私が以前住んでいた単身者向けの賃貸マンションでは、2年ほどにわたって、住民トラブル(騒音)が起きていました。
とくに問題となっていたのが、上の階の住人の足音。
これが常軌を逸していて、ついに、私はストレスの限界を迎えたのです。
もういいや、引っ越そう……
そんなわけで、不動産会社に物件を紹介してもらいに行ってきたのですが、対応してくれた宅地建物取引士から、かなり有益な情報を聞くことができました。
私のように、被害者がお金を払って出ていく、ということがすこしでもなくなってくれればと思います。
この記事では、管理会社のプロから聞いた「マンションの住民トラブル解決の最終手段」ともいえる方法についてお話しします。
マンションの住人トラブル(騒音)の実態
当ブログでは以前にも、私が直面していた騒音トラブルについてお話ししました。
そのなかでもとくにしんどく感じていたのが、まずは隣の部屋に住む住民の、トイレのふたを閉める音。
ザァァァ……バタンッッ!!!
トイレを流す水流音が聞こえるのはまだいいでしょう。
問題は、ふたを思いっきり閉めるので、その「バタンッ!」音が、もろに聞こえてくることにあったのです!
すこし聞こえるとかではなく、かなりうるさく感じるレベルの「トイレふたバタン」。
食事をしているときにこれを聞いてしまったときなんて、もうサイアクな気分ですよ。
食欲なんて失せてしまいますし、しかもこれが、1日に何回もあるというのだからまあしんどい。
ちなみに、私が住んでいたのは、鉄筋コンクリート(RC)造です。
大本命の上階の住民の足音
そして最大の問題がこれ、上の階の住民の足音です。
あるときは朝、あるときは昼、そして深夜はほぼ毎回。
ドンドコドンドコとんでもない足音を立てて歩く上階民は、恐竜かなにかなんじゃないかと思うほど。
足音のピークは夜中の2~4時で、耳栓をして寝ていても目が覚めることがあるレベルです。
さすがに私もぶちぎれて、天井をぶっ叩いたこともありましたが、なにくわぬ顔でドンドコやっている上階民は、やはり巨大生物なのかもしれません。
私が天井を叩いた音なんてものは、「蚊かハエが目のまえを通りすぎた」くらいにしか認識していないのでしょう。
こいつにはなにをしてもダメだ。
私は失意のなかで、引っ越すことを決めました。
宅地建物取引士に騒音トラブルについて聞いてみた
いらっしゃいませ!
物件を紹介していただきたくて伺ったのですが……
(ー略ー)
騒音トラブルですか……やっぱり最近増えてますよ
テレワークとかでしょうか?
それもありますね。あと最近は「YouTuber」の人が……というのもありましたね
……くわしく聞かせてもらってもいいですか?
ゲーム実況者の騒音トラブル?
私が直面している騒音トラブルについて話していたところ、話が盛り上がったこともあって、いろんな話を聞くことができました。
可能だと思われる範囲で、そのときの内容をお話しします。
とある物件に、YouTuber(ゲーム実況者)もしくはふつうにボイスチャットで遊んでいる人がいたそうです。
その方は、決まった時間に、しゃべりながら(おそらく)ゲームをするのが日課。
しかし、それが毎日深夜までつづいていたことから、近隣住民から多数クレームが入っていたそうです。
こういうケース(騒音の内容ががはっきりしている)の場合は、注意もしやすいんですね
それで、どうなったんですか?
その方は、「あっすみません!」という感じで、すぐにやめてくれましたよ
話がわかる方だったんですね……
管理会社に騒音トラブルを相談したことがあるのならご存じかもしれませんが、基本的にこういったトラブルは、トラブル元となっている人によります。
その人が、他人の迷惑を考えられる人であれば、なにかしらの対策をとって気をつけてくれるわけです。
このボイスチャットの件でいえば、防音ブース(または高額になりますが防音ルーム)を設置したり、場合によっては、防音が強いマンションに引っ越されたりと。
でもそうなると、僕の場合はダメそうですね。上の住民は、管理会社の連絡をシカトしているらしいので……
……いや、じつはまだ手はあるんですよ
……それ、くわしく聞かせてもらってもいいですか?
迷惑な住民を追い出すという最終手段があった?
不動産会社の宅地建物取引士が教えてくれた「最終手段」は、このようなものでした。
- 大家さんに直接相談する
- 大家さんが問題を起こしている住民を注意する
- どうにもならない場合、大家さんは内容証明を送るなどして、問題の住民を追い出すこともできる
え、それって、裁判みたいな話ですか?
そうです。ここまでいくのはマレですけど、問題を起こしている人のせいで、実際にみんな出ていってしまうこともあるんですよ
そうなると、大家さんもたまったものじゃないですからね
でも、裁判となると、それなりの理由が必要になるんじゃないですか?
それが、書いてあるんですよ。最初の契約書にそれらしく
えっ……? そんなの初耳だよ。
ちなみに、不動産会社でのやりとりがおわったあと、自宅に保管してある契約書を確認したところ、たしかに「それらしい」ことは書いてありました。
第7条(善管義務)
乙は善良なる管理者の注意をもって本物件を使用するものとする。第9条(禁止事項)
乙は下記の事項を行ってはならない。
2、本物件内に於いて振動、喧嘩、臭気の発散。第10条(甲の無条件契約解除権)
乙が下記の〔……〕該当する場合、甲は〔……〕直ちに本契約を解除〔……〕出来る。
2、本契約の条項に違反したとき。
いや、思いっきり書いてありました。
「振動」なんてもろに足音でしょう?
これを破ったのだから、貸主(大家さん)は契約違反として、問題の住民を合法的に追い出すことができる……。
つまり、騒音トラブルは、管理会社よりも、最初から大家さんにいったほうがよかったのです!
おそらく住人側もごねるので、それもあって、裁判所とか弁護士とかいう話になるのだと思います。よくあるのが、家賃を滞納しているのに出ていってくれない場合。これも、弁護士が介入することが多いです(このへんはすこし詳しいです)。
そうでしたか。僕の場合、騒音がなければ引っ越す必要はなかったので、まずは大家さんにいったほうがよかったんですね……
(しまった、うっかりしゃべりすぎてしまった。新規の契約的な意味で……)
まあでも、隣の問題もあるので、引っ越そうとは思っています。こんど大家さんに会ったら聞いてみます
そうですね、あとの人のこともありますし、大家さんには話したほうがいいですよ!(セーフ……!)
あ、ちなみに……
トラブルを起こしている住民に直接文句をいうのはよくない
せっかくだったので、最後に「相手に直接文句をいうのはどうか?」も聞いてみました。
これは、ほとんどトラブルにしかならないらしいので、基本的にはやめておいたほうがいいそうです。
騒音トラブルで事件も起こる世の中です。相手によっては、返り討ちにあうこともあるでしょう。
相手がどんな人かある程度はわかっているのであれば、まだいいのかもしれませんが、やるなら揉めごとが大きくなることを覚悟で、といったところでしょうか。
2020年5月、足立区で、騒音トラブルが原因での殺人事件も起きています。
個人的には、人の迷惑をまったく考えないような人間は危険人物である可能性が高い、と思っています。
そのため、直で文句をいうのは私もやめておいたほうがいいと思うのですが、どうしてもやるのなら、引っ越し直前のタイミングがいいかもしれません。
文句だけいって去る。
最後にカウンターをくらわせられるわけですね。
ただ、そうはいっても、相手が執念深い人間だったら危険なので、やはりこの方法はおすすめできません。
大家さんにたのむ最終手段を行使してもだめだったら(もしくはそれまでの時間を耐えるのがしんどかったら)、逃げるが勝ちです。
お金はもうしょうがない、と割り切るのも英断ですよ。
今回のまとめ
- 騒音トラブルが解決するかは人による
- 大家権限でトラブルメーカーを追い出すこともできる
- 直接文句をいうのは危険!逃げるが勝ち!
マンションは鉄筋コンクリート(RC)造であっても、経年劣化によって、音のトラブルが発生しやすくもなるそうです。
私が住んでいた物件は、築年数は30年を超えていたので、それも関係していたのかもしれません。
「被害者がお金を払って出ていかないといけない」というのは、だれもが納得できるものではないと思います。
ただ、ストレスというものは、お金以上の問題(たとえば健康など)を発生させます。これはもうしょうがない、と私は割り切ることにしました。
本気を出せば、相手に請求することもできるようですが、結局のところ、請求するのにも時間と費用がかります。
管理会社がだめなら大家さん。それでもだめなら(または長引きそうなら)緊急離脱。
マンションの騒音問題に関しては、「逃げるが勝ち」も大切だと思いますよ。
騒音トラブルを大家さんに直撃してみた!
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