【鳥と出会う】とり村見学はいよいよミートザバード、略して「MTB」へ

とり村の見学はいよいよ後半、鳥との対面へ。果たして鳥たちにとっての新しい家族は現れるのか!?

とり村のヨウム

止むを得ない理由から保護された鳥たちが暮らす保護施設「とり村」。
前回はとり村の1階で行われた里親説明会まででしたが、今回はいよいよ鳥たちがいる2階に上っていき、鳥たちとご対面。

そこでは一体どんな鳥たちが暮らしていたのか。そして私たちが鳥と出会うのと同様に、鳥たちも新しい家族と出会うことはできるのか!?とり村の見学は後編に突入!

(注:引き取りには費用がかかるため、その目安にもなるので、鳥たちの大体の市場価格も合わせて紹介しています)

前編はこちら
【とり村見学】手放された鳥たちの保護施設「とり村」に行ってきた

(見学後編)Meet The Bird

とり村のグッズ販売エリア

説明会を終えてからは鳥の餌などが販売されている通路を戻り、鳥さんたちがいる2階に上っていきます。

ちなみにこの時、靴の底を消毒するため消毒液で浸した布を踏んでから2階に上っていくので、靴は底が濡れても大丈夫なものを用意してくるといいですよ。

ケージの中に入っているとり村の鳥

2階の入り口を潜ると遂にMTB会場へ!
MTBの会場では鳥さんがそれぞれケージの中に入っているので、外から眺めることができます。

ケージに付いている鳥の説明カード

また、ケージには鳥さんの名前、性別、年齢、治療歴や性格などが書いてあるカードがそれぞれ付いていて、ケージの中の鳥さんがどんな鳥なのかが分かるようになっています。

とり村のヨウム

こちらはヨウムさん。

ヨウムは2017年、国内外の野生動植物を守るために制定された「種の保存法」に基づいて「国際希少野生動植物種」という種類に指定されることになりました。
これによりペットホテルに預ける場合や病院での入院、人に譲渡する場合は環境省に申請することで貰える登録証が必要になることになったのですが、MTBに出ているヨウムさんは全て登録済みなので、そこは安心です。

興味を示すとり村のヨウム

アフリカ原産で50年以上生きるというヨウム先生は、人の言葉を真似る賢さを持ち、世界中で人気のある大型のインコ。こちらに興味を示しているぞ。

2017年以降は値段は上昇傾向にあり、市場価格は大体30~50万円。

とり村のモモイロインコ

こちらはモモイロインコさん。

オーストラリア原産のモモイロインコはインコという名が付けられていますが実はオウムの仲間。鮮やかな赤系統の毛色が特徴的。

平均寿命は約40年で、市場価格は大体30~40万円。

とり村のワカケホンセイインコ

こちらはワカケホンセイインコさん。

インドやスリランカ原産のワカケホンセイインコは、ペットとして飼われていたものが野生化する現象が日本を含む世界各地で報告されている鳥さんで、このインコさんも保健所で保護されたことがきっかけでとり村に来たそうです。帽子を被っているような姿がなかなかクール。

平均寿命は25~30年で、市場価格は2~3万円。

とり村のオオバタン

こちらはオオバタン大先生。

インドネシア原産のオオバタンはワシントン条約によって国際取引が禁止されている絶滅危惧種で、鳴き声が大きいことで知られる大型のオウム。このオウムさんもその鳴き声による近隣トラブルでとり村に引き取られたそうです。

平均寿命は40~60年で、市場価格は大体60~70万円から。

とり村のオカメインコ

こちらはオカメインコたち。

言わずと知れたオカメインコはオーストラリア原産で、こちらもインコという名が付けられていますが実はオウムの仲間。このオカメインコたちは一家族から一斉引き取りされたそうです。

平均寿命は15年前後で、市場価格は大体1.5~3万円。

とり村の放鳥スペース

続いて奥のスペースへ移動。
ここはとり村の放鳥スペースで、晴れの日は日光浴をしたり、雨の日は水浴びをしたりと、鳥たちがそれぞれ自由に過ごしているそうです。こちらにもMTBに参加している鳥たちがいたので、引き続きご紹介します。

とり村のヨウム

再びヨウム先生(2羽目)。
ケージの中でアクロバティックに遊んでいるぞ。

とり村のクルマサカオウム

こちらはクルマサカオウムさん。

オーストラリア原産のクルマサカオウムは、淡いピンク色の毛色が特徴的で「世界一美しいオウム」とも呼ばれています。こちらも鳴き声が大きいことで知られ、繁殖の難しさから値段も非常に高額になる傾向があります。

また、クルマサカオウムは飼育下では世界一長生きしたオウムとしても知られ、アメリカ・シカゴのブルックフィールド動物園で83歳まで生きた「クッキー」さんが有名。

平均寿命は約40年で、市場価格は大体100万円前後から。

とり村のキバタン

こちらはコバタンさん。

インドネシア原産のコバタンもワシントン条約に指定されているオウムで、鳴き声は大きいです。オウムは大体鳴き声が大きいと考えておいて間違いはないと思います。白と黄色のコントラストが特徴的。

平均寿命は40年以上で、市場価格は大体40~60万円前後。

男性には興味がないコバタン

ちなみにこのオウムさんは男性はあまり好きではないそうで、私は華麗にスルーされました。この無関心な顔よ。

とり村のモモイロインコ

再びモモイロインコさん(2羽目)。
こちらのオウムさんも女性が大好きな男の子。

とり村のヨウム

そしてラストにヨウム先生(3羽目)。
ヨウム先生は毛並みが良く、ウロコのようになっていて格好いいぞ。

他にも中型の鳥さんなども沢山いたのですが、MTBに参加していた鳥さんの紹介は今回はこの辺まで。全ての鳥さんを見たい場合はTSUBASAホームページのMTB参加鳥一覧から見ることができるので、気になる方は是非見てみて下さい。

仲間になりたそうにこちらを見ている……

一通り鳥たちと出会ったミナト。
ここで私は一度外に出ようかと思い、MTB会場の入り口に向かって歩いていきました。すると、一番最初に出会ったヨウムが何かを言いたそうにこちらを見ていたのです。

そしてこの時、再び私の中に眠るアニマルセンスが鳥の声を聞いた。

とり村のヨウム

ヨウム
ヨウム

待てよ、ミナト。鳥に選ばれし男……

湊
ミナト

…………

ヨウム
ヨウム

一緒に帰らないか?「俺達」の家に……

湊
ミナト

こ、これは…………仮登録だ!

引き取りの仮登録へ

そんな下らない話はさておき、今回は母が大型の鳥さんを最初から引き取るつもりで来ていて、MTB会場でこちらに興味を示していたヨウム先生を引き取りたいと思ったらしく、実際に仮登録に進むことになりました。

仮登録では主に以下のような質問がありました。

  1. 本人の持病のあるなし
  2. 居住環境
  3. 病院に通院できるかどうか
  4. 引き取り費用

それぞれ補足していきます。

1.本人の持病あるなし

まず、本人に持病があるかないかですか、特に呼吸器に疾患がある場合は大型の鳥さんを飼うのは場合によっては難しいそうです。

というのは、鳥の体からは「脂粉」という羽や脂から成る白い粉が出るのですが、ヨウムはこの脂粉がオカメインコなどの小型の鳥の比ではないほど出るらしく、これを吸い続けることによって飼い主がアレルギー反応を発症することもあり、特に高齢者がヨウムを手放すのはこのケースが非常に多いからだそうです。

ヨウムの脂粉がどれくらい出るのかと言うと、空気清浄機を置いておくと数日間でフィルターが真っ白になるほどと聞きました。

よって、ヨウムを引き取る場合は特に呼吸器には問題がないか、そしてできれば2台は空気清浄機があることが望ましいそうです。

2.居住環境

続いて、居住環境ですが、これは常に鳥の周りには人がいるのか、集合住宅の場合は貸主の許可を取れるのか、一軒家でも周辺の住民とトラブルにならないか、などの鳥が暮らす環境についてでした。

先ほども紹介したように、実際に鳴き声が原因で手放された鳥もとり村にいる訳で、鳴き声の近隣トラブルから手放される鳥たちも多いそうです。

鳴き声に関しては特にオウムが大変だそうで、飼い主がいなくなるなどでの「呼び鳴き」や朝や夕方に多い「絶叫」の習性がトラブルを招くことが多く、居住環境によっては引き取りは難しい場合もあるそうですが、ヨウムは大型の鳥の中ではあまり声は大きくないそうです。実際に私が見ていた時も3羽ともヨウムは鳴いたりはしていませんでした。

3.病院に通院できるかどうか

また、大型の鳥の場合は病気などの通院だけでも1回1万円など、結構な金額になることも多く、引き取ってもらった後もできれば年に1回は健康診断に行ってもらいたいとのことから、動物病院への定期的な健康診断、病気になった場合は通院の費用を賄うことはできるかという質問でした。

4.引き取り費用

最後に引き取りにかかる費用ですが、ヨウムの場合は25万円~の費用が発生することになっています。
金額は決して安くはないですが、引き取るとなると餌代や遊べるおもちゃ、通院などによって将来的にその何倍もの金額が必要になると言います。それでも大丈夫かという質問でした。

そして全ての質問を終え、こちらに問題がなければTSUBASA側で審査を行い、審査が通った場合は後日連絡をしますということで、今回のとり村見学は終了となったのです。

とり村見学まとめ

今回とり村での里親説明会で、MTB会場で、そして仮登録でTSUBASAスタッフの話を聞くことができ、その鳥の幸せを第一に考える姿勢に、私は胸を打たれました。

「引き取ってもらえればそれでいい」

そんな考えを持っている人は誰一人存在せず、スタッフの皆さんが「鳥を幸せにしてくれる人に、そして鳥と共に幸せになってくれる人に引き取ってもらいたい」という信念を持っていることがはっきりと伝わってきたのです。

モラルに欠けるペットショップなどでは「世話は簡単ですよ」「大きな声では鳴かないですよ」「散歩は必要ないですよ」などと、動物を売った後のことは知らんとばかりに愛らしい動物をその手にぶらさげ、購入を焚き付けるような無責任な発言をする者がいることは事実です。

しかし、TSUBASAはそうではありませんでした。
鳥の餌代や、空調費用、送迎に使用する車のガソリン代だってそう、余裕があるはずがないのです。それでも、運営が苦しかったとしても、鳥のためにという信念は曲げない。
引き取るための条件は厳しいです。しかし、それは全て鳥たちのことを想っているからこそなのです。

そしてMTBに参加している鳥たちの中には人に対して強い警戒心を持っている鳥や、精神的なストレスから自ら毛を抜いてしまう鳥もいました。
飼い主に手放されたことで心に深い傷を負っている鳥や、自分を手放した人間に対して強い不信感を抱いている鳥も少なからずいたと思うのです。

そこで、私は途中から、自分にも何かできることはないのだろうかと考えるようになりました。

正直言うと、今回私は特に何も考えずにただ付いてきただけだったのですが、TSUBASAスタッフの真摯な姿勢と、保護された鳥たちを見ていて、微力ながら自分にも何か協力できることはないかと思ったのです。

説明会ではTSUBASAのスタッフがこのように仰っていました。

「ご友人や、お知り合いなどに、是非TSUBASAの存在を広めて欲しい」

今の私に出来ることはこうして自分が持っているブログで、一人でも多くの人に自分が見てきたものを伝えることしかできません。なので、今回こうして見学会で見てきたもの、感じたことを書いている次第です。

また、これで最後になりますが、TSUBASAには全体が動物愛護に関心を持てる社会になるよう、動物を取り巻く環境を変えていきたいという想いもあると言います。

動物の命を預かるということはそれ相応の責任が伴うこと。一人でも多くの人が動物を飼う前に責任を果たせるかをしっかりと考え、動物にとって最善の暮らしを提供してあげられる世の中になって欲しいなと、私は思います。

認定NPO法人TSUBASAのホームページからは里親説明会の申し込みやイベントの参加、バードランの会員登録なども行うことができます。興味のある方は是非覗いてみてほしい!
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