【お酒】消毒液がなければ高アルコール濃度のスピリッツで代用可能!?

飲めたものではないと虐げられてきた者達。彼らの真価がついに発揮される時が、彼らが人類を救う時がきたのだ……

2020年、新型コロナウイルスというパンデミックレベルのウイルスが拡散され、ドアノブやエレベーターのボタン、テーブルなどに付着したウイルスが接触感染の原因となってしまう恐れがあることから、消毒用のエタノール(アルコール)が完売。入手が不可能という状況になってしまいました。

見えないウイルスという存在から身を守れるものがない。不安が募るばかりです。

しかし、身近に消毒液がなかったとしても、消毒液の代わりとしてウイルスを撃退できる可能性がある最終兵器が存在するのです。それすらも既に入手できなくなっているかもしれないが……

(2020年6月現在、日本の各酒造メーカーが多くの代用品を出荷中。目次の★〇△Xは在庫状況・入手難度・出荷速度、免は特例による酒税免除品)

目次

酒が消毒液の代わりになる可能性

そもそもの話、消毒液とは何なのかと言うと、エタノール、もしくはエタノールとその他のアルコールを水で希釈した消毒用アルコールのことを言います。

エタノールとはアルコールの一種であり、お酒にも含まれている、酒を酒たらしめる化学成分のこと。つまり、消毒液に含まれているアルコールの成分(エタノール)は、実はお酒に含まれているアルコールの成分と一緒なのです。

それがどれくらい一緒なのかと言うと、消毒液の中には酒税がかかるものもあるほど。

そして、なぜ消毒液にエタノールが利用されているのかというと、エタノールにはウイルスなどに効く高い殺菌作用があるからです。日本では厚生労働省が定めた「日本薬局方」という基準により、消毒液のアルコール濃度は最も殺菌効果が高いと考えられる76.9~81.4%の間で調整されています。

そこで、これらのこと、消毒液とお酒に含まれているアルコール成分が同じものであるという事実から考えるに、以下のような可能性が出てきます。

「アルコール濃度を調整すれば、酒を消毒液の代わりとして使用できるのではないか」

理論上はお酒に含まれるアルコール(エタノール)にも殺菌作用はあり、お酒の抗菌作用については研究で明らかにされているものもあるため、消毒液の代用品となる可能性は十分にあると思われるのです。

事実、この件に関しては、エタノールなどの普及・研究等に従事する一般社団法人アルコール協会が「推奨はできないが、一定の消毒効果は見込める」という旨の回答をしています。(後に厚労省によって正式に代用が認められ、エタノールの成分が新型コロナウイルスに対しても有効であることが研究によって判明しています)

そう、飲めたものじゃないと虐げられてきた高濃度のスピリッツたち。彼らが日の目を見る時が、本当の意味で火を噴く時が、ついに訪れたのだ……

火を噴く!アルコール度数「80度」以上のスピリッツたち

高濃度のスピリッツには様々なものがあるのですが、スピリッツはその製法上、味や香りをつけるために色々なものが添加されていることもあり、ものによってはスピリッツに含まれる糖分などが拭いた箇所でベタ付いてしまう場合もあります。

よって、消毒液として代用するのであれば、無味無臭のものや、ウォッカが最適と思われます。

そこで、ここからは割と手に入りやすく、アルコール濃度も高いウォッカ等に厳選したいくつかのスピリッツを、アルコール度数別にご紹介しよう。(★〇△Xは在庫状況・入手難度・出荷速度)

〇.スピリタス(96度/500ml)

スピリタスは言わずと知れた世界最強のスピリッツ。原産国はポーランドで、アルコール度数は破格の96度を誇ります。

その製法は穀物を原料に蒸留を重ねることなんと70回以上。極限まで高められたアルコール度数は水とアルコールの混合物の限界値に達しました。

私も間違ってストレートで飲んだ(いや、飲まされた)ことがあるのですが、その強烈さは暫くの間唾液が止まらなくなるという異常事態が起きるほど。

消毒液の代用として使用する場合は、スピリタス4:水1で76.8%の液体ができるので、少し細かいですがスピリタス82ml:水18mlで消毒液推奨濃度の78.72%の液体が100mlできることになります。

X.バルカンウォッカ(88度/700ml)

スピリタスの知名度によって隠され、あまり知られていないのですが、世界ナンバー2のアルコール度数を誇るウォッカがブルガリア産のバルカンウォッカ。

バルカンウォッカはブルガリアの良質な大麦を原料に3回連続蒸留で造られるプレミアムウォッカで、蒸留後は同じく国内で作られた白樺の活性炭で濾過。その後、88度にアルコール度数を調整してボトリングされる、良質な麦の旨味を味わえるウォッカです。

しかしながら、そこまでメジャーではないこともあってか、市場に出回っている流通量は少ないように思います。

消毒液の代用として使用する場合は、バルカンウォッカ9:水1でアルコール度数79.2%の液体ができるので、バルカンウォッカ90ml:水10mlで、推奨濃度79.2%の液体が100mlできることになります。(品薄状態)

〇.ドーバー スピリッツ88(88度/700ml)

世界ナンバー2のアルコール度数を誇るウォッカ、バルカンウォッカと度数は同じながらも、さらに知られていないのがこのドーバースピリッツ88。

ドーバー(Dover)は日本唯一の製菓業界向け洋酒メーカーであり、世界から洋酒の直輸入を行う一方で、日本国内でも洋酒の製造を行っているメーカーです。

国産洋酒では抹茶や紫蘇などを使用した「和酒シリーズ」でも知られ、輸入洋酒ではオレンジリキュールの最高峰「グランマルニエ」や、マラスキーノ(さくらんぼ)リキュールと言えばこれ、「ルクサルド」を扱っていることでも知られています。

そして、このドーバーが国内で製造しているのが同着ナンバー2のアルコール度数を誇るスピリッツ、ドーバースピリッツ88なのです。原料はワイン等のフルーツ系洋酒の原酒を利用して造られているため、保存効果にも期待できます。

消毒液の代用として使用する場合は、バルカンウォッカと同じく、ドーバースピリッツ9:水1でアルコール度数79.2%の液体ができるので、ドーバースピリッツ90ml:水10mlで、推奨濃度79.2%の液体が100mlできることになります。

★.アナーキー82(82度/500ml)

また、品薄のスピリタスの代用品として注目され始めたのが、バルカンウォッカ、ドーバースピリッツ88に次ぐアルコール度数を誇るウォッカ、アナーキー82(ノット・サティスファイド)。

アナーキー82は日本のパンクバンド「ANARCHY」の公式アルコール飲料としてつくられたウォッカで、原産国はスピリタスと同じポーランド。同バンドの代表曲を名に冠しています。

消毒液の代用として使用する場合は、アナーキー19:水1でアルコール度数77.9%の液体ができるので、アナーキー95ml:水5mlで、推奨濃度77.9%の液体が100mlできることになります。(厚労省の特例により原則83度までの代用が認められたので、希釈せずにそのままでも使用できます)

★.佐多宗二商店 角玉ウォッカ80(80度/720ml)

さらに、晴耕雨読などの焼酎を製造していることでも知られる鹿児島の酒造メーカー、佐多宗二商店からも高濃度スピリッツ「角玉ウォッカ80」が出荷開始!

アルコール度数は80度と消毒液推奨濃度を満たしているので、そのまま消毒液の代用品として使用できます。味や香りにクセがないクリアなスピリッツに仕上がっているぞ!

火を吐く!アルコール度数「70度」以上のスピリッツたち

新型コロナウイルスによる需要の急増から、全国各地で手指消毒用エタノール(消毒液)が不足する事態が発生し、厚生労働省はこうした状況を改善するため、「医療機関等において、やむを得ない場合に限り、高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代用品として用いることは差し支えない」との通達を関係各所に行いました。

代用品として使用するお酒は原則としてアルコール度数が70~83%の範囲内とし、お酒のラベル等に「本製品は医薬品、医薬部外品ではありませんが、消毒用エタノールの代替品として、手指消毒に使用することが可能です」といった記載も許可することを決定したのです。

そこで、ここからは厚労省によって認められたアルコール度数が70度以上のスピリッツたちをご紹介しよう。(★〇△Xは在庫状況・入手難度・出荷速度、免は特例による酒税免除品で1リットルあたり700~800円程安く購入できます)

△.菊水酒造 アルコール77(77度/500ml)

全国各地で消毒液が不足する中、この逼迫(ひっぱく)した事態を打破するために動いたのが日本のメーカー、菊水酒造でした。

菊水酒造は日本酒や焼酎、リキュール等を製造販売する高知の酒造メーカーで、2018年に豪雨によって甚大な被害に遭うも、各方面から大きな支援を受けたことで復活。その恩返しに繋がればとの思いから、2020年4月、関係省庁の指導の下で「アルコール77」を完成させました。

アルコール77の度数は、その名の通り消毒液推奨濃度の77度。原材料は醸造アルコールと香料のみで、ボトルのデザインからしてもただの薬品にしか見えないのです……が、一応言っておこう。これは消毒液ではなくあくまでも飲料としてのお酒であり、そして、こういったことを我々日本人は「粋」と言うのだと。

〇.笹一酒造 笹一アルコール77(77度/500ml)

山梨の酒造メーカーである笹一酒造は、消毒用エタノールの全国的な品薄を受けていち早く動いていたメーカーの1つ。

出荷を開始した「笹一アルコール77」は様々なメディアでも取り上げられ、当初は直売店のみでの販売だったため入手は困難となっていたのですが、この度全国に向けても出荷することができるようになりました。工場に隣接した「酒遊館」も人気の酒蔵です。

〇.瑞鷹株式会社 G.H.75(75度/500ml)

後述もしているように、実は一定の度数を超える高濃度スピリッツは、消防法上の観点から製造できるメーカー、数量が限られているために流通量が少ないのですが、一度生まれたこの流れはこんなところで終わるものではありませんでした。

熊本の酒造メーカーである瑞鷹(ずいよう)株式会社は、焼酎やリキュールの原料として使用される原料用アルコールを、清らかに澄んだ熊本の地下水で割ることで高純度の蒸留酒として製品化。ここに「G.H.75」は完成したのです。

アルコール度数は高濃度の75度!G.H.75は数量限定の受注生産品となっています。

△.富士高砂酒造 高砂アルコール77(77度/3000ml)

アルコール70度台でもついに出た!

静岡の酒造メーカー、富士高砂酒造では高濃度エタノール製品(スピリッツ)の製造免許を偶然にも1年ほど前に取得していたのですが、これが思わぬ形で役に立った。アルコール消毒液の不足を受け、度数77度の高濃度スピリッツを不足している人に届けることができたのです。

そして完成したのが「高砂アルコール77」。通常タイプとスリムタイムの500mlボトルで先陣を切り、なんと容量3000mlのバッグ・イン・ボックス(箱入りコンク付き)タイプも登場!

これは箱からスプレーボトルなどに移して沢山使えそうだ!(箱タイプ品薄)

★.宮下酒造 酒蔵スピリッツAL78(78度/500ml)

日本酒では「極聖」、地ビールでは「独歩」などで知られ、様々な酒類の製造・販売を手掛ける岡山の酒造メーカー、宮下酒造からは「酒蔵スピリッツ アルコール78」が登場!

アルコール特有のにおいを抑えるため、レモンとゆずのフレーバーを加えて仕上げられています。出荷は原料の入荷が見込めないため、在庫がなくなり次第終了を予定しているそうです。

免.堤酒造 TSUTSUMI78(78度/500ml)

球磨(くま)焼酎の伝統を受け継ぐ熊本の酒造メーカー、堤酒造からも高濃度アルコール製品「TSUTSUMI78」が登場!

ツツミ78は酒蔵の名を冠したスピリッツで、飲用不可となっているので酒税も免除されています。

△.仙醸 アルカス77(77度/360ml)

長野の酒造メーカー、株式会社仙醸からも高濃度スピリッツが登場!

仙醸では厚労省の見解を受け、酒類製造で蓄積した技術と酒造免許を活用し、さらには従来の容器を転用するなど、短期間で消毒液の代替品となるアルコール度数77度のスピリッツ「アルカス77」を完成させました。

地域貢献として新型コロナが収束するまで提供していくことにするそうです。仙醸のアルカス、いや、戦場のアルカスは強力な武器になること間違いなしだ!

免.京屋酒造 J-Fight77(77度/900ml)

新型コロナの感染拡大に対して我々は何をできるのか?宮崎の酒造メーカーである京屋酒造は考えていました。そして辿り着いたのが、酒造メーカーだからこそできることに全力を尽くすことだったのです。

「頑張ろう日本!JAPAN FIGHT!」

とのことで、京屋酒造からは度数77度の「J-Fight(ジェイファイト)77」が出荷開始!容量は900mlと多く、飲用不可となっているので酒税も免除されています。

免.西吉田酒造 TSUKUSHI スピリッツ75(75度/500ml)

福岡の焼酎メーカーである西吉田酒造でも、手指消毒用アルコールの不足、そして製造の要望を受け、高濃度アルコール製品の販売を決めました。

完成したのはアルコール度数75度の「TSUKUSHI スピリッツ75」。同酒造の看板焼酎である「つくし」の名を冠していますが、酒税免除品なので飲用不可となっています。

現在はアルコール度数65度の「TSUKUSHI スピリッツ65」も製造中。

〇.常楽酒造 JORAKU SPIRITS75(75度/500ml)

熊本の酒造メーカーである常楽酒造でも手指消毒用アルコールの不足を受け、事態の改善に貢献したいとの思いから「JORAKU SPIRITS75」の製造・販売が決定。

アルコール度数が75度と高く製造数に限りがあるため、当面は地元熊本の医療機関等を優先しての出荷となりますが、必要とする方々の手元にも届けたいと一部を一般向けにも出荷中。

〇.玉泉堂酒造 Vホワイト72(72度/500ml)

酒造り用に度数95度の醸造アルコールを一定量保持していた岐阜の酒造メーカー、玉泉堂酒造。

消毒液の不足を受けて社会貢献になればとの思いから、保持していた高濃度のアルコールを仕込み水で調節した「Vホワイト72」を一般向けに出荷することを決定!日本酒の仕込みがちょうど一段落したタイミングだったので対応できたそうです。

Vホワイトのアルコール度数は72度、無味無臭のウォッカとして仕上げられています。医療機関や教育機関などには「Vホワイト77」を提供中。

★.菊池酒造 アルコール70(70度/720ml)

酒造りの期間中は蔵の中でモーツァルトの音楽を流すことや、「奇跡のりんご」の生みの親、木村秋則氏指導の下で造られた「奇跡のお酒」シリーズなどでも知られる岡山の酒造メーカー、菊池酒造からも高濃度スピリッツが登場!

これこそが「奇跡の消毒液」なのか!?菊池酒造からは度数70度の「アルコール70」、度数66度の「アルコール66」、2種類のスピリッツが出荷開始だ!

免.西酒造 SPIRITS70(70度/500ml)

「富乃宝山」や「吉兆宝山」などの宝山シリーズでも知られる鹿児島の焼酎メーカー、西酒造からはアルコール度数70度の「SPIRITS70」が登場!

後述もしていますが、西酒造のスピリッツ70は「飲用不可」とすることで特例的に酒税が免除されているため、少し安く購入することができます。

免.藤娘酒造 アルコール70(70度/1800ml)

酒税免除品でもついに出た!

完全手造りにこだわる高知の日本酒メーカー藤娘酒造からは、アルコール度数70度、容量1800mlの高濃度エタノール製品「アルコール70」が登場!

飲用不可とすることで高額な酒税をカットし、高濃度かつ大容量にして破格の安さを実現することに成功しました。消毒液を沢山使いたい方にオススメの1本。

★.常楽・佐藤焼酎 アルコール70(70度/3000ml)

熊本の常楽酒造、宮崎の佐藤焼酎製造場からもダブルで出た!

大容量3000mlの箱入りコンク付き、バッグ・イン・ボックスタイプが2つの酒造メーカーからもそれぞれ出荷開始!ボトルよりもかさばらないので使い勝手にも期待だ!

〇.木内酒造 NEW POT70(70度/300&3000ml)

数々の受賞歴を持ち、フクロウがトレードマークのクラフトビール「常陸野(ひたちの)ネストビール」を手掛けることでも知られる茨城の酒造メーカー、木内酒造合資会社からは「NEW POT(ニューポット)70」が出荷開始!

ニューポット70は麦芽、小麦から造られたウイスキーの原酒で、アルコール度数は70度。販売時点での取り扱いは木内酒造、楽天市場店のみとなっています。医療機関向けには3000mlの大容量タイプも出荷中!

〇.研醸 研醸アルコール70(70度/500ml)

福岡の焼酎メーカーである研醸株式会社では、焼酎造りのために元々度数が高い蒸留酒を扱っていたのですが、培ってきたノウハウで少しでも役に立てればとの思いから消毒用アルコールの製造に着手。「KENJO ALCHOL70」を完成させました。

研醸アルコールの度数は70度。主に医療機関などに向けて出荷中。

火の城塞!アルコール度数「60度」以上のスピリッツたち

消毒液の代用品として使用するお酒は原則としてアルコール度数が70~83%の範囲内とされていましたが、実は後述もしているように、60~80%のアルコール製剤には殺菌効果があることが判明していて、後に厚労省は殺菌効果が十分に期待できることを踏まえ「70%以上のエタノールが入手困難な場合には、手指消毒用として60%台のエタノールを使用しても差し支えない」との通達を行いました。

そこで、ここからは最後の砦となるアルコール度数が60度以上のスピリッツたちをご紹介しよう!(★〇△Xは在庫状況・入手難度・出荷速度、免は特例による酒税免除品で1リットルあたり600~700円程安く購入できます)

〇.明利酒類 メイリの65(65度/360ml)

消毒用アルコールの不足を受け、いち早く動いたメーカーの1つが、茨城の酒造メーカー、明利酒類でした。

明利酒類は大量のアルコールを扱う酒造メーカーだからこそできることを考え、必要な人に届けたいとの思いから、より高アルコールで、極力不純物が少なく、一般的な消毒用アルコールと同程度のアルコール度数である「メイリの65」を完成させたのです。

メイリの65のアルコール度数はその名の通り65度。日本の緊急事態を救うため、酒造メーカーの快進撃は続く。

〇.八木酒造 花札スピリッツ66(66度/720ml)

さらに、奈良の酒造メーカーである八木酒造からは、不安を消し、安心感を与えてくれるお守りのようなアルコールを、という思いから「花札スピリッツ66」が販売開始。

八木酒造では、消毒用アルコールと同等のアルコール分を含んだスピリッツ等は調整用として使用しているため、花札スピリッツ66はほぼ無味無臭に近い状態。

アルコール度数は高濃度の66度。このスピリッツこそが日本を救う「切札」になるか!?販売は当初の予定から延長し、暫くは継続されるようです。(Amazon未取扱い)

★.中国醸造 ハイアルコールスピリッツ65(65度/500ml)

需要の多さからお酒を充填するボトルも不足しつつある今、広島の中国醸造からは高濃度エタノール製品「High Alcohol Spirits 65%」の製造・出荷が開始。

新型コロナウイルスによる消毒用エタノール不足で、多くの方からの要望を受けて製造を決定したそうです。

ハイアルコールスピリッツ65は入れ物不足につき、なんとか2種類のボトルを駆使して供給中!

★.中野BC 富士白65(65度/2700ml)

そしてついに出た!和歌山の酒造メーカー中野BCからは「今できる事を、今しかできない事を、私たちにできる事を」との思いから、ペットボトル入りの大容量高濃度スピリッツ「富士白65度」が販売開始!

その容量はなんと2700ml!サトウキビ由来の醸造アルコールを白樺炭で濾過、ウォッカとして仕上げられています。

富士白65は通常の高濃度スピリッツと比べると4~5倍の容量があるので、気兼ねなく使用することができそう。これが1本あれば暫くは大丈夫そうだ!

〇.南アルプスW&B アルコール66(66度/750ml)

日本の酒造メーカーは進撃の手を緩めない。

ワイン、ウイスキー、ミネラルウォーターの製造や開発を行う山梨のメーカー、南アルプスワインアンドビバレッジからも、ひっそりと高濃度スピリッツが登場。その名も「アルコール66」。

公式からの発表は特になく、敢えて何も言わないというスタイルなのかもしれません。これぞまさにサイレント・スピリッツ(寡黙な酒)と言ったところでしょうか。しかし、必要としている人のためという思いは恐らく一緒でしょう!

「飲用不可の酒税免除品の展開もあるぞ!

〇.花春酒造 花春スピリッツ66(66度/360ml)

そもそもなぜ65~66度のスピリッツが多いのか。それは一定のアルコール度数(67度)を超えると消防法上は危険物として扱われることになっているため、1日の製造量に上限があったり、場合によっては保管する工場の改修等が必要になるからです。

つまり、この度数というのは、感染拡大を一刻も早く食い止めるため、各酒造メーカーが可能な限りの高濃度スピリッツを、急ピッチで製造している結果なのです。

そして、それは福島、会津若松のメーカーである花春酒造も同じ。

花春酒造は日本酒、焼酎、リキュール等を製造・販売する酒造メーカーで、困っている人を救い、地域貢献したいという一心で開発を急ぎ、「花春スピリッツ アルコール66」を完成させました。

そして間に合ったのです。感染拡大が懸念される大型連休前の供給が……。花春スピリッツは4月28日出荷開始だ!

〇.笹の川酒造 SPIRIT66(66度/500ml)

また、消防法に関連して、発売直前になって仕様を変更することになってしまったのが、笹の川酒造の「SPIRIT66」。

福島、郡山の酒造メーカーである笹の川酒造は、当初はアルコール度数が75度の高濃度アルコール製品「SPIRITS75」を出荷する予定だったのですが、消防法の観点から製造、貯蔵、保管、輸送などの安全強化を重要視し、急遽仕様を変更。

アルコール度数を75度から66度に下げ、容器も480mlから500mlに変更することになりましたが、この度無事出荷となりました。

「SPIRITS75」の意志を継いだ「SPIRIT66」。アルコール度数は下がろうとも、人を救いたいと思う気持ちは変わらない。

△.金龍 ストロングウォッカ66(66度/720ml)

医療、経済、感染状況、その全てがひっ迫する中、ついに山形では行政機関が酒造メーカーに協力を要請。そこで、手を挙げたのが同県の酒造メーカー、株式会社金龍でした。

金龍は協力要請に応じ、2つの高濃度エタノール製品「EXTRA STRONG VODKA77(77度)」と「STRONG VODKA66(66度)」を急ぎ製品化。

77度の方は県内の医療機関のため、66度の方は一般の方のために販売します。高品質な白樺活性炭でろ過することで生まれる、抜群のキレとクリアな品質が特徴。

〇.篠崎 アルコール66 レッド&ブルー(66度/500ml)

コロナ禍(か)による消毒用アルコール不足。この事態に、福岡の酒造メーカーである株式会社篠崎は、アルコール製造免許を持つ事業者として、何かできることはないかと考えていました。

3年前の2017年、九州北部豪雨で被災した篠崎は途方に暮れていました。しかし、日本中の温かい支援によって再び立ち上がることができたのです。そして、今こそがその時の恩返しを、被災から蔵元を救ってくれた、日本中の人々にする時なのだと思ったのです。

篠崎からはアルコール度数66度の高濃度スピリッツ「ALC66 レッド&ブルー」の2種類が出荷開始だ!

〇.宗政酒造 NONNOKO65(65度/300ml)

本格焼酎「のんのこ」シリーズを手掛けることでも知られる佐賀の酒造メーカー、宗政酒造からも高濃度スピリッツが登場!その名も「NONNOKOスピリッツ65」!

容量は300mlと他と比べると少ないですが、消毒液が不足している方へのプレゼント用や、持ち運びなどにはちょうどいいサイズ。ノンノコスピリッツは5月上旬出荷予定だ。

△.黄桜 黄桜アルコール65(65度/300ml)

消毒用アルコール不足が叫ばれる中、京都市でも行政機関が酒造メーカーに協力を依頼。そこで立ち上がったのが、日本酒の製造で広く知られる京都伏見の大手、黄桜株式会社でした。

黄桜は消毒液の代用品を近隣の医療機関へ寄贈すると共に、一般の方の手元にも届けたいとの思いから、アルコール度数65度の「黄桜ALC.65」の出荷を決定。黄桜アルコール65は容量300mlの可愛らしいボッテリとしたボトルが特徴的。

〇.ヤエガキ酒造 ストロングウォッカ66(66度/720ml)

「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を……

日本最古の歴史書『古事記』では、スサノオノミコトという神が八つの首と尾を持つ大蛇、ヤマタノオロチを酒で眠らせて討伐。大蛇に喰われてしまうはずだった娘を妻として迎え、その喜びを表現する和歌を詠みました。

そしてこの歌から、兵庫の酒造メーカーであるヤエガキ酒造の酒銘「八重垣」は生まれたのですが、このヤエガキ酒造からも高濃度スピリッツ「ストロングウォッカ66」が出荷されることが決定。

現代に蘇った大蛇、新型コロナというウイルスを討伐する時はきたのだ!

△.三光正宗 三光スピリッツ65(65度/720ml)

明治時代、アメリカに渡り苺農園の経営に成功した一人の男が、築いたその財で酒蔵を立ち上げたという異色の歴史を持つ酒造メーカー、岡山の三光正宗。

三光正宗では消毒用アルコールの不足を受け、何とかして製造し、とにかく早く困っている人の元に届けたいとの思いから「三光スピリッツ65」を緊急で完成させ、この度出荷に至りました。

正体不明のウイルスを撲滅すべく、トレードマークの苺が光る。

△.プラム食品 プラムスピリッツ65(65度/720ml)

和歌山の自然の中で梅と共に歩んできた食品メーカー、プラム食品株式会社。梅酒などのお酒を造る酒造メーカーだからこそできる事を、少しでもこの時期に役に立てることをという思いから、高濃度スピリッツの製造に着手。

いち早く必要としている人の元に届けるため、ボトルのラベル等、製造にかかるコストを徹底的に抑え、ついに「プラムスピリッツ アルコール65」を完成させました。

店頭販売による感染リスクを避けるため、販売時点での取り扱いは梅酒専門店プラム、楽天市場店限定となっています。

〇.大山甚七商店 ハイスピリッツ65(65度/500ml)

鹿児島の酒造メーカー大山甚七商店では、当初アルコール度数77度、容量300mlの「ハイスピリッツ77」の開発を進めていたのですが、恐らく消防法の関係で度数・容量を変更することになり、最終的には容量500mlの「ハイスピリッツ65」が完成。

当初は鹿児島のみの販売が予定されていましたが、この度販売エリアも拡大できるようになったようです。ハイスピリッツ65は薬品のようなボトルが特徴的。

〇.まさひろ酒造 まさひろウォッカ66(66度/700ml)

主に泡盛ともろみ酢の製造・販売を手掛ける沖縄の酒造メーカー、まさひろ酒造からはアルコール度数66度の「まさひろウォッカ66」が出荷開始!

本社工場で行われている、無料で泡盛やもろみ酢の試飲ができ、泡盛の歴史や文化も学ぶことができる工場見学「まさひろギャラリー」も人気の蔵元です。

免.久米仙酒造 泡盛67 MUNA(67度/300&500ml)

沖縄からは高濃度泡盛が続々登場!

伝統を守りながら泡盛の新しい可能性を追い求める那覇の久米仙酒造からは、アルコール度数67度の「泡盛67(MUNA)」が出荷開始!容量は300ml、500mlの2種類で、酒税免除品の展開もあります。

また、同時に出荷している度数78度の「泡盛78(NAHA)」は医療・介護従事者向けの限定販売となっています。

アルコール度数が低くても消毒効果はある!?

日本では消毒用エタノールのアルコール濃度は76.9~81.4%と定められているため、それ以下では消毒効果はないように思われがちですが、「WHO手指衛生ガイドライン」では60~80%のアルコール製剤には殺菌効果があるとし、手指衛生に関しては、75%のイソプロパノール(アルコールの一種)または80%のエタノール製剤を推奨。

アメリカ感染症対策の政府機関「米国疾病管理予防センター(CDC)」の手指衛生ガイドラインでは、アルコールの抗菌作用は60%~95%のアルコールを含む溶液が最も有効としています。

また、一部の専門家の意見では、

70%エタノールがもっとも強い殺菌・消毒力をもつと言われてきましたが, 現在では60~95%の濃度範囲であればその殺菌・消毒力にはほとんど差がないと言われています。消毒用アルコールの濃度について

という、CDCの意見に基づき、そこまで高濃度のアルコールでなくても殺菌効果はあるというものや、

エタノールの最適除菌濃度は70~80重量%で、80重量%以上になると逆に除菌力が低下します。食洗協-エタノールの除菌効果

といった、アルコール濃度が高すぎても除菌の効果は見込めないという意見もあり、無闇やたらと高濃度の消毒液にこだわる必要は実はないのかもしれません。

よって、専門家の意見や各機関の推奨を含めてこれらを総合すると、一先ずは60~80度のアルコール濃度があれば十分な殺菌効果は発揮されると思われるので、例えばアルコール度数が推奨濃度以下である75.5度の「ロンリコ151」や、

同じく75.5度の「バカルディ151」などでも殺菌の効果はあるのかもしれません。

しかしながら、前述の通りこれらはラムなので、原料となるサトウキビの糖分がベタ付かないかが気になるところ。また原料は異なりますが、独特の甘みと60~70度と高いアルコール度数を持つアブサン(ハーブリキュール)などもそれは一緒です。

やはり消毒液の代用として使用するのであれば、無味無臭に近いスピリッツやウォッカが一番良さそうだ。

追記1

4/22付で、厚生労働省は60%台のエタノールによる消毒でも一定の有効性があると考えられる報告等があることを踏まえ、「70%以上のエタノールが入手困難な場合には、手指消毒用として60%台のエタノールを使用しても差し支えない」との通達を行いました。よって、60%台のスピリッツでも消毒効果は十分に見込めると思われます

追記2

また、依然として続く消毒液の不足状況を改善するため、国税庁はお酒のラベルに「飲用不可」などの不可飲処置等を施し、お酒としてではなく消毒液として販売する場合に限り、特例としてお酒にかかる酒税を免除(非課税)とすることを決めました。対象は5/1以降の出荷分で、これによって60~80%のお酒であれば、1リットルあたり600~800円程安く購入できるようになる場合があります

今回のまとめ

・高濃度のスピリッツが消毒液の代わりになる可能性は十分
・アルコール度数が低くても60度以上あれば十分な効果が見込める
・代用品としては無味無臭に近いスピリッツ、またはウォッカが最適

かつて錬金術師によって偶然生み出されたその液体は、燃えるように熱く、人の魂、精神、肉体をも目覚めさせる不老長寿の霊薬として信じられてきました。それ故、蒸留酒は「スピリッツ(Spirits)」と名付けられたとも考えられています。

本来は消毒の用途に使うものではないですが、ウイルスを駆除し、人類を救うために使用されるのであれば、スピリッツを生み出した錬金術師たちも怒らないだろう。

人類に仇なすウイルスを撃退し、不老長寿を目指せ。

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