【火を揉み消せ】自力で煙草をやめる方法と、禁煙を長く持続させるコツ

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最後の1本の火を揉み消したか?それじゃあ始めようか。お待ちかねの「禁煙」とやらを……!

ギャンブルなどと同じく、一度やり始めてしまうとそう簡単にはやめられなくなってしまうのが喫煙の習慣。

特に煙草には強い依存性があるニコチンが含まれているので、やめようとすればすぐに離脱症状を引き起こし、自力での禁煙は超高確率で失敗してしまいます。

しかし諦めることなかれ、自力だけでも煙草をやめることは可能なのです!そして今回は、禁煙を成功させる技術を無事に習得することができた私が、再び煙草を吸い始めた理由と共に、そのコツを伝授したいと思います。

目次

ニコチン依存症の仕組み

今日から煙草をやめる……。強い意志を持ってそう宣言するも、気が付けばいつの間にか煙草を買いに行ってしまい、禁煙は宣言の数時間後に失敗。

何だかどこかで聞いたことがあるような話ですが、そもそもの話、なぜ煙草をやめることがこんなにも難しいのかと言うと、私たちは煙草を吸うことで「ニコチン依存症」という一種の疾患を患ってしまっているからなのです。

煙草に含まれるニコチンという物質は、喫煙することで脳に到達すると「ニコチン性アセチルコリン受容体(ニコチン受容体)」という、ニコチンを受け取る受容体と結合。すると、脳では快楽をもたらす「ドーパミン」という神経伝達物質(脳内物質)が大量に放出され、私たちは強い快感を得ることができます。

そして、

  1. 煙草を吸う
  2. ドーパミンが放出される
  3. 気持ちがいい

という一連のサイクルが繰り返されることによって、次第に脳はニコチンによる快楽を欲するようになり、時間の経過と共に欠乏するニコチンを補給させるため、煙草を吸いたい、イライラするといった「離脱症状(禁断症状)」が起きてしまうようになるのです。

また、ニコチンを日常的に摂取するようになると、今度はドーパミン以外の分泌にも影響を及ぼすようになり、例えば気分のコントロールや食欲を抑制する作用などがある「セロトニン」や、注意や集中といった認知機能の向上、覚醒作用などがある「アセチルコリン」といった様々な神経伝達物質の自然な分泌を阻害し、調節をニコチンに委ねてしまうようになってしまうのです。

その結果、食後にこれ以上食べないための一服や、目を覚ますための一服といった、生活の一部を煙草に頼ってしまうようにもなり、喫煙は習慣化していきます。

これが煙草がやめられない理由の正体「ニコチン依存症」です。そしてどこかで聞いたような話とは……そう、パチンコなどのギャンブル依存症と全く同じようなことが起きているのです。

であれば、パチンコ依存と同じく、ニコチン依存も克服することは可能と言えるでしょう!

禁煙外来と禁煙のメリット

ニコチン依存症は、ニコチンを摂取することで快感を感じる「身体的依存」と、日常生活の中に入り込むことで習慣となってしまう「心理的依存」という2つの側面から成り立っています。

そのため、自力だけで煙草をやめようとすると、まずはニコチンが欠乏する離脱症状で苦しみ、次に生活習慣の一部が消えることによる身体的・精神的な不調で苦しむことになるので、比較的スムーズに煙草をやめたいのであれば、禁煙外来を受診するという方法も一つの手ではあると思います。

私が聞いた話では、禁煙外来で処方される「チャンピックス」という禁煙補助薬が中々凄いらしく、ニコチン受容体に結び付くことで離脱症状を和らげ、煙草を吸うとまずく感じるようなるため吸えなくなるという強力な効果があるそう。

服用することで、酷い風邪を引いた時に喫煙すると感じる、あの「生ごみを燃やしたような味」がするようになるのでしょうか。

ただ、なぜこんなことにお金をかけなければならないのか、病院に行くくらいであれば喫煙は続けると考える方の方が多いような気がするので、これはもう最終手段として頭に置いておくくらいでいいと思います。

禁煙のメリット

そして禁煙のメリットですが、これは例えば、

  • 病気のリスクが減り、身体が健康になる
  • 料理が美味しく感じるようになる
  • タバコ代が節約できる
  • 目覚め、肌の調子が良くなる
  • 歯の黄ばみ、口臭の改善

などがありますが、最もなメリットはやはり、仕事中や外出中でも煙草を吸いたくならない、煙草を吸いたくてイライラしなくなるということでしょう。

また、2020年には全世界で重篤な肺炎を引き起こす新型コロナウイルスが大流行し、呼吸器系の専門家や医療関係者などによる国際的な組織「国際結核肺疾患連合」は、喫煙者は感染時に重症化するリスクがあるとして禁煙を呼びかけ、たばこ会社には製造・販売の停止を求めました。

こうしたウイルスの流行時には、自らの命を守ることに繋がります。それも大きなメリットの1つだと言えるでしょう。

煙草をやめる方法

煙草をやめられない最たる原因はニコチンにあり、これは72時間、ちょうど3日間で完全に体から抜けるとされ、ニコチン依存によって変化した脳の機能も3~7日間が経過すると正常な状態に回復し始めるといわれています。

よって、離脱症状は禁煙3~7日間の期間が最もつらくなるのですが、逆に言えば、そこさえ超えてしまえば後は楽になる一方と言うことができます。

そしてここからは、煙草をやめるための具体的な方法や、禁煙を継続させるコツについてご紹介します。

1. 本を読む

まず、禁煙を始めるにあたっての心構えとして読んでおきたい本がこれ、アレン・カー著の『禁煙セラピー』。

著者のアレン・カーは、33年間に渡って煙草を吸い続け、禁煙を始める直前では少ない時で1日3箱、多い時では1日5箱の煙草を吸っていたヘビースモーカーでしたが、自身が発見した「やさしい禁煙法」による成功体験から禁煙コンサルタント業を開始。

今日では世界50か国以上の禁煙クリニックで禁煙セラピーは実践され、同セラピーは世界で最も多くの喫煙者を救った方法としても知られています。

本の内容は、いかに煙草を吸うことが無意味であり、無駄であり、愚かなことであるか。そして煙草は罠であり、私たちは洗脳されているのだといった、心理療法が中心。

この本は置いておけば煙草が吸いたくなった時に読み返すことができたり、禁煙が失敗した時にはなぜ失敗したのかを探ることができるため、1冊手元に置いておくことをお勧めします。

2. 煙草を連想させるものを排除

心構えができたら真っ先に取り掛かるべきは、喫煙グッズの完全排除。

ライターやジッポーなど火がつくものを置いておくと、煙草本体さえあればいつでも煙草を吸えてしまうため、これは全て捨てます。自宅で火を使うことがなければ料理用のガスライターや、ガスバーナーも処分した方がいい。

また、吸い殻は置いたままにしておくと、吸い殻に火をつけてでも煙草を吸いたくなるためこれも処分。当然ながら灰皿も全て処分します。

とにかく煙草を連想させるものは徹底的に排除した方がいいです。なぜなら、その一瞬の連想が禁煙を失敗に導いてしまうからです。

3. できれば代用品は一切使わない

『禁煙セラピー』によると、煙草を吸いたい衝動に駆られた時に代用品を使うと、逆に衝動が長引いてしまい、かえって禁煙が難しくなるとされています。

特にニコチン入りの電子タバコ、ニコチン入りのガムなどは離脱症状を起こさせないためにニコチンを供給するため、その原理故に心理的な依存を長引かせてしまい、場合によってはニコチン入りガムの中毒になってしまう人もいるそうなので、これらには特に注意するべきなのだそうです。

そして、私もそう思うのですが、禁煙パイポやニコチン無しの蒸気タバコも喫煙を連想させる行為に当たるので、これらも一切使用しない方がいいと思います。ただ、これは後述しますが、食後に普通のガムを食べることは一定の効果はあるように感じます。

4. 減らす・軽くするという選択肢はない

また、これは当然の話なのですが、禁煙に煙草の本数を減らす、煙草のタール値を軽くするなどという選択肢はありません。

依存症は症状が持続している最中は0か100かしかないと言っても過言ではなく、禁煙を誓ったのにも関わらず「ちょっとだけ」と煙草を吸い続けるのは、小さくなった種火に薪をくべるだけ。依存症を再び爆発させるための燃料を投下するだけです。

禁煙するのであれば煙草は完全に断ち切る。これは鉄則でしょう。

5. 喫煙者がいる場所に近づかない

禁煙が失敗する大きな要因の1つに、他の喫煙者の存在というものがあります。

禁煙中の苦しい期間に煙草を吸っている人を見かけると自分も吸いたくなったり、無意識の内に副流煙を大きく吸い込んでいたりと、禁煙中の彼らはもはやただの敵にしか見えないかもしれません。

ただ、日本の喫煙者の人口は(成人男性の場合)昭和の全盛期83.7%と比べると、2018年には27.8%と激減し、さらに2020年4月から原則屋内での喫煙は禁止となったので、街の喫煙所周辺などを避ければそこまで喫煙者と遭遇することもありません。

これは禁煙をしたい方にとってはかなり大きいことだと思います。

6. 食後はすぐに歯を磨く

腹八分目と言うように、食事は食べ過ぎるとその後一切動けなくなったりもするため、少し足りないくらいの方がちょうどいいのですが、八分目で切り上げることは中々難しいため、煙草を吸って終わらせることが習慣になっている方も少なくはないと思います。

そこで、煙草をやめるとなると八分目で切り上げるストッパーがなくなってしまい、満腹になるまで食べ続けるようになってしまうことがあるのですが(私はこれこそが禁煙中に太る原因だと思っています)、実は、これを回避する方法はあります。

それは、食後のデザートやお菓子には手を付けず、すぐに歯を磨くこと。

歯を磨けばこれ以上食べ物を口に入れることに抵抗が生まれたりもするので、満腹になるまで食べずに済んだりもするのです。

また、煙草を我慢するためではなく、歯の健康のために食後はガムを噛むという習慣を作るのも禁煙・肥満防止に一定の効果はあるように感じます。

7. 冷たい水を飲む

これらの方法に加えて、個人的に煙草を吸いたくなった時に最も効果的だったのがこれ、冷たい水を飲む方法です。

朝の寝起きであったり、食後であったり、外出中、帰宅後、風呂上りと、とにかく煙草を吸う習慣があった時間は冷たい水をコップ1杯飲み干す。すると、なぜか煙草を吸いたい気持ちがふっと消えたりもするのです。

重要なのはぬるい水ではなく、冷やした水を飲むこと。冷えていれば冷えているほど効果があるような気がします。

外出中は水筒を持ち歩いてみてもいいかもしれません。

8. 1本だけは全てを終わらせると知る

禁煙中は必ず、そして何度も訪れる「1本だけ」。

これは言うまでもないかもしれませんが、喫煙の習慣を再発させるのは、全てはこの「1本」からです。箱で買った煙草を吸い切った後に再び禁煙を……と考えるのは甘い。甘すぎる!

なぜならその先に待っているのは、あの辛くて辛くて仕方がなかった、地獄のような1週間が舞い戻ってくるからです。

1本だけの誘惑に駆られた時は、すぐに別のことを考えるか、冷水を飲み干すなどして、何とか回避しよう!

禁煙成功の体験談

それでは最後に、私が禁煙を成功させた時の話を、なぜ再び煙草を吸い始めたのかと併せてお話しさせてほしい。

当時、学生だった私は社会人として働いていた年上の女性と、ほんの少しの間だけ交際していた時期があったのですが、この時、両者共に喫煙者でした。

私からすれば交際はとても順調に思えたのですが、終わりというものは何時も突然訪れるものであり、私にとってもそれは例外ではなく、何の前触れもなく訪れたのです。

交際相手
ユキさん(仮名)

ごめん、別れよう

それだけが書かれたメールが深夜に届いたのです。

メールの返信もなく、電話も繋がらず、私は何かの間違いなのではないかと、その日は眠れない夜を過ごしました。

すると翌日、ユキさん(仮名)から電話がかかってきます。

話の内容を要約すると、あなたは悪くない、私が悪い、でも別れる。……以上。

彼女の何が悪いのか、本当に自分は悪くないのか。私は、向こうから話さないのであれば聞くべきではない。そう思い、たとえ心が砕かれようとも、答えは自分で探すしかないのだと、それが男というものなのだと、この時は敢えて何も聞くことはしませんでした。

それから私は考え始める。何か彼女を怒らせるようなことをしてしまったのではないか。何か思い当たる節はないか……。そうだ、あれじゃないか……?

実は別れを告げられた1週間ほど前のこと、彼女は禁煙をすると突然言い出したのですが、私は何かの冗談だと思い彼女の目の前で煙草を吸っていたところ、初めて怒られたのです。

そうだ、これだ、これに違いない……。

私は、自分も煙草をやめれば見直してくれるかもしれない。そうなぜか勝手に信じ込み、その日から禁煙を始めました。

禁煙の方法は前述の通りで、最初の3日間、1週間はとにかく辛く、常に煙草を吸いたい状態が続き、最大のヤマをクリアした後は多少はましになったとはいえ、大体3週間は毎日煙草が吸いたい状態が続きました。

しかし、1か月、2か月、3か月と時間が過ぎるごとに喫煙の衝動は明らかに減っていき、定期的に衝動に駆られることはあっても、比較的楽に耐えることができるようになっていったのです。

気付けば禁煙を始めてから半年以上が経過し、私は煙草がなくても特に問題がない状態になっていたのですが、そんな折、ユキさん(仮名)から連絡があり、一度会うことになりました。

私は禁煙が認められたのだと勝手に思い込み、待ち合わせ場所へ。そこで、私はあの日の答えを知ることになります。

交際相手
ユキさん(仮名)

ごめんなさい、実は、二股してました

話の内容を要約すると、こうだ。

彼女には元々付き合っていた男性がいて、当時の私はチャラチャラしているように見えたため、まぁいいかと二股の状態で付き合い始めるも、実はこのミナトという男は見かけによらず紳士だったため彼女は罪悪感に苛まれ、別れを切り出した。しかし、復縁する気はない。……以上。

私は、彼女が真実を話してくれたことは、交際中の男性とこれから真摯に向き合っていくことを自分に言い聞かせるための、過去を清算するための禊なのだと思いました。

そして私は思う。

湊
ミナト(学生)

タバコは……関係なかった……?

そう、この件に関しては実は煙草は何の関係もなく、私は禁煙を続ける目的を失ってしまったのです!

当時は特に煙草をやめる理由がこの件以外になかったことから、そうであれば禁煙を続ける必要もないなと感じ、そしてそれと同時に、本気を出せば煙草はやめられることを知った私は、その後、再び煙草を吸い始めたのです。

これが、私が禁煙を成功させるも、再び煙草を吸い始めた悲しき理由。

今回のまとめ

・煙草がやめられないのはニコチン依存症という一種の疾患
・自力だけでも禁煙は可能、薬や代用品は必要なし
・果たしてこれは「成功した」と言えるのか……?

一度成功するも再び吸い始めたのであれば、それは「失敗」なのではないかと突っ込まれそうな話ではあり、さらにこれは言い訳にしか聞こえないかもしれませんが、

「一度成功させたことは、二度目も比較的楽に成功できる。一度も成功させたことがないことは、成功させるまでのハードルが高い」

と、特にギャンブル依存症の克服と再発を何度か繰り返してきた経験から感じていています。

もちろん最初の期間は例によってかなり厳しい戦いになるのですが、やはり不可能ではないこと、持続させた後に待っているものを知っているからこそ、ここは耐えることができるのです。

私はまだ完全に煙草断ちをする時ではないような気がしているので、やめるのはまだ先のことになるとは思うのですが、いずれにせよ、何かしらを一度だけでも成功させたという経験は、禁煙に限らず今後に繋がる大きな財産になると思います。

規制や値上げなどによって煙草を続けるのが厳しくなりつつある今、試しに禁煙を始めてみて、その後、煙草に支配された日常には二度と戻りたくないと感じたのであれば、そのまま“1本も”吸わなければいいだけの話です。

今まで禁煙を考えていた方は、この機会に禁煙を始めてみてはいかがでしょうか。

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