どうしても家を空けなければならないときは、うさぎさんの性格も考慮して、ベストな選択をしてあげましょう。
旅行や帰省、出張などの理由から、家を空けなければならないときはかならず来ると思うのですが、そんなときに問題となるのが、うさぎさんには旅行中にお留守番を頼むのか、それとも一緒に連れていくのか、ということでしょう。
うさぎさんはひじょうに神経質な生きものなので、留守番をしてもらうことにすれば、ふだん飼い主さんが家にいる時間なのにだれもいない、と不安を感じてしまいます。かといって、知らない場所に連れていけば、環境の変化によるストレスを感じてしまいます。
とはいえ、これはどちらかを選択しなければならず、ここでの私たち飼い主の役目としては、外泊中のうさぎさんのストレスを最小限に抑えてあげることだと思われるので、今回は旅行のときなどで家を空けるさい、うさぎさんは「留守番 or 連れていく」のどちらがいいのか、それぞれどのような方法を取ればうまくいき、何日までは可能なのかを、泊数別でご紹介したいと思います。
ちなみに私の場合、最大で1週間ほど家を空けた経験がありますが、そのときはなんの問題もなく「番兎」をしてくれていました。しっかりと準備をしてあげれば、きっとだいじょうぶだと思いますよ。
うさぎは旅行中は基本的に留守番がいい
うさぎさんは環境に適応する能力が高く、飼い主さんが家にいる時間は起きていたり、家にいない時間は寝ていたりと、ある程度は飼い主さんのライフスタイルに合わせて生活することができますが、警戒心がひじょうに強いので、環境の変化には即座に対応できないケースが多いようです。
自宅の中でも、うさぎさんを知らない場所(部屋)に連れていったら急におとなしくなった、という経験はないでしょうか?
うさぎさんは縄張り意識が強い(とくにオス)生きものでもあるので、縄張りの外に連れていかれると強い不安(ストレス)を感じてしまい、部屋の隅っこで小さくなってしまったり、餌や水を食べない・飲まなくなってしまったり、うんちやおしっこもしなくなってしまったりもします。
そうなると、家から出ることになれば、移動中は車が走る音や、自分のにおいが感じられない空気などから、それ(知らない部屋に連れていかれる)以上のストレスを感じることになってしまうようにも思われ、場合によっては、宿泊先に到着してからもそれがつづくケースもあるかもしれません。
したがって、個人的には、私たちが旅行中のうさぎさんには、生活環境が変化しない「留守番」をしてもらっていたほうがいいと私は思っています。
ただし、これはうさぎさんの性格による部分も大きく、移動時間によっては「なんのこれしき」や、外泊の日数や場所(実家など)によっては「慣れてしまった」なうさぎさんもいると思うので、まずは「留守番 or 連れていく」のどちらがそれぞれのうさぎさんにとってのベストなのかといった、判断基準から確認しておくことにしましょう。
留守番か一緒に連れていくかを判断する基準
当ブログでも活躍しているミニレッキスのイブスター店長(上画像)は、たとえば病院に行くときなどでの移動時間(徒歩+タクシー)は、キャリーケースの端っこのほうで小さくなるなどして警戒しますが、病院(いちおう知っている場所)に到着すると落ち着くのか、キャリーケースに敷いたシートをホリホリしたり、牧草を入れておけばそれを食べたりもしています。
このように、移動がすんで「足が地に着く」ような状態となったとき、わりとふだんどおりにもどってくれ、かつ移動時間が何時間と長くならなければ、その後の宿泊にも慣れてくれる見込みがあるので、旅行先などにいっしょに連れていくのも可能かもしれませんし、場合によってはそのほうがいいかもしれません。
とはいえ移動中などは、うさぎさんは小さくはないストレスを感じることになると思うので、家を空ける日数がそこまで長くならないのであれば、やはり往復や場所が変わるストレスを感じる必要はない留守番をしてもらっていたほうがいいように思われます。
留守番中にだれも人がいないことでうさぎさんが感じる不安については、だれかに来てもらって世話をたのむことで、ある程度は回避することができるでしょう。
つまり、いずれの選択をするにしても、うさぎさんにとってベストな待機方法をさぐろうとすると、まずはうさぎさんが外出できる性格なのかを知る必要はありますが、「何日間泊まるのか」という、外泊の日数が重要になってくるのです。
外泊日数別!うさぎの留守番or連れて行くのベストな選択
うさぎさんに留守番をたのむか、いっしょに連れていくかを見きわめるにあたっては、飼い主さんが外泊する日数(うさぎさんも外泊または留守番をする日数)がひとつのポイントになってくるようにも思われるので、ここではこの日数を基準に、どちらの選択がいいのかを考えてみることにしましょう。
なお留守番の場合、長時間家を留守にするとなると、散歩ができないストレスや、餌などの食料問題から、うさぎさんだけで留守番をしてもらうのは不可能になってくるため、期間によっては、対策や留守番の方法を変える必要も出てきます。
うさぎさんに留守番をしてもらう方法には、おもに以下の3点があり、
- ひとりで留守番
- 身内、知人に自宅に来てもらう
- ペットシッターに来てもらう
また第3の選択肢として「人に預ける」というものもあるので、以下の2点を加えると、
- 身内、知人の家に預ける
- ペットホテルに預ける
私たちはうさぎさんへの対応を、「留守番・一緒に連れていく・人に預ける」のなかから選ぶことができます。
初めての場合は、逆に飼い主さんのほうが不安になってしまうかもしれませんが、安心してください。しっかりと事前準備をしておけば、うさぎさんもきちんと、お留守番なり同行なりしてくれると思いますよ。
いっしょに連れていく場合は、事前に近くの場所に運ぶなどしてみて、その後の動向を観察してから決めるようにしてくれ
1泊2日の場合(ひとりでも留守番は可能)
外泊する日数が1泊2日の場合、うさぎさんひとりだけでも留守番をすることはできます。が、ひとりの場合は1泊2日が限度だと思っていたほうがいいでしょう。
うさぎさんは薄命薄暮(はくめいはくぼ)性といって、明け方や夕方の時間帯に行動が活発になる生きものです。このため、飼い主さんのライフスタイルにもよるものの、だいたい朝と夜は起きていると思うのですが、この朝夜の2回、うさぎさんは孤独をしのがなければなりません。
そしてこの2回の孤独中、うさぎさんは散歩をすることができない運動不足や、人がいないことでの不安、ケージの中ですることがないなど、けっしてすくなくはないストレスを感じてしまい、餌を食べなくなるといった、体調の変化が起きてしまうこともあるからです。
できれば外泊する当日の夜と翌日の朝だけ、友人やペットシッターなど、だれかしらに来てもらえればいちばんいいのですが、そうはいっても1日だけであれば、基本はだれもこなくてもなんとかだいじょうぶで、きちんと餌と水を入れておけば、餓死してしまうといったこともありません。
1泊であれば、うさぎさんひとりでも留守番は可能です。移動(往復)のストレスを考えると、もちろんその移動時間にもよりますが、個人的には、留守番をしてもらっていたほうがいいのではないかと思いますよ。
2泊3日の場合(放置・ひとりでの留守番は危険!)
外泊が1泊2日を超えて2泊3日になる場合は、うさぎさんが現地で適応する可能性もあるので、事前に移動後のうさぎさんの状態がある程度は把握できているのであれば、いっしょに連れていくのもありだと思います。
もっとも、これは日数的に微妙ともいえる期間なので、近くの実家へ帰省といった話ではないのならば、できれば信頼できる家族や知人、ペットシッターにうさぎさんの世話をしにきてもらうか、それも不可能であれば、うさぎさんをペットホテルなどにあずけたほうがいいでしょう。
2泊3日をうさぎさんひとりで留守番させるのは危険がともないます。
うさぎさんの“生命維持だけ”を考えれば、餌箱を増量するなどすれば、2泊3日でも生き残ることはできるかもしれません。
しかし想像してみてください。テレビもスマホもなく、せまい部屋に敷かれた布団と、作り置きされた日数分の食事、そして備え付けのトイレ(しかも流れない)。そこで自分が2泊3日を過ごすことになったとしたら……。
いや、無理があるな
そう、そんなことには無理があるのです!
また、餌箱をひっくり返してしまったとか、給水ボトルが外れてしまったとか、そういった不足の事態におちいったとき、場合によってはうさぎさんの命にかかわる事態にもなりかねません。
うさぎさんはつねになにかを食べて胃腸を動かしていて、絶食が24時間つづくと胃腸の動きが止まってしまい、非常に危険な状態になるといわれています。なにかあったときにだれも対応できない状況が長くつづくのは、絶対に避けるべきでしょう。
加えて、そういった無情なことをうさぎさんに対してしてしまうと、人間に対する不信感から、うさぎさんが狂暴化する(すねる)こともめずらしくはありません。
家を空けるのが2泊3日以上になる場合は、ベストは信頼できる家族や動物に慣れている知人、次点できちんと世話をしてくれるペットシッター、その次に同行かペットホテルがいいのではないかと思います。
ペットホテルは、環境の変化によるうさぎさんへのストレスが大きくなってしまう場合も多いため(後述します)、できるだけあとの手段として考えるのがベターでしょう。
ケージごと知人に預けるのもありだが、できるだけ居住空間は動かさないほうがいいということだ
3泊4日の場合(人に来てもらうのがベストか)
外泊が3泊4日も2泊3日の場合と同様、すでに慣れている場所・今後慣れてもらいたい場所ではなく、また旅行先にうさぎさんを連れていってあげたい(たとえばラビットランで走らせてあげたい)などの特別な理由がなければ、環境の変化がすくない「人に来てもらう方法」を選択するのがベストなように思われます。
家族・知人・ペットシッターに、最低でも朝と夜に1回ずつ、計1日2回来てもらうようにしてあげ、それがむずかしければ、ペットホテルを利用するのがいいのではないでしょうか。
うさぎさんはケージの中から出してあげないとストレスがたまるので、朝は30分~1時間ほど、夜はできれば1時間以上はケージの外に出してもらえるようにし、たっぷりと散歩や運動をさせてあげれば、とくに大きな問題は起こらないと思います。
なお、これは個人的にはですが、うさぎさんのストレスを考えると、ペットホテルの利用はここまで、3泊4日(出発の日に預け、4日目に受け取り)以下にしたほうがいいように思います。
1週間以上の場合(一緒に連れていくのもあり)
外泊が1週間以上となると、うさぎさんが現地で適応できるじゅうぶんな時間があるようにも思われるので、移動時のストレスや現地の環境(落ち着いていて静かなところなど)、うさぎさんの性格からOKと判断できれば、いっしょに連れていくのもありだと思います。
もちろん、家族や知人などに毎日家まできてもらうのでもだいじょうぶだと思いますし、長期間となるため、家族や知人にケージごとあずかってもらう方法もありでしょう。
家に世話をしにきてくれる人が安全だとうさぎさんが判断してくれれば、警戒してケージから出てこないといったこともなく、勝手に遊んでいたり、なでさせてくれたりもするようになります。1日2回は散歩できれば、ひとまずは運動不足になることもないと思われるので、案外飼い主さんがいなくても、快適に過ごしていたりもするものです。
また、家族や知人宅でもあずかってもらうのは、居住環境が変わる方法ではありますが、数日間もあれば、うさぎさんもしだいに環境に適応していくと思うので、毎日来てもらうよりも、あずかってもらったほうがいい場合もあるでしょう。
長期間の留守番は、世話をしに来てくれる人の負担もあります。ここは、お世話をたのむ相手の都合なども考えて決めてもいいかもしれません。
それらがどうしてもむずかしいという場合は、ペットシッターに毎日来てもらうか、それも不可能なのであれば、ペットホテルにあずけるしかなくなってきますが、とにかく選択肢は多いですから、うさぎさんの性格などを見ながら、これはゆっくりと決めてあげてみてください。
ちなみに、私が1週間家を空けていたときは、毎日朝と夜の2回ずつ、家族に来てもらっていました。イブスター店長はしっかりと食べ、しっかりと遊んでいたそうです。留守番を選択することにしても、きちんとお世話をしてもらえれば、うさぎさんもきっとだいじょうぶだと思いますよ。
海外だ? さすがに国外旅行はいっしょには行けんな
うさぎにひとりで留守番をしてもらうときの準備
私たちが旅行などで家を空けるさいは、さまざまな方法でうさぎさんの暮らしを守ることができますが、おそらくもっとも多いのは1泊2日で、うさぎさんにひとりで留守番をしてもらうことがいちばん多くなるのではないかと思います。
うさぎさんの留守番は、いつもどおりに世話をしておくだけでは心もとない。
しかし、当日はじゅうぶんな準備をしてあげ、場合によっては前日から準備を始めることで、うさぎさんが快適に留守番をできるようになったりもするので、ここでは、うさぎさんに留守番をしてもらう準備についてもお話しします。
外泊の前日からできる準備
ふだんからうさぎさんを放し飼いにされている方はあまり多くはないと思うのですが、なにかあったときにすぐ起きられるのであれば、外泊の前日にかぎり、夜のあいだもうさぎさんをケージから解き放って自由にしてあげておくと、意外と留守番がはかどったりもします。
夜通しで遊ぶことができたうさぎさんは、翌日は眠いのか、比較的静かになったりもするからです!
ようするに、前日はうさぎさんを解放してあげることで、翌日の留守番の時間は多めに寝て過ごしてもらうことができ、当日のうさぎさんの負担を、多少は減らしてあげられるというわけですね。
うさぎさんにもよるので、効果はまちまちかもしれませんが、ためしてみる価値はあると思うので、もしできそうであれば、ぜひトライしてみてください。
外泊の当日にする準備(重要かつ必須)
うさぎさんに留守番をたのむ当日になったら、準備することはいろいろとあり、これができているといないとでは大ちがいとなります。うさぎさんのお留守番生活に大きくかかわることなので、ひとつひとつ見ていきましょう。
私たちが当日にすべきことは、おもに以下の5つです。
- 体調確認
- ケージの掃除
- 餌と水の準備
- 温度管理
- 照明の調節
体調確認
まずは余裕をもって、最低でも出発の2~3時間まえから準備を始めたほうがいいと思いますが、最初にすべきことはうさぎさんの体調確認。
うさぎさんは具合がわるくても、それをかくす習性があるため、外見から判断するのはむずかしい場合も多いです。そこで、この体調確認では、うさぎさんのうんちやおしっこを見てあげましょう。
うんちがすくない、小さい、おしっこをしていないとか、とくに下痢をしている場合はすくなくとも体調はよくないと思われるので、最低でもこれらは確認するようにしておきましょう。出発まえの散歩でも、元気そうかを目視で確認してあげるといいですよ。
ケージの掃除
うさぎさんが快適に留守番をするためには、ケージの中の掃除は欠かせません。トイレはもちろん、すのこやトレーの底など、手が届く範囲くらいはキレイにしておいてあげましょう。
あまりやりすぎると、うさぎさんも「なんだかおかしいぞ」と、逆に不安になってしまうかもしれないので、ふだんの掃除+αくらいでじゅうぶんだと思います。
餌と水の準備
餌は留守番当日の夕食分と、翌日の朝食分の2食分を用意しますが、このときすこし多めに入れておくといいかもしれません。留守番中、ご飯を食べるくらいしかやることがなかったりもするからです。
ペレットがなくなっても、牧草さえあれば食事はなんとかなるので、とにかく牧草は切らさないように、かなり多めに用意しておけばOK。鮮度が命の牧草は、当日にすべて新しいものと交換してあげ、牧草入れ以外の場所にも大量に設置しておけば安心です。
また、水が切れる(足し忘れた)という事態も絶対に避けなければならないので、給水ボトルには満タンの水を用意。一般的な500mlの給水ボトルでは不安なときは、私も愛用しているイイナ(IINA)の「 ボトルトップエコ」が2リットルまでいける(さすがにそこまでは必要ないですが)のでおすすめですよ。
温度管理
春や秋の季節は、とくに温度管理をしてあげる必要もないのですが、蒸し暑い夏と冷え込みがきびしい冬は温度管理が必須となるため、エアコンをフル稼働させておく必要があるでしょう。
うさぎさんが最も快適に過ごせる温度は16~21度といわれているので(じっさいは25度前後でも問題はない)、夏と冬の時期は、それを目安に室温を調節してあげてください。
照明の調節
私たち人間をふくむ多くの生物は「体内時計」の機能を持っていますが、これは放っておくと24時間周期のリズムがすこしずつズレていってしまうもので、日の光によってずれを補正してあげる必要があります。
それはもちろんうさぎさんも一緒なので、朝がきたこと、夜になったことを日の光で知ってもらうために、カーテンは完全には閉め切らず、すくなくとも一部は開けておいたほうがいいでしょう。
また夜になると、ふだん飼い主さんが家の中にいる時間帯でも部屋の中が真っ暗になってしまうことになると思うので、常夜灯など一部の照明はつけっぱなしにしておくというのも、環境の変化によるうさぎさんのストレスをやわらげることにつながると思います。
朝は日の光を部屋に取り込むこと、夜は真っ暗にならないようにどこか一部の照明をつけておくこと。これはけっこう大事かもしれません。
実際に1泊2日の留守番で減った餌と水の分量
以前、私が1泊2日で家を空けなければならなかったことがあり、そのときはイブスター店長には留守番をしてもらうことにしたのですが、そのときの餌と水の減り具合を記録としてのこしておいたので、参考までにこちらもご紹介しておきます。
1泊2日を留守番してもらうさいに用意したペレットは、すこし多めの2.4食分くらいで、
牧草は見た目以上にギッシリと詰め込み、こちらも2.5食分くらい。
加えて、暇潰し&緊急事態用もかねた予備の牧草1.5食分を設置し、牧草は合計で4食分!
このときは遅めの出発&早めの帰宅だったので、水は500mlボトルに、満タンの量を用意しておきました。
そして、これらがどう減ったのかは以下のとおりで、
ペレットは多少の食べ残しはありましたが、これはほぼ完食。
牧草は一見するとあまり減っていないようにも見えますが、ギュウギュウに詰め込んでいたのでわりと減っていて、すのこの上に設置した予備の牧草も食べてくれていたので2食分くらい。
水はだいたい200~250mlのあいだくらい。これはいつもの減りと変わらないくらいだったので、しっかりと水も飲んでくれていたようです。
これは留守番翌日のイブスター店長。元気に日の光を浴びて、体内時計を調節していましたよ。
おう、帰ってきたか、お疲れ
留守番・一緒に連れて行く・人に預ける際の注意点
ここまでくれば、だいたい旅行中などのうさぎさんへの対応はバッチリだと思いますが、「留守番・一緒に連れて行く・人に預ける」さいには、それぞれの注意点があるので、これもあわせて確認しておきましょう。
ひとりで留守番させる場合
うさぎさんにひとりで留守番をしてもらう場合はさきのとおりですが、前日から「かならず帰ってくる」ことも伝えてあげましょう。
飼い主さんが旅行の準備をしていたり、せわしなく動いていたりすると、うさぎさんもきっと飼い主さんのようすがいつもとちがうことに気づいているはず。
そして翌日のいつもの時間になっても飼い主さんが帰ってこない、朝になっても帰ってこないとなると、うさぎさんは、「飼い主さんはもう帰ってこないのかな?」と大きな不安を感じてしまうとも思うのです。
お家のうさぎさんにとって、仲間は飼い主さんしかいません。
だからこそ、かならず帰ってくるよ、絶対に帰ってくるから待っててね、と何度も言葉に出して伝えてあげるのです。うさぎさんは、私たちがなにをいっているかはわからないと思いますが、なにかを伝えようとしていることはきっとわかってくれるはずです。
うさぎさんが安心して留守番をしていられるように、外泊前日の夜から出発直前まで、うさぎさんにたくさん声をかけてあげてください。
言葉は通じなくとも、想いは伝わることだろう
一緒に連れて行く場合
うさぎさんを旅行などにいっしょに連れていくさいは、ふだんから使用しているケージを外泊先にも持っていくこと、まずはこれが重要となります。
これまで見てきたとおりで、うさぎさんは環境の変化には強くはないため、旅先で利用するケージに自分のにおいがついていなければ、ここでもストレスを感じてしまい、慣れずに体調がわるくなってしまうこともあります。
ふだんから使用しているケージが大きくて運べないときは、事前に旅行用のケージに入ってもらって慣らしておくなどのくふうをしてあげるといいでしょう。
また、移動中は水を飲んでくれなくなったりもするので、水分補給ができるように、水分を多くふくんだ野菜などをキャリーケースの中に入れてあげ、外が寒ければタオルでくるんだり、暑ければ保冷剤をまいたりするなど、キャリーケースの温度調節も忘れずに。
家族や知人に世話を頼む場合
家族や知人にうさぎさんのお世話をたのむ場合は、当日になるまえに、最低でもいちどは顔合わせをしておいたほうがいいでしょう。
うさぎさんは警戒心が強いので、知らない人が突然あらわれるとおどろいてしまったり、警戒してケージの中から出てきてくれなかったりすることもあります。お世話をしてくれる人には、事前にうさぎさんにあいさつをしてもらうことで、留守番もスムーズにいくと思います。
また、飼い主さんにはそれぞれのこまかいルールがきっとあるはずなので、これはやめてほしいとか、これは気をつけてほしいといった、事前の打ち合わせも必須。当日になるまえにそれらをすませ、あとは紙やメールなどで、当日のお世話の流れをのこしておくといいでしょう。
万が一のときのために、かかりつけの動物病院の診察券を渡しておくことも大事ですよ。
ペットシッターに頼む場合
ペットシッターにたのむさいは、事前の打ち合わせで自宅まで来てくれることや、当日のようすなどの業務報告を毎日おこなってくれることなど、しっかりとお世話をしてくれるところを選ぶといいと思います。
料金は1時間で2000~3000円くらいはするように思いますが、できることなら、うさぎさんのストレス軽減のため、最低でも朝と夜の1日2回は来てもらったほうがいいと私は思います。
すこし料金が高いですが、うさぎさんのことを考えれば、これはもうしかたがない。
ペットホテルに預ける場合
ペットホテルは基本的に、用意されたケージの中でうさぎさんが泊まることになるので(ケージ持ち込み可の場合もあり)、もっともストレスを感じやすいともいえるかもしれません。
そのため、最低でも鳴き声が聞こないようイヌ・ネコと部屋が分かれていることが条件となり、加えて散歩は別料金になったりすることもあるので、そういったことの確認もかねて、いちど下見に行っておいたほうがいいでしょう。
ペットホテルを利用するさいは、うさぎ専門店か、万が一なにかあったときにも安心な動物病院がいいと思います。こちらは1泊で2000~3000円くらいとなっています。
練習編:ケージの中での暇潰しと外に出る特訓
留守番かいっしょに連れていくかの判断や注意点はもうこれでOKだと思いますが、事前に練習をしておくことで、留守番中はケージの中でうさぎさんが退屈しにくくなったり、いっしょに連れていく場合は移動中のストレスが軽減されたりすることもあります。
いずれの選択をするにしても、うさぎさんが快適に過ごせるよう、最後にそういった留守番用・外出用の便利グッズをご紹介しておきましょう。
KAWAI わらっこ倶楽部「うさぎの座ぶとん」
KAWAIのわらっこ倶楽部シリーズのひとつである「うさぎの座ぶとん」は、天然のチモシーをすべて手作業で編み込んだ座布団で、うさぎさんがかじって遊んだりすることもできる藁の座布団ですが、注目すべきはうさぎさんが本気を出せば壊れるところ。
これをケージの中に入れておくと、うさぎさんが夜通しで壊して遊んでいたりもできるので、留守番中の暇つぶしにはもってこいの一品なのです。事前に壊して遊べることを知らないと遊べないので、留守番中の練習がてら、ふだんからケージの中に置いておくといいですよ。
ケージの中に設置する場合は、ケージの大きさにもよりますが、Mサイズがちょうどいいと思います。
KAWAI わらっこ倶楽部「かまくらハウス」
おなじくわらっこ倶楽部シリーズの「かまくらハウス」は、天然のチモシーを編み込んだうさぎさんのハウスで、基本的なことは座布団と変わらず遊んで壊せるものですが、なによりもチモシーの編み込み量が座布団の数倍とかなり多いのがポイント。
なかなかタフなハウスなので、これを置いておけば、暇つぶしに困ることはまずないといってもいいかもしれません。
もっとも、これは大きいものなので、事前の様子見(練習)も必要となります。留守番のまえからケージに設置して遊んでいるかを確認し、うさぎさんがケージの中で動きづらくなっていないかなども見てあげてください。
画像のものはMサイズですが、体の大きなうさぎさんにはLサイズがおすすめですよ。
ファーストラックス「ペットスイート」
うさぎさんを旅行などにいっしょに連れていく場合は、事前にキャリーケースにうさぎさんを入れて近くの公園などに行ってみるなどしてみて、うさぎさんのようすを見てあげるようにしましょう。
たしかに移動にはストレスがかかりますが、いつもおなじ場所、移動はいつもおなじ車といった場合などは、ある程度は経験を積むことで慣れてくれることもあります。ここで連れていけるかどうかを判断できたりもするので、まずはためしに、うさぎさんを連れて外出してみてもいいかもしれません。
キャリーケースは、知人やペットホテルにあずける場合や、それ以外では、病院に行くとくきにも必要になるものなので、お家になければ、ひとつは置いておくのがおすすめ。おなじキャリーケースで移動することで自分のにおいがつき、これによってもうさぎさんが慣れてくれることもありますよ。
キャリーケースは、Sサイズでも大きくて使い勝手がいい、ファーストラックスの「ペットスイート」がイチオシです。
今回のまとめ
・2泊3日を超える場合は人に頼むか連れていくかホテルに預けるか
・一緒に連れていく場合はうさぎさんの性格と日数を見ながら
うさぎさんの留守番は、事前にしっかりと準備をしてあげれば、基本的には問題は起こりませんし、いっしょに連れていく場合も、うさぎさんの性格や慣れによってはうまくいったりもします。
ただし、ストレスを感じやすい子ウサギや、病気のうさぎさんの場合となると、話が変わってくることもあり、散歩ができない、餌がないと怒りだすといった、うさぎさんの性格によっても選択を変える判断は必要になってきます。
また、なにかあってからでは遅いので、留守番中はうさぎさんにはケージの中に入っていてもらったほうがいいと私は思いますが、ふだんから放し飼いにしている場合は、それが大きなストレスとなってしまうこともあります。
そういったこともあるので、飼い主さんの外泊中は、うさぎさんの性格や飼育環境などもしっかりと加味したうえで、うさぎさんが快適に過ごせるベストな方法を選ぶようにしてあげてください。
近年はうさぎさんといっしょに泊まれるホテルも増えてきていますが、ペットはイヌ・ネコだけというところもすくなくはないので、いっしょに連れていくさいは、事前にホテルに確認するなど、宿泊先のチェックもしておくようにするといいですよ。
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