バーには霊が集まりやすく、心霊現象が起きるという噂についての考察

目撃情報が噂されるバーでの心霊現象や、夜な夜な繰り広げられるこの手の会話。果たしてそれは真実なのか、それとも……

皆さんはこんな話を聞いたことはないでしょうか。

「バーには幽霊が集まりやすい」

1日の営業も終盤に差し掛かり、お客さんもぽつぽつと自宅に帰り始め、静けさを取り戻したバー。そこで突然、誰からともなく話を始めたり、自称霊感持ちが重い口を開き始めたりと、この手の話題はバーでは地味に盛り上がったりもするのですが、果たしてこの噂は本当なのか?

特に閉店後は一人で片付けをしなければならないバーテンダーを、恐怖のどん底に陥れるこの話題を放っておくわけにはいかない。今こそ真相を究明する時がきたのだ!

バーに幽霊が出るとされる理由

そもそもなぜバーでは霊が出るとされるのか。
幽霊の目撃情報や心霊体験、自称霊感持ちの大量出現など、なぜか定期的に話題に上るこの「バーと幽霊」。

この手の話題が心底苦手な私からすれば勘弁してほしい限りなのですが、心の平穏を乱すこの話題にはいずれ正義の鉄槌を下さなければならないと思っていたので、今回は徹底的にいくぞ!

バーに霊が出るとされる理由は私の考察では主に以下の4つ。

1.バーで扱う酒が霊的なものと通じている説

バーで扱われているジン、ウォッカ、ラム、テキーラは「スピリッツ」というカテゴリーに属し「4大スピリッツ」と呼ばれていますが、大きく分類するとウイスキーやブランデー、焼酎といった蒸留酒も「スピリッツ」というカテゴリーに属します。

「スピリッツ(spirits)」という言葉は「心、精神」という意味の他にも「魂、霊魂、聖霊」という意味を持つ言葉で、これらの意味合いは実は、上記のような酒がスピリッツと呼ばれるようになった由来にも関係しているのです。

そもそも蒸留酒は錬金術師によって生み出された偶然の産物。
人間に不老不死を与え、黄金を作り出す触媒となる物質を作り出す過程で生まれた液体を口にした時、錬金術師はその燃えるように強いアルコールの酒に驚いたと言います。そして人の精神、魂をも昂らせ、肉体を目覚めさせるこの「火の酒」を錬金術師は不老長寿の霊薬と信じ、「生命の水」と名付けたのです。

それ故、蒸留酒は「スピリッツ」と名付けられたとも考えられています。

そして、かつては極めて霊的な存在と信じられていたものが原型となった酒が大量に置かれているバーは、それこそ研究に身を捧げた錬金術師たちのスピリット、さらにはそれを霊薬と信じた人々のスピリットと繋がっている可能性は大いにあると考えられるのです!

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2.霊は水辺に集まる説

海や川、湖畔といった水辺での目撃情報が多発する霊。
なぜ霊は水と関係が深いのかと言うと、霊は「渇き」を癒すため水辺に集まるといった説や、「三途の川」というものがあるとされるように、水辺には現世と常世(とこよ:死後の世界)の境界線があるとも考えられています。

さらに言うと私たちの体も大半が水でできていますし、そもそもこの地球上に生命が誕生したのも太古の地球に海があったから、つまり水があったからと言われています。

そう、水とはまさに生命であり、さらには霊的な関わりが深い存在なのです。

そしてそれが大量にあるのがバー。
大量の酒、大量の液体、大量の「生命の水」。

この水こそが霊をバーに引き寄せると考えられるのです!

3.合わせ鏡を通して霊が現れる説

鏡同士を合わせることによって鏡の中には無限の空間が広がり、そこが「霊道」、つまり霊の通り道となって霊が出現するという説。

「でも、普通バーに鏡なんてないでしょ?」

そう思いますよね。でもあるんですよ、鏡の代わりになるものが……

そう、酒のボトルだ!

酒のボトルに手をかざしてみたりするとよくわかるのですが、鏡ほど鮮明ではないものの、反射してボトルに手が映ります。さらに、液体で満たされている部分はそれがより鮮明に映るのです。

これぞまさに「合わせ鏡」+「水」の相乗効果で霊力の増大は必至!しかもバーにはボトルが数十本、数百本と並べて置かれているのです!

それはまるで、水に吸い寄せられた霊に好き放題行き来できる通り道を提供しているようなもの!これはかなりヤバいぞ!

4.丑三つ時に霊が現れる説

そして極めつけがこれ!店によってはお客さんも帰り始め、店の営業もそろそろ終わりというまさにその時に訪れる丑三つ時だ!!

丑三つ時とは「草木も眠る丑三つ時」でも知られる、不気味なほど静まり返った真夜中の時間帯のことで、現在では午前2時~2時半の間が丑三つ時に当たり、陰陽道で言うところの「鬼門(鬼が出る不吉な方角)」と深い関係があることから、不吉な時間帯(=霊が出やすい時間帯)とも考えられています。

バーテンダーが疲れ果てたところで霊力を増す幽霊。果たしてバーテンダーに太刀打ちする術は残されているのだろうか……

現場から見た考察

バーに霊が現れるという説はこの辺が妥当な理由でしょう。
これだけの理由があれば現れてもおかしくはないとも考えられますが、あまり詳しく踏み込み過ぎると私の心臓が危険に晒されてしまうので、ここからは私が現場で目撃、または耳にした事例について見ていきたいと思います。

全てを挙げると切りがないので、今回は2つの事例からバーに霊が現れるのかを考察させてもらいたい……

(case1)とある経営者の話

これはとあるバーの経営者が新規出店のために内見を行っていた時の話。

彼がそろそろ次の店舗をと考え始めていた矢先、まるで待っていましたと言わんばかりに不動産屋からいい物件があるとの連絡が来たそう。

件の物件は地下二階。彼はその時何やら嫌な予感がしたと言います。

そして迎えた内見当日、案内人に誘われ地下へと続く階段を下りていくと、階段の途中に人物が描かれた絵画が飾ってあったそうです。

その時点で彼はもう帰りたかったそうなのですが、一応来たからにはと内見を済ませることに。店内は地下ということもあってか少し重い空気が漂っていたそうですが、意外と何事も起きなかったことに彼は胸をなでおろし、もと来た道を引き返すべく階段を上っていきました。

しかしその帰り際、まさに地上への出口はすぐそこという所まで来ているのに、彼は何かを感じた。そう、後ろに引っ張られるような力を……

そこで彼は思わず振り返ってしまい、見てはいけないものを見てしまったのです!

経営者
とある経営者

その時さぁ、動いたんだよね。階段に飾ってあった絵の人の目が……。ギョロってこっちを見たんだよねぇ……

湊
ミナト

えぇ……

にわかには信じ難い話ですが、本人がそう言うのであれば、そうなのかもしれない……

(case2)店内で霊を見たという女性

これは実際に私が現場で体験した時の話。

その日は営業も終盤に差し掛かかり、まさに時刻は丑三つ時へと突入。静けさを取り戻した店内には私と女性のお客さんのみでした。

少しづつ片付けを始めながら私はお客さんと話していると、突然女性の動きがビクッ!と止まったのです。よく見ると一点の方向を見つめているではないか……

女性客
とある女性客

ミナトさん、あそこに誰かいる……

湊
ミナト

(いや、そういうのほんと勘弁してくれないかな)ちょっと飲みすぎたんじゃないですか?

女性客
とある女性客

ほんとだって、見てよあそこ……

湊
ミナト

(いやいや、そういうのほんといいからね……

しかし私も言われた以上は確認しなければなりません。どこからか本当に誰かが入ってきた可能性も、確かに0とは言い切れない。

そして私は全くもって見たくもなかったのですが、女性が指さす方向を決死の覚悟で見る……

湊
ミナト

(やっぱり誰もいないじゃん……!)

果たして彼女には常人には見えない何かが見えていたのだろうか。それともやはり酔っていただけなのか。真実はバーの薄暗さと共に、闇の中へ……

考察のまとめと結論

これを言ったら今回の話は何だったのかという話になってしまうのですが、そもそも霊の存在が不明である以上、そして私の霊能力が0である以上、結論の出しようがない。

しかし、やはり信用できるものは絵に描いた餅でも、机上の空論でもなく、実際に自分が見聞きし、感じたことこそが紛れもない事実だと考えると、(case1)の経営者からは完全に私を脅かして楽しんでいる感を感じ、(case2)の女性客はその前からの言動や飲酒量からしてやはり酔っていた可能性が高いと判断。

よって、バーでの心霊現象、この手の話は全てバーテンダーやお客さんを怖がらせるためだけの話であり、全てガセの可能性が極めて高いと結論付けたい!

というか、そう信じたい!なので皆さんも安心してバーに行って欲しい!!

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