メランコリー親和型、ディスチミア親和型の性格を変える基本的な考え方

「メランコリー親和型」性格の人はもうちょっと不真面目に、「ディスチミア親和型」性格の人はもうちょっと真面目になろう。

真面目で、几帳面で、道徳観の強い「メランコリー親和型」性格。自己愛が強く、他罰的で、秩序には否定的な「ディスチミア親和型」性格。一見すると両者は全くの正反対な特徴を持ち、まるで水と油のような関係にも思えますが、相反する2つの性格がお互いに手を取り合う時、従来型のうつ病も、新型のうつ病も、解決へと向かって動き出すことでしょう。

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病前性格をちょっとずつ変えてみよう

従来のうつ病の方も、新型のうつ病の方も、うつ病を克服し、その後もうつ病を再発させないためには病前性格(病気になる前の性格)を変えていく必要があります。それではどのように性格を変えていけばいいのか。その具体的な方法を見ていく前に、一本の映画をご紹介しましょう。

usagi
イブスター店長

……映画?

映画のタイトルは、あの貝殻だがどうやって使う?でお馴染みの『デモリションマン』。(注:以下軽いネタバレを含みます)

『デモリションマン』は1993年公開、シルベスター・スタローン主演のSFアクション映画。スタローン演じるジョン・スパルタンは数々の凶悪犯逮捕の実績を持つ非常に優秀な刑事なのですが、よく物を壊してしまうのでデモリションマン(壊し屋)という異名で呼ばれています。しかし20世紀最大の凶悪犯として知られるサイモン・フェニックス(ウェズリー・スナイプス)の罠に嵌められてしまい、フェニックス逮捕の際に複数の人質を巻き添えにしてしまいました。
人質を巻き添えにしてしまった罪に問われたジョンは、逮捕されたフェニックスと一緒に冷凍刑務所(冷凍されて眠らされる)に入れられるのですが、フェニックスが刑務所を脱獄したことにより、彼を逮捕するために特例で冷凍刑を解除され警察官に復職します。

長い眠りから目覚めたジョンが降り立ったのは2032年の未来都市。未来都市では暴力や犯罪は存在せず、汚い言葉を使うことも禁止され、コンピュータによって徹底的に管理された「クリーンな社会」になっていました。しかし、地上では無菌社会で綺麗に暮らす人々がいる一方で、地下には理想社会に反発し、自由に生きることを望む人々が、地上社会とは全く逆の暮らしをしていたのです。

この映画のラストでは、ジョンはデモリションマンと呼ばれるだけあって、色々とぶち壊してしまうのですが、秩序まで壊されてしまった地上の警察署長(政府)は「どうすればいい、これからどうやって生きる……?」と今後どうやって生きていけばいいのかわからなくなってしまいます。地下社会のリーダーは「酒飲んでハッピーになって街中に落書きしまくるんだ」と能天気なことを言っています。

そこでジョンがこう言うのです。

「俺が教えてやる。あんた(地上)はちょいと汚くなれ。お前たち(地下)は綺麗にな」

この映画の理想社会に管理された地上の住人と、理想社会に管理されることを拒む地下の住人というシチュエーションは何かに似ています。そう、地上の住人は真面目すぎる「メランコリー親和型」の人に、地下の住人は秩序に反発する「ディスチミア親和型」性格の人によく似ているのです。

そしてジョンの台詞を借りるならば、このように言えるのです。

「従来型のうつ病の人はもうちょっと不真面目になれ。新型うつ病の人はもうちょっと真面目にな」

うつ病を克服するための考え方

一見すると従来のうつ病の人に共通する性格の特徴と、新型のうつ病の人に共通する性格の特徴は全くの正反対なので、お互いの性格を知れば両者は反発し合ってしまいがちですが、お互いの性格の特徴には両者がうつ病を克服するためのヒントが隠されています。

そこで一度、従来型のうつ病(メランコリー親和型)と新型のうつ病(ディスチミア親和型)の特徴を再確認してみましょう。

メランコリー親和型性格ディスチミア親和型
基本的に仕事熱心で、責任感が強く、真面目几帳面あまり仕事熱心ではなく、責任感に乏しく、不真面目
社会的な役割に対して愛着を持ち、他者への気遣いは強い自己愛・他者配慮自分自身に愛着を持ち、他者への気遣いは弱い
他人を責めず、自分のせいだと思い込む自責的傾向自責・他罰自分を責めず、他人のせいだと思い込む他罰的傾向
道徳観が強く、秩序には肯定的道徳・秩序規範に反発し、秩序には否定的

ご覧のように両者の性格は全くの正反対な特徴を持っていますが、両者の特徴を知ったところで何をするのかと言うと、従来のうつ病の方は新型うつ病の方に共通する考え方を見習い、新型うつ病の方は従来のうつ病の方に共通する考え方を見習うのです。

例えば「メランコリー親和型」性格の人はもうちょっと不真面目になったり、「ディスチミア親和型」性格の人はもうちょっと真面目になったりといった風にです。その考え方を大まかにまとめると以下のようになります。

メランコリー親和型性格ディスチミア親和型
もうちょっとテキトーになれ几帳面もうちょっとしっかりとな
もうちょっと自分を愛せるようになれ自己愛もうちょっと愛を他人にな
もうちょっと自分を気遣えるようになれ他者配慮もうちょっと気遣いを他人にな
もうちょっと人のせいにするようになれ自責・他罰もうちょっと自分のせいにな
もうちょっとルールを無視するようになれ道徳・秩序もうちょっとルールを守ろうな

このように、ちょっとだけ自分とは正反対の考え方を見習うのです。性格は生まれ持った部分もあるので完全に変えることは難しいと思いますし、生まれ持った大事な「個性」を完全に捨て去る必要はないと思います。だからちょっとずつでいいのです。ちょっとずつ考え方を変えていけば、自ずと行動にも変化が出てきますし、ストレスの感じ方にも変化が出てきます。
考え方を少しずつ変えることができれば、必ずやうつ病の克服に活路を見出すことができるでしょう。

そしてジョンは続けて、こうも言いました。

「お互い歩みよれば、住みいい街(社会)ができる」

社会に出れば自分とは正反対の性格を持った人間が必ず一人はいます。全くもって理解できない性格の人間はその存在自体が強いストレスになってしまうと思いますが、自分から見て訳のわからない人間の考え方にはうつ病を克服するためのヒントが、先ほど見てきたように隠されています。
自分とは正反対の人間がいたらその人の考え方を少しだけ盗んでみましょう。もし相手から歩み寄ってくることがあれば、案外そいつは悪い奴じゃないのかもしれません。

今回のまとめ

今回は従来のうつ病に共通する「メランコリー親和型」性格の人、新型うつ病に共通する「ディスチミア親和型」性格の人が、うつ病を克服するための、基本的な考え方の変え方について見ていきました。具体的な方法はこれから見ていきたいと思います。

ちなみに『デモリションマン』の貝殻云々というのは、未来都市のトイレにはトイレットペーパーの代わりに貝殻が3枚置いてあって、使い方がわからなかったジョンが最後に言った台詞です。今見ると余計に面白い映画なので、良かったら見てみて下さい。B級映画が好きな方にお勧めです。

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