なんだこの傷あとは……!?
新居の床や階段、木枠の傷といったものは、たいていは、引っ越しがおわったあとに気づくものです。
以前、引っ越しから数日後になって、フローリングにとんでもないすり傷を発見してしまったことがありました。
そのさいの、引越し業者に問い合わせをして知った以下の内容を、この記事ではお話しします。
- 引越し業者が家に傷をつけたときの補償の流れ
- 自分で補修するのはありかなしか
- そもそもその傷は引越し業者によるものかを確認する方法
条件は賃貸マンションの床(木材)についたすり傷。
私の場合は意外なかたちで解決したのですが、すこしでもお力になれればと願っております。
引っ越しそうそうで気分はサイアクかと思いますが、どうぞごらんください。
引っ越し後に発見したのは不自然なすり傷
引っ越しが完了してから私が気づいたのは、
バルコニーからつづく、
ジグザグとカーブしながらつづいた1本のすり傷。
これはいかんでしょ……
今回の引っ越しは、ベランダからも荷物を運び入れていました。
そして問題の傷は、ちょうど引越し作業員が荷物を置いていたところから、ベッドのフレーム下までつづいている。
不動産会社からは、「私が入居する以前にフローリングは張り替えた」と聞いていました。
となると、この問題は、以下の3つの可能性が考えられたのです。
- 入居前の最終的なチェックで不動産会社の人がつけた
- 引越し前に軽い荷物を運んだ私が自分でつけた
- 引越し業者がベッドのパーツを引きずってつけた
傷がベッドのフレームの下にもあるということは、引越し後の荷ほどきでついたとは考えにくい。
傷の不自然なジグザグ感には強い違和感を感じました。
しかし、可能性としてもっともだと思われたのが「③引越し業者」だったので、まずは電話で問い合わせてみることにしたのです。
以下は、じっさいにあった、引越し業者とのやりとりです。
中小の引越し業者は傷トラブルから逃げようとする?
先日の引っ越し作業で、もしかすると、床に傷がついてしまったかもしれないのですが……
そうですか、いま担当者が「席を外して」おりまして、折り返しでもよろしいですか?
そうなると、いつごろになりそうですか?(この問題はできれば早く片づけたい……)
いえ、私ではちょっと……。どうも「出張」しているらしくて……
え? どういうことですか??
いえ、私ではわからないものですから……
まさか、「逃げ」のスタイルか?
私が引っ越しを依頼したのは、あまり名前を聞いたことがない中小企業。
ちぐはぐな対応からして、どう考えても、問題を先延ばしにしているようにしか思えませんでした。
こういったトラブルが起きたときのことを考えると、すこし高くても、やはり引っ越し業者は大手にしておいたほうがいいのかもしれません……。
引越し業者の傷の補償対応と流れ(5手順)
それから30分ほどが経過したところで、さきほどの引っ越し業者から電話が。
すみません、さきほどお電話いただきました○○の担当者です
「不在」とか「出張」とかは、このさいもういいとして(ふつうに会社にいた)、ここからは、担当者から聞いた話の内容です。
引越し業者による傷の補償対応は、以下の5つの手順でおこなわれるそうです。
はじめに、家についている傷の写真をとって、引っ越し業者に送ります。
これは証拠となるので、消さずにのこしておきましょう。
引っ越し業者は、依頼された荷物の内容(重いものがあったか等)を確認したのち、当日の作業員に聞き取り調査をおこないます。
本来、作業員は荷物を引きずることはせずに「置き」ます。
引きずれば当然床に傷はつきますし、引きずるのであれば、底にクッションをはさむのが基本となっているから。
「手順2」では、そういった作業の確認がおこなわれます。
基本的な情報が出そろったところで、当日の作業員ではなく引っ越し業者の担当者が部屋まで来て傷を確認します。
引っ越し業者からしても、なんでもかんでも傷の補償をおこなうわけにはいかないのでしょう。
「その傷がだれによるものなのか」をしっかりと判断してからでなければ、お金は動かせないようです。
- 傷の内容
- 荷物の内容
- 作業員への聞き取り
- 現場検証
これらの情報をもとに、最後に社内会議がおこなわれます。
ここで傷が引越し作業員のものと決定されれば、ようやく補償の手続きに移行します。
引越し業者は保険に入っているので、お金は保険会社から出ます。
ただ、傷の補修をすると「補修跡」がどうしてものこってしまうらしく、それがOKなのかどうかを管理会社・大家さんに確認します。
そして補修が許可されれば、引越し業者が提携している補修業者(または管理会社指定)が派遣され、いよいよリペアー作業の開始。
最低でも2回は業者が家に来ることになるわけですね。
またこれは聞きそびれてしまいましたが、どうしても補修の許可が下りなければ、おそらく「お金で解決」ということになるのだと思います。
最初から傷があった可能性を管理会社に聞いた結果
最初のほうでもお話ししたとおり、今回の傷はどうも不自然で、引越し作業員がつけたものと断定するのはむずかしくなっていました。
そこで、管理会社にも電話してみたところ、なんと、この傷はもともとあったものだったことが判明。
最後に掃除していたとき、傷はこちらでも確認しました
とのことで、どうやらフローリングを張り替えたというのは、私が入居する前のまえだったようです。
よって、残念ながらこの話はこれでおわりとなってしまったので、まとめに入らせていただきます。
今回のまとめ
- 引越し業者に補償してもらうのはけっこう大変
- 業者は名の知れたところを選んだほうがトラブル時に間違いなさそう
- 自分でなんとかしようとせずに、まずは管理会社に確認すること
今回の件でわかったのは、引越し業者側も傷トラブルの経験はすくなからずあるとはいえ、あまり乗り気ではないということ(それはそうですよね)。
おそらく、保険会社もそう簡単にOKを出してくれるわけではないのでしょう。
だからこそ、責任の所在を判断するためにも、確認作業が何回にも分けておこなわれるのだと思います。
また、話の途中で出てきた「補修跡」のとおり、面倒だからと自分で補修してしまうのはやめておいたほうがいいでしょう。
これをしてしまうと、場合によっては退去時に費用を請求されることになってしまいます。
そういったこともあるので、引っ越し後に傷を発見したときは、
- まずは管理会社
- つづいて引越し業者
の順番で連絡するがベストかと。
それから、この傷トラブルは、だれもが責任を回避したい話でもあるような気がします。
管理会社に連絡するときも、引越し業者がつけたとは考えにくいのなら、もとからあったていで(フラットな状態で)話したほうがいいといえます。
わけのわからない引越し業者もいるように、わけのわからない管理会社もありますから。
傷が引越し業者によるものが濃厚なのであれば、とにかく早く連絡すること。
補償はむこうが保険でなんとかしてくれるので、手続きはやや面倒ですが、きちんと対応してもらいましょう!
泣き寝入りにはならないようにしてください
またこれで最後となりますが、今回の件は、じっさいに引越し業者が傷をつけていれば、話のつづきをすることもできました。
しかし残念ながらそれはできず、対策方法までしかお話しすることができませんでした。
中途半端なかたちで申し訳ないのですが、お困りのなか最後までお読みいただけたことを、とてもありがたく思っております。
一刻も早いトラブルの解決を願っています。どうかお引っ越し後の生活が、すてきなものになりますように。
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