旅行前に夢にまで見た片側10連は現実のものとなるか。2日目の雪辱を果たすべく、バカラ会心の連撃が始まる。
一度は全てを失いかけるも、奇跡的な一手が勝負の流れを変え、そのまま波に乗った私はブラックジャックで大勝。前日の負けの半分以上を取り返すことに成功し、トータルでは再びプラス領域に再浮上します。
そして私は、この流れはこんな所で止まるものではないと確信。死線を潜り抜け、ようやく掴んだこの流れ、この程度で途絶えさせてなるものか。
戦場マリーナベイサンズでの進撃は続く。
前回はこちら↓
【反撃の狼煙】マリーナベイサンズで進撃開始!逆襲のブラックジャック

ミナト
海外旅行が趣味の兼業ブロガー。以前はカジノにハマるもギャンブルにはもう懲りて……? 現在は観光メインで旅行を楽しみながら、現地での体験や旅行に役立つ情報も発信中。いずれは海外を放浪する旅にも出たいと思っています。>> プロフィール詳細はこちら
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裏シンガポール旅行(3日目・中編)
一度は所持金全敗・強制帰国の危機に陥るも、奇跡的な勝利によって復活を果たした私は、息も絶え絶えだった先刻に感じたお金を失う恐怖やカジノへ来たことへの後悔なんてものはどこかに吹き飛んでしまい、さらなる進撃の士気は高まるばかり。
しかし、この日は食事もとらずに勝負に挑んでいたため、ちょうど切りが良いこの辺で一度ブレイクしようと思い、私はかなり遅めの昼食をとることにします。
腹が減っては戦はできぬ。向かった先は、カジノの中にあるレストランだ!
マリーナベイサンズカジノのレストラン
マリーナベイサンズのカジノには、飲食は無料ではなく有料になるのですが、3つのレストランがあり、割と良心的な価格で美味しいご飯を頂くことができます。
レストランは「Fat Choi Express」という1人用の火鍋を終日楽しめるレストラン、「The Nest」という手軽に食事を楽しめる中華レストラン、「Tong Dim Noodle Bar」という麺類やアジアの料理を楽しめるレストランがあり、この時私は地下のフロアにいたのですが、ちょうど3番目のレストランが目についたので、このヌードルバーに行ってみることにしました。
Tong Dim Noodle Barのメニューは一品物の点心から、シンガポール名物のピリ辛ココナッツヌードル「ラクサ」、スパイシーな醤油ベースのスープで煮込んだ豚スペアリブ「バクテー(肉骨茶)」など、その他にも数多くのメニューがあり、ここに来ればシンガポールの名物が大体食べられるという素晴らしいレストラン!
私は既にラクサとバクテーは食べていたため、まだ食べていなかったこちらもシンガポールの名物である「チキンライス」を注文することにします。


こちらが注文したチキンライス。
チキンライスは茹でた鶏肉と、鶏肉のだしで炊いたご飯、チキンのスープがセットになった国民食とも言うべきシンガポールの代表的なローカルフードで、甘い醤油のブラックソース、チリソース、しょうがのソースに鶏肉をつけて頂きます。
料金は(2018年当時)チキンライスが12.57SGD、ビールが1杯11.90SGDで、レストラン内での飲食はそこにサービス料の10%と、税金7%が加わるので、実を言うとそこまで安くはないです。というよりも結構高い!(特にビールが)
私の場合はビールを2杯飲んだので合計は42.80SGD(約3,400円)でした。
ただ、このTong Dim Noodle Barは24時間営業で、会員カードを作っておけば貯まったポイントで支払いができたり、会員限定の割引メニューなんかもあったので、会員カードを作っておけばお得に食事を楽しむことができるでしょう!
チキンライスはかなり美味しかった!
バカラ雪辱戦開始
腹ごしらえを済ませ、戦の準備が整った私は再びテーブルゲームのエリアへ。
勝負に挑むゲームは……やはりバカラ。昨晩の致命的な敗北により一時は全てを失いかけた。その雪辱を果たさなければ今旅に明るい未来などない。
屈辱的な敗北を雪ぐ(すすぐ)ことで、今旅はさらに晴れやかなものに昇華される!よって、行く。一直線にバカラのテーブルへ……!
ツラが発生しているテーブルの狙い撃ち
バカラはPLAYER、BANKERがほぼ50%ずつで出現するため、基本的には両者が交互に勝つような罫線ができ、それを当て続けるというのはハッキリ言って不可能に近い。
よって、大きく勝つためには片側の連勝を射止める「ツラ追い」という戦法が有効なのですが、大体片側の大きな連勝が発生しているテーブルは物凄い人だかりができていたりして、チップを置くのだけでも大変。
さらに、席についていなければテーブルで最大額をベットしていてもカードを絞ることができなくなるため、面白さも半減してしまうのです。
特に私は混雑している所よりも静かな所の方が好きなので、本来であれば腰を据えて勝負ができるテーブルしか選ばないのですが、この勝負にも今後の旅がかかっていますし、何よりも前日のような負け方をまた繰り返してしまった場合、先ほど起こした奇跡すらも無駄になってしまう。
そこで私は、腰を据えずにツラが発生しているテーブルのみを探し、ツラを見つけた所で初めてツラを追う、要するに片側の連勝がなければ一切賭けないという、敢えて自分のスタイルを崩した戦法で勝負に出ることにしたのです。
バカラのツラ追いという戦法について
【罫線を見極めろ!】BJの負けはバカラの「ツラ追い」で取り返す!
テーブル数が多いので有効と思われたが……
そもそも片側の勝利が連続するというのはそうそうお目にかかれるものではなく、4連勝の時点でも約6%、5連勝になると約3%と、ほとんど見かけないことも珍しいことではありません。
特に小規模のカジノでバカラのテーブルが数台しかないとなると、ツラ追いのチャンスに巡りあうことすらなかったりする場合もあるのですが、ここはかのマリーナベイサンズ。
テーブル数も、お客さんの数も共に多く、こちらが何もしなくても勝手にゲームが進行していくため、自然とツラ追いのチャンスも生まれるというもの。
それに、2日目の夜に話したタクシーの運転手も確かこんなことを言っていた気がする。


バカラは席に座っちゃダメだよ。歩いていいテーブル探して、サッと勝ったらサッと離脱。ヒット&アウェイね
本来であれば標的は1つのテーブル、さらにツラが発生するのを自分のお金を使ってひたすら待つしかないのですが、今作戦では標的はバカラの全テーブル。
さらに、自分がお金を使わなくても勝手にツラが発生していくという、ハイチャンス&ノーリスクの戦法!
これはもう……勝ち確だ!!


勝つためならハイエナにでもなろう。悪いが、甘い汁を吸わせてもらうぜ……
そうと決まれば早速作戦開始だ!と意気込むも、やはり、そうは上手くはいかない!
マリーナベイサンズはテーブル数が多いのでゆったりと遊ぶことができるのですが、バカラは連勝狙いなどがあるゲームの特性上、来ているお客さんが一か所に集中しやすいのです。
また、夕方という時間もあってか、全く動いていない、もしくはかなり展開が遅いテーブルも多く、ツラが発生しているテーブルをピンポイントで見つけるのはなかなか難しい。
そこで、連勝のハードルを下げて2~3連勝あたりから勝負を仕掛けることにするも、こっちのツラで勝負して負け、あっちのツラで勝負して負けなど、ちょうど私が勝負に出たところで連勝が終わるという、まるで敗北のたらい回し状態。
そんなことをしている内にいつの間にか1,000SGD(約8万円)が消えてしまい、やはり自分のスタイルを崩すのは得策ではないと私は判断。本来のスタイルで勝負に挑むべく、先客が1人だけの静かなテーブルで勝負をかけることにしたのです。
そして、この判断がまたしても会心の超連撃を生んだ。
幻は現となるか!?バカラ会心の超連撃
先客は中国人の男性が1人。ミニマムベットでまったりと遊んでいるような感じで、テーブルの雰囲気は他の過熱している所とは違って穏やかな感じ。
台はノーコミッション(6半)バカラといって、BANKERが「6」で勝利した時のみ、勝った金額の半分が手数料として引かれるというルール。


罫線はこのようにBANKERが先行し、PLAYERの連勝はほぼない状態。
私は本来であれば、BANKERが「6」で勝つと勝ち分が半分になるため、大きな勝負はPLAYERにしか賭けないのですが、どうも罫線を見る限り、PLAYERの連勝が起こりそうな気がしない。
それに何回か前にあったBANKER4連。そういった薄いところが出現しているということは、今後もまた大きなツラが発生する可能性はあると踏み、私はBANKERの連勝狙いで勝負を開始。
フラフラしていたことで1,000SGDを失ってしまっていたため、それを取り返すためにも初期ベットは300SGD(約2万4千円)からで勝負だ!
すると、BANKER、PLAYER、BANKER、PLAYERと両者が交互に勝つ展開が2回続き、プラスマイナス0で迎えた次のゲーム、当然私はBANKERにベット。


BANKERウィン
これはPLAYERとBANKERが交互に出現する「ヨコヅラ」という罫線になっていますが、そこはお構いなしに100SGDを追加して400SGDをBANKERへ。
すると、ここでBANKERが2連勝。続くゲームも100SGDを追加し、500SGDをBANKERにベットすると、見事片側3連を貫くことに成功。


BANKERの3連勝。ここからがツラ追いの本領発揮と見た私は、ベット額をさらに上げ、一気に800SGDで勝負を決めに行く。


そして決まる!ナチュラル「8」でのBANKER4連!
ここまで来てPLAYERに逆張りする意味なし!当然追いかける!BANKERの連勝を!


さらに、ここでナチュラル「9」の2連撃!
BANKERの強さは揺らぐことはなく、確率3%の壁をまたしても突破!


これは、あるぞ……。まだあるぞ……!!
このままの勢いで突き進め。進撃の手を緩めるな……!
私はベット額を今旅最大級の1,000SGD(約8万円)にさらに上げ、未踏の領域、6連撃に手をかける。
未知の領域、6連目に突入
片側4連は6%台、5連は3%台と、この辺りまでは割と見かけることはあります。しかし、出現率が1%台になる6連目はそうそうお目にかかれるものではありません。
果たして決まるのか?未踏の6連目は……。


PLAYERの合計は「1」でBANKERは「5」!やはり、ここでもBANKERが決まる!!
遂に私は出現率1%台に足を踏み入れる!
そして、ここからの連勝、7連目は出現率が0.78%と桁が変わる。まさにその先は魔界!この私に魔界の扉を開く力はあるのか……!?
魔への突入を賭けた7連目は…………!?


あった……!!扉を開く権利を持っていた……!!!
PLAYERは「0」でBANKERは「4」!圧倒的な強さを持つBANKERの連撃は止まらない!!


オーマイゴッド!ユー、ラッキーハンド!!
まさかの片側7連撃に同席していた中国人のオッチャンのテンションもぶち上がる!
さらに、周辺のテーブルで観戦していたギャラリーもざわつき出し、私も意味がわからない超連撃に魂の震えが止まらない!
が、当然まだいく……!こんなところで終わるものではない!終わらせてなるものか!!
魔界をこの足で突き進め!!最深部に向けて進撃を続けろ……!!
そして8連目も…………!?


決まってしまう!BANKER「5」でPLAYERの「2」を撃破!!
まさかの8連撃!!出現率は256分の1と、0.39%を見事なまでに貫いた!!
異次元の領域、9連目に突入
もはや3枚目にもつれ込んでも負ける気がしない。一体何が起きているのか、自分でもよくわからない。しかし、私の手は既に1,000SGDをBANKERにベットしていました。


兄ちゃ……
中国人のオッチャンが何かを言ったような気がする。けれど、何を言ったのかがわからない。言葉がわからないとかではなく、人の声が耳に入ってこない。
まるで自分の周辺だけが切り取られた異空間のように音が聞こえません。その静けさはまるで、夢幻を見ているかのよう。どうも先ほどから五感がぼんやりとしているようだ。
そして…………。




BANKERウィン
BANKERの9連撃が決まる。確率は512分の1と0.19%を突破。
この先はさらに桁が変わる。幻の10連。旅行前に夢にまで出てきた片側10連撃。ついに、ついにその幻に王手をかける時が来た。
この先はもはや天界。1,024分の1、確率0.09%の奇跡を掴み取れ……!今こそ天界の扉を開く時だ……!!
奇跡の10連に王手をかける
ここまで来た以上当然いく。BANKERの10連勝を目指して。ベット先もBANKER以外ありえない。そういえばベット額はどうする?1,000SGDで足りるか?もっと上乗せしてもいいんじゃないか?
そんなことを考えながら9戦目の配当を受け取ると、何だか少ないような……。


あれ……?え……?


兄ちゃん、シックスだよ!シックス!


え?あ、ああ……!
9戦目にBANKERが「6」で勝ったことにここでようやく気が付き、私はなんとか理性を取り戻します。完全に頭がおかしくなっていた。落ち着け、少し冷静になれ。


兄ちゃん、ここらで終いだよ。もう止めといた方がいいよ!
どうやら先ほども私を止めようとして何かを言っていたようだったのですが、確かにオッチャンの言う通り出来過ぎてる感は否めません。
それに、ベット額を下げる気にはなれなかったため、このまま行けば次の勝負は最低でも1,000SGD(約8万円)の勝負になりますが、もし10連目を突破してさらに+1,000SGDになっても、11連目で外して-1,000SGDになればプラマイゼロ。今やめてもチップの総額は変わりません。
つまり、これ以上勝ちを伸ばそうとすると10連目11連目とさらに2連勝しなければならなくなるのです。


確かに、ヤメもありかもしれない……
当然ながら次が当たる保証なんてものはありません。確率は常に五分五分。もしこれを外して1,000SGDを失うことになるのは結構痛い。


それじゃあ……こうしよう!
私は悩んだ挙句、ミニマムベットの100SGDをPLAYERにベット。
というのも、もしここでベット額を落としてBANKERに張った場合、BANKERが勝つと物凄いやってしまった感を感じることは必至でしたが、このBANKER連の顛末だけはこの目で見届けたい。
そこで、PLAYERが勝つと予想してPLAYERにベットしたのであれば、BANKERが勝ってもまだ納得がいきそうだったので、終わりをチェックするという意味でのPLAYERにミニマムベット。
これが最善の選択かもしれないと思われたからです。


オーケー!チェック!!
後ろ髪を引かれる思いはありましたが、選択としては悪くはないはず。さぁ、これが最後だ。どうなる……?


まずはプレイヤー側を私が絞り、合計は「7」。これはなかなか強い。流石にこれはPLAYERで決まりか?
そしてBANKER側の2枚にディーラーが手をかけ、それを一気に開く!
いや待てよ、今何かヤバいものが見えた気が…………。


まさか、まさかのBANKERはナチュラル「9」!10連目が最強の「9」で決まってしまう!


アララ!!


アララじゃないよオッチャン!!
流石にこのままテーブルを離れるわけにはいかず、私はもう一度PLAYERにミニマムベット。そして、ここでPLAYERが勝利となり、BANKERの連勝はジャスト10連で終了。
しかし終わってみれば結果オーライ。10連を射止められなかったのは残念ですが、11連目で終わりであれば、同額のチップで9連目以降も続けていたとするとトントンになっていたわけですから。
そして、この怒涛の9連勝で得たチップはなんと破格の6,300SGD(約50万4千円)と、会心の超大勝利。気付けば昨晩の40万負けを取り返すどころか、BJでの勝利と合わせて負け以上に勝ってしまうという、まさにミラクルが起きてしまう。


よし!これから観光いくか!!
数刻前まで絶望に打ちひしがれていた自分はどこへ行ったのやら。私は意気揚々と3日目のシンガポール観光に繰り出すのでした。
(バカラ)+5,300SGD
(合計)+5,300SGD(約42万4千円)
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