シンガポール旅行3日目は年一のビッグイベントによる交通規制でマリーナ地区は閉鎖。まさかの観光が不可能な状態に。
シンガポール旅行は中盤戦の3日目に突入しますが、幸か不幸か、この日は年に一度のビッグイベント「F1(フォーミュラ1)」が開催される日程と思い切り被ってしまい、マリーナ地区に大規模な交通規制がかけられることになってしまったのです。
その結果行こうと思っていた場所は規制によってことごとく断られ、私はこの日の観光を諦めかけてしまうのですが……。
2日目はこちら↓
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シンガポール旅行(3日目・前編)
さて、全力での観光を誓って始まったシンガポール旅行ですが、実はのっぴきならない事態が起きてしまったことでこの日は急遽予定を変更せざるを得なくなり、観光は夜からスタートすることになりました。
何が起きたのかについては一先ず置いておくことにし、まずは夕食を食べに行くぞ!
2日目の夜に起きた事態はこちら
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3日目の日中に実はやっていたこと
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屋台でチリ・クラブ
これまでの食事はせっかくシンガポールに来ているので、できるだけ現地の名物グルメを食べるようにしてきました。
2日目のお昼はピリ辛ココナッツヌードルの「ラクサ」を、夕食は豚スペアリブ煮込みの「バクテー」を頂き、次はどうしようかと考えながらホテル周辺の街を歩いていると、私は屋台で次なるターゲットを発見。
その次なるご当地グルメとは「チリ・クラブ」。
実はチリクラブは友人と会った時に食べようと考えていたのですが、一度目に入ってしまったからには食べない訳にはいかないので、私は屋台でチリクラブを注文!
こちらが屋台のチリクラブ。
チリクラブはチリソースの辛さに、卵やトマト、カニの甘さなどを組み合わせ、カニを丸ごと一杯使ったシンガポールの名物海鮮料理。ソースの味はエビチリにかなり近いです。
また、チリクラブには食べ方があり、カニの固い殻を割る「ペンチ状のハサミ」、殻の中からカニの身を取り出す「カニ専用フォーク」、カニは素手でいくので手を洗うための「フィンガーボール」という三種の神器が提供され、
という一連の流れでチリクラブ食べ進めていきます。
初見の私は全く食べ方がわからなかったのですが、屋台の人が食べ方を教えてくれ、手を洗うフィンガーボールの代わりにティッシュを貰い、準備が整ったところでいざ実食!
初めてのチリクラブはかなり手強く、強敵との格闘に苦戦しながらもなんとか順調に食べ進めていったのですが、私は途中であることに気が付きました。
これは、手を洗う意味がないな
そう、手を洗った(拭いた)ところで次の殻を割る際に再び手がソースまみれになるので、手を洗う意味がないのです!よって私は左手がソースでベタベタのままチリクラブを食べ進めていき、見事完食!
チリクラブはカニにエビチリのソースがかかっているような感じで、エビチリ好きの私としてはとても美味しく頂けました。お値段は確か40SGD(約3,200円)前後。
これは1食の料金が300円前後の屋台ではかなり高い方で、しっかりとしたレストランで食べると7~8千円ほど、場合によってはそれ以上する場合があります(チリクラブは時価、1kg当たり85~90SGDが目安)。チリクラブは注文する前に値段を確認した方がいいでしょう!
また、これも後から知りましたが、私がチリクラブを食べていた屋台のちょっと先に有名店がありました。
ここはノーサインボードシーフード(No Signboard Seafood)というシンガポールに4店舗あるチリクラブの名店で、ゲイラン店が本店。
私が宿泊していたホテルから歩いてなんと10分程度の近場にありました。今更ながら、逃したカニは大きい。
(料金)チリクラブは時価
(営業時間)11:30~翌1:30
(備考)チリクラブと揚げパンを一緒に食べるとさらにグッド!
バー巡りの旅&F1シンガポールGPによる交通規制情報
屋台での夕食を終えた私は、日中の観光の予定は全て吹き飛んでしまいましたが、夜は夜で元々バー巡りをしようと思っていたので、当初の予定通りお目当てのバーへ行ってみることにします。
私が目をつけていたバーは以下の3店舗。
オルゴ(Orgo Bar & Restaurant)
オルゴはマリーナベイサンズや金融街といったシンガポールを代表する絶景を一望することができるバー。
ミクロソジーカクテル(新鮮なフルーツや野菜、ハーブなどの素材とスピリッツを使った、あらゆる技法を駆使して作るカクテル)が有名。
(料金)フルーツカクテル:22SGD~
(営業時間)18:00~翌1:00(木・金は翌2:00まで)
レベル33(Level 33)
レベル33は店内にビールの醸造タンクが並び、オリジナルの地ビールを味わうことができる、名前の通り地上33階という高所にあるビール醸造所。
テラス席では180°のパノラマで眺望を楽しむことができ、ビール好きには外せないバー。
(料金)ビール:12.5SGD~
(営業時間)11:30~24:00(金・土・祝前日は翌2:00まで、日・祝は12:00オープン)
アトラス(Atlas)
アトラスは1,000種類以上のジンコレクションを誇り、アールデコ調の美しい内装や、ジンベースのカクテルが豊富なことで知られるバー。
世界各国から集められたジンを陳列した、3階建てに相当する「ジンタワー」でも有名。
(料金)ジントニック:19SGD~
(営業時間)10:00~翌1:00(金・土は翌2:00まで、土は15:00オープン、日曜定休)
(備考)夕方5時以降はドレスコードあり。ショートパンツ、サンダル不可
私の立てた計画は上から順番にオルゴでミクロソジーカクテルを味わい、レベル33で喉の渇きを癒し、アトラスのジンで締めるというもの。素晴らしいバー巡りの旅になるに違いない!そうと決まれば早速出発だ!
しかし…………。
オルゴ?いや、ここは今行けないね!それじゃ!
レベル33?マリーナベイサンズの方はF1の交通規制で行けないんだよ!じゃあね!
シンガポールのタクシードライバーはせわしない。行き先がダメだと分かればすぐに風のように過ぎ去っていきます。そして私はここで思い出したのです。
そういえば2日目の観光中にタクシーの運転手からF1がどうとか聞いたな……
私はシンガポールに来るまでそんなイベントがあるなど知りもしなかったのですが、実は私が訪れていた期間中の週末に、年に一度のビッグイベントである「F1」が開催されることになっていて、レースで使うコースを作るためにマリーナ地区に大規模な交通規制が敷かれ、タクシーなどの車両が通行止めとなっていたのです。
「F1」の開催期間中はレースを見るためにシンガポールを訪れる観客も多く、ホテルや周辺の飲食店が値上げするなど、毎年凄まじい経済効果があるんだとか。
F1のコースとして使われる道路は完全封鎖されるため、タクシーなどで中に入ることはできません。特にタクシーを利用する場合、目的地によっては遠回りや徒歩で行く必要も出てきます。封鎖される道路についてはF1シンガポールGP公式サイトのサーキットパークマップから確認できます。
また、2019年のF1の日程は9/20~9/22までの3日間で、交通規制は9/18~9/24までの7日間に渡って行われます。詳しくは陸運局道路アクセス計画(英語)から確認できます。
正直言うと特に興味がなかった私からすれば「F1」の開催は観光の妨げでしかなかったのですが、こればかりはどうすることもできないので、最後の望みをかけて再びタクシーを呼び止めると、
アトラス?ここだったら行けるよ
よもや全滅かとも思われましたが、なんとか一か所だけは行くことができるとのこと。私はタクシーに乗って最終候補地のバー「アトラス」へ。
ホテルからも一番近かったアトラスに到着。最初からここを一番目にしておくべきだったのかもしれない。
しかし…………。
現在満席のため順番待ちとなっております
有名店の週末だったので可能性はあるとは思っていましたが、その予感は的中し、アトラスは痛恨の満席。F1の影響はやはりここにも……。
既に何組か順番待ちをしていて最低でも30~40分は待つことになりそうとのことだったので、私は残念ですが入店を断念することにしました。
せっかくなのでアトラスのジンタワーだけ記念におさめ、無情の退店。
アトラスは少し大きめの音楽がかかっていて、客層はハイソな感じ。高級店なのでそりゃそうだという話なんですが、ぱっと見だとシンガポール現地で働いている欧米人が多いような印象でした。
これからどうしようかな……
アトラスから出た私は昼の予定だけでなく、夜の予定までもが全て吹き飛んでしまったのです。
シンガポールはタクシーが止まらない
とにかくここに居ても何も始まらないので、行く当てもないのですがとりあえずタクシーに乗ることにします。
……が、タクシーが全く止まらない。
シンガポールのタクシーは止まらないという話は聞いていましたが、ここまでスルーするか!?と思えるほど全く止まりません。道路の反対側に行っても、場所を変えても、タクシーが止まる気配は全くなし!
あまりにもタクシーにスルーされるので地図を見ながら少し歩いていると、私は何かがおかしいことに気が付きます。
いや、交通規制がどうこう言ってたけど、タクシーめっちゃ走ってるじゃん!
そう、マリーナ地区方面へ向かうタクシーが沢山走っているのです!ここからだったら他のバーにも行けそうだ!ということで再びタクシーを呼び止めるも……
いやいや、F1の交通規制で行けないんだよ!
そっちの方は歩いていくしかないよ!40~50分も歩けば着くんじゃない!?
それじゃあ走っているタクシーはどうなっているんだと思うも、やはり先ほどと同様タクシーは交通規制でダメ……!
行きたかったお店は全滅、大半のタクシーは止まらずに目の前をスルーしていき、ようやく止まったと思ったら今度は交通規制で断られるという、まるで迫害に近いこの状況。
異国の地で誰の助けも借りることができず、もはや観光難民と化した私の心は、ここでポッキリと折れてしまったのです。
もういいや……。次のタクシーで帰ろう……
また、通行許可証を事前に取得していると交通規制中でも移動できる範囲が広がるらしく、今回は許可証を持っていない運転手が多かっただけなのかもしれません。規制中の別日程ではマリーナ周辺もタクシーで行けましたし、電車、徒歩などでも行くことができます)
無情のホテルへ帰還
これは全力で観光すると誓っておきながらその誓いを破った罰なのか?タクシードライバーからの怒涛の超連続スルーに打ちのめされてしまった私は、次に止まったタクシーでホテルに帰ることにしました。
ホテルに戻った後は何をするかも決めていませんでしたが、もう疲れてしまったのです。
どちらまで?
帰ると決めると面白いものですぐにタクシーがつかまり、私は行き先に宿泊していたホテルを告げます。ドライバーはかなりダンディーな人だ。
お客さんはF1見に来たんですか?
いや、そのF1のせいで散々な目に逢っているんですよ。本当はバーに行きたかったんですけど、交通規制でどこも行けないみたいで
そうですか。いい所知ってるけど、行くかい……?
この時タクシーはホテルの目の前まで来ていました。
そのままタクシーを降りてホテルに帰っても良かったのですが、よくよく考えてみるとこの日はまだ何もしていないのです。本当にこのまま終わっていいのだろうか……。
いや、どう考えてもダメでしょ……!
確かに日中は観光することはできませんでしたが、今からだって遅くはない、今から行ける所に観光に行けばいいじゃないか!タクシーに乗り続けている限り、深夜のドライブはまだ終わったわけじゃない!
いや、やっぱり行きます!お願いします!
よしきた、それじゃあ行こうか、「クラーク・キー」へ……!
私は運転手が推す怪しげな街、観光難民と化した私を救う街、「クラーク・キー」へと向かうのでした。
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