する可能性はある、ともいえるわけですから。

では、それはどういうことなのか? ここでひとつ、たとえ話ということで、好きな食べ物・嫌いな食べ物の話で、私と皆さんが盛り上がっていたとしましょう。

和食、洋食、中華。あれはうまい、これはうまくない、という話が飛び交い、話題は食べ物のジャンルから食材へと移行し、ついに生もののコーナーに突入。すると、それまで沈黙をつらぬいていた私は、突然こういい放ったのです。

湊
ミナト

白子(魚の精巣)はダメですね、あれは人間の食うものじゃないです

湊
ミナト

なんか見た目が「脳みそ」みたいじゃないですか……

白子
白子

………………

実際に私はこんなことはいいませんが(白子が苦手なのはホントですが)、こういったトゲがある発言というのは(トゲがなかったとしても)、その場に白子ファンがいれば、その人を残念な気分にさせてしまうこともあるわけです。

ただ、この程度の好き嫌いの話であれば、まだ冗談ですむような話ですし、白子が大好物の人が聞いたとしても、「そういう人もいるんだなぁ」とか、「もったいないなぁ」と、脳みそという単語が引っかかったとしても、良識のある大人であれば、その程度で終わる話だとも思います。

ところが、その程度で終わらない話もなかにはあるわけで、それこそが、「政治と宗教」の話題。

政治や宗教の場合は、ただ単に好き・嫌いといった「趣味趣向」の話ではなく、固く信じて守るといった「信念・信条」の話になってくるので、否定的な意見を耳にすると、黙っていられなくなる人も増えてくるのです。

とくに宗教に関しては、日本はそこまでではありませんが、海外ともなれば、特定の宗教を批判されたことで殺人事件に発展したりすることや、国を超えて問題に発展したりすることもふつうにあります。こういった話は定期的にニュースにもなっているので、ご存じの方もきっと多いでしょう。

さらにいうと、日本人は議論が苦手だともいわれています。

これはまわりに気を使う協調性や、自分の意見をはっきりということが苦手な気質も関係しているともいわれますが、その気質がときとして反対意見を「敵」とみなし、議論ではなく、お互いを攻撃するだけの「口喧嘩」へと発展させてしまうこともあるのです。

したがって、とりわけ「政治と宗教」の話は、人の気分を強く害する可能性、そしてそこから口論、口喧嘩へと発展させてしまう可能性が、ほかの話題と比べてきわめて高いため、バーであったり、酒の席でするべきではないといわれているわけです。

野球に関しても同様の理由で説明がつきますが、せっかくなので今回は、それぞれの話題をバーでする危険性などについても、もう少しくわしく説明しておきたいと思います。

政治の話題は人を傷つけることも

先ほどのとおり、国民の暮らしや今後の日本がどうだといった国内の政治の話は、特定の政党の批判につながることもあるので、場合によっては、「自分の支持する政党が批判された」と、お客さん同士が口論を始めてしまうこともあります。

また、外交や国際政治の話題でよくあるのが、日韓関係の悪化の話。

これは実際にあったことですが、日韓関係の政治の話から、韓国に対する批判のような話の展開となってしまい、その場にいた誰もが知らなかったものの、じつは両親、祖父母のなかに韓国籍の人がいるというお客さんがそこにいて、家族や自分自身を批判されたともとれる発言によって、そのお客さんはとても残念な思いをしてしまった、というケースもあります。

それと似たような話では、外国から来ている観光のお客さんがいる前で国際政治の話が始まり、ヒートアップしてしまったせいか、相手の国を批判するようなことをいってしまった人がいて、せっかく観光で日本に来ていたのに、そのお客さんは気分を害してしまった、というものもあります。

議論は、口論・批判・口喧嘩とはわけが違うと私は思います。それをコントロールすることが非常にむずかしい話題だからこそ、政治の話題は避けたほうがいいと一般的にはいわれているのではないでしょうか。

宗教の話題は最も危険度が高い

日本は特定の宗教の信仰がない「無宗教」の人が多いといわれていますが、それでも信仰のある人はもちろんいるわけで、特定の宗教を批判することは、危険以外のなにものでもありません。

なぜなら、宗教は信仰の対象が神、あるいは神と同一の存在であることが多いからです。

信仰する神を侮辱されたとなったら、それを聞いてしまった信仰者の方はどう思うでしょうか。それを口にしたら戦争ですよね?

実際、外国では過去に宗教戦争も起きていますし、前述のとおり、事件に発展することだってめずらしいことではありません。

また、これはほんとうにどうでもいい話で、さらにいうと、バーともなんの関係もない話なのですが、以前、宗教関係でちょっとしたトラブルを私は経験したことがあるので、ここでは少し昔話をしましょう。

悲しき過去、ティーン時代の追憶

この話は、私がまだ16歳、高校1年生だったときの話です。

当時私は、なかば無理やり選出されて委員会的なものに所属することになり、一時的なものだったとはいえ、その活動で、放課後は上級生とも関わることが多い生活を送っていました。

その活動は夜遅くまで続くことも多かったため、正直いうと私は、毎日さっさと帰りたいと思っていたのですが、そんなある日、私は女性の先輩(3年生)から呼び出され、このようにいわれたのです。

先輩
先輩

ミナトくん、今週の週末、空いてる? じつは、すごい話したいことがあって、「2人きり」で会いたいんだけど……

やっててよかった。時代がおれに追いついたんだ。

ある程度年をとると、2歳の差なんてものはあってないようなものに思えてきますが、16歳から見た18歳の女性の先輩というのは、もはや異次元のような存在にも思えるものです。

私は、約束した日が来るまで悶々とした時間を過ごしていました。どう考えても、話したいことというのは、「あれ」しかないと思われたから。

そして訪れる約束の日。待ち合わせに指定された場所は、景色のいい河川敷でした。

先輩
先輩

それで……話したいことなんだけど……

湊
ミナト(16歳)

(先輩、おれの答えにNOの2文字はありません。ありがとう……

先輩
先輩

ミナトくん、宗教って興味ある?

それからは、先輩がとある宗教に入ってから起きたよかったこと、それこそ席替えで毎回いい席になるようになったとか、いつもテレビの運勢はいいだとか、そんなよくわからないことを小一時間ほど聞かされるという、私にとっては苦痛でしかない時間が過ぎていきます。

先輩の話は、放心状態の私の耳には、途中から届いていませんでした。

先輩
先輩

それで、よかったらいっしょにやってみない?

湊
ミナト(16歳)

いや、自分そういうの興味ないんで、大丈夫です……。帰ります……

このあと、この先輩はほかの下級生にも声をかけまくっていたことが判明し、ちょっとした問題にもなったのですが、それはさておき、こんな話を持ち出してまでなにがいいたいのかというと、バーでは宗教の勧誘もダメですよって話です。

野球の話題はファン同士のいざこざ

野球に関しては、これは本来趣味の範囲の話だと思うのですが、なぜこの三大タブーの話題にランクインしているのかというと、それはおそらく、野球が国民的スポーツといわれているからだと思われます。

野球以外のスポーツでも(たとえばサッカーなど)、特定のチームや選手の応援に命をかけているという人も少なくはないとは思いますし、実際にファン同士のいざこざも、野球以外でも起こることはあります。

しかし、これはもう数の問題で、スポーツでも人気があればあるほど意見が割れる可能性も上がっていくわけですから、数あるスポーツのなかでも、いちばん人気があるのはなんだ? というと野球だと思われるので、そうだからこそ、「野球の話はするな」といわれているのだと思います。

実際テレビで放送されているスポーツも、野球がいちばん多いのではないでしょうか?

球団同士の競い合いがあるのも政治に近い要素がありますし、ファン同士の言い争いが起きてしまうことや、場合によっては暴力事件に発展してしまうこともある話なので、やはりこれも、バーではあまり話題にしないほうが無難でしょう。

ちなみに、私はあまり野球にはくわしくないので、私に野球の話をしても、たぶんキャッチボールは成立しないですよ。

今回のまとめ

・政治、宗教、野球は最も口論に発展しやすいジャンル
・趣味趣向の話であれば良識のある大人は喧嘩はしない
・人の心をもてあそぶ勧誘はBADなのでナシ

政治・宗教・野球の話は、ヒートアップしてしまった人がバーの雰囲気を損ねてしまう可能性もある(ほかのお客さんの迷惑になる)ということもあるので、お酒の席などでは、しないに越したことはないのかもしれません。

とはいえ、時事ネタや経済などの話から、この手の話題がバーで出ることはふつうにありますし、場合によっては、お店側の人間からすることだってあります。

それは結局のところ、話のネタがどうこうよりも、くだを巻いたり、けなしたり、なにかに対して批判的なことばかりいう人のほうにも問題があるとも思われ、そしてそういう人は、あまりバーにはいないからです。

危ないと判断した場合は、バーテンダーが先に止めに入ったりもしますし、私の経験上、お客さん同士がこの手の話題から口論に発展したということはないので、実際はそこまで話題選びに慎重になりすぎる必要もないかなとも思いますが、角が立つ話題というのは、やはり気にするに越したことはないことは確かでしょう。

この手の話題を出すときは、相手と、まわりを気にしてみて、大丈夫そうだと思ったときだけにしておいたほうがいいかもしれないですね。

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