見て見ぬふりはもう終わりにしよう。家の中はダニやダニのフン、ダニの死骸によって埋め尽くされている。
これまでアレルギー性鼻炎や花粉症といった鼻づまりとは一切無縁だったのですが、ついに1か月以上の長期に渡って続く慢性的な鼻炎になってしまいました。
息がしづらいとか、食事の味がわからないとか、鼻づまりによる弊害は色々ありますが、特にバーテンダーの仕事は鼻がつまっていては話になりません。
そこで私は、この鼻づまりの原因を究明するためにあれこれ試し始めたのですが、辿り着いたのはやはり、「奴ら」だったのです……。
目次
アレルギー性鼻炎とコップ理論
鼻づまりが始まったのは普段と何も変わらないある冬の日のことで、そもそもこれまで風邪以外で鼻がつまるという経験がなかった私は、一過性のものかと思いそのまま放置していたのですが、3日経っても、1週間経っても、2週間経っても症状は消えず、気付けば1か月以上も鼻がつまったまま。
そこで私は悟ったのです。
ついに、ガードブレイクが自分にも訪れたのだと。
ガードブレイク、即ち花粉症で言うところの「コップ(またはバケツ)理論」。人はそれぞれ生まれながらにしてコップを所持していて、そのコップには年々花粉などのアレルギー物質が溜まっていき、閾値、つまり容量を超える限界域までアレルギー物質が達し、コップから溢れてしまうと人は花粉症を発症するというもの。
要するに生まれ持った防壁が年々アレルギー物質という敵軍によって攻撃され、ついに牙城まで侵入を許してしまったことで症状が発現するというものです。
しかし、現在では「減感作療法」といって、アレルギーの原因物質を体の中に少しずつ摂り込んでいくことで(自らコップの中にアレルギー物質を溜めていくことで)、アレルギー症状が起こりにくい体質に変えていく治療法が一定の成果を上げていることから、このコップ理論は間違いではないかという指摘もあり、全容は未だ解明されないままとなっています。
そこで話を戻すと、私の場合ちょうど同時期に目に不調が現れたので眼科を受診。ドライアイと診断されたのですが、実はそれ以外にも、

これは……アレルギーも入っているね……
とのことで、抗アレルギーの点眼薬も出されていたことからも、何かしらの原因物質が鼻炎というアレルギー反応を起こしているものと推測されました。
冬に花粉症というのはあまり聞きませんが、如何せん勝手がわからないので、私は一先ず市販薬を頼ってみることに。
ドライアイの症状などはこちら
→【ブログ運営の弊害】パソコンの見過ぎで「ドライアイ」と診断された件
パブロン鼻炎カプセルSaの効果と副作用
原因不明のアレルギー症状に対抗するため、私が薬局で手に取った初のアレルギー性鼻炎薬はこれ、「パブロン鼻炎カプセルSa」。
パブロン鼻炎カプセルSaはアレルギー性鼻炎などの症状の緩和に効果的な鼻炎治療薬で、鼻粘膜の炎症、アレルギー症状を抑える成分、鼻水などの分泌を制御する薬を配合。パッケージにも書かれているように「すぐに症状を止めたい方」にお勧めという鼻炎薬です。
そして、確かにその文言通り、実際に飲み始めてから数時間程度で鼻づまりがスッキリしていくのを感じました。ただ、ここで一つだけ問題が。
パブロン鼻炎カプセルSaには「ベラドンナ総アルカロイド」という成分が配合され、この成分が鼻線に作用し、鼻水の分泌を止める働きがあるのですが、この成分は他の分泌腺にも作用する恐れがあり、私の場合は恐らく鼻水と一緒に唾液の分泌も抑制。副作用としてやたらと口が渇くようになってしまったのです。
結果、水を沢山飲むので必然的にトイレも近くなる訳で、私はまさかのトイレに行くのが飽きるという事態に見舞われてしまう!そして薬を飲むのを止めるとまた鼻がつまる!
ただ、このような薬は根本的な治療をするものではないので、飲むのを止めれば症状が復活するのは当然と言えば当然ですし、一番の収穫として鼻づまりは改善するということがわかったので、私は原因を特定するため次なる行動へ。
埃(ハウスダスト)の正体と内容物
アレルギー性鼻炎(鼻づまり)の原因は主に花粉や埃などのハウスダストを吸い込むことによるアレルギー反応です。私の場合、季節的にも恐らく花粉ではなさそうだったので、残るは家の中の埃、ハウスダストが怪しいと思われました。
ハウスダストの正体はご存知の方も多いかと思いますが、その内容は布団や衣服などから出た繊維のクズに、毛髪や皮膚の欠片、ペットの毛、花粉、カビ、そしてダニやダニのフン、ダニの死骸などが絡まったもの。
とある調査報告によると、平均的な一般家庭の埃1gには2,000匹のダニがいるそうです。
1gで2,000匹です!
そしてこの憎きダニこそが、私たちの体内に侵入することで鼻炎などのアレルギー反応を起こさせる、原因物質(アレルゲン)となっているのです!
ダニが原因となる代表的な疾患が「気管支喘息」や「アレルギー性鼻炎」。事実、小児喘息のアレルギー検査の結果、ダニが関与している割合は50~80%という報告もあるといいます。
これは徹底的に駆除しなければならない……。

汚物は消毒だッ!!
鼻づまり対策でやったこと
部屋の乱れは心の乱れ。
私は自身の経験から部屋が汚くなっていくと精神状態も悪化することに気付き、以来部屋はできるだけ頻繁に掃除するようにしていたのですが、やはり手を付けていない所は数か月間以上は平気で放置していたため、至る所にダニダストが……。
ダニの進軍を食い止める方法はただ一つ。掃除をするしかありません。以下、ダニを駆除するために重点的に掃除した場所を、掃除の方法も併せてご紹介したい。
エアコンの掃除
夏や冬などのエアコンを多用する季節は、エアコンが作り出す気流に乗ってダニが宙を舞います。さらに、エアコンのフィルターや内部で死滅したダニの軍勢はゾンビと化し、エアコンの起動と共に部屋中に拡散されていきます。
まさにダニ・デッドストリームとでも言うべきこの恐るべき現象。
奴らを食い止めるにはエアコンの掃除は必須!まずは感電防止のためにコンセントを抜き、フィルターの掃除から始めるぞ!
エアコンのフィルターはカバーを開ければ正面についています。もし、カバーを開けたことがないという方がいたら今すぐ開けてみてほしい。そこには物凄い大量の埃が溜まっているはずだ。ダニと一緒にね。
フィルターの掃除方法はとても簡単。掃除機で埃を吸って、ブラシなどを使って水洗い。後は乾かすだけ。
また、フィルターの奥にあるフィンという部分の表面や、カバー上部にも埃が溜まっていたりするので、ここも一緒に掃除機で吸ってあげよう。
ちなみに私が掃除で使用している掃除機はこれ。ツインバード「サイクロンスティッククリーナー」の旧モデル。
この掃除機は吸引力、使いやすさ、耐久性のどれをとっても申し分なく、恐らく5~6年ほどは使っていますが壊れる気配はないです。そしてこの数年間の間にさらに進化を遂げ、後継モデルはスティック式とハンディー式の切り替え利用時に便利なON/OFFスイッチが2つに増設された模様。
コロコロしか家にないという方はこれを手にした瞬間、目視できない埃の吸引量に衝撃を受けるはずだ。これは素晴らしい掃除機なのでオススメ。
また、エアコン掃除の最後の仕上げとして、フィン内部に発生したカビを掃除できるマストアイテムがこれ、アース製薬のエアコン洗浄スプレー。
埃の中にはカビも含まれているのですが、その数はなんと埃1gに対して黒カビ3万個。カビ自体も私たちの体内に入ることでアレルギーの原因となる物質ですが、実はそれだけでなく、カビはダニのエサにもなる厄介ものなのです!よって、これも除去しなければ平和な未来などない!
洗浄スプレーは逆にカビを増やす恐れがあるので使わない方がいいという意見もありますが、具体的な根拠が見つからないので私は使っています。使い方は至って簡単で、エアコンのフィンにスプレーするだけ。雑巾などを片手に持ってエアコン下部をガードすれば液垂れも完全に防げます。
さて、これでエアコンの掃除は完了!次は敵陣の本拠地を叩くぞ!
布団を干す、というか叩く
ハウスダストの成分は割合で見ると約56%が繊維(綿ボコリ)という報告があるのですが、その繊維が最も多く出る場所と言えば、それは間違いなく布団でしょう。
特に毛布やタオルケットなんて飛び散る繊維の塊みたいなもの。また、ダニの繁殖条件は高温多湿・エサ・すみかの3条件。布団は私たちの体温で温められて汗を吸い、皮膚の欠片などが飛び散り、繊維が豊富というダニ増殖条件の全てをクリア。
要するに、何もしなければ私たちは、ダニのジュウタンを被って寝ているのと同じようなものなのです!
安息を邪魔することは誰であっても許されない。布団から奴らを追い出すためにやることはもちろんアレ、布団を干すしかない!
ダニ退治のポイントは50度以上の高熱を30分以上加えるか、湿度を55%以下にすること。これでダニは死滅します。ちなみに60度以上の高熱では一撃です。
なので、毎日布団を干し続けていると話はまた変わってくるのですが、晴れた日にちょっと布団を干したくらいではダニは生存しています。ただ、これは後で始末するのでこのままでいい。
実は布団を干すのはただの余興。真の目的は干した布団を叩くことにこそあるのです。
普段から布団を叩いたことがない方は試しに叩いてみるといい。とんでもない量の埃が無限に出てくるはずだ。ダニと一緒にね。
よって、叩く。
ゴール前で熾烈な争いを繰り広げる騎手のように、幾度となく復活する吸血鬼の王を討伐する一族のように、下僕を従える女王様のように、とにかく叩く!
どれくらい叩けばいいのかと言うと、「これくらいで勘弁してやるか」と、気が済むまで叩けばいい。
そして仕上げがこれ!
再びアース製薬のダニアース防ダニスプレー。
ダニアース防ダニスプレーは天日干しでは駆除しにくいダニやノミを駆除・予防(増殖抑制)することができる便利なダニ対策グッズ。ハーブの香りがします。
使い方はこちらも簡単で、1㎡(縦横1m)あたり4~6回ほどスプレーするだけ。これで布団周りのダニ対策もバッチリだ!
棚周り、絨毯、その他の埃除去
あとは目についた埃が溜まっている場所を徹底的に掃除していくだけ。
棚の上や下、フローリングの隅、絨毯の上など、こういった所に溜まっている埃も気流に乗って宙を舞う訳ですから、放置してはいけません。
掃除機がかけられない場所は雑巾などで埃をふき取り、掃除機がかけられる場所は物を動かして徹底除去。
最初は大変ですが、一度掃除してしまえば暫く埃が溜まることもないですし、何よりも部屋が綺麗になっていくと心が浄化されていくような気がするので楽しいぞ!
そして隅々までの掃除が終わったら、あとは定期的な掃除機がけや布団干し(叩き)を維持するだけ。具体的には掃除機がけは1~2日に1度、布団叩きは3~4日に1度くらい。
ハウスダウスト対策の内容は大体これくらいです。それでは、お待ちかねの結果発表といこうか。
結果&今回のまとめ
・エアコン、布団が特に危険
・部屋が綺麗になれば色々と浄化される
ダニの駆除を目的としたハウスダウスト対策の結果、私の場合ですが、1~2週間ほどで鼻づまりが劇的に改善しました。全く治る気配がなかった鼻炎の原因はやはり、ダニを含むハウスダウストのせいだったと思われます。
特に冬の季節は天候もありますし、寒いので換気もしなくなりますから、家中ハウスダウストだらけになりがち。普段から掃除しているつもりでも、ちょっと探してみれば埃だらけの場所が出てくるかもしれません。
ダニから、ハウスダウストから目を背けてはいけない。もし埃が原因と思しき鼻づまりで困っているのならば、今こそがダニ・キラーになる時だ。
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