室内飼いのうさぎさんがとくになりやすい病気に「ソアホック」というものがあります。
足の裏の毛がはげてしまい、そこの皮膚が炎症を起こしてしまう病気、ですが……
このソアホックになってしまったんだなあ
そこでこの記事では、私が実践したソアホック対策で、効果があった方法などをお話ししていきます。
- うさぎがソアホックになる原因
- うさぎのソアホック対策で効果があった6つの治し方
- ソアホックが治るまで&3つの予防策
さきにいっておくと、本記事のソアホック対策で、イブスター店長(ミニレッキス)の足裏の毛は復活しました。
その後も再発などはしていないので、どれも参考になる方法だと思います。
予防策も紹介するので、あわせてごらんください
またこのソアホックは、初期か重症かによっても、取るべき対応が変わってきます。
症状の悪化をふせぎ、対策効果を最大にするには、ソアホックについて知ることも大事です。
病気の原因や症状も見ていくので、それらをふまえたうえで、ベストな対策を選んであげてくださいね。
この記事に登場するうさぎ
- ミニレッキスのイブスター店長
- 2016年11月生まれのオス(現在7歳)
- やや詳しいプロフィールはこちら
うさぎのソアホックとは
そもそもソアホックとはどういう病気なのか?
まずはこれから見ていこう
ソアホックとは、冒頭でもふれたとおりで、「うさぎの足裏の毛がはげてしまい、その部分が炎症を起こしてしまう」病気です。
うさぎさんの足は、犬や猫とちがって肉球はなく、皮膚はフカフカした被毛で守られています。
ところが、なんらかの理由で足の毛がはげてしまうと、むきだしになった足裏の皮膚は、しだいに厚く(固く)なってしまいます。
白いタコのようなものができたりします
足の裏をガードする毛がないということは、傷つきやすくなっているわけですよね?
そこで皮膚にできた小さな傷から細菌が入ると、こんどは皮膚が炎症を起こすようにもなります。
そしてひどくなると、その部分が潰瘍になったり、血が出たり、膿んでしまったりするようになるのです。
潰瘍というのは「皮膚組織の欠損」で、傷が深くまで達している(傷によるエグれで皮膚がくずれている)ことをいいます。
ソアホックには、以下のように、いくつかの呼び方がありますが、
- 足底潰瘍
- 飛節びらん
共通しているのは、うさぎさんの体重がもっともかかる、後ろ足の「かかと部分」にできる場合が多いこと。
そして最初は、小さなタコからはじまる病気ということ。
ソアホックの症状が進行すると、うさぎさんは足の痛みで散歩ができなくなります。
食欲不振(ご飯を食べなくなる)の症状も出はじめるなど、放っておけば命にもかかわる病気です。
だからこそ初期で食い止めるのが大事なんですね
ソアホックの原因
それでは、うさぎのソアホックはどうして起こるのか?
これは多岐にわたり、おもに以下のようなことが原因になると考えられています。
- 短毛種など、もともと足の裏の毛がうすい(すくない)
- ケージがせまい、中にいる時間が長いなど、おなじ体勢でいることが多い
- 肥満(太りすぎ)によって足に負担がかかっている
- 爪が伸びすぎていて足のかかと部分に負担がかかっている
- スタンピング(足ダン)をよくする
- フローリングなど、散歩をする床の素材がかたい
- ケージ内外でしたおしっこが足についている、足の裏がよごれている(細菌が繁殖する)
うさぎさんの品種もありますが、基本的には「足の裏への負担」が原因となります。
室内飼いのうさぎさんには、けっこう多いですよ
とのことで、かかりつけの獣医師いわく、かかとの毛がはげてしまっているうさぎさんはわりと多いそう。
ちなみに、ミニレッキスのイブスター店長の場合、
①短毛種、②ケージがせまくなっていた、③太り気味、⑥散歩中にかたい床がある、⑦おしっこで足がよごれるときがある
と5つの項目が当てはまり、ちょうど1歳ぐらいのころに足裏の毛がはげてしまいました。
そんでもって、つぎの「進行ぐあい」が大事だ
ソアホックは初期なら自然治癒の可能性あり
(右足のかかと部分の毛がはげている)
そして、ソアホック対策を打っていくために知る必要がある「進行度」です。
結論からいうと、ソアホックが初期の状態なら、これからの対策で自然治癒もじゅうぶん見込めると思います。
上の画像のとおり、ミニレッキスのイブスター店長は、右足のかかと部分の毛がはげてしまっていました。
これを拡大してみると、以下のとおりで、
白い部分もあって、タコのようなものができつつあるようにも見えます。
それで、この状態を獣医の先生に診てもらったところ、
これくらいなら……まだ大丈夫ですよ
との回答をもらうことができました。
毛がはげた皮膚の白い部分は「筋膜」だとかいう話も病院で聞きました。足の皮膚には白い膜のようなものがあって、それがタコや膿に見えることもあるのだとか。
足の裏がはげているだけで、まだ炎症を起こしたり、潰瘍はできていない状態。
この程度のソアホック初期状態なら、飼育環境を見直すなどすれば自然に治る期待はできるということでした。
ただ、なんらかの原因によって、毛がなくった部分に傷がつくと、
「そこが炎症を起こしてしまい、完全なソアホックとなってしまう可能性はある」
とのことだったので、私はすぐにソアホック対策を打って、さきにいうとそれがうまくいったわけです。
ということは、です
うさぎのソアホックは、足裏の毛がはげる程度の初期なら、対策だけで治る見込みがあるということ。
症状が浅いうちに対策をしてあげれば、うまく回復してくれる可能性も高い、ということです。
ソアホックが重症なら病院で治療を受けよう
しかしその一方で、以下のようにソアホックが重症化している(またはしつつある)場合です。
- 足裏の毛のはげが広範囲に広がっている
- 足の裏が赤くなっている、血がにじんでいる
- 潰瘍ができていたり、膿んでいるように見える
これは、さきに病院で診察を受けてから、飼育環境の見直しなどのソアホック対策を打つことをおすすめします。
なぜかというと、ソアホックが重症化している場合、病気の特徴から「治療なしでの自然治癒はむずかしい」と思われるからです。
(※うさぎの膿は体から排出されにくいとか、放っておいても治らない病気は多々あります)
動物病院に行けば、以下のような治療を受けることができます。
- 塗り薬を患部に塗布
- 抗生物質や抗炎症剤などの飲み薬を投与
- 患部をテーピング(包帯)で保護
ソアホックが重症化している場合、変にいじってしまうと、症状が悪化してしまう可能性も考えられます。
そんなとき、病院になら、まちがいがない治療法があるわけですよね?
症状の進行がそこまでなら、回復が見込める市販薬もたしかにありますが、症状が重いのなら、
さきに病院に行ったほうがいいだろう
そのうえで、これから見ていくソアホック対策をしてあげることをおすすめしますよ。
私たちがケガをしたときに、そのまま放っておかず、傷口に絆創膏を貼るのと似たような話です。
もちろん、ソアホックが初期の状態でも、いちど病院で診てもらえばより安心です。
うさぎのソアホック対策(6つの治し方)
それでは、ここからが本題です。
私がじっさいにやってきた、うさぎのソアホック対策を6つ紹介していきます。
基本的には、以下のようにして対策を進めていきました。
- ソアホックの原因となったものをひとつずつ解決していく
- それと同時に、足裏を保護して足の毛を復活させる対策を取る
ソアホック対策ということで、治ったあとでの再発予防にもなる方法です。
現在も継続しているものも多いので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ではまいります!
1. ケージを拡大する
(旧イブスター店長の家)
まずは、うさぎさんの生活基盤となる「ケージ」を拡大することにしました。
イブスター店長がソアホックを発症した時期は、体が大きくなり、ケージがせまくなっていました。
上の画像のとおり、自由に動けるスペースは、満足に確保できなくなっていたのです。
かかりつけの獣医師に相談したところ、
小屋を撤去する(それでスペースを広げる)のもいいですよ
とのことでしたが、小屋はのこしておきたかったので、手始めにケージ自体を拡大することに。
ということで、拡大したケージがこちらです。
ごらんのとおり、うさぎさんがケージの中で、動きまわれる広さを確保することができました。
ケージのサイズは(以前のものとくらべて)だいたい1.5倍に!
- 小屋とトイレのあいだで遊べる
- 扉の前のスペースで寝そべれる
など、とにかくおなじ姿勢でいることは減りました。
足への負担は軽減できたと思います
ひとまずこれで、ケージのせまさ問題はクリアとなりました。
拡大したケージ詳細はこちら
2. マットやすのこを床に敷く
(ソアホック対策に使えるジョイントマット)
うさぎさんの足にはイヌやネコのように肉球がありません。
ですから、ツルツルすべるフローリングは、摩擦で足に負担がかかりやすく、それが被毛によくないのですね。
そこで、床がフローリングの場合に登場するのがこれ。
「ジョイントマット」です
100均などで売っているジョイントマットは、
- すべりにくく
- 摩擦が起こりにくい
と、ようは「足にやさしい」のです。
足裏を保護してあげるため、これを、うさぎさんが歩く場所に片っ端から設置していきました。
(※犬用の「防滑マット」を、うさぎさんの散歩用に使っている飼い主さんも多いです)
ただ、こういったマットにはいくつか問題があって、
- うさぎはなんでもかじるので、マットもかじってしまう
- ホリホリ行為が激しいうさぎの場合、興奮してマットにおしっこをまき散らすこともある
このような場合は、ジョイントマット作戦は失敗におわってしまいます。
私も、そんな感じでダメでした
それで、そんなマットが使えないときに、以下のものが活躍してくれました。
こちらはSANKOの「休足マット」×4枚。
このように、一部にプラスチック製すのこを設置し、足にかかる負担を軽減してあげたのです。
私はこれを、ちょうど段差があり、かたい素材でできていた床に設置しました。
休足マットの裏側は、隅に突起があるので、これをペンチでカット。
こうすることで、水平な状態で床にセットできるようになります。
のこったフローリングは、ふだんはそのままにしていました。
ときどきタオルなどの布を設置したりして、足への負担をやわらげる対策を取りましたよ。
ホリホリが激しくないなら、マイクロファイバーのバスマットも使えるぞ
3. 塗り薬(クリーム)やスプレーを使う
うさぎさんの足への負担はおさえられても、以下の状態をそのままにしておくのはよくありません。
- 毛がはげている
- 赤っぽい皮膚が見えている
そこで、毛がはげてしまった皮膚を守るため、ソアホック対策にいいケアグッズを使うことにしました。
ソアホックに対策に使えるケアグッズは3つあります。
それぞれ特徴があるので、ここでは、使ったアイテムなどを紹介しておきます。
症状にあったものを使ってみてくれ
パナズー パウケアクリーム
まずは、パナズーの「パウケアクリーム」。
こちらは犬の肉球保護に使われる保湿クリームですが、うさぎさんにも使えます。
はげてしまった皮膚の保湿にいいですよ
と、獣医師からもお墨付きをもらっています。
それから、うさぎ専門店の「うさぎのしっぽ」さんでも、足の毛がはげたうさぎさんにはこれを使ったりしているそうです。
クリームは保湿力・浸透力にすぐれた水溶性ジェルで、
抗炎症・保湿・抗菌成分
などが配合されています。
もちろん、うさぎさんが舐めても安全な副作用なしなので、安心して使うことができますよ。
ぬり方はこのように、うさぎさんが足を伸ばして横になっているときなどに、患部にぬり込んでいきます。
- 片手でうさぎの体をなでながら、
- 空いている手でクリームを指先に取ってぬる
というふうにするとうまくいきやすいですよ。
(※2~3日に1回など、毎日ぬらなくても効果はありました)
抱っこができるうさぎさんなら、もっと簡単にぬれると思います。
ソアホック初期の毛がはげたくらいの状態なら、こちらのクリームがおすすめです。
プロポリス軟膏
プロポリス軟膏というものも使えますよ
また、足裏の状態が悪化しはじめているときは、「プロポリス軟膏」という塗り薬もいいそうです。
こちらは抗菌・殺菌作用にすぐれた「プロポリス」を軟膏にした市販薬。
切り傷、擦り傷などの治りを早め、皮膚病の治療にも効果があるそうです。
ソアホックの症状が初期ではない(やや進行してしまった)ときは、こちらのほうがよさそうです。
ただ流通量がすくないのか、通販などではあまり売っていません
うさぎ専門店のうさぎのしっぽさんで購入できるので、くわしくはそちらもチェックしてみてください。
グルーミングスプレー
(被毛をフカフカにしてくれるスプレー)
ソアホックの初期は、グルーミングスプレーを使うのもおすすめです。
画像のものはトーラス社のスプレーで、
- 生きている善玉菌(EM:微生物)が被毛に定着
- すると皮膚トラブルのもとになる腐敗菌を抑えられる
- これにより被毛がフカフカになる
といった仕組みで、毛のケアができるもの。
ソアホック対策としては、菌の繁殖を阻止する(衛生に保つ)ことで、毛が生えてくるのが期待できます。
おなじ理屈で、うさぎのしっぽさんでは、オリジナルの「OYKグルーミングスプレー」が販売されています。
ソアホック対策だけでなく、その後の予防にもなるので、グルーミングスプレーは1本置いておくと便利ですよ。
4. 体重を減量する(ダイエットをする)
うさぎさんの体重が重ければ重いほど、足の裏にかかる負担は増えていきます。
そこで、ダイエットをさせることにしました。
具体的には、つぎのようにして、減量を目指しました。
- ペレットを健康志向のものに変える
- じゅうぶんな運動(散歩)をさせる
- 食事の量を減らしてカロリーを制限する
(※ペレットはバニーセレクションの「メンテナンス」にしました)
ミニレッキスのイブスター店長の体重は、当時は最大で2.6kgほど。
それが、2.3~2.4kgくらいと、200~300gほど減量に成功したのです!
ナイスなトレーニングだった
体重を30倍して人間とおなじように考えると、
「78kg」だったのが「69~72kg」になった
ということなので、けっこうな減量ができたのではないかと思います。
獣医の先生も、「これくらいを維持できれば大丈夫」と言っていたので、体重問題もこれでOKとなりました。
5. 爪が伸びすぎないようにする
また、爪が伸びすぎているとソアホックになりやすくなるので、爪切りは自分でするようにしました。
そもそも、どうして爪の伸びすぎがソアホックの原因になるかというと、こういうことです。
- うさぎの爪が伸びてくる
- 伸びた爪に指先が押し上げられる(指先が浮く)
- 足のかかとへの負担が増えていく
爪が伸びすぎたままになっていると、よくなるものもよくなりません。
ですから、うさぎさんの爪は、伸びすぎないように(定期的に)切ってあげる必要があるのです。
当時、私は足裏の経過観察もかねて、爪切りは動物病院にたのんでいました。
でも、爪切りを外でたのむと、
「もう少ししてから行こう。いや、もうちょっと伸びてからでいいか……」
と、爪切りのタイミングが遅れてしまうことも多々あったんですね。
なので、基本は自分でするようにしました
うさぎさんの爪切りは、コツさえつかめばすぐにマスターできます。
飼い主さんひとりでも簡単にできるので、爪切りがうまくできないときは、以下の記事も参考にしてみてください。
6. ケージ外でのおしっこ対策をする
そして最後に、ケージの外でしてしまう「おしっこ対策」をすることにしました。
トイレ以外でのおしっこがクセになっていて、それで足がよごれてしまうことがよくあったからです。
足が不衛生な状態だと毛によくないんだな
ケージの中でするおしっこは、トイレのしつけで覚えてもらえばいい話です。
でもケージの外でするおしっこは、うさぎさんの縄張り意識もあってか、なかなか改善しませんでした。
そこで当時は、以下の方法を使うことにしていました。
- おしっこをする場所をモノでふさぐ
- おしっこをする気配を感じたらケージにもどす
- おしっこをしたら足がよごれる前にケージにもどす
最終的には、ペットサークルの導入でこの問題も解決できましたが、当時はとにかく足をよごさないことに専念していました。
お部屋を散歩中におしっこをしてしまうと、どうしても気がつくのが遅れて、足がよごれてしまったりします。
お家のうさぎさんに合った方法はあるはずなので、この問題があるときは、こちらも以下を参考に対策してみてください。
ソアホックが完治するまでの経過
うさぎの足裏の毛がはげて、ソアホックになってしまったときにした対策は以上です。
それでは、これらの対策をつづけた結果、どうなったのか?
つぎのようになりました
画像だとすこしわかりにくいですが、半年もしないうちに、右足のソアホックはぶじ完治したのです!
おお、よくなりましたね~(どうやったんですか?)
と、獣医の先生もおどろくほどの結果で、すべてはソアホック対策のおかげといったところでしょう。
ただ、こんどはなぜか、左足の毛が微妙にうすくなりはじめました。
放っておいてもしばらくはうすいままで、当時はこれが気になっていたんですね。
しかしこれも、ときどき保湿剤をぬったり、グルーミングスプレーをかけたりしていたところぶじに回復。
現在は、両足ともフカフカして毛で守られていますよ。
炎症や潰瘍をふせげたのはもちろん、毛も回復したので、ソアホック対策には効果があったといえます。
こうして、イブスター店長の足は守られたのです!
すばらしい対策であった
うさぎさんの足裏の毛がはげてしまったときは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ソアホック対策で「靴下をはかせる」のはどうか?
またこれは補足で、うさぎさんに「靴下」をはかせる方法があります。
ソアホック対策としてあがるものでもあるので、これについてもふれておきたいと思います。
まず私は、この靴下をはかせる方法は使いませんでした。
うさぎさんは散歩(外)で使うハーネスだとか、そういったものを着せられるといやがったりもします。
例にもれず、イブスター店長も、そんなものをおとなしくはいてくれるタマではなかったのですね。
それから、うさぎ専門店の「うさぎのしっぽ」さんに寄せられた相談で、以下のようなものがありました。
うさぎがソアホックになってしまって困ってるんだそうだ
〔……〕対処法として色々調べた所、靴下やコットンと包帯を使うといいとの事だったので、暫くコットンと包帯を使っていました。少し赤みも取れてきたので、このまま同じ方法で踵に負担がなるべくかからなければ治るかなと思っていたのですが、元々神経質の子なので最近になって自分で包帯を毛ごと噛んで引っ張ってしまっていたようで、取り替えようと確認した時には齧った足首の部分から出血してしまっていました。
ソアホックの症状が一向によくなりません
ようは、靴下・包帯などをこちらの判断で着用させてしまうと、うさぎさんがかじってしまって、症状が悪化してしまう危険性があるのです。
なので、靴下をはかせたいなら、
動物病院に行って相談するか、病院でテーピングをしてもらったほうがいいと私は思います。
うさぎさんが足をかじってしまう場合、エリザベスカラー(※)をつけてくれる場合もあります。
変にいじると悪化してしまう……は、靴下・包帯もおなじことがいえるのではないかと思います。
もちろんうまくいく場合もあるはずですが、靴下をはかせるのは、病院で相談して決めたほうがいいですよ。
※ちなみにエリザベスカラーというのは、手足をなめたりしないようにするために首に巻く「プラスチック製の保護具」です。エリマキトカゲみたいなやつです。
うさぎのソアホックを予防する方法
うさぎのソアホック対策と、その効果(完治までの経過)を、ここまで見てきました。
それで、これは「+α」なんですが、
ソアホックを再発させない、つまり「予防」も必要になるかと思います。
そこで最後に、うさぎのソアホックを予防する方法を、簡単にまとめておくことにします。
予防策は、結局は対策にもなるので、いってしまえばこれもソアホック対策です。
こちらもあわせて、どうぞごらんください。
足の裏が濡れないようにする
うさぎさんの足の裏が濡れないように、つねに気をくばってあげましょう。
ソアホックの予防策としては、以下の2つが有効です。
- トイレ掃除はこまめにする
- 給水器はボトルタイプのものにする
トイレ掃除がきちんとできていなくて不衛生……
それだと、うさぎさんは、ほかの場所でおしっこをするようになってしまったりもします。
おしっこが足についてよごれてしまうのは、感染症のリスク上がるなど、かなりよくありません。
できれば1日2回は掃除するようにし、トイレまわりは衛生的にしておくといいですよ。
それから「給水器」ですね
これが床に置く「お皿タイプ」だと、動かせてしまうなど、どうしても水がこぼれてしまいがちです。
こぼれた水が足についてしまうのも、皮膚病などの原因となるので、給水器はボトルのものがおすすめですよ。
給水ボトルから水がたれることありますが、たれてもケージのはじなので、足はよごれにくいです。
すのこが着脱できるなら、定期的にはずして、水がたれた周辺は掃除してあげてくださいね。
昔は「うさぎに水を飲ませると死ぬ」なんてこともいわれていたようだな。これも水がこぼれるとかの飼育環境が原因だったのだとか。
足ダン(スタンピング)をやめさせる
つづいて、うさぎさんがする「足ダン」です。
これはダイレクトに足へのダメージになるので、できればやめさせるようにしましょう。
とはいえ、だな
うさぎさんが足ダンをする理由はいろいろあって、
- ご飯を催促している
- ケージから出してもらえない
- 近くで大きな音がした
とか、こちらではどうしようもできない(ペレット追加は太る、近所の物音はふせげない)こともあります。
ただ、個人的によくあるような気がするのが、
飼い主さんが家の中にいるのにケージから出してもらえない
これ(遊べない)で、
夜寝ようとしていたらうさぎさんが突然足ダンを……
とかいうことが、しばしば起きたりもするわけです。
ではどうするか?
- ペットサークルを導入し、ケージ前に小さなスペースをつくる
- あとは自由に出入りできるようにしておく(ただし外出・就寝時はのぞく)
こうすると、改善する場合があります。
(※こんな感じです。もっとせまくしてもいいと思います)
自由に出入りできる時間が長いと、うさぎさんも夜は、
- おとなしく寝るか
- 牧草を食べるか
などしてくれたりもします。
また飼い主さんが起きている時間なら、出たければ出てこれます。
それによって、「ケージから出せ!」の足ダンはすくなくなるわけです。
ペットサークルの使い方は以下で解説しています
足ダンを放っておくと、やはりこれも「よくなるものもよくならない」ので、参考にしてみてください。
(※夜も出入り自由で問題ないこともありますが、万が一があるので、夜は扉を閉めておくのがおすすめです)
ペットサークルを導入しよう!
散歩をじゅうぶんにさせてあげる
そして最後に、毎日散歩をさせてあげることです。
散歩ができない、つまり運動不足は、以下のとおりで、
- おなじ姿勢でいる時間が長くなる
- カロリーを消費しなくなるので太る
- ストレスがたまって足ダンの原因になる
いいことはなにもありません。
運動をしない結果のほとんどが、ソアホックの原因になるといってもいいでしょう。
なので、お部屋を散歩させてあげましょう
最低でも1日1~2時間は散歩をさせてあげ、運動不足を解消させてあげてください。
マットやすのこできちんと対策してあげれば、ケージのなかで座っているより、断然足にはいいですよ!
今回のまとめ
- うさぎの足裏の毛ははげやすい
- 初期ならソアホック対策だけで毛の復活は可能
- 治ったあとも予防をつづけると再発防止につながる
室内飼いのうさぎさんの場合、かかとの毛がうすくなってしまうのは、しかたがない部分もあると思います。
しかし、だからといって、そのまま放っておくのはよくありません。
ソアホックが重症化する可能性があるからだな
足裏の皮膚がむき出しの状態というのは、うさぎさんがガードを失っている状態です。
その箇所がいつ炎症を起こしてしまうかはわかりませんし、きっかけさえあれば……という話でもあるのです。
(※ちなみに足の「横」についた傷が原因で、細菌感染を起こした経験があります)
ですから、もしうさぎさんの足裏のはげを見つけたら、すぐに対策してあげてください。
異常に気づいてあげられたのはナイスです
あとは、それを放っておかずに、ケアをしてあげるだけですよ。
うさぎさんを守ってあげられるのは、飼い主さんだけなので、ぜひできることからトライしてみてくださいね。
足の「横」にソアホック!?
うさぎの足にもいい飼育環境
部屋んぽ中のおしっこ対策まとめ
コメント(確認後に反映/少々お時間をいただきます)
コメント一覧 (2件)
先代が月へ帰り、5月にミニレッキスの女の子をお迎えしました。ペットショップでお迎えを決めた時にはすでにぽっちゃり。ミニレッキスの情報収集としてこちらのブログに辿り着きました。イブスター店長もダイエットをしていたりと沢山参考になる記事が多いので全て読ませていただきました(^^)時々、声出して笑ったりと面白くて大好きです。今後はうさぎ小屋の記事に注力するとのこと、楽しみにしています🐰
コメントをありがとうございます!
お迎えされた女の子のミニレッキスちゃん、食欲もバッチリで今後の成長が楽しみですね!
きっと先代さまも見守ってくれていることと思います。
記事もたくさん読んでいただき、お褒めの言葉も恐縮です!
うさぎ小屋の記事は全記事アップグレード+新着記事も追加していく予定ですので、ぜひごらんいただければと思います。
ご期待ください!!