うさぎの餌の量ってどうするんだ?
これは、悩ましい問題ですよね。
うさぎさんに与える毎日の餌(とくにペレット)の分量は、メーカー・専門店・飼育書などで意見が異なり、
提示されている餌の量に差がありすぎる……!
とか、どれにしたがえばいいかを判断するのがむずかしいからです。
しかし、判断基準となるものはたしかにあるので、本記事ではつぎのことを解説していきます。
- うさぎに与える1日の牧草の量
- うさぎに与える1日のペレットの量(子ウサギ~高齢ウサギ)
- 大人ウサギの適正体重(ベストな体型)の見分け方
うさぎさんには子ども~大人(+シニア)の成長段階があって、そのつど適切な餌の分量は変わってきます。
そんなとき、すくなすぎ・あげすぎ、といったおおざっぱなご飯の量をあげていると、
- 痩せすぎてしまった
- 太りすぎてしまった
と、うさぎさんの健康に影響が出てきてしまう場合があるのです……が、信頼できる目安はあるので安心してください。
この記事では、動物病院で聞けた、獣医師のアドバイスなども引用しながら、
「これだ!」という、餌の分量についての指標を解説します
最後まで読んでもらえれば、きっと「うさぎのご飯の量問題」は解決すると思いますよ。どうぞごらんください。
この記事に登場するうさぎ
- ミニレッキスのイブスター店長
- 2016年11月生まれのオス(現在7歳)
- やや詳しいプロフィールはこちら
うさぎの食事の基本と1日に与える回数(頻度)
うさぎさんが健康な体をつくって維持するために必要なことで、もっとも大事なこと。
それは「適切な食事とその分量」なので、はじめに食事の基本から見ていくことにしましょう。
うさぎさんはさまざまな草を食べる完全な草食動物で、メインの食事は牧草とペレットです。
- 主食の牧草は歯や胃腸の健康を助けてくれる
- 牧草だけでは足りない栄養はペレットが効率的におぎなってくれる
と、最低でもこの2つがあれば、うさぎさんは毎日を健康に過ごすことができます。
(※ちなみにペレットは、牧草を主原料とした栄養補助食品です)
で、1日に何回あげればいいんだ?
というと、食事を与えるのは、朝と夕方以降の1日2回が基本となります。
うさぎは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)といって、早朝や夕方のうっすらとあかるい時間に、活動が活発になる生きものです。
とくに夕~夜にかけては活動的になることが多いので、夕食はすこし餌を多めにしてあげてもいいと思いますよ。
そして、今回の本題である餌の分量ですが、
これに関しては、うさぎさんの成長段階によっても大きく変わってきます
ということで以下、牧草とペレットに分けて、それぞれ見ていくことにしましょう。
成長期&維持期のうさぎに与える1日の牧草の量
では牧草の量から見ていきます。
牧草には以下のとおり、おもに2種類のものがあり、
- 栄養が豊富な「アルファルファ牧草」
- ヘルシーな「チモシー牧草」
成長期の子ウサギにはアルファルファ牧草、維持期の大人ウサギにはチモシー牧草が適しています。
これらは年齢によって種類を切り替える必要がありますが、分量に関しては「年齢にかかわらずつねに食べ放題」にしておくのがベストです。
牧草にはつぎの役割もありますが、
- うさぎさんの歯が伸びすぎるのをふせいでくれる
- 繊維質が飲み込んでしまった異物(毛球など)の排出を助けてくれる
もっと根本的なところで、うさぎさんの体をつくる栄養になるからですね。
もともと野生のウサギは、栄養が豊富ではない草や木の根、木の皮などを食べていました。
そのような環境でも生き抜くため、うさぎさんの体には「植物を腸内で発酵させて栄養に変換する」機能がそなわっているのです。
草だけでもなんとかやっていける、ということだな
というわけで牧草は、うさぎさんのすべての健康にかかわる大事な食事となります。
現に、かかりつけの獣医の先生もこういっているので、
とにかく牧草を食べさせてあげてください。食べ放題で大丈夫ですよ
牧草は食べ放題にしておくのがいいでしょう。
分量は、1日2~3回にわけて餌箱に入れてあげるようにし、
うさぎさんがどれくらいの時間で食べきるのかを見きわめながら、
いちどに補充する分量を調節していくといいと思います。
あまりにもたくさん入れすぎてのこってしまうと、牧草は鮮度が落ちてしまいます。
そうなると食べてくれなくなったりもするので、そのまま餌箱の中には入れておかないようにするといいですよ。
お腹がすいてても食べないものは食べないぞ。ウサギはグルメだからな
のこった牧草は床材にしたり、香りを出して復活させたりできます。こちらは牧草を食べないときの対策で解説しています。
成長期(子ウサギ)のペレットの量
それでは、ここからは「うさぎに与えるペレットの量」を見ていきましょう。
成長期の子ウサギの場合、基本は食べ放題がベストです。ただこれはケースバイケースでもあります。
うさぎさんの成長は、
- 生後4か月ほどの幼年期をへて、
- 6~7か月ほどで落ち着き、
- 1年ほどで立派な大人ウサギになる
というのが一般的で、おむかえ後の成長期(7か月~1歳くらいまで)は、うさぎさんが体をつくる大事な時期です。
ここでペレットの量がすくないと、成長不良を起こしてしまうおそれがあるので、気をつかってあげる必要があるのです。
そこで、そんな成長期のペレットの分量ですが、これはおもに以下の2つの意見に分かれます。
- うさぎの体重の3~5%を1日に与える
- 成長期はペレットも食べ放題にする
ここがケースバイケースになる理由なので、まずはこれらの意見をくわしく見ていきましょう。
1. うさぎの体重の3~5%を与える方法
「①うさぎの体重の3~5%」というのは、飼育書やメーカー説明文などに表記されている数値です。
たとえば、私も愛用しているイースター社の「バニーセレクション」では、つぎのように書かれています。
1日にウサギの体重1kg当たり40g程度を基本量に、朝夕2回に分けて体調に応じて加減してください。
バニーセレクション グロース
これは、「一般的なうさぎさんの成長に必要な分量がこれくらい」という数字なのでしょう。
生後4か月ごろまでの幼年期は多めの5%で、それ以降は3~5%に調節する。
このようにするなどして、うさぎさんの体の大きさに合わせ、ペレットの分量も調節していく与え方です。
2. 成長期はペレットも食べ放題にする方法
「②うさぎの成長期はペレットも食べ放題」というのは、じつはこれもメーカーが公表している意見です。
たとえば、「ラビットプレミアムフード」で有名なGEXでは、以下のとおりで、
成長期のうさぎ(6ヶ月未満)には、牧草とペレットフードを食べるだけ与えてください。成長期にフードの制限をすると栄養を充分に取る事が出来ず体の成長に悪影響を及ぼします。
うさぎの食性と栄養-GEX
子ウサギ用の「恵グロース」で知られるハイペットでは、以下のように。
成長期は十分な栄養が必要です。朝夕食べ残しがない程度に欲しがるだけ与えてください。目安としては体重の4%程度です。
ハイペット 恵グロース
さきほどのイースター社が販売する「動物村」シリーズでは、つぎのように書かれています。
1日にウサギの体重1kg当たり40~50gの量を目安として、1時間ぐらいで食べ終わる量を朝夕2回に分けて与えてください。また、ウサギは夜行性なので夕方は多めに与えてください。
動物村 ラビットフード
うさぎさんの成長期は、ペレットに制限をかけると、栄養をじゅうぶんに取れなくなってしまう。
ようは、体をつくる成長に悪影響となってしまうことがあるので、いちおう目安はあるものの「ペレットは基本食べ放題にする」与え方です。
ちなみにGEXは完全に食べ放題のように書かれていますが、製品ページでは「1日の量は体重の5%程度」となっています。これはつぎで注意点として解説します。
基本は食べ放題、場合によって調節がベストか
このとおり、子ウサギのペレットの量をえらぶさいは、2つの選択肢があるわけです。
ただ、食べ放題をプッシュしているメーカーが多いことからも、
- 成長期は基本的には「②食べ放題」を選択する
- ペレットを食べすぎて牧草を食べなくなってしまうときは、ペレットは「①体重の3~5%」に制限する
これがベストではないかと思います。
うさぎさんの食いつきからして、牧草よりもペレットのほうがおいしいのでしょう。
でも、ペレットでおなかがいっぱいになってしまい、牧草を食べなくなってしまう状況は避けなければなりません。
あくまでも「主食は牧草」だからです。
子どものころに「牧草の味」をおぼえてもらうのも大事だな
ということで、まとめると、
牧草もペレットも両方ともたくさん食べてくれるなら、体づくりのためにペレットは食べ放題。ペレットばかりを食べるようなら、牧草を食べてもらうために分量を調節する。
子ウサギの場合は、これがいいのではないかと思います。
ただし注意点として、いくつかのメーカー説明文にもあるように、「つねに餌箱にペレットを山盛りにして食べ放題にしておく」のはよくありません。
基本の餌のあげ方は、あくまでも「1日に2回」です。
なくなったらすぐに補充する、といったことをしていると、うさぎさんは太りすぎてしまいます。
夜中にペレットを追加であげていたら、イブスター店長(子ウサギ)は太りました
きちんと牧草を食べてくれていても、つねに欲しがるだけあげるのはあまりよくありません。
ペレットを食べ放題にする場合でも、うさぎさんが半日でどれくらいのペレットを食べるのかを観察し、
食べきっていたら(またはすぐなくなるなら)増やす、のこっていたら減らす
などして、適切な基準の量を見きわめてあげるようにしましょう。
また、一般的なペレットは、生後6~7か月くらいで、大人ウサギ用のものに切り替えることになります。
食べ放題にしていた場合は、ここで「ペレットの分量を体重の3~5%に調節する(大人になる1歳くらいまで)」のがいいと思いますよ。
(※体重の測り方はこのあとで解説していきます)
- 牧草の食いつきに問題がなければ食べ放題にする(食べきれる量を1日2回に分ける)
- 6~7か月の切り替え時期になったら、1歳くらいまでペレットの分量は体重の3~5%に調整する
ちなみに、飼育書『新版 よくわかるウサギの食事と栄養』では、以下のように解説されています。
- 3~4か月までは食べ放題
- 3~4か月から1歳までは体重の5%を目安に制限していく
ただし「時間をかけてわずかずつ制限していきましょう」とのことだったので、牧草の食いつきに問題がなければ、6~7か月までは食べ放題にしていてもOKだと思います。こちらも参考にしてください。
維持期(大人ウサギ)のペレットの量と判断手順
つづいて、うさぎさんが1歳を超えた維持期(大人ウサギ)のペレットの量です。
これは、体型を見たり計算をしたりする必要もでてくるので、よりくわしく見ていきましょう。
メーカーによっては、維持期のペレットの量は、体重の4~6%(または1kgあたり40~60gなど)と多めに表記されていたりもします。
しかし近年は「ペレットはすくなめにしたほうがいい」という意見が多く、飼育書や動物病院の意見などを総合すると、
維持期のペレットの量は、体重の1~3%がベスト
となっているようです。
事実、イブスター店長かかりつけの獣医の先生も、
ペレットの袋に書かれている表記はかなり多いので、ペレットはすくなめで大丈夫ですよ
とのことで、体ができあがった大人のうさぎさんには、そこまで多くのペレットは必要ないそう。
でも、ここでひとつ問題が。
成長期をおえて大人になったうさぎさんは、かならずしも「ベストなプロポーションに仕上がっているとはかぎらない」ということです。
- ペレットのあげすぎで、すこし太っている
- ペレットが足りていなくて、すこし痩せている
ようは、そういった状況でうさぎさんが大人になったあと、そのまま体重の1~3%の分量でペレットをあげつづけていると、
太り気味のうさぎさんは太り気味のままに、痩せ気味のうさぎさんは痩せ気味のままになってしまう
こういった可能性が出てくるのですね。
したがって大人ウサギ以降は、ベストな体型である「適正体重」を見きわめてから、ペレットの分量を調節してあげる必要があります。
適正体重とな?
まずは、これから確認していきましょう。
1. うさぎの適正体重の見分け方
私たち人間がそれぞれ身長や骨格がちがうように、うさぎさんにもそれぞれの体の大きさがあります。
ということは、ベストな体型は、当然うさぎさんによっても異なってきますよね?
適正体重とは、そのうさぎさん(その個体)に適した体重のことで、「理想的な体型を維持できる体重のこと」をいいます。
ウサギの適正体重の見分け方は、動物病院に行って、獣医の先生にみてもらうのがいちばん早いです。
でもじつは、飼い主さん自身でも見分ける方法があるんですね。
それがこちら!
(出典:http://www.therabbithouse.com/diet/rabbit-weight.asp〔英語〕)
こちらは海外飼育サイトの「うさぎの適正体重早見表」です。
痩せすぎの①番から太りすぎの⑤番までが、うさぎさんの見た目つきで解説されています。
似たような早見表はほかにもありますが、これがいちばんわかりやすいです
ちなみに、体型の5段階評価では、以下のようなことが書かれています。
- 背骨、助骨、股関節(臀部:でんぶ)の骨は肉づきがなく、鋭く目立つ
- 骨盤と脊椎のまわりがくぼんでいる
- 脂肪と筋肉がすくなく、手足が細く骨ばっていると感じ、移動する能力がそこなわれる可能性がある
- 背骨と腰の骨は感じやすい
- 脂肪と筋肉がすこしすくない
- 首から尻尾まで、そして腰から腰までがなめらかな曲線になっている
- 背骨、肋骨、股関節(臀部)の骨はさわりやすいが、厚い布でおおわれているように鋭くない
- いくつかのウサギ(とくにメス)は、あごの下に毛皮の巻き物(肉垂:にくすい)を持っているが、これをやさしくつまんだときに皮膚のひだのように感じる
- 助骨、背骨、股関節(臀部)の骨を手で感じるためには、圧力をかける必要がある
- 一般的に見た目が丸く感じられ、肉づきがいい
- メスはあごの下をつまんだとき、脂肪のように感じる大きなたわみがある可能性がある
- 助骨を感じることができない、背骨と腰の骨は感じることがむずかしい
- 足首、尻尾および首のまわりに巻かれたような脂肪があり、おなかが垂れ下がっている
- 自由に動きまわるのがむずかしい
その下には、うさぎさんを上から見た体型もしめされていて、理想的な体型というのは、
「はっきりとした、それでいてへこみすぎていないくびれがある」
ということがわかります。
以上のことから、うさぎさんの理想的な体型(適正体重)は、以下が指標になるといえるでしょう。
- 首から尻尾、腰までがなめらかな曲線を描いていてくびれがあること
- 肋骨、背骨、臀部の骨は簡単にさわれるが、鋭く骨ばっていないこと
- とくにメスのウサギは、あごの下の肉垂が皮膚のひだのようになっていること
なお、適正体重を知るために必要なうさぎさんの骨の場所は、このようになっています。
肋骨は首のうしろ、耳の下からおなかあたりにかけて。
背骨は体の中心にあり、臀部の骨はお尻あたりにありますよ。
骨の場所は、さわってみればすぐにわかるだろう
2. うさぎの体重をはかる
うさぎさんをさわってみて、見た目でも体型が判断できたら、つぎはうさぎさんの体重をはかりましょう。
体重も動物病院に行けばはかってもらえますが、これも飼い主さん自身ではかる方法があります。
それがこちらです!
こちらは小動物用の体重計、その名も「ペットくん」。
この体重計は、最小50g~最大20kgまではかることができ、
- 5g単位でのデジタル計測
- 収納に便利な縦置きOKの薄型
- 簡単ワンタッチでの計測
などなど、なかなかすぐれた体重計です。もちろんうさぎさんにも対応しています。
使い方も簡単で、電源のボタンを押したら、あとはおやつなどでうさぎさんを体重計の上におびき寄せるだけ。
うさぎさんが完全に上に乗っかってくれれば、体重もすぐに表示されるなど、とても簡単にはかることができます。
またうさぎさんが体重計の上に乗ってくれないときも安心で、キャリーケースに入れた状態でもOKです。
この機能(風袋機能)を使用すれば、うさぎさんに警戒されてもだいじょうぶですよ。
あらかじめケースの重さをはかっておいて「総重量からそれを引く」という方法も使えます。
- ひんぱんに動物病院に行くのはむずかしい
- おうちでこまかくうさぎさんの体重をはかりたい
という場合には、大活躍する体重計です!
3. ペレットの分量を計算する
うさぎさんの体型、そして体重がわかったところで、いよいよ1日のペレットの分量が決定します。
うさぎさんの「体重あたりのペレットの計算式」は以下のとおりで、
体重(g)×0.01(1%の場合)=1日分のペレット量(g)
たとえば、うさぎの体重が2kg(2000g)だったとすると、体重の1~3%のペレット量は、
「2000×0.01=20 / 2000×0.03=60」で、20g~60g
ということになります。
それから、維持期(大人ウサギ)に必要なペレット量は、獣医の先生の意見などからしぼり込むと「1~3%のなかでも1.5%前後がベスト」と見られます。
この「1.5%」という数字は『新版 よくわかるウサギの健康と病気』にも目安として書かれていました。ちなみにこの場合は、計算式の割合を「0.015」にすればOKです。
ということで、適正体重(理想体型)のブレを考慮したうえで、以上から最適なペレットの分量をみちびき出すと、
- 太り気味のうさぎさんには1~2%のペレットをあげてダイエット
- 理想的な体型(適正体重)のうさぎさんには1.5%前後のペレットをあげて現状維持
- 痩せ気味のうさぎさんには2~3%のペレットをあげて体重増量
と、いうことができます。
うさぎさんの体重から計算したペレットを朝夜に分けて与えてあげ、
適正体重に近づけていく、もしくは適正体重を維持する、
というわけですね!
体重が2kgで理想的な体型なら、朝夕15gずつ(1日30g)で現状維持ということだな
それともうひとつ、
ペレットのはかり方ですが、これは以下のとおりで、
デジタルのものがおすすめです。
バネ式のもの(とくに安いもの)は、毎回ズレたりするなど、正確な分量をはかれないこともあります。
うさぎさんの体型や体重をはかっても、ペレットの分量がアバウトでは、ここですべてが水の泡……。
ですから、そうならないためにも、はかりは正確性のデジタルがグッドです
私が使用しているのはタニタのクッキングスケールです。
1g単位(より高性能なシリーズは0.1g単位)で計量ができ、当然カップなどの重さは引いてはかれますよ。
うさぎさんのベストプロポーションのためには、デジタルはかりは必須アイテムといえるでしょう!
- 体型を見分ける、体重をはかる、などしながら適正体重を知る
- 体重の1.5%前後を与えて減量、維持、増量など、適正体重をキープする
高齢期(シニア)のペレットの量
ここまでの話で、子ウサギの成長から、大人ウサギの体型を維持するペレットの量までわかりました。
あとは高齢期だけなので、最後に「うさぎのシニア期のペレットの量」も確認しておきましょう。
うさぎのシニア用ペレットは、一般的には5~6歳以降向けとして販売されています。
与える量は、各メーカーの説明文では体重の5%前後など、基本的には大人ウサギ用とおなじことが書かれています。
でもこれは、大人ウサギのところで見てきたとおりで、多すぎるといえます
うさぎさんが高齢になったとたんに、ペレットの量を増やさないといけないなんてことはありません。
したがって体型維持が大事なシニア期も、適正体重をみながら、ペレットは1.5%を目安に与えるのがいいでしょう。
もっとも、注意しておきたいのは、高齢ウサギには老化による、つぎのような体調の変化があることです。
- 食欲が落ちて量を食べられなくなってきた(=痩せる)
- あまり動かなくなって(運動不足で)太るようになってきた
- 代謝がわるくなって、おなじ量でも太りやすくなってきた
だれもがそうであるように、若いときと同じとはいかないからな
ですから、シニア期のペレットは、つねに1.5%目安の量をあげつづけるのではなく、
- 食欲が低下して痩せてきたらカロリーが高めのペレットに変える
- 運動不足や代謝が落ちて太ってきたら、量を減らすかダイエットタイプに変える
など、そのときの状態に応じて、ペレットの量だけでなくペレット自体を変えることも考えてみてください。
とくに健康状態に変わりがなければ、大人ウサギのときとおなじで、適正体重からみた1.5%前後が目安になります。
しかし体調に変化があるなら、そのままだと痩せたり太ったりすることがあります。
うさぎさんにずっと健康でいてもらうためにも、シニア期の体型・体重はよりこまめにチェックしてあげるといいですよ。
- 基本的には大人ウサギと一緒で適正体重の1.5%前後でOK
- ただし痩せてくる、太ってくるなどの変化が起こりやすいので、量の調節やペレットの変更も検討する
うさぎの体重と目安(とあるミニレッキスの場合)
それでは最後に、ダイエット中のイブスター店長が食べていたペレットの分量を紹介しましょう。
彼は骨格がしっかりとしているとのことで、一般的にいわれるミニレッキスよりも大きくなりました。
ペレットを多くあげすぎていたこともあって、MAX体重は2.6kgでした。
夜中にエサをあげていたのも原因だったと思います
そこからダイエットをはじめ、ペレットの量を、
- 体重の1.6%の「朝夕20gずつ」
- 体重の1.5%の「朝夕17gずつ」
と徐々に減らしていった結果、きちんとはかった2分割が功を奏したのか、体重は2.4kg台中盤に!
さわった感じは、肋骨・背骨・臀部は簡単に感じられるようになりました。
ただ、見た目はややくびれがすくなく、すこしおなかが出ているようにも見えたので、獣医の先生に聞いたところ、
これくらいを維持するのもいいですが、すこしおなかに肉がついているので、2.3kg台まで痩せるとベストかもしれません
とのことでした。
イブスター店長の場合、適正体重は2.3kg台中盤~後半ということになる、とわかったのです。
と、いうわけですから、
まだ減量はつづくのか……
憤慨をものがたるイブスター店長の背中……。
でも、それも「理想的なウサギプロポーション」のためというものでしょう!
イブスター店長のダイエットは、これからもつづきます。
人間が加齢でメタボになりやすくなるように、ウサギも加齢で代謝がわるくなることもあるそうです。ペレットを1.5~1.6%に減らしてもまた2.6kg近くまで太りました。現在は獣医師のアドバイスのもと、
- 体重の1.2~1.3%の「朝夕15gずつ」
- 体重の1.1~1.2%の「朝夕13~14gずつ」
と、さらなるダイエットを目指しています。
2023年2月追記(年齢6歳3か月)
その後、ペレットの量を体重の約1%(朝夜12gずつ)でダイエットを継続していたところ、体重は2.4kgジャストまで減りました。
以前2.3kg台といいましたが、もうこれで十分ですね
とのことで、これにてダイエットは完了しました!
しかし1.5%にすると太りそうなので、以降のペレット量は体重の1.2%くらいで調節しています。
シニア期でも、ペレットの量はそこまで多くなくてOKということで、こちらも参考にしてください。
(※ただし、野菜・果物・おやつなどは、少量ですが毎日あげています。それもあってのすくなめのペレットの量です)
今回のまとめ
- 牧草は成長期、維持期にかかわらず食べ放題
- ペレットは成長期は食べ放題でも、6~7か月ごろからは調整が必要
- 1歳以降のペレット量は、適正体重の1.5%前後が理想的
うさぎさんはどちらかというと、痩せるよりも太ることのほうが多いと思います。
そうすると足への負担が増えるため、ソアホックという足の裏の毛がはげてしまう病気のリスクが高まります。
とくに短毛種であるミニレッキスはこれになりやすく、イブスター店長がダイエットをはじめたのも、じつは「ソアホック対策」のためでした。
うさぎさんが太っていてもいいことはとくにないですし、もちろん、痩せすぎているのもよくありません。
子ウサギなら食べる量、大人ウサギなら適正体重を見きわめ、
それから食事の管理をしてあげ、
毎日を健康で暮らせるようにしてあげましょう!
なお、獣医の先生いわく、ペレットは減らせば減らすだけいいというものでもないそうです。
肉づきをみながら、そのつど量を調節する必要があるそうだ
そういったこともあるので、健康診断もかねて、定期的に動物病院に連れていってあげるのもいいと思いますよ。
うさぎさんの健康のお役に立てればと思います。
とくにペレットの分量を決めるさいは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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