過去の栄光を捨て去り、辿り着いた最終戦略でルーレットとの勝負は最終決戦へ。韓国カジノ旅行ルーレット編、ここに完結。
ルーレット必勝法「シフトベット法」と「フラワーベット法」の組み合わせに勝機を見出すも完全にツキに見放されてしまい、もはやルーレットでの戦いもこれまでかと思われたその時、消えかけた私の闘志に再び火が灯ります。
人は過去の栄光を捨て去った時、更なる高見を目指すことができるもの。私はフラワーベットの持つ144倍という「一撃の幻想」を捨て去ることで辿り着いた最後の戦略で、ルーレットとの勝負に終止符を打つのでした。
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ルーレット必勝法は嘘か真か!?戦略で挑む激動の韓国カジノ旅行開幕!
韓国カジノ旅行(1日目・後編)
ルーレット盤の数字の配列とテーブルのベットエリアの数字が密集していることに気が付いた私は「シフトベット法」で分けたエリアの数字を「フラワーベット法」で狙い撃つ戦略でルーレットの攻略に乗り出しますが、待ち受けていたのはフラワーベット直撃はおろか、スプリットベットも当たらないという非常に苦しい展開でした。
そこで私は悪い流れを断ち切るため起死回生の一手を打つのですが、それすらも実らず。そう、私が手にしたフラワーベット法は既に生命の輝きを失い、枯れ果ててしまっていたのです。
もはやこれまで……。一瞬諦めが頭をよぎりますが、私の闘志はまだ完全には消えてはいませんでした。
自分を惑わし、当たりという出口のない迷宮に自分を閉じ込めているのは「一発当てればなんとかなる」という、ギャンブルにおいては最も危険な思想。
一発を当てればなんとかなる状況でその一発が当たることはまずありません。私はフラワーベットの持つ最大144倍の一撃を捨て去る決心をし、現実と向き合ったことで再び新たな戦略を見出したのです。
最終戦略「シフトベット法・改」
フラワーベット法は一撃が当たれば大きいものの、一撃への依存が大きいため当たらなければじわじわと軍資金が削られていくジリ貧となってしまいます。
そこで私はルーレット盤の数字配列の偏りを狙うことはそのままに、1ゲームのベット数と最大配当を減らして堅実に手数で勝負をかけることにしました。
狙い撃つのはルーレット盤、ベットエリアで最も偏りが多い「5」を含めたBのエリアとAのエリア、そしてDのエリアの、3つのエリアを同時に狙います。
シフトベット法では狙ったエリアに約4分の1で球が入らなければそれだけでもう当たりはないので、狙うエリアを3つに広げることでエリアが外れるリスクを分散させ、且つ数字の偏りも同時に狙うのです。
ルーレット盤を丸で囲った数字はこのようにベットエリアに偏って配列されています。
これら全てをストレートアップで狙うとなると1ゲームに14単位ものチップを賭けなければならないため、数字の偏りが多いBのエリアはコーナーベットを2か所、Dのエリアはコーナーベットを1か所、Aのエリアはストレートアップを4か所と、偏った数字をカバーしつつ1ゲームに賭けるチップを7単位に減らします。
これがそのベット配置。
Bのエリアはコーナーベットで「5,6,8,9,」と「10,11,13,14」の8つの数字をカバー。 Aのエリアは「15,17,19,21」をストレートアップ。Dのエリアはコーナーベットで「25,26,28,29」の4つの数字をカバーします。
これにより7単位のベットで16の数字をカバーすることができ、ルーレット盤での当たりとなる数字の配列は以下のようになります。
Cのエリアに5マス続けてノーマークの場所がありますが、それ以外はほぼ1マスもしくは2マス置きに数字をカバーすることができ、少ない単位数で非常に広範囲のエリアをカバーすることができるのです。
当たる数字の出現率と配当は以下の通り。
数字 | 配当 | 出現率 |
(B)5,6,8,9,10,11,13,14 | 9倍 | 8/37(21.6%) |
(D)25,26,28,29 | 9倍 | 4/37(10.8%) |
(A)15,17,19,21 | 36倍 | 4/37(10.8%) |
BとDのエリアに設置したコーナーベットが当たる確率は37分の12で32.4%、Aのエリアのストレートアップは37分の4と10.8%で当たりとなり、合計の当たりとなる確率は43.2%とHIT率は大幅に上昇。そして当たった場合は4分の1の確率、25%で36倍となるのです。
ルーレットとの勝負もいよいよ最終局面。一進一退の戦いの中で辿り着いた最終戦略、名付けて「シフトベット法・改」でこの戦いに終止符を打つ……!
白熱するルーレットのテーブル
私は基本的にベット配置はこの配置で固定することにし、1単位の金額をゲームの勝敗によって変化させることにします。まずは1単位2,000ウォンの14,000ウォン(約1,400円)で勝負を再開。
この戦略だと当たった場合の75%はコーナーベットの9倍になるため、1ゲームで7単位を賭けるこの方法だとコーナーベットでの当たりは2単位しか増えないわけですが、これまでコーナーベットにひたすら偏り続けてきた私からすれば、コーナーベットで当たる確率が50%から75%に増えたところでそれはもはや誤差のようなもの。
私がやることは一つ、コーナーベットの寵愛を受けつつAエリアのストレートアップ、25%の直撃を狙うのみ!
チン!チン!
ノーモアベット、プリーズ
ゴロゴロゴロゴロ……。コンッ。
「10」。
BエリアのコーナーベットがHIT。やはりBのエリアは数字の配列が密集しているだけあってアツいような気がします。私は気分でBのエリアにストレートアップを1か所2か所追加するなどして、その後も勝負に挑み続けました。
コーナーベットの寵愛も味方し、体感的に的中率は50%超え。Aエリアのストレートアップも8~9回に1回は出ていて、途中増えた分がほとんどなくなっていたチップもじわじわと増えてきていました。
すると、中国人のおばちゃんがふらっと私がいるルーレットのテーブルへ。おばちゃんは札束をテーブルに置いてチップと交換します。
むむ……。これは20万くらいあるぞ
テーブルでお金をチップに交換する場合、ディーラーがお札を広げて枚数や偽札じゃないかなどの確認をするため、必然的にテーブルにいる他のお客さんの目にも入ります。おばちゃんは約200万ウォン(約20万円)分のチップをベットエリアにポッポポッポ置いていきます。
チン!チン!
ノーモアベット、プリーズ
ゴロゴロゴロゴロ……。
コンッ……コンッ。
「9」。
私はコーナーベットがHITしますが、おばちゃんは全外れ。「あらまぁ」というリアクションと共に、おばちゃんは他のルーレットのテーブルへ……。
中国人のお金の使い方凄いな……
中国人のお金の使い方もそうですが、ルーレットは色んなお客さんが色んな数字にチップを置いていきます。
色で分けられているので誰がどこにチップを置いたのかはわかるのですが、とにかくどんどんベットエリアにチップが置かれていき、ディーラーがベットタイムの終わりを告げる頃には至る所にチップが積み上げられていて、まるで整備されていないでこぼこの地面のようになっていることもあります。
そして全然関係ない所の数字が当たった場合はその積み上げられたチップが「レイク(レーキ)」と呼ばれる熊手のような形をした棒で全回収されていき、その光景はまるでブルドーザーがでこぼこの地面をならしていくかのよう。
そこで私は思いました。
ルーレット勝てないんじゃないか……?
私はあれこれ戦略を変え、運も味方してくれていたこともあり、なんとかプラス領域のままチップを維持できていましたが、とにかくチップの回収率が凄い。
他のお客さんがどれくらい負けているかは把握していませんでしたが、おそらく大半のお客さんが負けていたと思います。ベットエリアに置かれたチップと、外れて回収されていくチップ、そして配当されるチップを見ていればお客側が負けているのは明白でした。
そして、私の目の前にいた中国人の男性もその一人でした。
ATMに駆け込み続ける中国人男性
私が最後の戦略「シフトベット法・改」をもって地道にルーレットと戦う中、何度も何度もATMに行ってお金を下ろしてきては全部使い、またATMに行っては全部なくなるというのを少なくとも5~6回は繰り返している中国人のおっちゃんがいました。
1回ATMに行く度に80~100万ウォン(約8~10万円)程度下ろしてきていたので、既に負け額は50万円は超えていたのではないでしょうか。
おっちゃんはとにかくほぼ全てストレートアップ!たまにスプリット!1回3~4万円分のチップをいくつかの数字に賭けていくのですが、37分の1~2はそうそうピンポイントで出るものではありません。
ギャンブルは熱くなったら終わりです。しかしそんなことはわかっていても負けている時はどうしても負け額を取り返したくなってしまうもの。負け額が大きくなれば尚更です。
チン!チン!
ノーモアベット、プリーズ
ゴロゴロゴロゴロ……。
コンッ……コンッコンッ。
「24」。
おっちゃんはまた外れてATMへ。そして再び戻ってきたおっちゃんは100万ウォン(約10万円)をチップに交換し、何の迷いもなく全額を2か所にベット。私も戦略通りにベットします。
チン!チン!
ノーモアベットプリーズ
ゴロゴロゴロゴロ…………。
私はだんだんおっちゃんが心配になってきました。余計なお世話だと思いますが、ATMにいって毎回下ろしてくる金額からして結構危ない状況なんじゃないか?
おっちゃん……それ外したらもうやめときなよ
ゴロゴロゴロ…………。
……あンた
コンッ…………。
背中が煤けてるぜ
コンッ……コンッ………………。
「17」。
私はAのエリアのストレートアップ、36倍が直撃。
しかし、問題はそこではありません。実はそんなことがどうでもよくなることが目の前で起きていたのです。
そう、中国人のおっちゃんのスプリットベットが直撃している……!
一気に沸くルーレットのテーブル。おっちゃんのベットはこう。
「16」にストレートアップで60万ウォン(約6万円)。「16-17」にスプリットベットで40万ウォン(約4万円)です。
スプリットベットの配当は18倍なのでなんと一撃で720万ウォン(約72万円)。おっちゃんは余裕でルーレットでの負け額を取り返したのです!
おっちゃんが当てたチップをディーラーが用意している間、ルーレットのテーブルにきていた父とおっちゃんは「16」だったらな、なんてことで盛り上がっていましたが、これ万が一「16」に入っていたら6万×36倍+4万×18で288万ですよ。エグすぎる……。
ディーラーがチップを用意する時間もこれまでにないほどの長さ。それもそのはず、延々と私が戦い続けてきた中で最も配当が多かったのがこの時だったのですから。
戦略や必勝法も大いなる運の前では時として何の力も持たなくなってしまうもの──。
おっちゃん……凄いもの見せてもらったよ……。
心が折れた私はそっと、ルーレットのテーブルを後にしたのです。
ルーレットの収支結果
一時はフラワーベットの144倍を短いスパンで2回成功させたことで、収支は+513,000ウォン(約51,300円)と一気にプラス領域になりましたが、結局そこがピークで、最終的にはプラス約250,000ウォン(約25,000円)で終了。
ルーレットは「0」が一個のタイプはヨーロピアンルーレットと言い、ヨーロピアンはハウスエッジ(控除率)が2.70%なので、やはり回数を重ねれば重ねるほど負けやすくなると思います。「0」も思ってる以上に結構出ます。
私は最終的に手数で勝負に出ましたが、むしろこれこそがハウスエッジ的に一番負けやすいやり方だったようにも思えますが、それでもじわじわとチップは増えていたので、中国人のおっちゃんの件然り、最後に勝負を決めるのは必勝法よりも運なのでは?というような気がします。
勝ってる時に大きく出て、大きく勝ったらやめる。結局はそれが一番の必勝法なのかもしれません。ルーレットは赤か黒に賭けようが、コーナーに賭けようが、シングルナンバー(数字の1点賭け)に賭けようが、どれも期待値は一緒なのですから。
ちなみに「0」と「00」がある「0」が2個のタイプはアメリカンルーレットと言い、アメリカンは「0」の数が2倍に増えているのでハウスエッジも約2倍の5.26%に上がります。ルーレットで遊ぶなら「0」が1個のヨーロピアンルーレットがお勧め。
中国人のマナー問題
ルーレットでの戦いを終えた私は弟と休憩所へ。そろそろいい時間だったこともあり、この日はこれで終わりにしようかと話していると、私は休憩所内で驚くべき光景を目にします。
ペッ!
ペッ!ペッ!
そう、中国人が唾を吐き散らかすのです!トイレにでも行って吐いて来ればいいものの、なぜか休憩所で唾を吐く!
確かに、日本でも路上に唾を吐く人はいます。見てて気持ちのいいものではありませんが、流石に日本では屋内で唾を吐く人は見たことがありません。(いや、パチンコ店で見たな……)
しかし中国人は屋内で唾を吐く!しかも一人や二人ではありません。文化の違いと言えばそれまでですが、とにかくマナーが悪い人が多い。
流石にカジノのテーブルやフロアで唾を吐く人はいませんでしたが、他のテーブルで中国人同士の喧嘩が起きたり、ルーレットのテーブルでも中国人同士が言い争いになっていましたし、日本人から見ると喧嘩しているように見えても、中国人からするとただ会話しているだけということもあるのかもしれませんが、中国人はマナーが悪いなと感じることが多々ありました。
もちろん中国人でもいい人はいます。親切な人や、一緒に戦う仲間のようになってくれる人もいます。
なので、「中国人のマナーが悪い」と言うよりも、「ウォーカーヒルにいた中国人のマナーが悪かった」と言った方が正しいかもしれません。いずれにせよ中国人の唾吐きには衝撃を受けました。
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