韓国カジノ旅行はいよいよ最終日に突入!日本へ帰国する時間は夕方だったため、私たちは朝から仁川空港に向かい、空港からすぐ近くのパラダイスシティカジノで最後の勝負に挑むことにします。
韓国カジノ旅行の集大成となる最終決戦。バカラで最後の勝負に挑むことにした私に、突如現れた悪魔がこう囁いたのです。
「新しい人生を切り開け……全額ベットで未来を勝ち取れ……!」
3日目はこちら↓
【弟を救え!】韓国セブンラックカジノで挑む、決死のブラックジャック
ミナト
海外旅行が趣味の兼業ブロガー。以前はカジノにハマるもギャンブルにはもう懲りて……? 現在は観光メインで旅行を楽しみながら、現地での体験や旅行に役立つ情報も発信中。いずれは海外を放浪する旅にも出たいと思っています。>> プロフィール詳細はこちら
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韓国カジノ旅行(最終日・前編)
遂に迎えた韓国カジノ旅行最終日。
これまでルーレット、バカラ、ブラックジャックと様々なゲームに挑戦し、一歩間違えれば破産の窮地に追い込まれることがあってもそこは何とか運で切り抜け、奇跡的にここまで負けなしできていた私にとっては、是が非でも勝利を収めて帰りたい最後の勝負。
最終決戦の地は仁川空港からすぐ近くのパラダイスシティに決定。帰国のフライト時間は16時頃なので、移動やチェックインなどの時間を考えるとカジノで勝負できる時間は2~3時間程度です。
お土産などの購入も前日に全て済ませていたので、この日やることはカジノで最後まで戦い抜き、あとは勝って日本に帰るだけ!
しかしその前に一つだけやっておかなければならないことがあったので、私たちはカジノに行く前に両替所に向かいました。
カジノに向かう前に両替を
帰国する前に必ずやっておかなければならないのが、現地通貨ウォンから日本円への両替です。
両替のレートは基本的に空港はそこそこ、カジノはあまりよくなく、日本の銀行はかなり厳しいので、私たちは帰国する前に余分な資金を両替しておくことにしたのです。
両替に向かったのはレートがいいことで知られる「明洞・大使館前両替所」。ここは政府公認の両替所なので安心して両替をすることができます。
問題は、いくら軍資金を残すかでした。
前述の通り私はこれまでなんとか負けなしできていましたが、特に2日目のバカラをやり始めた時から強烈に感じ始めたのが、1回のミスや過ちが命取り。一度大きく道を踏み外せば後はそのまま一気に転落し、全ての有り金を吐き出すまでに大した時間はかからないという恐怖感でした。
勝負の最中は背中にピッタリと死神が張り付いて機をうかがい、致命的なミスを一度でも犯そうものならここぞとばかりに闇の底に引きずり込もうとする。そのような感覚を常に感じながら勝負に挑んでいたのです。
よって、最後の最後で勝ち分を全て失うことは十分に考えられ、それだけならまだしもキャッシングで借り入れてきた40万円の軍資金までをも失うということも、きっかけさえあれば平然と起こり得ると思われました。
ここまでの勝ち分は+38万円。
キャッシング分はなんとしても死守しなければならなかったので、私は悩んだ末、最悪全てなくなったとしてもまだ痛手にはならない150万ウォン(約15万円)を手元に残すことにし、残りは全て日本円に両替することにします。
果たしてこの判断、吉と出るか凶と出るか……。
最終決戦の地、パラダイスシティへ
両替を終えた私たちはソウル駅から高速列車に乗り仁川空港へ。
空港には1時間ほどで到着し、そこから無料のシャトルバスに乗ってパラダイスシティに向かいます。
決戦の地、パラダイスシティに到着。
エントランスを潜るとお約束の黄金のペガサスがお出迎え。
いつ見てもご利益がありそうなのでペガサス像に必勝を祈り、馬像の横を通り過ぎます。その時、私には何かの声が聞こえたようが気がしました。
ここからは遊びじゃなくなる。限界を超えるんだ、ミナト
かすかに聞こえたような何者かの声。しかし私はそれに耳を傾けることはなく、脇目も振らずにカジノのエントランスへ。
いよいよ最後の戦いが始まろうとしていました。
パラダイスシティで最後の戦いが始まる
パラダイスシティのカジノはとにかく広く、特にスロットマシーンが281台と非常に多いです。ウォーカーヒルの2倍以上の設置があります。
時間は限られていましたがなんだか面白そうなスロットマシーンが沢山あったので、私はスロットマシーンでちょこちょこ遊び、その後父と合流し、思い出深い「大小」で遊び始めました。
前回のシンガポールで挑戦したのが「大小」。思い出のゲーム
→【大小】シンガポールのマリーナベイサンズカジノで初めてのダイス勝負!
しかしこの時、私は大小の控除率(カジノ側の取り分)についてきちんと理解していなかったせいで分の悪い賭け方ばかりしていたこともあり、何の見せ場もなくほぼストレートで3万円が消失。
大小をやるのであれば「大」か「小」以外賭けない方がいいなと痛感。
その後父はスロットマシーンへ、弟はブラックジャックへ、そして私はバカラで勝負をかけることにし、それぞれが思い思いのエリアへ移動。
この時、私たちに残された時間は1時間を切っていました。
ベット額をキメろ!残り1ゲームのラストバカラ
バカラのテーブルに着き勝負を開始した私でしたが、どこか気持ちが惚けているというか、なぜか勝負に出ようという熱を感じていませんでした。思えば先ほどやっていた大小も勝負をするというよりも、なんとなく適当に遊んでいただけ。
そう、金に守られているという余裕が、気迫を抑え込んでいたのです。
これまでの連戦連勝で大金を手に入れた私はもう十分勝ったと満足してしまい、その余裕がリスクを冒してまで最後の勝負に出ようという気迫を削ぎ落としていました。
勝ち分をそのまま持って帰ることができれば生活にも多少は余裕ができるため、今日使った分を取り返せればそれでいいや、別に多少くらいであれば負けても……と、自分でも気づかない内に勝負を放棄してしまっていたのです。
しかし、本当にそれでいいのだろうか……?今日が最後だぞ……?
たった「それだけ」を持って帰って、帰国後はまた貧しい借金の返済生活か?
えっ……?
目先の金を守る勝負でこの旅を終わらせていいのだろうかと疑問が生まれたその時、私の薄皮一枚下に棲む悪魔が囁き始めました。
今その金を持って帰ったとしても、お前は新しい人生を切り開くことはできない
この時、パチンコ依存症によって私が抱えていた純粋な借金は、軍資金のためキャッシングした40万円を除いて約60万円。その他にも支払わなければならない負債などはいくらでもありましたが、私にとっては目の前の60万円の返済が最優先事項でした。
現時点で勝っている額、30万強を持って帰ったとしても借金は約20~30万は残り、返済はぐっと進むとはいえ、何かが変わるわけではありません。
日本に帰れば再び朝も夜も寝ずに、毎日馬車馬のように働き続ける日々に舞い戻るだけ。惚けてる場合か……?本当にそれでいいのか……?
勝って人生を切り開け!お前はまだ、勝つ流れの中にいる……!
確かに、これまで大きく張ったゲームは一度たりとも落とさずにきていました。パラダイスシティでのバカラ、ウォーカーヒルでのバカラ一発勝負、そして決死の覚悟で挑んだブラックジャック。全てが成功、全てにおいて勝利を収めてきたのです。
事実、現時点で5万円ほど負けていましたが特に痛くは感じていませんでした。それは勝ち分の方が多いからではなく、バカラの一発で取り返せる自信があったからです。
ギャンブルにおいて自信なんてものは無用の長物。何の役にも立たないどころか、かえって自分の首を絞めかねない邪魔以外の何物でもありません。しかし、この時の私はまだどこかで感じていたのです。自分が勝てる流れの中を、まだ漂い続けているということを。
次の勝負は十中八九勝てる……?
気付けばタイムリミットは近づき、時間的にも次のゲームが最後の勝負となりました。
ひよるな……!全額ベットで未来を勝ち取れ……!
確かにその通りだ……このまま帰ってもきっと同じことの繰り返しになる。この勝負、本気で取りに行くしかない……
皮肉にも悪魔の囁きによって勝負熱が再燃した私は、このラストゲームを最後の大勝負にする決意を固めました。
残るは、ベット額の設定。
この時、私には3つの選択肢がありました。
第1の選択肢、全額ベット
まず第1の選択肢は、手元に残った100万ウォン(約10万円)と既に両替を済ませた日本円63万円の、73万円一発ベットです。
しかしこれは外した場合、勝ち分を失いさらに借金にキャッシング分の40万円が上乗せされ、トータルの借金が100万円に増えるという最悪の状況、目も当てられない事態に陥ってしまうため、これはありえないということで即却下。
第2の選択肢、勝ち分全額ベット
次に第2の選択肢は、手元にある100万ウォンと、既に両替した勝ち分の日本円23万円の、33万円一発ベットです。
これはもし外したとしても勝ち分がなくなるだけで、考え方によってはカジノで増えた、元々なかったお金を賭けるだけなので、ノーリスクと言えばノーリスク。負ければこの3日間の努力は無駄骨に終わりますが、借金自体が増えることはありません。
そして見事バカラの50%を突破して勝てば、勝ち額は+66万円と、借金の一撃完済が可能になるのです。
第3の選択肢、残ウォン全額ベット
そして第3の選択肢は、手元にある100万ウォンを全額ベットし、既に両替した勝ち分は使わない、10万円一発ベットです。
これが最も堅実。外せばこの日の収支は-15万円ですが、トータルでの収支は+23万円で終了となるため、最もリスクが低く手堅い勝負。
見事50%を突破できれば収支は+43万円となり、確かに借金は残りますが、借金を大幅に減らすことができるのは大きい。
現実的に選択肢は②か③しかありえません。
そして冷静に考えれば③の選択肢がリスクも低く、勝てば十分な結果となるので、むしろ③の選択肢を選ぶべきなのですが、私がいきたいのは②の選択肢、33万円一発ベットでした。
次の勝負はこれまでの流れから考えて勝てる。そのような気がしていたからです。
バカラはPLAYERもBANKERも確率は常に50%。10ゲーム後も、100ゲーム後もそれは変わることはありません。しかし、大いなる運の前では確率論なんてものは何のあてにもならなくなることがあるのもまた事実。
よって私は目の前の確率なんてものではなく、これまで流れに乗ってきた運に金を賭けたくなったのです。
考える時間はそう長くは残っていません。もう行くしかない、直感に従っていけ……!
この勝負、50%じゃない、十中八九勝てる……!
いや、これは……やっぱり待てよ………
しかし、これはもう長年体に染みついてきた、いわば「習性」ともいえるようなものが、この土壇場で待ったをかける!
覚悟の33万円一発ベットか、もしくは堅実の10万円一発ベットか。この「待った」によって一度は決めかけた選択は、再び振り出しに戻ることになってしまったのです。
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