リライトしようか考えている?それなら今すぐに取り掛かるべきだ。リライト無きブログに明日は来ない……!?
ブログをある程度の期間運営していると必ず芽生えると思うのが、過去に書いた記事をリライトや修正しなければならないという焦燥感。
特にブログを始めてから最初の半年、1年、2年というスパンでは強烈な使命感を感じると個人的には思うのですが、これがまぁなかなか手を付けられない。
果たしてそれは一体なぜなのか。私は、過去に目を背けたくなるからだと思います。自分が書いた記事だというのに……。
ブログのリライトと必要性
当ブログもおかげさまで200記事を超えることができたのですが、実は前々からやらなければならないと思うも、放置し続けていたことがありました。
それが、ブログのリライト。
リライトとは過去に書いた記事を加筆修正することを言い、主に検索順位を上げるために行われたりするものですが、私がやらなければと思っていた理由は実はそこではない。
そう、初期に公開した記事と直近に公開した記事とのクオリティに、差がありすぎていたのです。
過去記事のクオリティ問題
普段から文章を書き慣れている方であればこういったことはないかもしれませんが、私は完全に1からブログを始めたので、開設当初の記事は言ってしまえばもう滅茶苦茶。
それは正直、あまりのヤバさに自分で書いたくせに怖くて見返すことができないほどで、一部ではカテゴリーを丸ごと非公開にしてしまった記事もあるほどでした(今となってみれば非公開にするべきではなくリライトすべきだったと思っています)。
また、表現にも気になるところがあり、例えば現在は必要に応じてしか使用しないようにしている「しましょう、みましょう、あげましょう」などの言葉。リアルではほぼ使用することは皆無の癖に、なぜかこのマショウの言葉を連発していたりといったようにです。
しかしそんなものはまだ可愛いもので、致命的とも言える部分もありました。
魔の改行「br」タグ
特に初期の頃に書いていた記事にやたらと使われていた「br」タグ。
これは文章を改行させることができるもので、恐らく初期の頃の私は「一纏まりの話が終わるまでは改行」のようなルールを設けていたらしく、とんでもなく文章が読みにくい状態となってしまっていた部分もあったのです。
例えば、実際に改行を連打してみると以下のようになります。
しかし、これを多用するのは禁物だ。なぜなら文章が長くなった際に、物凄く見づらくなってしまうことがあるからだ!
パソコンで見る場合は(文章が長くなっていなければ)そこまでの影響は確かにない。ところが、スマホなどの横幅が短い端末で見た場合はどうだろうか?
謎の改行ラッシュによって、画面が文字で埋め尽くされてしまうのだ!
大体こんな感じです。
見づらいだけであればそれはまだいいかもしれませんが、改行が連打されている記事の中にはモバイルユーザビリティに異常が出ているものもあったため、流石にこれは放置しておくわけにはいかなくなったのです。
機会損失を招く
また、私はブログはお店のようなものだと思っています。私がブログというお店を出していて、皆さんはお客さんとして遊びに来てくれるといったように。
そこで、初めてブログを見に来てくれたお客さんが、私が自分で思うヤバい記事を一番最初に見た時、他の記事も見てみようかなとなるかというと、そうはならないと思うのです。
特に飲食店を例に考えるとわかりやすいですが、初めて行った飲食店は一番最初に来た時に食べた物、飲んだ物が全てだと感じます。それが美味しくなければ基本的に次はありません。他に美味しい物があったとしてもです。
飲食メニュー以外でまた来たいと思える要素があれば話は別ですが、味で勝負しているのであればそうはいかない。それほど飲食業界は厳しいのです。
つまり、何が言いたいのかというと、最初にお店に来たお客さんは初めて飲食した物をその店の全てだと感じる。初めてブログを見に来た方は、最初に見た記事をそのブログが持つ力の全てだと感じる、ということです。
現在の自分が例えば「Lv.10」の力を持っていたとしても、初めて見に来てくれた方が「Lv.1」の時に書いてそのまま放置されていた記事を見たとすれば、その方にはそのブログは全て「Lv.1」に映ってしまう。
それではいくら他に良い記事があったとしても、残念ながら見られずに、そのままもう二度と見に来られなくなるということもあり得るわけです。
ブログは一杯入魂のバーと同じく、一記事入魂。
現在と過去に力量の差があるのであれば、全記事のレベルはできるだけ統一しなければなりません。であれば、特に今まで目を背けてきた記事に関しては、丸ごと書き直さなければなりませんでした。
リライト作業の手順
ざっと全体を見返してみたところ、直近3か月から半年程度であれば記事のレベルに大差はないと思われたので、直近半年以前に公開された記事を中心に、今回はほぼ全記事をリライト、修正することにしました。
リライト作業は以下のような手順で進めていくことにします。
- 致命的な記事は丸ごと書き直し
- 不要なbrタグは完全に除去
- 必要に応じてタイトル、見出しの修正
- 表現、見やすさなどの細かいチェック
- 長すぎる記事を分割
1. 致命的な記事は丸ごと書き直し
特に、ブログ立ち上げ初期の完全に放置していた記事に関しては、全体の内容はそのままに、ほとんど丸ごと書き直すことにしました。大体これが20記事ほど。
ただ、2016年にあった「WELQ問題」というキュレーションサイトが起こした騒動、そしてそれに端を発した(と思う)Googleのアップデートにより、一部の記事はどう足掻いても検索順位は上がらないと私の中では結論が出始めていたので、それに該当する記事に関してはやる気はありませんでした。この時は……。
Google(健康)アップデートとは、医療、健康に関する記事はより専門性の高い病院や公的機関のHP等が優遇され、個人サイトは逆に厳しくなったというもの
2. 不要なbrタグは完全に除去
不必要な「br」タグに関しては完全に除去!
WordPressのプラグイン「Search Regex」で該当する箇所を徹底的に調べ上げることができるので、これを駆使してタグを除去していきます。
日を追うごとに使用率は下がっていたのですが、無駄に「br」タグが使用されていた記事は少なくとも100記事はあり、もちろんタグが必要な箇所や、除去しただけでは逆に読みづらくなる場合もあるので(短い文が一行飛ばしで連続してしまうなど)、これは全て手作業で行っていきます。
3. 必要に応じてタイトル、見出しの修正
これも特に初期の記事に多かったのですが、タイトルタグの使い方が適切ではなかったり、見出しタグを使わないで見出し(らしきもの)を作っていたりと、あまり宜しくないまま放置されていたものは修正。
それと同時に、検索順位が上がらないものに関してはタイトルを変更したりと、本来のリライトらしいことをします。
4. 表現、見やすさなどの細かいチェック
話が無駄に長かったり、一文が長くなっていて見づらかったり、訳のわからない表現が使われていないかなど、細かい部分のチェックも同時に実施。
しかし、後にこれのせいで、リライト&修正作業は泥沼化してしまいます。
5. 長すぎる記事を分割
そして最後に、長すぎる記事を分割することにしました。
私の場合、必要な情報を盛り込んだことで記事が長くなってしまったとしても、1つの記事を複数のページに分ける気はなく(例えば1~5ページのように)、これからもその気はないのですが、ただ一つだけ例外がありました。
それは初期の頃に書いた記事で、なんとその文字数、1記事で3万5000文字オーバーという超長文記事。
記事の作成にも物凄い時間がかかり、仕上げるのに確か3~4週間ほどの時間がかかったのですが、その記事がついに出来上がった時、私はこう思ったのです。
「とんでもない超大作ができてしまった」と……。
しかし蓋を開けてみれば全くそんなことはなく、スクロール地獄とはまさにこのことで、検索順位も上がらず完全に埋もれていってしまいました。
そもそもブログで3万文字はあまりにエグすぎて読めないですし、アンカータグを使うなどしてページ内で移動できるようにもしていましたが、やはり長いものは長い。それに、この記事に関しては3つの要素をまとめたものでもあったので、3分割することにしました。
日数別!実際に行った作業詳細
それでは、ここからは今回行った2週間に及ぶリライト作業完遂までの過程を、日数別に分けてご紹介しよう。
1~4日目
まず、丸ごと書き直さなければならない記事を書き直している途中に、なぜかある時期からサムネイル画像のサイズが変わっていることに気付き、約半数(100枚分)のサムネイル画像をトリミングして調整。
場合によってはサムネイル画像も変更し、ひたすら過去の記事をぶっ続けで書き直し続けること4日目にして、ようやく一番最初の約20記事を仕上げることに成功。
5~6日目
「br」タグの除去自体はそこまで大した時間はかからず、記事の全体を大まかに見ておかしい部分があれば書き直す程度に作業していき、約100記事分の修正は2日間で終了。
7~8日目
この1週間まともに食事もせずにひたすら作業に打ち込んでいたので、体力的に厳しかったこと、新着記事を書きたい欲が強くなってきたことなどから、当初は「br」タグの除去が完了した6日目の段階でリライト作業を終えようと思っていました。
しかし、私は思い出してしまったのです。
自分が納得できないものをお客さんに出しちゃダメからね
以前勤務していた店で、先輩から口酸っぱく言われてきたこの言葉を……。
WELQ問題?Googleのアップデート?完全に寝ぼけていた。たとえ記事が冷遇されようが、そんなものは関係なかったのです。人目につく状態を維持しておくのであればやるしかない。自分が納得できないものを、お客さんに出すわけにはいかない!
ということで、当初はやる気がなかった一部の記事も書き直すことにし、これには2日間ほどを要しました。
9~11日目
元々やるつもりがなかった記事を書き直していると、今度は触っていなかった記事も気になってくるもので、更新していない記事を最初から確認していくと……出るわ出るわおかしな部分が。
しかも一度「br」タグの除去を終えた記事もよくよく見てみると、一部の表現、例えば漢字と平仮名(こと、事など)の使い方が気になってきたり、接続詞の使い方が甘かったり、読点(、)の打つ場所が気になってきたりと、どうも納得いかない部分がわんさかと出現!
結局ほとんど最初からやり直すことになり、これには3日間ほどを要しました。
12日目
そしてようやく例の超大作の分割作業に突入。しかし、分割した部分を新着記事として仕上げる体力はもはや残っていなかったため、記事の2/3を削って更新。
13~14日目
流石にこれでもういいだろうと書き直した記事を確認しながら眺めていると、2週間前、1週間前に書き直した記事だというのに、なぜかまた気になってくる。
こうした方が読みやすいのではないか、この表現はおかしくないか、ここは、そこは、あそこは……。
そして、私はついに真理に辿り着いてしまったのです。早ければ1か月以内、遅くとも半年~1年もすれば、また自分が書いた文章に納得できなくなる時が必ず来るという真理に……。
1つ気になることがあれば、それが次々と新しい気になることを生んでしまう。そこでそれをやり続けていても、日を追うごとに自分の感覚も変わってくるため、恐らく終わることは永遠にないかもしれない。
リライト作業14日目、私はもうある程度は仕方がないと諦めることにし、リライト&修正作業を完了させました。
リライト終了後の効果とメリット
食事を取る時間ももったいないと適当に飢えを凌ぎ、手を酷使したことで右手首を若干痛め、時々パソコンの画面がセピア調に見えてくるなど、中々体を張ったリライト作業でしたが、それらと引き換えにメリットや効果を実感することができました。
リライト作業を考えている方にとってはこれが一番重要なことでもあると思うので、最後に、ほぼ全記事をリライトしたことによる結果をお話ししたい。
1. 食後に動けるようになった
個人的に感じた最大のメリットがこれ。
私はこれまで、食後(特に夕食後)は満足してしまって動けなくなってしまったり、休日の昼は眠くなってきて昼寝(しかも夕方まで)をしたりと、とにかく何かを食べると動けなくなることが多く、これには長い間頭を悩ませてきました。
そのため「記事を更新するまでは夕食は食べない」などの制限を自身に課したりもしてきたのですが、この問題は今回のリライト作業で解決しました。
使命感に駆られた人間は、大して食わなくても動ける。
それがわかったのは非常に大きい。というか、食欲を制御することができるようになったということです。
2. PV、直帰率、滞在率などのデータ
皆さんが知りたいのは恐らくこれでしょう。
まず、PV(ページビュー)に関してはリライト作業を開始してから微増傾向にあり、リライト前後の直近で比較すると1.19倍という数字が出ました。これは一部タイトルを変更したり、適切な関連記事へのリンクを埋め込んだりもしたので、今後もう少し増えていくと予想。
また、直帰率に関しては微減傾向で、平均すると1.01%減少し、日によっては3%ほど低下している日も確認。
そして滞在率(セッション継続時間)は明らかな増加傾向にあり、平均すると1.71倍に増加という素晴らしい結果が出ました。
これらは恐らく、初めて見に来てくれた方が他の記事も見てくれるようになったからこその結果だと思います。つまり、私が言うところの「初めてがおいしくなければ次はない」説は実証された、ということでしょう。
報告は以上です。ご清聴ありがとうございました。
今回のまとめ
・リライトは泥沼化する可能性があるので適度に終わらせた方がいい
・そして一気にではなく定期的に行った方がいい
私にとって今回のような大規模なリライト作業は初めてだったのですが、これで「Lv.12」くらいには進化できたと思います。
ただ、私は何かをやり始めると、終わるまでは何もできなくなってしまう人間なので続行しましたが、疲れで誤字脱字が増えたり、文章がおかしくなっていたり、本来の力が発揮できなくなってしまうということもあると思うので、リライト作業は適度に、そして一気にではなく定期的に行った方がいいと感じました。
あまり効率的なやり方ではないと思いますが、私は効率重視ではないのでこれで良かったと思っています。初期と現在の記事に大きな差があるという方のご参考になれば幸いです。
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